
<2004年>
最新号
18 トヨタ/ポルテ
<2003年>
17 スバル/レガシー
16 トヨタ/カルディナ
15 マツダ/RX-8
14 マツダ/デミオ
13 トヨタ/アルファード
12 ダイハツ/コペン
11 日産/マーチ
10 トヨタ/MR-S
09 スバル/フォレスター
08 MRワゴン&ラパン
07 マツダ/ロードスター
06 三菱/エアトレック
<2002年>
05 トヨタ/スパシオ
04 ダイハツ/MAX
03 ホンダ/S2000
02 スズキ/エリオ
01 スバル/インプレッサSTit |
第3週は試乗記コラムをおとどけする。ずいぶん間があいてしまったが、今回は「マツダ・RX−8」をご紹介する。試乗はクルマが出たばっかの時に行いコラムに仕上げたのだが、いかんせん肝心のホームページ自体が無いのでは話にならんということで、とりあえずオクラ入りにならなくて済んだのは良かった。だから今ごろRX−8かよ、とか言わないように。
さて、まずはついに出たと言う感じか。業界ではずいぶんと以前から話題になっていたが、世間一般ではどうなのだろうか?スポーツカー受難の時代にここまで気合いの入ったクルマを出すなぞ、一体何考えてんだと思っているメーカーもあるだろう。販売台数や万人ウケするクルマしか作らないメーカーには?だろうが、やはりロータリー・スポーツを作り続けるところにマツダはこだわっているのだろう。ワクワクするようなクルマが無くなってしまったら、クルマはただの道具になってしまうので、それだけは避けてほしいと思う。
フロントビュー。「最近のマツダ顔」でありながら、そのブランドのトップを張るだけあって、いかにも走るぞと言わんばかりか少々威圧感がある。
RX−8はデザインが平凡という評価もあるが、マツダの流線型のフォルムはやはり美しくかっこいい。RX−7の後継だが、7に比べると街で見かけた時のインパクトはやはり弱いか。
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リア。スッキリまとまったデザインはすごくいい。フロントに比べて存在感があると思う。タイヤハウスは大きく出っ張っていて幅はあるが、7とは違い、テールエンドはキュッとシェイプされているのが現代風デザインなのか。テールレンズもいいし、マフラーエンドの出し方もトータルデザインされている。
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エンジンルーム。大きなエンジンカバーが付いて現代風になった。7のエンジンルームはタワーバーがレッドで一瞬目を引くが、エンジン自体は新しさはあまり感じなかった。8はタワーバーが黒で地味なのだが、カバートップのレネシスとマツダのロゴがいい感じになっている。カバー自体はカンタンに取り外せるが、メンテは苦労しそうな狭さ。そしてカバーを外してよく分かるのがロータリーエンジンのコンパクトさ。こんなに小さくてあの250馬力を出すところがロータリーの恐ろしさか。レシプロに比べて軽量・コンパクトでフロントミッドシップ・レイアウトはコーナリング性能でも有利になるという。
注目のインテリア。エアコンとオーディオが一体となり、円を基調としたデザインは少々大胆なくらい。ナビモニターもスッキリ収まり、後付けナビとはデザインで大きくリードしている。シフトノブ1つとっても凝っていてローターのデザイン。
また6速マニュアルのフィールも良好。FRなのでミッションに肘をついて手首の返しでダイレクトにシフトを決める理想的な感じか。こういうところがよりいっそう運転を楽しくする。マツダのクルマ作りの素晴らしいところの1つと言えるのではないか。メーターパネルは3連だが、当然タコが中央でゼロは真下。アナログのタコとデジタルスピード表示のハイブリッドになっている。
そしてRX−8の最大の特徴である、観音開き4枚ドア。最初は扱いに少々戸惑う所があるが、クーペスタイルのクルマにはもってこいの装備。おまけみたいなドアというか、マドも狭いし単独での開閉が出来ないなど、制約はあるがクーペには十分な機能で価値あるドアと言える。後部座席の座り心地は良好。十分4人乗りの用は果たせると思う。しかしセンターピラーが無いのは乗り降りし易いが、不思議な違和感がある。
と言うわけで、RX−7が生産終了の為、後継車としてデビューしたRX−8だが、マツダのフラッグシップとして申し分ない出来であると言える。走ってみての感想は、7に比べるとターボなしのため若干おとなしめ。7の暴力的なツインターボの加速力とは大きな差があるが、NAのゆるやかなトルクの伸びで、かつロータリーならではの超高回転までスムーズに回るエンジンはストレスなく扱える。ガンガン走るばかりがクルマではないし、町乗りでの扱いやすさなど含めたトータル的なクルマの評価では8のほうが圧倒的にすばらしい。4人乗れるスポーツカーという新しい発想で、スポーツカーにも明るい兆しが見えればよいと思う。
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