ミュージカル「アニー」を観る
日本でも演劇・ミュージカル等のロングラン・再演が増えました。
これは観る人の絶対数の増加と複数回観る人の増加によることでしょう。
キャストは、継続性があれば一部の変更で行う事が多いです。
例外的に劇団四季のように同じ演目を複数箇所でおこなう事が出来る場合もあります。
これは最初からダブルキャストで制作されているからです。
また宝塚歌劇団のように5つの組に分かれている場合は、複数の組で同じ演目を行うこともあります。
演劇というものは、俳優の年齢は登場人物の年齢とはかなり離れた場合もあります。
そして実際は観劇者は自然に受け入れる状態で観ます。
ただ、俳優は高い年齢を演じる事は多い(ふけ役)ですが、若い年齢は若干減少し子供は現実的に困難です。
ほとんどは子役の出演になります。
それでは、子役が主人公の演劇・ミュージカルでなおかつロングラン・再演はどうかと言えば、自然に出演者が変わらざるを得ません。
ミュージカル「アニー」はまさしくそれに当たります。
主人公のアニーを含む孤児院での生活での多数の登場人物はこの作品では非常に重要ですが逆に実年齢の制限が大きいといえます。
この作品は毎年繰り返し上演を続けていますが、通称「アニーズ」とよばれるオーデションで選ばれる子役たちは毎年変わります。
競演の大人のほうは、別の理由で変わることもありますが再演している俳優も多くいます。
経済不況時のルーズベルト大統領がニューデール政策に乗り出すきっかけとしても描かれているこの作品は、偶然にクリスマスを一緒に過ごすために選ばれて資産家と過ごしたアニーが、その養子になるという筋だけでは単純な話ですが、それだけに登場人物の役付けが重要です。
とりわけ、子役たちの演技の重要性は明白です。
毎年、子役の出演者が変わるシステムでロングランを行っている事は、既に必要充分条件となっているように感じます。