バックアップとは

現在はコピーの時代である。それ故に著作権についての規制も重要である。

その中で「バックアップ」という言葉がしばしば使われる。

一番多いのは、高価なコンピュータソフトウエアを購入して、そのバックアップコピーを取る事である。

バックアップについては、通常のコピーとは異なり認められるのが多くの考え方である。

某情報系の大学の教授が、コンピュータの台数分のソフトを購入して、ひとつをインストールして、他のコンピュータにそのコピーを行った事を話しました。

その時事務員から、二つの疑問が出されたそうです。

(1)何の為に沢山の同じソフトを購入したのか?

(2)使っていないソフトを倉庫にしまっておくのは邪魔になるのに何故捨てないのか?

これは、事務員がソフトウエアの著作権とバックアップについて知らなかったために生じた事です。

教授は説明しても、分かってもらえないので、最後には情報・コンピュータの世界では、このようにしなければいけないのだと言ったそうです。

そもそも、著作物を購入すれば使用権は得られます、そして事故等で使用出来なくなるのを防ぐバックアップは通常は認められます。

それでは、上の例は何を示しているのでしょうか?。コンピュータの台数分ソフトを購入したので、全てのコンピュータで使用権を得た。

インストールの時間短縮の為に使用権台数分にたいしてコピーを行った。広義のバックアップと判断している。

バックアップというのは、あくまでも本体が存在する事が条件になる。破損しても使用出来なくても、使用していなくても同じである。

もし、コピーを取ってから本体を処分すれば、バックアップではなく、一般の違法コピーになる。

従って使っていなくても邪魔でも保管しておかなければならない。

違法コピーは、色々言われているので殆どの人が知っています。

しかし、バックアップコピーは元も保有している必要がある事は、理解していない人が多いと思う。

元を売却・贈呈・廃棄などを行えば、バックアップも同様に廃棄しなければならない。

なぜなら、元が存在しないバックアップは存在しないからである。元が破損しても、壊れたものを保管しておく必要もあります。

これは、元と同じ複製ができる全てに当てはまります。

最も、会社等で大量に使う所用に使用数量の料金を払う契約形態が使われていますのでバックアップを全て取る必要もなく、未使用品を倉庫にしまっておく必要もないようにもなっています。

あくまでも、両者の契約によります。

本論では、あくまでも「バックアップ」について述べており「コピー」にはあまり触れていません。

デジタル時代は異なるメデイアのコピーが問題になっています。

音楽などはバックアップの考えを適用する事もできますが、コンピュータでは不可です。なぜならばフロッピー・CD等で購入するソフトウエアは通常は「インストール」と言う名のコピーを行う事で初めて使用可能になるからです。

これは基本的にはバックアップとは異なるものですが、コピー=インストールを行う事で使用可能になる製品のコピー・バックアップは実はより複雑な問題となります。

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