マカ

滋養強壮のサプリメントとして、ペルーのハーブ・マカが注目されている。マカは、別名「アンデス人参」として知られており、現地では「アンデスの女王」と呼ばれている。マカは、強壮剤として、また基礎体力の維持や疲労回復などを目的として伝承医療で長く用いられてきた。最近では、生殖能力の維持や改善に関して注目されている。マカは、標高4000mものアンデス高原の厳しい自然環境の中で自生しているハーブであり、ビタミンやミネラルが凝縮され、さらにさまざまな生理活性物質も含まれている。伝統医学においては、基礎体力の維持、疲労回復、滋養強壮、自己治癒力の向上などが考えられてきたが、詳細なメカニズムは明らかとなっていない。マカに対する臨床試験はまだ十分ではなく、データは基礎研究や症例報告が中心である。たとえば、不妊症に悩む夫婦がマカを服用したところ、子孫に恵まれたという例が知られている。ペルーの伝承医学では、マカは不妊症の治療に用いられてきた。マカは、男性にも女性にも効果があると考えられるが、比較的症例が多いのは男性側に原因のある不妊症に対する効果である。また、動物実験で明らかとなったマカの効果として、精子の産生促進、勃起や射精能力といった性行動の増強などが報告されている。たとえば、2000年bに報告された研究では、正常マウスおよび勃起障害ラットに対して、マカを22日間投与したときの性行動が観察された。実験の結果、まず正常マウスにおいて、マカ投与後に明らかに性行動が促進され、交尾と射精の回数が有意に増加したという。次に、勃起障害のラットを用いた研究では、マカ投与により勃起にいたるまでの時間が有意に短縮された。さらに、マカを投与された動物に関して、個別の性行動の観察結果も報告されており、マカが性行動を促進することが示された。ただし、ヒトを対象にした臨床試験は十分ではない。マカの滋養強壮、疲労回復効果を得るためには毎日継続して摂取する。マカは「アンデスのバイアグラ」とか「天然のバイアグラ」などと呼ばれているが、勃起障害に関して、実際には医薬品のような即効性はない。一般的には少なくとも一ヶ月、できれば2〜3ヶ月ほど継続して服用し、効果を判定する。通常の食材に近い成分であり、目安量にしたがって摂取する限り、特に問題となるような副作用や健康被害は報告されていない。


効用・効果
滋養強壮や強精。
不妊症。
勃起障害。

前のページにもどる

トップ