針灸院日記 2017  本文へジャンプ


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3.21 第34回「眼科と東洋医学」研究会の回想

10日程遅れましたが、当日を回想して書いています。前日(3.11)は午後を休診とさせていただき、大事を取って浅草にあるビジネスホテルに宿泊したのですが、早めに寝たものの寝付きが悪く、少し疲れと眠さが残っての当日を迎えました。当日は座席が足らず、立ち見の先生があったほどで満員。10時から一般口演演題が始まり、私の「鍼施術による緑内障性視野障害へのアプローチ」は6番目。10:50からの予定がやっぱり遅れて11:05頃からになりました。7分間ほぼピッタリでお話したのですが、緑内障は関心が高い分野のためか、質疑が5分近く。特別講演の前座のつもりで緑内障は、あっさり終われる見込みが予定時間をオーバーする事態に・・・。全体の終了時間は決まっているため、一般口演で遅れが出ると特別講演の時間が圧縮される(実際は大丈夫でした)と思い込んでいたため、冷や汗ものでした。

特別講演は各50分で先に薬剤師の先生から「眼科に多用される漢方」、最後が私の「眼科疾患への鍼灸治療」でしたが、薬剤師の先生は80代の方で、助手のスタッフの手を借りながら、時々小休止しながらの講演でした。そのままでは私の講演時間が30分位短くなる恐れもあり、薬剤師の先生の講演時間中は、自分の講演内容から省略可能な部分を検討するので手一杯。私の講演は12:10からの予定でしたが、結局12:40分頃からと30分遅れ。昨年の経験から10分程度の遅れは織り込み済みでしたが、30分の短縮は不可能と腹を括るしかなく、焦りまくっていました。この時間が一番しんどかったです。

そして私の講演、30分の遅れを取り戻そうという意識が働き、自然に早口になったのは反省点でしたが、最初に千秋針灸院の概要を4分程で話し終えた頃には、平常心を取り戻しました。次の「網膜色素変性」は2012年の統計症例報告・「網膜色素変性への鍼治療」を簡易に説明し、更に11年以上に渡り鍼治療を続けられた症例を視野検査の結果と共に見て頂き、鍼治療の可能性を説明すると同時に、漢方との併用をお願いする内容。続いての「網膜動脈閉塞」は、突然の失明と共に眼科では1週間ほどで予後不良を宣告されることも多い救急疾患。鍼治療では発症後1ヶ月前後まで大幅に回復可能なことを少数の統計と、症例を2例ご紹介させていただきました。最後の実技は13:05と既に予定時間を越えていましたが、会場の雰囲気がなんとなく「やりましょう」という感じになり、また当院のスタッフが手際良く準備してくれたため、勢いで・・・。「(時間オーバーだけど)実技もやっていい? いいよね!」という感じで、今思い出しても無理やり感一杯で、主催者の皆様にはご迷惑をおかけしました。

実技は緊張は無かったのですが、手先が覚束無い感じで、もう一つ日常の診療のような手捌きができずに困りました。見られながら鍼をするのは慣れていますが、昨日までの診療と講演準備で疲れ過ぎていたのが原因のようです。(帰ってから3日間酷い頭痛に悩みました) 私の体への負担が大きすぎるため、今回を最後にしようと望んだ特別講演でしたが、講演が終わってから、驚くほど多くの質問や激励の言葉を頂き、全国各地の漢方治療を行っている眼科医の先生方と知り合うこともでき、本当に「やってよかった」と思える講演になりました。心残りは網膜色素変性をメインにしたつもりが、後の網膜動脈閉塞が眼科医療として衝撃的な内容の上、初めて目の前で鍼治療を行う実技が、多くの先生に新鮮に映ったことで、お話したかった網膜色素変性が目立たない結果になったのが、個人的には残念でした。4ヶ月ほど精一杯練り込んできましたが、満点にするのは難しいですね。

私の講演はなんとか無事に終わりましたが、今回一番嬉しかったのは帰りの電車で金本先生から「老中医」の話を聞けたことです。「老中医」というのは、中国で特に優れた臨床実績を残した中医師に対して、患者さんをはじめ多くの方が功績を認めて愛称で呼ぶもので、名人のような存在です。「老中医」と呼ばれる偉大な先生も、最初から優れた理論や才能で結果を出していた訳ではなく、上手くいかなくても諦めず様々な試行錯誤の上で時間をかけて追求した結果、いつの間にか「老中医」と呼ばれる存在になったことを話していただきました。私自身の中医学の理論的な水準は、上海への留学経験はあるものの中途半端を自覚していて、果たして眼科臨床を重ね続ける今の方向性で更に成長できるのかは、誰にも話したことのない心の棘だったのです。私などが「老中医」の域に達するのは現実的ではありませんが、「今の方向性で進んでいいんだ」と思えたのが一番の収穫でした。これからも眼科領域の臨床第一、結果重視で歩んでいきたいと思います。

今回の特別講演に尽力いただいた竹田眞先生をはじめ、「眼科と東洋医学」研究会の眼科の先生方、ご協力いただいた患者様やスタッフ、支えてくれた家族や提携治療院の先生方、応援していただいた皆様に感謝いたします。また長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

3.16 区切り

先日の東京での講演は、私にとっての一つの区切りなのですが、今日は子ども(道大)にとっても千秋南小学校6年間の最後、卒業式でした。針灸院の休みと重なったため出席したのですが、会場となった体育館や校舎など36年前に私が卒業した時の記憶のまま。少し違うところは子どもの数が約半数と少ないことと、昔と違って自由で親しみ易い雰囲気の卒業式でした。今回で小学校の卒業式に出席するのは最初で最後ですが、子どもが私と同じ小学校、次の中学校へと進学していくのは何とも感慨深いものがあります。

私自身も今日もう一つ、長い間お世話になった愛知県鍼灸マッサージ師会を退会させていただきました。千秋針灸院が鍼灸の保険(療養費)取り扱いを、昨年6月で完全に終了させていただいことによる退会です。長く担当していた一宮支部の理事についても引き継ぎ後に降りることになりました。支部の活動などを通して知り合いになった先生も多く、残念ではあるのですが、様々な行事への参加なども体力面や時間的にも困難になりつつあり、ここで区切りを付けることにしました。

私は近年、これまでの経緯から眼科領域への鍼治療を通して、「患者さんに寄り添いながら、医療としての鍼灸を追求する」という観点で、真っ直ぐに進んでいきたいと強く思うようになりました。もう一方で年齢は50代が手に届くところまで迫っており、持病のクローン病も無視はできないことから、これまでの仕事の整理を進めて体との折り合いを付ける必要も感じています。余談ですが東洋医学では男性は8の倍数で体が変わるとされ、48歳は肉体的な衰えが目立ち始める時期でもあります。私としては大きな可能性を持つ鍼灸を、同じ道を志す方に伝えながら、少しでも長く仕事を続けられる道を歩みたいものです。

3.15 統計症例報告「鍼施術による緑内障性視野障害へのアプローチ」を公開

先日3.12に東京の台東区区民会館で行われた、第34回「眼科と東洋医学」研究会の一般口演演題、「鍼施術による緑内障性視野障害へのアプローチ」を今回の第1弾の統計症例報告として公開しました。今回も抄録を公開したかったのですが、上手くアップできないため取りあえず断念。現在講演疲れで疲労が激しいため、日記等を含めて更新が遅れています。ご迷惑をおかけしますが、私は元気ですのでご心配なく。もう少ししたら当日の状況や特別講演も含めて更新できると思います。まずは緑内障。

リンク・・・統計症例報告「鍼施術による緑内障性視野障害へのアプローチ」

3.3 スタッフ募集の終了と新規患者さんの受け入れ制限を緩和

1年以上に渡り当院の仕事を手伝っていただくスタッフが不足し、丁寧な診療に支障が出る事を防ぐだめ、新規患者さんの受け入れを制限させていただき、ご迷惑をおかけしました。ようやく新たに2名のスタッフが加わり、診療体制が整ってきましたので、順次制限を緩和できる見込みです。

不思議なもので1年以上に渡り、スタッフ募集への応募すら全くありませんでしたが、最近10日程の間に続けて応募があり、面接の上で決定させていただきました。この春卒業の方でもありませんし、求職サイトや学校経由でもなく、当院のホームページで募集を見たという話です。適切な針灸治療を医療として役立てたいと思う方なら歓迎ですし、実際当院で全日3年程度の実務経験があれば、針灸専門治療で開業し成功する資質は備わります。何かしら縁あっての出会いですので、当院での経験を通して将来の成功を掴めるよう、私もできる限り応援しています。

2.22 仕事に励み

最近、子どもの春からの中学への通学用に自転車を購入しました。私が中学・高校の頃に自転車の面倒を見て頂いた、地元の自転車屋さんでお願いしたのですが、当時40代位だった店主のおじさんは、70代になられていました。30年以上昔のことなので当然ですが、テキパキと新車を整備して引き渡していただきました。年を重ねても素晴らしい仕事ぶりで、技術は年齢や経験を重ねるほど極まっていくことを感じました。私も分野は異なっても技術職ですので、こうありたいものと思います。

もう一つ、10年程前に数年に渡り治療を続けた方で、当時「声優になりたい」と話していた患者さんがありました。容易な事ではないと思いましたが最近、数年前から声優としてTVやゲームなどで活躍されていることを知って驚きました。ネット上でも聞ける声や台詞はプロそのものです。夢を見事に実現されたことに私も嬉しくなりました。某ドラマではありませんが、「望みを捨てぬ者だけに道は開ける」は真実ですね。陰ながら応援しています。

自分に多少なりとも関わりのあった方が、様々な世界で頑張っていることを知る度に、自分の大きな励みになります。私も適切な鍼灸治療が眼科医療の選択肢の一つになり、眼科領域の患者さんに役立てられるよう、3月の講演をやり切るつもりです。

2.15 第34回「眼科と東洋医学」研究会

来月の3月12日(日)に台東区民会館で行われる、第34回「眼科と東洋医学」研究会の抄録が少し前に届いています。昨年から眼科専門医の研究会に、薬剤師や鍼灸師が参加できるようになりましたが最初の年でもあり、従来の眼科疾患への漢方薬中心の報告に対して、鍼灸は基礎研究などの報告に留まり、眼科疾患への鍼灸治療の報告は当院の「黄斑変性への鍼施術が、視力に及ぼす影響について」1件のみでした。明治国際医療大学の鶴先生から特別講演で、「眼科疾患の鍼灸治療の可能性」として、鍼灸の研究成果や作用機序を丁寧に説明されたことで、同じ東洋医学の鍼灸に少しは関心を持っていただけたと思います。

今年は昨年の流れを引き継いで、一般口演では「緑内障性視野障害」、特別講演では「網膜色素変性」、「網膜動脈閉塞」の3疾患について、鍼治療の可能性や眼科医療機関との連携の必要性を、当院の臨床からお話しする予定です。内容も概ね完成しており、また鍼治療の実際として実技も紹介することで、眼科医の先生方に鍼治療を知っていただく機会も準備しています。更に抄録で知ったのですが、神奈川県の秋英堂さん(提携治療院)の金本先生から、AZOOR(急性帯状潜在性網膜外層症)の症例報告が行われます。今後も眼科疾患への鍼灸治療による様々な報告が続くことで、眼科医療の選択肢の一つとして少しづつ認知されといいですね。

●関連リンク・・・日本眼科学会・関連学会予定表(2017.3)

参加は医師、薬剤師、鍼灸師の国家資格取得者に限られますが、予約等は要らず会費の3.000円は当日徴収です。ホームページはありませんので、上記のリンクを参考にして下さい。私は大勢の前で話すことが本当に苦手なことや、やや長時間の講演等は準備段階を含めて体への負担が大きいこともあり、一般口演規模の演題発表を除いて、講演は今回を最後にしたいと思っています。よろしくお願いいたします。

2.1 毎年のように 

千秋針灸院は眼科領域の針治療を専門としていますので、患者さんも目の治療を目的として来院されることが多いのですが、不思議なことに毎年何名かは、お子さんを授かる患者さんがあります。眼科領域の針治療では、中医学の「肝・脾・腎」という部分に特化した治療を行うことが多いのですが、このことが患者さんによっては目だけでなく、妊娠・出産し易い条件を整えているものと思います。私は不妊治療についての知識は詳しくないので、対応はスタッフ任せですが、専門外ということで患者さんも私も、お互いに気負わないのが良いのかもしれません。眼科領域でも同じで、あまり気負い過ぎると上手くいかない時があります。少し緊張を緩めていると、いつの間にか好転していく症例は多いです。

毎年が今回のテーマなので、もう一つ。患者さんの中には毎年のように鍼灸師を目指す方があります。私は17年程この仕事をしてきましたが、鍼灸での一本立ちが簡単ではないことは分かりますので、決して安易に勧めることはしません。しかし既に鍼灸専門学校に入学していたり、進学を決めた方には、全力で道を切り開くようお話しています。患者さんは病気があるから私のところへ来ています。「自身の病気を、自分の力に」つまり、病気を実際に患い、克服した経験は、専門書でも専門医にも分からない貴重な力に成り得ます。

私の場合はクローン病が相当しますが、何故か専門は眼科領域であることは気にしないで下さい。私はクローン病を追求し過ぎると、自身の病気を悪化させると思うので、敢えて避けたのですが、ご自身の病気を本物の力にできた方には、どうしても敵わないと思っています。ともあれ、今年入学を予定している方、在学中の方、国家試験目前の方、皆さんを心から応援しています。この世界に足を踏み入れたからには、頑張るしかありませんね。

1.26 4月より再診時に文書料がかかります

今年の4月より、初診時以外で提携治療院などへ文書を発行する場合に、1.080円(税込)をいただくことになります。遠方の方などで再診時に各種測定・評価を行い、文書としてお渡し、もしくは郵送する際に必要になります。

なお初診時は初診料に含まれていることや、当院のみで治療をされている場合は、文書が要らないため必要ありません。また新規の作成でなく、必要に応じてコピーのみをお渡し・送付するような場合も不要です。文書の発行は通常、最初は3〜6ヶ月、以後は6ヶ月〜1年毎へと必要最小限にしていますので、過大な負担にはならないと思います。提携治療院などを含めて治療をしておらず、時々当院で測定・治療だけをされている方も、文書を発行しないため不要です。再診時に各種測定・評価を行った上で、書面でのお渡しや郵送が負担になっていますので、ご理解下さい。

1.18 電気の使い過ぎ

今年に入って、毎朝のように電気のブレーカーが落ちていました。原因は電気の使いすぎ。千秋針灸院の契約電力は、家庭用最大の10KA(100アンペア)なのですが、冬場の朝は8台のベッドを暖めておくために、300W×2灯の赤外線灯をフルパワーで8台使用。これだけで48アンペアにもなります。4台のエアコンも、もちろんフル稼働。そこに新たにスチーム加湿器が加わり、いったいどれだけ電力を使うのか、考えるだけで恐ろしくなります。

毎朝数回はブレーカーが落ちてましたので、ベッドを暖めている赤外線灯を300W×1灯だけにして、24アンペア分の消費電力を減らたところ、無事落ちなくなりました。いつの間にか増えている電気製品には注意が必要ですね。

ようやく「眼科と東洋医学」研究会での、特別講演用のスライドに続き、講演内容の下書きが完成しました。後は時間内に終わるよう調整したり、より分かりやすく内容を練り込む段階に入ります。3月12日の講演まで、あと2ヶ月を切っていますが、焦らずじっくりと完成度を高めて、当日聴講される眼科専門医の先生方に、網膜色素変性や網膜動脈閉塞への鍼治療を、適切にお伝えできればと思います。

1.5 あけまして、おめでとうございます

明日から診療開始です。当院に来院していただいた皆様へ、最大限の結果を残せるようスタッフ一同頑張っていきます。今年もよろしくお願いいたします。

1.4 280,000アクセス達成。

   本ページの内容は現代の眼科医学及び中医学、抗加齢医学、千秋針灸院の治療実績に基づいて書いたものです。
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