今回は「トヨタ・カルディナ」をご紹介する。
突然だがこのコーナーの試乗車は担当が乗りたいと思うクルマばかり紹介するわけではない。できれば乗りたいクルマばかりならありがたいのだが、そうそうソアラやNSXなどが試乗できるコネなど私は持ち合わせていない。当社に新型車のデモカーを持ってきてくれるディーラーマンさんにお願いして取材させてもらうとか、友人・知人のクルマを頼みこんで・・・なのでネタに困るときもしばしばある。
今回の試乗車カルディナはトヨペットのディーラーマンさんにお願いしてわざわざ持ってきていただいた試乗車である。というのも私個人的に興味があり乗ってみたい、見てみたいと思ったからだ。ワゴンなどに普段は興味などないがそれでもそう思わせる魅力を感じた。楽しみな試乗になった。
全体的なスタイルは思いっきり変わった。このデザインは賛否両論だと思うが、私は非常にいいデザインだと思う。デザインだけ取ればレガシーなどまるで及ばないのではないか。 |
特に目を引くリア・ビュー。ここが強烈に個性をアピールしている。両側の三角テールの頂点を合わせるように配置したデザインは日産・ウィングロードと同様。それは結構かっこいいなと思っていたのだが、ここまで思い切ったカルディナのデザインの前にはもはや陳腐でしかなくなる。それくらいこのテールはいい。 |
インテリア。この色使いは・・・若者しかターゲットとしていないのか。デザインはこれまた三角を基調としていて近代的デザインでいい。オプティトロンのメーターもブルーを使いインパネとの統一感を手伝っている。エアコンの文字や時計などの表示は真っ赤なので、なんというか飛行機や戦闘機などのイメージがある。マシンを操縦するというイメージか。非常に無機質な感じとでも言おうか。レトロっぽさなど微塵もなく、たとえクルマなどの機械でも、運転する「あたたかみ」などまったく感じない。 |
エンジンルーム。2リットル、VVT−i付きD4エンジン。横置きのオーソドックスなエンジンルーム。D4だから燃費にも期待が持てそう。
実際に走ってみてはどうか。パワーもあり、乗り心地などもよく非常によくできたクルマはトヨタなら当然か。取り回しも、ハンドリングも、加速感もすべてが十分過ぎるくらいの出来でケチのつけようなどない。ということは運転しての面白みのないクルマといこと。クルマの評論家などは劣っているところがあると、熟成不足とか何とかこれでもかと突っ込みを入れるが、逆にそれらが全く無いとなると「面白くない」などと評価されるので開発者はたまったもんではないだろう。でもトヨタのクルマは良くでき過ぎているのでやはりそう思ってしまう。100%安心できるクルマが突然故障すると恐怖のどん底にたたき落とされた感覚に陥ってしまわないか。でも人に薦めるなら断然トヨタだが。
リア・ウィンドゥ。デザイン重視のクルマならこんな見にくい三角マドでも気にしない。ラゲッジルームも使いやすくワゴンとしての用もきっちり押さえている。さすがだ。
日本のワゴンはスバル・レガシーの1人勝ちになっているが、それを黙って見ているトヨタではない。が、今までに出てきたワゴンはことごとくレガシーにやられてきた。次こそはとカルディナも進化してきたが今回はどうだろう?このカルディナ、ライバルは当然王者レガシーがいるが、マツダ・アテンザ、アコード・ワゴンなど強力なライバルが多数存在する。その中で私がもし買うならこのカルディナだろう。アテンザのデザインもいいがやはりこのカルディナが一番いいと思う。
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