キャッツクローは、南米ペルー原産のハーブです。抗炎症作用や免疫賦活作用が示されている。有効成分として、イソテロポディンやミトラフィン、リンコフィリンといったオキシインドール・アルカロイド類、カテキン類、タンニン類、ポリフェノール類などがある。特に、アルカロイド類にはキャッツクロー特有の成分があり、基礎研究において白血球の貪食作用やＴリンパ球の機能を高めることが示されている。また、リンコフィリンは、血管内皮細胞を弛緩させ、抹消管を拡張し、交感神経系の興奮を抑えることで、血圧を正常化するという。なお、抗炎症作用は、腫瘍壊死因子αの産生を抑えることによるとされている。関節リウマチや変形性関節症の症状を緩和することが報告されている。まず、２００２年にオーストラリアから報告された臨床試験では、４０人の関節リウマチ患者に対して、キャッツクローが２４〜５２週間にわたり投与された。その結果、関節の腫れや痛みといった症状が有意に改善したという。また、特に問題となるような副作用は認められなかった。次に、２００１年にペルーから報告された臨床試験では、４５人の変形性関節症患者に対して、キャッツクローが投与され、症状が有意に改善した。また、スウェーデンで行われた臨床試験では、キャッツクローによって、ＤＮＡ障害が減少したという。この他、動物実験などの基礎研究では、抗ガン作用、免疫賦活作用、抗炎症作用、抗ウイルス作用が認められている。しかし、ヒトを対象とした臨床試験はまだ十分ではない。
効用・効果
関節リウマチや変形性関節症の痛みの緩和。
抗炎症・鎮痛作用。
抗酸化作用や免疫賦活作用。