今月の試乗コーナーは「トヨタ・スパシオ」を紹介する。このスパシオというクルマ、初代が出たときは驚いた。カローラという名前が付いてて、コンパクトなクルマなのに3列シート。 なんでそんなに乗る?またデジパネ搭載でなかなかカローラらしくなく変わったクルマを出すなと思った。興味があったのでカタログを取り寄せじっくり見てたら本気で欲しくなってきた。うーん、と悩んでたらATしかないと聞きあっさりやめた記憶がある。 そんな思いのあるクルマがモデルチェンジしたというので試乗にも力が入る・・・かというと、まったくそんなこともなく「ああ、スパシオね」くらいのものだった。先代と違ってこれといった特徴のないクルマになってしまっていたのでそんなものだろう。 実際に見てみての感想は、(新型車がいいのは当たり前だから)こんなものでしょう。先代に比べると非常に優等生に生まれ変わったなと思った。スタイル、乗り心地、内装などの高級感はずっとアップした。使えない3列シートより、あくまで臨時的に使うと割り切ったサードシートは評価できると思う。 だが、不便でもいいからわけのわからないコンセプトの先代スパシオのある意味「バカっぽさ」があったほうが面白さがあって私は好きだった。いいクルマすぎて面白みのないクルマになってしまったのが残念である。全体的なフォルムはまとまりがあっていい。