今回はデビューしたての期待の新車「マツダ・デミオ」をご紹介する。初のフルモデルチェンジをして登場したわけであるが、販売も絶好調ということで誠に喜ばしい。それではレポートしてみる。
全体的なフォルムは先代の形を受け継ぎつつ、スタイリッシュになってとてもすばらしい。この先代のスタイルを受け継いでいるところはかなり評価できる。先代(特に前期型)は角張っていてやや無骨、かわいさに欠けていた。それがこのようにすっきりと進化し、かわいさも増したのではないか。えらの張った顔を整形手術で直したようなものだ。
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リア・フォルム。こちらは先代のデザインからは大きくはみ出している。ダイハツ・MAXに似ているか?思い切っているが、それがいい方向に作用したいいデザイン。
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インテリア。インパネのデザインもいい。オーディオはパネルと一体型になっていてまとまっている。社外のオーディオを気軽に取り付けれない欠点はあるが、2DINのオーディオスペースにこだわりすぎるとインパネデザインにおいてはマイナスでしかないのだろう。
また、至るところに収納スペースが設けられている。カップホルダはもちろん、グローブボックス内も分割されていてポケットティッシュなど便利良く収納できるしブローブボックス脇にもゴミ箱としても利用できる取り外し可能なクリーンボックスまである。あらゆる物を見えないところにしまえるのは非常に便利。このあたりは三菱のお得意分野だがマツダもひけを取らない。
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リアゲートの横には、買い物袋を掛けれるフックがついている。 |
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リアシートを倒した上状態 |
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さらに、収納可能! |
ラゲッジルーム。「自由形ワゴン」というだけあって、使い方次第で大きな物も小さな物もラクに積み降ろしが出来る。シートアレンジも多彩。フルフラットはもちろん、リアシートをたたんで寄せてラゲッジスペースを大きく使うのもカンタン操作(3アクションで可能!)でできる。運転席側からもリアゲート側からも操作できるようレバーはシートの裏と表にある。ここらあたりはマツダのお得意分野か。
また、後席リクライニング&スライドありで後席に乗ってもゆったりでき、スペース確保によって居住性を犠牲にしていることは無い。
実際に走ってみてはどうか。今回の試乗は1300CCモデルであったが、思っていたよりも良く走る。トルクは当然細いので急な坂道などは苦しいかもしれないが、必要十分だろう。さらに1500CCやマツダのスポーツモデルといえる「スポルト」もラインナップされているので、さらなるハイレベルな走行も楽しめそう。ロードスターのハンドリング・・・というだけあってか、このクラスのスモールカーにしてはハンドリングは機敏といえる。またインパネのボリュームはそれほど大きくないので、前方視界がひらけて運転しやすい。取り回しも当然ラクといえる。
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エンジンルーム。横置きのオーソドックスなエンジンだが、前から空気をすって後ろへ吐き出すタイプ。排出ガスは☆☆評価
。マツダの新開発のアルミエンジンだそうだが、走ってみて確かにいいエンジンだと思った。さらに、ボンネットを開ける操作も、ベンツやBMWなどの輸入車のように手前にある大きなレバーを引っ張って開けるという、これもまた女性にやさしい設計。
日本のスモールカーは各メーカーがしのぎを削る激戦区である。その中で今現在では最も後発なのでいいクルマなのは当たり前なのだが、予想以上にいいクルマに仕上がっている。欠点なんてあるのだろうか?というレベル。これならほとんどの人が満足するのではないだろうか。スタイルよし、走りよし、使い勝手よしといったところか。さらには5速マニュアルの設定もあるのも非常によい。こういうスモールカーはマニュアルでキビキビ走るのもいいもの。このデミオというクルマ、ぜひ1度見て、触って、それから各メーカーのクルマと比べて欲しいものである。
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リアシートの1部分を取って |
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つなげると簡易マクラに! |
おまけ。こんなところも気を使ってます・・・
リアのシートクッションは脱着できて左右2個のクッションは結合できるような仕組みになっていてマクラとしても使える。
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シート横のレバーを
カチャカチャすれば・・・ |
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シートの高さも自由自在
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運転席の高さを調節するレバーは「よいしょ」っとレバーを持ち上げるのではなく、ラチェット式になっていて軽い力で数回カチャカチャとレバーを「漕げ」ばシートが持ち上がる。女性にやさしい設計。
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つかんで、放す。 |
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すると、ゆーっくり元に戻る
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天井にあるグリップ。
普段はたたんであるが、握って手を離すとバネの力でたたんだ状態に戻る。それがゆっくり・・・戻る。まるでラジカセのカセットテープを取り出すときに、「ガチャッ!」と一気に開くのより「ふわっ。」とゆっくり開くほうが何か上品と感じるような、そんなグリップになっている。 |
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