針灸院日記 2022  本文へジャンプ


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12.30 今年もありがとうございました

一昨日の28日で本年の最終診療日が終わり、昨日29日はスタッフ総出で大掃除。ようやく一息つけたので今年最後のホームページ更新となりました。最近はホームページの更新頻度が落ちていることからも分かりますが、私も気力や体力的に年齢を感じることが増えました。でも不思議なのですが年齢に抗おうという気持ちなどは起きなくて、上手く合わせて自然体で過ごしたいと思っている自分に気が付くことができました。色々な意味で無理はせず手の届く範囲で、皆様の健康に役立てるよう頑張っていきますので、来年もよろしくお願いいたします。

12.19 支えていただいたスタッフの皆様、ありがとう

今日は10年以上前に千秋針灸院を支えていただいた元スタッフの水谷(伊藤)先生、先日は杉枝(清水)先生が顔を出して近況を伝えてくれました。また受付に掛かっている詳しい暦のカレンダーは毎年、吉田先生が届けてくれたり、その他の元スタッフの皆様からも近況を伝えてくれたり色々と頂くことが多いです。雇用主と従業員という関係が終了しても様々な形で気にかけていただけ、ご縁があることにとても感謝しています。支えていただいたスタッフの皆様を含めて、私や千秋針灸院にご縁のあった全ての方が、健康で幸せな未来へ向かわれることを願っています。

11.29 新型コロナワクチンと第8波、5類への検討、インフルエンザ等

11月になって新型コロナ感染者数が先週を上回る日が続いています。現状は緩やかに第8波へと向かっているようですが、先日第7波の死亡率が新聞等で報道されました。今年夏の第7波(オミクロンBA5株)は0.09%の死亡率で、季節性インフルエンザ(0.1%未満)と概ね同等まで毒性が弱まったことが明らかになりました。この結果を受けて厚生労働省は2類から5類への変更を検討するようです。ちなみに今年春先の第6波(オミクロンBA1株)は0.17%、昨夏の第5波(デルタ株)は0.42%ということで、やはり予想されていたように感染力は強くなるものの、弱毒化するという流れで間違いないと思います。

現在接種が始まっている新型コロナワクチンは、第7波の主流であったBA5株対応ですが、今後の第8波は当初BA5株が中心であっても次第に別の変異型に置き換わり、重症化はともかく感染に対しては効力が薄くなることが考えられます。また時期的に心配されている季節性インフルエンザとのダブル流行ですが、過去2年の実績から新型コロナと季節性インフルエンザの対策は被っていますので、新型コロナへの油断がなければ季節性インフルエンザの流行も起きないはずです。もし今年流行するのであれば、過去2年流行しなかった説明が付きませんので、個人的には概ね大丈夫と思います。それでも心配でインフルエンザワクチンを検討されるなら、新型コロナワクチン接種と近すぎない時期に、体調が良い時の接種をお勧めします。

これから第8波が心配されていますが、感染力こそ強いものの季節性インフルエンザ並みの風邪に変わりつつあります。来春には5類へ変更されることで感染に過剰なほど怯える必要はなくなり、マスクやワクチンの要らない日常が戻ると考えられますので、あと一息です。新型コロナ感染症が流行を始めてもう3年近くにもなりますので、皆様が身体だけでなく心の健康を保たれるよう願っています。

11.1 冬場の健康管理は18℃以上の室温から

11月に入って寒暖差も大きくなっていますが、この時期は元々の持病に加えて体調不良で悩む方が多くなります。誰でも気温等の環境変化に対する適応力は、加齢と共に毎年少しずつ低下してしまうため私たちは戸惑うのですが、日常での適切な対策を取ることで緩和できることが残されているかもしれません。

環境変化に対する適応は主に脳の働きや自律神経によって調節されていますが、調節量には限界があり、また過大な負荷が続くことで適切な調節が困難になってしまい、ついには自律神経失調の状態になってしまいます。近年の研究では生活上の室温等の重要性が分かってきていますので、体調不良の様々な症状を減らす工夫は最低限の条件になります。

冬場の室温は最低でも18℃以上にして下さい。家中の温度差はできるだけ少ないことが理想ですが、難しければ長い時間を過ごし一日の疲れを癒す寝室だけでも18℃以上を確保しましょう。自律神経の不調による様々な体調不良や循環器、呼吸器系への負担増、脳や体の老化速度までに関わってきます。

それから起床後は急に動かず、少しずつ軽いストレッチで体を数分間だけでも動かすことで、肩や腰、膝、関節の痛みだけでなくギックリ腰等のリスクも減らせます。18℃以上の室温と朝に数分の準備運動だけで、冬場の健康トラブルは大幅に減らすことができます。必要以上に薬やサプリメントに頼らず、手軽にできる対策で冬場を乗り切っていきましょう。

10.18 兎眼(顔面神経麻痺)への鍼灸

来年春の第39回「眼科と東洋医学」研究会に、当院の演題は『兎眼(顔面神経麻痺)への鍼灸施術』でエントリーする予定です。この1ヶ月程は顔面神経麻痺で当院に来院された過去のカルテや画像を詳細に検討してきました。当院で継続して治療させていただいた50症例以上もの記録が残っており、どのような状況から鍼灸治療を行った後、どこまで回復したのかが実際の画像や自覚症状、耳鼻科での評価(柳原法・40点満点)で明らかになっています。これから抄録作成に入っていきますが、兎眼への鍼灸治療として眼科医や鍼灸師の先生方、最終的には皆様に分かり易く伝えていけるよう知恵を絞っていくつもりです。

10.1 ルンバ2台体制

昨年春にバッテリーが弱ってきたルンバを入れ替えましたが、院内のベッドや器具の配置から清掃経路が複雑なため、時々途中で停止してしまい清掃が完了しないトラブルがありました。このため2台のルンバで母屋部分とログハウスの増築部分に分けて清掃を担当させてみたところ大成功。母屋部分の担当はルンバ i7+、ダストボックスベースが自動で集めてきたゴミを吸引してくれるモデルで、ベースのゴミパックが満杯になるまではほぼ手間いらずです。手入れが必要なタイミングも教えてくれるなど、ロボット掃除機は凄く進化しています。最近テスラ社の人型ロボットの試作品発表がありましたが、様々な形でロボットが活躍する場面が増えていくのでしょうね。

9.19 11月より土曜日午後の診療時間が変更になります

11月から土曜日午後の診療時間が1時間前倒しになり、受付時間を午後4時〜6時とさせていただきます。土曜日以外の平日は今のところ変更はありません。

毎週土曜日は予約が集中する傾向はあるのですが、現在午後5時の予約が満床になる一方で、午後7時の予約は数名以下が多く、時々予約0件という日も増えていました。10年ほど前なら午後7時は予約が集中する時間帯でしたが、残業が減ったり働き方が変化したりという社会の流れが関係しているのでしょうね。また当院が眼科領域を専門としていることから、明るい時間帯を希望される患者さんが特に多いという理由もあると思います。

今回の変更により土曜日午後の診療が4時始まりになることで、5時を希望される患者さんも予約は取り易くなると考えられます。土曜日の遅い時間を希望される方には申し訳ありませんが、これからも予約や診療の状況に合わせて改訂していきますので、よろしくお願いいたします。

9.5 第39回「眼科と東洋医学」研究会の案内が来ました

来年3月12日午後1時から今回もZOOM開催として、第39回「眼科と東洋医学」研究会が行われることが決まりました。当院としては、よくある1例報告ではなく可能な限り多数の症例を基にして統計的に、また可能な限り眼科医学として客観的な報告になるよう努めていますが、毎回報告を続けてきたことから医学的に有効なデータが乏しくなってきました。そこで今回は本来、耳鼻咽喉科領域である顔面神経麻痺を、眼科領域の兎眼に焦点を当てた統計症例報告として少々強引な内容でエントリーする予定です。

顔面神経麻痺は病医院での積極的な治療は行われておらず、耳鼻咽喉科では自然回復を期待して経過観察をしているだけなのが現状です。適切な鍼灸治療は例え重症のケースでも経過観察に比較して、早期から鍼灸治療を開始することで大幅に回復する傾向が分かっていますので、今回の報告で公にできたら皆様の役に立てると思われます。また最近では新型コロナの感染やワクチン後に、ヘルペスウイルス等の活性化が原因で顔面神経麻痺を発症した患者さんが増えている様子です。夏の疲れの蓄積やストレス等も引き金になりますのでご注意下さい。

今回の報告は眼科領域という位置付けからやや外れますので、報告が却下される可能性もありますが、その場合にも当院ページで公開しますのでご期待下さい。

8.26 月刊「漢方の臨床」に昨冬の座談会が掲載されました

昨年の12月5日にZoomで収録された東亜医学協会主催の座談会の内容が、月刊『漢方の臨床』の6〜8月号に3話の分割で掲載されました。漢方治療を行う医師や薬剤師への会員向け専門誌ですので、一般の方だけでなく鍼灸師も目にする機会はあまり無いのですが、眼科領域での漢方治療に針治療を取り入れることで、更に良い結果に繋がる可能性を示せたと思っています。今回はある意味、本来は部外者である鍼灸師の私の意見を座談会の中で取り上げていただき、まとめていただいた東亜医学協会の関係者の皆様や出席された眼科医の先生方には感謝です。少しずつ医療関係者の方に針治療の可能性を知っていただき、皆様の健康に役立てていただけることを願っています。

8.17
 追記です

前回、新型コロナ感染症へのワクチン接種について書きましたが、今回の第7波の重症者数や死亡者数の定義見直しを、愛知県の大村知事が国に要請したことが報道されています。愛知県によると第7波では新型コロナが原因で死亡した人はおらず、重症者は他の病気が原因で重篤な状態になっている人がほとんどということです。(8月16日、17日・中日新聞紙面より) 愛知県では6月20日以降の第7波の期間について、8月15日現在で235人の死亡者数とされていますが、実際には0人が適切と考えられるため県が国に見直しを要請したものです。こうした動きを見ても現在のオミクロンBA5型については既に毒性は弱くなっており、多くの方にとってはインフルエンザと同程度に注意すべき状況で、過剰な対応は必要ないことを示しています。

必要以上に新型コロナ感染症の危険性を煽ることで、社会全体への影響や財政負担も極めて大きくなっていますが、これにより誰が利益を得ているのかは考慮する必要があるかもしれません。感染者数は多いものの、大きな脅威は去ったと考えるのが妥当でしょう。そろそろ出口を探さないといけませんね。

8.15 ワクチン行政は大丈夫かな

主に高齢者を対象とした4回目のワクチン接種が始まっていますが、再度対象を概ね国民全体に拡大した5回目のワクチン接種が検討されているようです。5回目ワクチンの特徴はオミクロン・BA1株に対応したことが特徴で、初期のオミクロン型やデルタ型以前のコロナウイルスに対して感染や重症化を防ぐ効果が高められているそうです。

気が付いた方が多いと思いますが、オミクロンBA1株とは今年の春先に第6波として流行したコロナウイルスです。現在の第7波の主流はBA5株に置き換わっており、BA1株は姿を消しています。また現在の第7波は今夏中に一旦終息向かうはずで、5回目のワクチン接種が検討されている今秋以降に第8波として新型コロナが流行する場合は、オミクロンBA5株ではなく例えばBA6や7株、もしくは更に変異した次世代タイプに変わるはずです。ワクチンの性質上、未知の変異への確実な対応は不可能ですので、周回遅れのワクチン接種では感染を防ぐなどの過剰な期待は、限られた結果しか得られないでしょう。臨床試験上では効果を挙げていても、連日20万人が感染し大流行する現実がワクチン頼みの難しさを証明しています。

では「私たちはどうしたらいいのか」ですが、結局のところ私たちの体を新型コロナ他から守っているのは最終的に個々人の免疫力です。そして免疫が正常に働くためには適切な睡眠をはじめとした健康状態が重要になります。新型コロナに限らず健康状態が良く免疫が正常に働いている場合には、一般的な毒性の感染症であれば無症状や軽症で済みます。日常の生活習慣から健康状態を良好に保ち、必要な感染防止対策を取ることが重症化を避ける基本になります。ワクチンや治療薬といった医療に頼るのは次の段階ですので、ここを間違えると現在の混乱から抜け出せなくなります。今年も暑い夏ですので、まずは睡眠は取れているか、疲れやストレスが溜まっていないか、無理をしていないかを振り返ってみて下さい。現在のオミクロン型はデルタ型以前に比較して、インフルエンザ並みに毒性は弱く普通の風邪に近づきつつありますから、多くの方にとっては大丈夫です。

7.30-31
 1泊旅行

大学時代の同じサークルのメンバーで、大学近くの民宿に1泊旅行。短い時間でしたが20年以上会っていなかった先輩や友人達と色々な話で盛り上がりました。企画していただいたI君には本当に感謝です。私は主に今回出席したメンバーで、大学卒業時から積み立てていた同期会の出納係をしていましたが、今回で解散となり30年分の清算ができたので肩の荷が下りた気分です。今は皆それぞれ職場で重要な立場ですが、あと10年も経てば時間も出来てくると思うので、また会えることを約束してそれぞれの日常に戻りました。よく言われることですが、学生時代の友人は生涯の友人としてかけがえのない存在ですね。

7.23
 新型コロナの1日の感染者数が20万人超え

新型コロナウイルス感染症は6月末頃から急増して、1日の感染者数は初めて20万人を超えました。現在までのところ重症者や死者の割合は第6波と同様に少なく、医療機関への負荷も大きなものではありません。今後は感染者の増加につれて増えていくと予想されていますが、オミクロン株からの派生型である以上、昨年のデルタ株まで様にインフルエンザを大きく上回る程の脅威にはならないはずです。

今回の第7波では政府は経済活動を止めないことを方針にしていますが、どうにも中途半端なため私たちの生活に大きな影響が出ています。直ぐにでも今回のオミクロン株に限り、インフルエンザ並みの感染症5類相当へ変更すべきで、濃厚接触者の位置づけやマスクの着用を極力無くしていくなど目に見える形で変えていかないと、いつまで経っても安心できず日常は戻ってきません。現在流行しているオミクロンBA5型は従来のワクチンを回避する性質が知られており、感染し難くなる効果は期待できません。強いて言えば重症化は回避できる可能性はあるようですが、そもそも毒性自体が弱まっていますので証明は難しいところです。ワクチンはインフルエンザのように高齢者や基礎疾患を持つ希望者だけでよいと思います。

最近ファイザー社が米国のFDA(アメリカ食品衛生局)へ提出した新型コロナワクチンの資料の中で、2021年春頃までに分かっていたワクチン接種後の有害事象(AESI)が公開されています。その中には帯状疱疹をはじめ1200以上の病気や症状が列記されていて、例えば私の持病であるクローン病も明記されています。必ずしも発症や悪化に繋がるものではありませんが、ワクチン接種と無関係であることは立証できないため、やはり該当する病気や症状のある方はワクチン接種後の悪化や再発に注意すべきと考えられます。医療の問題点はいつも後出しになる歴史があることを思い知らされます。眼科領域でも様々な病気が挙げられていますので、気になる方は一度調べてみて下さい。

少し重い話になってしまいましたが、現在流行している新型コロナ(オミクロンBA5)は感染せずに済ませたいですが、重症化などは多くの方では心配する必要はありません。夏に流行っているインフルエンザと考えれば注意すべき点は限られてきますので、過剰に心配せず健康的に日常を取り戻していきましょう。

7.17
 千秋針灸院は22周年を迎えました

気が付いたら開院から22年が経っていました。そんな感じなのですが、今の建物を新築・移転してからも11年が経過していますので、既に半分の期間は現在の千秋針灸院になりました。患者さんも当時は小学生の方が社会人になっていたり、当時バリバリと仕事をされていた方が引退されていたりと時の流れを感じます。何年も前に通われていた患者さんが久しぶりに来院されると、懐かしい話で盛り上がることが楽しかったりします。こんな風に小さな足跡が残っていくのは、長く続けてきたことへのご褒美かもしれません。時が経つことで変わることや変わらないこともあると思いますが、今後ともよろしくお願いいたします。

6.27
 バイオレットライトで近視抑制や軸性近視改善結果

最近話題になっているバイオレットライトについて、少数例で小児の軸性近視を短縮する結果を含めて、近視進行への抑制効果が得られたことが発表されています。バイオレットライトとは紫色光(360〜400ナノメートル)で、紫外線(400ナノメートル以下)と青色光(380〜500ナノメートル)に挟まれた領域の波長の光です。外で遊ぶ機会の多い子どもには近視が少ないことは以前から知られていましたが、最近の研究で眼軸長の伸展抑制が明らかになり、将来の強度近視への進行を抑制できる可能性が出てきたことは大きな朗報です。しかし冷静に眼とバイオレットライトを検討すると、留意すべき問題もあると思われます。

バイオレットライトは紫外線とブルーライトに極めて近い短波長光であり、紫外線に近い強いエネルギーを持っています。眼鏡やコンタクトレンズで紫色光のみを選択的に透過させることは困難を伴い、商品化されているJINSでも紫外線(380ナノメートル以下)のカット率は92%と表記されています。紫色光は65%透過するものの、紫外線領域は一般的なレンズより透過率が高くなり、青色光はブルーライトカットレンズ並みに抑え込むことは出来ません。こうした特徴を踏まえて、バイオレットライトを近視抑制に生かすには注意が必要です。

まず小児への眼鏡としてバイオレットライト透過レンズの採用は、ある程度は近視抑制に繋がると考えられます。ただ一般的な眼鏡レンズは眼球に対して隙間がありますので、元々ある程度の紫色光は自然に取り込まれていたことも考えられます。研究では眼球に対して隙間の無いコンタクトレンズが使用されたのもこのためです。そして眼球との隙間の無いコンタクトレンズを使用する際には、積極的にバイオレットライト透過レンズを選ぶべきでしょう。しかし小児へのコンタクトレンズの常時装用は、眼や角膜等への負担まで考慮すると必要最小限の装用時間で済ませたいものです。

次に成人ですが30代までの若い方はともかく、中高年以降では網膜をはじめ眼球全体で様々な加齢による老化が始まっています。たとえバイオレットライト透過レンズが近視の進行抑制に繋がるとしても、400ナノメートル以下の短波長光やブルーライトの透過は長期的には眼に負担を与え、黄斑変性や白内障の原因になる可能性が残ります。外出時には引き続きブルーライトカットを含めた対策が大切で、バイオレットライト透過レンズの出番は無いと思われます。新しい研究結果が発表されると期待が高くなるものですが、長期間の影響を冷静に考えると選ぶべき機会は限られそうですね。

私の考察として、バイオレットライト透過レンズの採用可否ですが、
※小児(18歳未満)・・・眼鏡用○、コンタクトレンズ用◎
※成人(18〜40歳未満)・・・眼鏡用○、コンタクトレンズ用○
※中高年(40歳以上)・・・眼鏡用△〜×、コンタクトレンズ用△〜×
 【◎推奨、○可、△非推奨、×不可】 
×は加齢性の眼疾患が有る場合になります。40歳未満でも注意が必要です。
○は可としましたが、採用を積極的に推奨するものではありません。

6.13 やっぱり生活習慣の改善は大切

6月6日付の中日新聞に、大阪大学などの研究チームが約46,000人の生活習慣と寿命を最長21年間追跡した結果が記事になっていました。高血圧や糖尿病等の生活習慣病を3つ以上有る人の平均寿命は約15年も短いことや、生活習慣病があっても毎日の生活習慣【改善項目8つ】を改善することで50歳時点で最長8年以上、80歳時点でも2歳以上寿命が延びるそうです。また60歳から健康な生活習慣を7つ以上達成することで、男性は89.7歳、女性は92.2歳へと寿命が長くなることが予測されていて、ライフスタイルの改善は何歳からでも遅くはないという話でした。

【改善項目8つ】
※1日1回以上の果物摂取
※1日1回以上の生鮮魚介類の摂取
※週5日以上の乳製品の摂取
※週1時間以上の運動or1日30分以上の歩行
※肥満指数(BMI)21〜25の維持
※1日2合未満の適量飲酒
※非喫煙および禁煙
※1日6〜7時間の睡眠

皆様は8項目中いくつ達成できているでしょうか。私は厳密なら6項目、概ね7項目をクリアしています。達成できない1項目については、私は生鮮魚介類が嫌いなので無理です。逆に趣味としてブルーベリー他の色々な果物栽培をしていますので、毎日の歩行(30分以上の手入れ)や果物摂取(一年中果物が成る)、果物をヨーグルトに入れて食べる習慣からほぼ毎日の乳製品の摂取もクリアできます。私の場合は果物栽培が健康管理のポイントになっていることに気が付きました。現代は医学、公衆衛生の発達や生活の変化から、多くの人が長く生きられる時代になりましたが、同時に健康管理の重要性は高まっています。皆様も出来ることから達成して、健康で長生きを目指していきましょう。

5.23 ハイビスカスとバラ

針灸院では4年程前から冬でも暖かい玄関で、観葉植物としてハイビスカスを育てています。ハイビスカスは暖かい場所では年中咲くお気に入りの花ですが、1輪が1〜2日で咲き終わるので、咲いていたらラッキーという感じでした。もう少し華やかにしたいと思い、昨年から玄関の外にバラの鉢植えを置いたところ、花持ちも良く患者さんにも好評です。しかしトゲが思った以上に鋭く、消毒も必要でバラの扱いはなかなか大変です。バラの品種は数千種もあるそうで、近年は病気に強く栽培し易い品種改良がされているようです。素人の栽培ですので試行錯誤の繰り返しですが、訪れる方に少し楽しんで貰えるといいですね。

5.17 保健所の立ち入り検査

数ヶ月前に通知のあった一宮保健所の立ち入り検査がありました。この地域の接骨院や鍼灸、マッサージ院等に対して一斉に行われたようです。免許証や看板等の表記、使用済み鍼の処理方法、衛生・換気設備等を確認して15分程で終了しました。一宮市は最近保健所の管轄が愛知県から市に移譲された事情から、市内の施術所を把握したいというところでしょうか。届け出内容への指摘はありましたが、衛生・換気設備は評価していただけました。とりあえず無難に終わって良かったです。

4.26 中心性漿液性脈絡網膜症のページを更新しました

今年3月の統計症例報告を基に、4年半ぶりに中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)のページを更新しました。当院での症例数の増加に加えて眼科医療の進歩も早いので、数年も経つと自分で書いた内容なのに古く見えてしまいます。特に再発を繰り返す慢性CSCに対しての見方は近年大きく変わっていますので、私も適切に治療できるよう頑張っていきたいと思います。

●関連リンク・・・中心性漿液性脈絡網膜症のページ

4.15 収まらないコロナ第6波とワクチンの副反応

2月初めに書いたようにピーク時に連日10万人を超えていた感染者数は、3月中には減少傾向が明確になりました。しかし蔓延防止等重点措置は解除されたものの、感染者数は連日5万人を超えたままで、下げ止まりもしくは増え始める傾向もみられます。感染力の強いオミクロン株からの新たな変異株ということから毒性は同等か弱め、感染力は同等以上と考えられますが、2000万人以上という市民全員にPCR検査を行った中国上海の状況を見ると、日本では分からない客観的なコロナ感染の状況が見えてきます。

2年程留学した思い出深い上海は連日2万人を超える感染者が出ていて、大規模すぎるロックダウンの報道が衝撃的ですが、約2万人の感染者の内9割は無症状という事実があり、感染が疑われなければ検査をしない日本も同様な状況と思われます。今年初めからの日本の累積感染者数は500万人を超えますが、恐らくは真の感染者数は2000万人以上で気が付かないうちに感染し、無症状のまま治っている人が大半と見るのが妥当でしょう。

今年に入って3回目のワクチン接種が始まっています。当院の患者さんも接種された方は多いのですが、発熱等の副反応の頻度や程度は1、2回目より明らかに増えていることを毎日の診療で感じています。モデルナ製ワクチンは成分を減らして接種しているのにも関わらずです。また直接の副反応ではありませんが、帯状疱疹や顔面神経麻痺、感覚異常、不明な皮膚症状など重症ではないものの、接種数日後に発症したことから関連を否定できない症例も目立ちます。ワクチン接種を推進する立場から大きな声では言えないのでしょうが、医療の現場ではより強く感じていることではないかと思います。

私は専門家ではありませんので推測の域を出ないのですが副反応が強くなる理由として、知らないうちに無症状で既に感染し抗体を持った方がワクチン接種を行うことで、抗体反応が強く出たり免疫のバランスが崩れるのではないかと考えています。抗体検査で抗体量を確認しないままのワクチン接種が一般的に行われていますが、感染者が増えるほど今まで通りの接種を続けていくと副反応のリスクは高くなることも考えられるため、ワクチン接種の方法や対象を見直す時期にきていると思います。コロナ禍が日常となって2年以上が経ちましたが、早く終息することを心から願っています。

4.3 4月2日(土)は臨時休診とさせていただき、ご迷惑をおかけしました

3月30日に義父が急に亡くなり葬儀となりましたので、昨日は私が出席するため臨時休診とさせていただき、皆様や当院スタッフには大変ご迷惑をおかけしました。

大工であった義父には現在の千秋針灸院を建築する際に、1ヶ月程当地に留まっていただいて工事や設計のアドバイスを貰ったことをはじめ、とてもお世話になり感謝しきれません。遺影は私たちが結婚した時の写真から加工した1枚で、とびきりの笑顔をされていました。お父様、本当にありがとうございました。

3.28 「中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)への鍼施術」を掲載しました

先日行われた第38回「眼科と東洋医学」研究会で発表させていただいた、「中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)への鍼施術」を統計症例報告として掲載しました。CSCは軽度の視力低下や変視(歪みや小視症)を伴い、自然に治癒することも多い疾患ですが、発症から6ヶ月以上経過して再発を繰り返す場合には慢性CSCとなり、レーザーや硝子体内注射を行っても解決しない症例は少なくありません。千秋針灸院に来院される患者さんでは7割近くが慢性CSCですが、今回は有効な症例が多いことを報告させていただきました。眼科での経過観察で半年以上が経過していたり、再発を繰り返す場合には早めの針治療もご検討下さい。

●関連リンク・・・統計症例報告 「中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)への鍼施術」

3.13 第38回「眼科と東洋医学」研究会

コロナ禍の中、昨年に続きZOOMで行われました。ZOOMには録画済みの内容を公開できる機能があり、数名の先生は録画で発表されたのですが、設定の問題なのか音声が出ないトラブルがありました。私も昨冬のZOOM座談会の途中で、画面が固まるトラブルに遭遇して焦りましたので、先生方も大変だったと思います。ZOOM等の普及で皆が集まらなくても参加できる利点はとても大きいのですが、画面越しのやり取りは中々慣れませんね。

私の今回の報告「中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)への鍼施術」は、無事に終了できました。近い内に統計症例報告としてホームページ上で掲載しますので、お待ち下さい。鍼灸の内容としては、イトウ針灸院の伊藤先生が外転神経麻痺の症例、特別講演を担当された澤口先生は腹鍼に加えて「目光針」の実際ということで、興味深いお話をしていただけました。私は今回が6年連続7回目なので発表自体には慣れましたが、眼科領域の報告に耐え得るデータが揃った症例には限りがあるため、次回以降はネタ切れも近そうです。

2.25 ロシアのウクライナ侵攻

昨日、ロシアによるウクライナ侵攻が現実になりました。理由はどうであれ武力による現状変更が行われたことになります。今回、早い段階で欧米諸国は派兵は行わないことを表明した上で、強力な経済制裁によりロシアの侵攻を抑止する外交を重ねてきました。しかし結果的にロシアのウクライナ侵攻を許したことで、世界の未来に関わるターニングポイントになりそうな出来事であることは素人の私にさえ理解できます。

今回のような大国の武力による現状変更の前例は、近い将来必ず同じ試みを行う国が出てきます。またロシアは核戦力行使に含みを持たせてNATO軍を牽制しましたが、核戦力が外交上有利になるとして保有を目指す国が増えると考えられます。結果として武力行使による紛争が増え、20世紀前半頃までの弱肉強食の世界に戻る危険すら感じます。

最初に書きましたが今回、欧米諸国が派兵はしないと表明した時点で、武力行使を企むロシアにとっては絶好の機会となり、軍事的な破滅のリスク無く侵攻が可能になりました。もしもブタペスト覚書(1994年の米・英・露によるウクライナ等への安全保障合意)に基づき、侵攻があれば必ず介入すると表明して、ウクライナとNATO諸国の国境付近に米英軍を展開していれば、ロシアは簡単に侵攻出来なかったはずです。国同士の対話による解決は担保となる力(軍事・経済・技術・外交他)の背景があって、初めて成り立つことを改めて考えさせられました。今からでも米英が中心となって、悪しき前例を許さない行動を示して欲しいと願っています。

2.15 中心性漿液性脈絡網膜症の発表用スライドが完成

3月13日(日)13:00からZOOMで行われる予定の、第38回「眼科と東洋医学」研究会のスライドが完成しました。今回は中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)への鍼施術ということで、当院で治療した38名43眼の治療結果から視力や変視症(歪みや中心暗点)の変化をデータで明らかにします。毎年のことですが作成と同時に半年以上かけて、発表のテーマであるCSCを専門書等から学んできましたので、今後の治療にも役立てられると思います。

CSCは主にストレス等が原因で発症し、数ヶ月で自然に軽快することもあるため、まずは循環改善薬が処方され経過観察となるのが一般的です。しかし大幅な視力低下や変視症(歪みや中心暗点)の度合が強いと自然回復は難しく、その時点からレーザーや硝子体内注射を行っても結局は回復しないことが多いです。CSCはこれまで網膜循環の機能低下が主と考えられていましたが、近年のOCTによる画像診断により発症後時間が経過すると、網膜や脈絡膜に器質的な変化が生じることや、片眼だけ発症している場合でも6割で健康な側の眼にも明らかな循環異常が生じていることが分かっています。一旦治ってから再度発症した場合には経過観察で様子を見るのではなく、慢性・遷延CSCとして治療に取り組むことが大切です。

今回の発表では発症後1年以上経ってから鍼治療を開始した場合でも、視力や変視症に対して有効であることを報告します。CSCの患者さんが希望の持てる報告になりますので、ご期待下さい。

2.1 連日8万人を超える新型コロナの感染者数

新年に入ってから僅か1ヶ月も経たずに連日8万人を超える新型コロナの感染者数、既に昨秋のデルタ株ピーク時の4倍になっています。オミクロン株は従来型に比較して重症リスクは少ないとはいえ、これ程凄い感染力の強さは不安になりますね。来院される患者さんの話でも職場や保育所等が休みになるなど、日常生活への影響が大きくなっています。こうなると今後が心配になりますが、個人的にはコロナ禍の出口は既に見え始めたと思っています。私は感染症の専門家ではないので話半分位に受け取っていただけたら幸いです。

ウイルスの立場から今回の流行を眺めると想像できますが、彼らの目的は種の繁栄なので感染力が最も重要な能力になります。一方宿主(人間)に行動制限をかけたり時には殺す程の毒性の強さは、繁殖にはマイナスに働きます。ウイルスは変異により毒性は強くも弱くもなりますが、感染力が同等なら毒性の弱い変異種が優勢となり、実際新型コロナウイルスも大規模な流行毎に感染力は強く毒性は弱くなっています。今後も変異種の波は繰り返されますが毒性の強い変異種が出現しても、より感染力の強い(毒性は弱い)変異種に駆逐され局地的な流行で終わるはずです。オミクロン株の正しいリスク評価にはもう少し時間がかかりますが、感染症2類として厳重に扱われる状況は今回が最後となり、第7波以降はインフルエンザと同じく5類相当の扱いになると思われます。

触れることがタブー(?)かもしれないワクチンは、同じく変異を繰り返すインフルエンザの状況や4回目の接種が行われているイスラエル等で分かるのですが、感染に対してはそれほど大きな期待はできないでしょう。変異種が出てから開発されるワクチンの性質上、感染拡大の速さに間に合わないからです。しかしワクチンを通して獲得された免疫は類似する変異種にもある程度は有効ですので、重症化を防ぐ意味は小さくありません。つまり感染力が強く毒性は恐らく弱いオミクロン株には、重症化リスクのある高齢者や基礎疾患のある方を最優先にすべきです。ワクチン自体の未知のリスクも考慮すると個人的に小児へのワクチン接種は不要と思います。

2月1日現在、各地で最多の感染者数を更新していますが、数字を見ると東京都などで増え方が鈍っています。過去のデータからもピークが近いことを示していて、真っ先に流行した沖縄では1週間平均で既に3割程減っています。恐らく2月上旬にピークを迎えた後、3月上旬頃には各地で減少の始まりが明確になる予測で専門家の見方は正しいと思われます。今後も引き続き新型コロナ感染症の変異種には注意が必要ですが、現在の2類扱いを基本に状況によってはインフルエンザと同じく5類相当としていくことで遠くなく日常が戻るはずです。政府には適切な舵取りをしていただき、私たちは必要以上に心配して心まで病むことのないようにしたいものですね。

1.17 ご心配をおかけしました

先週の転倒から1週間、まだ左肩と前腕に痛みや腫れは残りますが、診療に支障は無くなっています。先日の日記の翌日からありがたいことに何名もの患者さんから「大丈夫?」と声を掛けていただき、本当にご心配をおかけしました。私はクローン病を患って以降は体が丈夫ではないことから、何か体に変化がある度に原因や対策を考えることが習慣になっています。今回も幸い大きな後遺症は無く済みそうですが、大切なことは失敗を繰り返さないことですね。これからも長く診療を続けていけるよう精進したいと思います。

1.10 転倒して左半身打撲

昨日針灸院の玄関でうっかり段差を踏み外して転倒し、左半身の肩から上腕・前腕、大腿部から足底まで強打してしまいました。暖かいツルツル素材のズボンが仇となり、滑ってしまったようです。3年ほど前にバランス感覚や筋力の衰えから何度も転倒しましたが、その後少しですが運動を取り入れて、最近は大丈夫だっただけに残念です。

昨晩は痛みであまり眠れていないことや、手足の腫れが強く力も入らないため心配しましたが、関節の動きに支障はなさそうです。今日は家族やスタッフの助けもあり、ゆっくりですが何とか診療は行えましたし、忙しい年始の診療が終わった後のケガで幸いでした。私も今年で54才になります。長く健康的な暮らしを続けていくためにも肉体的な衰えは切実ですので、皆様もご自分に合った対策を見つけることをお勧めします。

1.1 新年あけまして、おめでとうございます

今春にはコロナ禍も3年目、そろそろ終焉に向かうように願っています。今年が皆様にとって仕切り直しの年になるといいですね。

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