コンドロイチン硫酸

別名 コンドロイチンタンパク複合体
     ムコ多糖・タンパク複合体

生体内におけるコンドロイチン硫酸の機能はまだ十分には明らかになっていませんが、体内の結合組織に存在して、全身の細胞が特定の形に組み上げるのに、コラーゲンと共に不可欠の生体維持成分です。コンドロイチンは軟骨というギリシア語が語源です。
細胞外液の電解質や水の移動や維持に大きな役割を持ち、ヒアルロン酸と相まってコンドロイチンタンパク複合体として絶大な維持性を発揮して、細胞に適切な湿潤環境を与え、細胞表面における種々の生理現象を円滑にします。細胞の老化現象では年齢の増加とともにコンドロイチン硫酸が減少することが知られています。
カルシウムイオンに対する親和性や成長過程にある骨の骨端部に多く分布していることから、カルシウム沈着による骨形成に重要な役割を果たしていると考えられます。
創傷治療の効果は言いかえれば結合組織の再生であるので創傷面再構成、つまり細胞間の組織の賦活剤であることからコンドロイチン硫酸が創傷面において治癒の進行に深く関与していることが考えられます。
生体の保護という皮膚本来の機能の一旦をになっており、ウイルスや細菌に対する感染防止効果があります。
痛みの原因となる有害アミンを補足して中和させるために偏頭痛などに有効です。
1861年にフィッシャー博士により軟骨から分離され、その後にコンドロイチン硫酸と命名されました。コンドロイチン硫酸は生体内では遊離して存在することはなく、たんぱく質と結合してコンドロイチン硫酸・タンパク質複合体を形成し、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロンなどと共に生体の結合組織の構成に関与しています。


効用・効果
コンドロイチン硫酸の単品は医薬品で、健康食品用途にはコンドロイチンタンパク質複合体が用いられます。
医薬品で有効率の高い症例は、動脈硬化、特に冠動脈硬化で、動脈壁細胞をよみがえらせる賦活作用によるものである。抗炎消、抗潰瘍作用については古くから知られ、これはペプシン分泌とその活性を抑制することであろうとされている。偏頭痛やリウマチ関節通などの痛みに対する効果は痛みの原因と思われる有害アミンの補足と中和によるものと考えられる。

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