「産廃フォーラム劇」を観る
毎年、大阪で産廃(産業廃棄物処理)フォーラムが開かれています。
そこで劇団往来によるテーマに即したオリジナル劇が演じられています。
社会問題をテーマにし、問題を明確に表し、そして演劇としての面白さも残しています。
目標を高い所に置いたレベルの高い演劇が長年続いています。
演劇だけを観にくる人も多くいます。
最近のテーマでは、廃棄物処理場建設問題・不法投棄問題・廃棄物の分別問題・リサイクル法などがテーマにあがっています。
恥ずかしながら、初めて知る内容も時々あります。他の観客の人も多分同様と思います。
楽しみながら、知らない事を知る。
実に観る側にとっては素晴らしいとしか言えません。
通常の演劇は台本があって、次に配役を決めるので出演者が限られたり客演が必要になったりします。
一方この演劇はテーマを元に、ストーリー・台本・大道具などを作って行くわけですので、劇団員総揃いになります。
時として凝りに凝った大道具が登場します。
劇団員総揃いといっても、無理に沢山出演する訳ではありません。
演じる方も観るほうも「全員」で産廃問題を考える事がフォーラムの趣旨=演劇の趣旨ですから、
多くの出演者が役の上で異なる問題を持ち、その中で発生する事件の中で同じ問題を考えて行く構成は必然的に必要であるといえます。
永遠のテーマと言える産廃問題に毎年取り組んでいる中での産廃劇場が、
ますます長く続き内容の充実が続くことを期待しています。