かいもん4号のホームページ TRAVEL ヨーロッパ 2013夏
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2013年のお盆休み。1日余分に休暇をいただき、イタリア・スイス方面に出かけてきました。 今回も老齢の同行者付きで、歩く距離をぐっと抑えたピンポイントかつ控えめの観光中心に組み立て、途中の移動や駅でついでに鉄道も楽しもうという企画です。 例によって時系列のダラダラとした駄文の羅列ではあります。
尚、追加は下の方になります。最新の追加は 2014年9月28日 

PART1 出国編  2013年9月8日追加            
PART2 ナポリ・ポンペイ観光編  2013年9月29日一部追加
PART3 ローマ・ピサ観光編  2013年10月27日一部追加
PART4 フィレンツェ観光編+α  2013年12月1日一部追加
PART5 シヨン城観光+モントルー駅編  2014年2月2日一部追加
PART6 エーグル&ツェルマット チョイ鉄編  2014年3月2日一部追加
PART7 ツェルマット観光編+α  2014年6月8日一部追加   
PART8 ルツェルン付近観光編  2014年7月20日追加
PART9 チューリヒ・フランクフルト観光&チョイ鉄編  2014年9月7日追加
PART10 フランクフルトミニ観光&帰国編  2014年9月28日追加
<PART2 ナポリ・ポンペイ観光編>

ナポリ中央駅。

 本日のスケジュール。
 午前中はナポリ近郊のポンペイ遺跡観光。 午後はナポリ市内をミニ観光の後、本日宿泊のローマまで列車で移動しようというプランです。
 ということで、まずはポンペイの遺跡観光。
 ナポリから中央駅ポンペイまでは距離にして25キロ程度。 公共交通手段としては、旧イタリア国鉄が民営化されたFSトレニタリアと、私鉄のヴェスヴィオ周遊鉄道があります。
 ガイドブックの案内では、ポンペイ遺跡入口の正面に駅があるベスビオ周遊鉄道が有利のようですが、今回往路は切符も乗り場も分かりやすいFSを利用することにします。
 駅前広場横のホテルを出て、駅構内で荷物を預けているうちにそこそこ時間が経過して、余裕のはずの発車時刻が迫って来た。 発車10数分前のポンペイ方面行き列車は、観光の乗客ですでに満員でした。
 そこそこの長さの編成の列車なのですが。

教会。

 FSポンペイ駅から遺跡までは少々距離がありますが、歩いてもガイドブックが推奨をためらうほどのものではありません。
 駅正面から真っ直ぐ伸びる通りを突き当りまで進むとこの教会。 ここから左手に真っ直ぐ進めば、何箇所かある遺跡入口のひとつに到達します。
 ということで、遺跡観光の前にチョイと寄り道です。 私鉄電車を降りて遺跡に入って出てまた電車で帰るだけ、というのは勿体ない気もしますし、丁度良い散歩ではあります。

遺跡に入場。

FSの列車で到着した関係で、このコロッセオの近くの入口から遺跡に入場です。
 意外なことに、観光客の数はわずかです。 やはり私鉄電車でやって来るのが主流で、FSの列車でやって来るお客は少ないのでしょうか。
 それにしても、結構な大きさの競技場です。 これがヴェスヴィオ火山の噴火で丸々埋まって丸々掘り起こしたのでしょうか。

ヴェスヴィオ。

 円形競技場付近から見たヴェスヴィオ火山。
 その中腹のような位置にポンペイ遺跡があるのかな、と思っていましたが、実際に来てみると火山からはかなりの距離です。
 ナポリからポンペイまでの間には、もっとヴェスヴィオ火山に近い、つまりこっちが先にやられるんじゃないかと思われる海岸の集落もあるのですが。
 自然の力は想像がつかないということでしょうか。

競技場。

 本日は地図を頼りに、円形競技場から迷路のような遺跡内(基本的には縦横の通りですが)を抜けて、私鉄駅前のマリーナ門出入り口に向かおうという企画です。
 円形競技場を真っ直ぐ抜けて、この先は昔の建物が並ぶ通りになります。

遺跡風景。

 遺跡内の風景です。
 折角ですから何枚か写真をアップしますが、残念ながら気のきいたコメントができません。

ポンペイ遺跡内。

 遺跡の建物。
 煉瓦より少し大きいくらいの、意外と小さな石を積み重ねた作りです。
 これまた掘り起こすのには非常に手間がかかったことでしょう。
 というより、よく形が残っていたな、という気がします。

ヴェスヴィオ。

 遺跡の間から望めるヴェスヴィオ火山。
 上にも書きましたが、思ったよりも遠い?ため、広角レンズで写真を撮ろうとすると、山が意外と小さくなってしまいます。
 ところで入場したころは少なかった観光客ですが、進むにつれて次第に増えてきました。
 大人数の団体にも何組も出くわし、それが狭い通りでとなると大混雑です。
 団体が先に進んでくれないと、後から追い越すことすらできません。

ヴェスヴィオ。

 遺跡内、アポロ神殿・フォロ広場付近です。
 私鉄駅側の入口から近い広場は、これまで通って来た狭めの路地からみると大変広いスペースに見えます。
 さすがに大勢の観光客で賑わっています。
 軽食のビュフェや売店もあり、何しろ日本並みに暑い暑いポンペイの街。 早速冷たい(というほど冷たくもなかったが)飲み物を買い求めました。
 広い遺跡内で売店はここだけ。 やはり入場前に入口近くの売店で買い求めておくべきでした。

ナポリ市内観光。

 ポンペイの遺跡観光後は、ナポリ市内に戻り、駅を起点に観光です。
 帰路は遺跡出口前から私鉄電車で。 残念ながらユーレールパスは使えませんから、別にチケットを求める必要があります。
 ところで遺跡を出たところでトラブル発生。
 長年愛用してきた、と言っても長い旅行などの時だけ、年に数回程度しか使用していなかったスニーカー。 何か足元の感じがおかしいぞと思って見てみると、接着剤がダメになったのか、靴底のゴムが爪先から半分のところまで剥がれかかっています。 しかも両足とも同じ程度に。
 年数から来る寿命なのか、それともポンペイの遺跡の暑い暑い石畳に耐えられなかったのか。
 おそらくはその両方でしょう。
 が、旅行はまだ始まったばかり。
 止む無くナポリ到着後直ちに、駅のスポーツ店で新しいやつを買い求めましたが、市内の狭い坂道を歩いていても、何か足元がしっくりきません。

ナポリ市内観光。

 市内観光のルートは、ナポリ中央駅を出て、カプアーノ城からドゥオモ経由で、緩い坂道を歩きながらサンタ・キアーラ教会方面に向かうルートです。
 海岸からはやや離れた狭い通りを進み、ジェズ・ヌオーヴォ広場からは、坂道を下り海岸のヌオーヴォ城・王宮方面へ向かいます。
 それにしても、ここナポリもポンペイ同様、暑い暑い観光となりました。
 隣町と言う感じですから当たり前ですが。

ヌオーヴォ城。

 海岸まで降りてきました。 独特の形のヌオーヴォ城です。
 すぐ隣にある宮殿と合わせ、ナポリ市内観光の中心地です。
 これまで歩いてきた路地とは異なり、観光バスで乗り付けるような観光地ですから、団体客も多数です。
 さらに城のすぐ横の港には、巨大な観光船が何隻も。
 地中海クルーズの基地だけのことはあります。

ナポリとヴェスヴィオ。

 海岸まで歩いては来ましたが、ヌオーヴォ城付近からは港やベスビオ火山はすっきり望めない。
 ということで、少し先に進み、宮殿横を過ぎて、海岸の公園まで出てきました。
 少々長距離の散歩になりましたが、折角ナポリまでやって来たのだから、この風景を眺めないことには始まりません。
 余りの暑さに(今年の日本よりはましかもしれませんが)この日何本目かの飲み物を売店で買い求めます。
 本日のナポリ市内観光はここが駅から最遠の場所。 ここで引き返すことにします。

宮殿付近。

 大きな宮殿と、向かいった教会。 その間にある広場からは、丘の上のサンテルモ城方面が望めます。  ケーブルカーに乗って登ってみたい気もしますが、時間の関係で今回は割愛。 というより、観光初日からいきなりポンペイとナポリで結構な距離を歩きましたから、同行者の体力的にもう限界です。  (実は私ももう十分、という雰囲気。)

ガッレリア。

 王宮と向かい合った場所にあるガッレリアは、巨大なドーム天井の通りです。
 有名なミラノのガッレリアもそうですが、よくこ建物同志の間にこんな巨大なガラス天井を作るという発想が出てくるなと思います。
 ちょうどこの入口がタクシー乗り場。 帰路はここから中央駅までタクシーで直行することにします。

フレッチャロッサ。

 駆け足のナポリ散歩(変な表現?)を終え、本日は夜までに列車でローマに移動し宿泊することにします。
 ナポリからローマまでは高速新線で1時間10分程度。
 列車は赤い装いのFS高速列車フレッチャロッサです。
 登場時は緑のいでたちだったETR500型が、現在は「フレッチャロッサ」と称してイタリア国内に伸びた高速新線を結んでいます。
 イタリア南部らしい白い敷石白いホームと青空に、車体の赤が映えます。

フレッチャロッサ車内。

 フレッチャロッサの車内(ビジネスクラス)です。
 派手な車体外部とは対照的なモノトーンの車内は、黒いレザー地のシートが重厚で落ち着いた感じです。
 16年前に初めてETR500型に乗車した時は、大きな車体に比べて小さな窓で、随分と閉塞感を感じたのですが、今回はなぜかさほど気になりませんでした。

ホーム。

 始発のナポリ中央駅で発車時刻を待つ、フレッチャロッサETR500型、ミラノ中央駅行きです。
 今回は、この列車を含めイタリア国内の列車4本については、日本出発前に予め予約をしていました。
 スケジュールががんじがらめになるのを嫌い、通常あまり事前予約はしないのですが、今回イタリアの国内は少々急ぎ足。
 夏の列車はかなり混むようですし(冬でも大混雑だった経験あり。)、当日予約のために駅窓口に長時間並ぶ時間の余裕もない。
 それ以上に、高速列車網の進展とともに、イタリア国内の優等列車は事前予約の定員制が原則になってしまった。 以前のようにあまり気ままな旅はできそうにありません。
 とは言え、見ているとビジネスクラスでも予約なしの飛び乗り客は多少は居たようですが。

案内表示。

 フレッチャロッサの客室天井から吊り下げられたディスプレイです。
 最近のヨーロッパの高速車両では標準装備になりつつあります。
 いろいろな機能(表示)があるようで、いくつかのパターンが繰り返しスクロールされます。
 一番の基本情報は、もちろん停車駅と到着時刻。 良く見ると到着地の天気予報も表示されています。

座席番号。

 さて、私たちの予約した座席番号は3号車13番A・Bだったのですが。
 乗りこんでみると、番号の数字表示はすぐに判ったのですが、2列+1列の3列座席のどれがABCかぱっと見て判らない。 (大抵は、2列席の窓側からABCの順に相場は決まっていますが。)
 よくよく見ると、前の座席のテーブル付近にしっかり表示がありました。 文字があまりにシンボル的なので、一目では判りませんでした。
 ちなみに、ビジネスクラスは3列で、番号はCが欠番のAB-Dの並びでした。
 洒落た意匠ではありますが、あまりに意匠に走りすぎると、本来の情報伝達の機能が損なわれるのでは?という感じがしなくもありません。

後方カメラ。

 ディスプレイ表示で目を引いたのは、列車の後方カメラで写しだされた風景。
 最初は録画じゃないかと思っていましたが、窓の外を通り過ぎた大木やオーバークロスの道路やトンネルやらが、多少の時間差遅れで映し出されます。
 目新しいのでなかなか楽しい、と思っていましたが、映し出される大半が軌道のため、ずっと見ていると意外と単調です。
 おまけにカメラレンズがかなり汚れているのか、画面に映った黒い点が気になって仕方ない。
 ということで、ま、こんなものか、という感じではありました。
 尚、どうやらカメラは編成の一方だけにつけられているようで、映し出される風景は、列車により前方の場合と後方の場合がありました。

速度表示。

 これもお約束の「速度表示」です。
 他の画面で片隅に運転速度が表示されるものもありましたが、このシーンは速度のアップです。
 いささか手抜きっぽい感じのフレッチャロッサのイラストに速度表示。
 それだけでなく、アナログの表示が出るのが面白い。
(ちゃんと速度通りに動いていました。)  しかし画面全体はしっかり作りこまれており、始発終着駅や列車番号の情報、現在時刻に加え、現在の大体の走行位置も表示されています。
 ところでこの列車、時速250キロあたりまでは非常に乗り心地が良いのですが、それを越えるとヨーイングが気になります。
 山陽新幹線のグランドひかり100系の最後部か2両目に乗っていると、カルマン渦の影響か230キロではヨーイングが気になったものですが、ちょうどあんな感じです。
 最後部の車両ではないし、前後は重い機関車で挟まれているのですが。
 軌道や台車の影響でしょうか。

サービス中。

 定員制のビジネスクラス。 ということで、若干の車内サービス(無料)がありました。
 10数年前にETR450や500に乗った時にはまだなかったと記憶していますが。
 とりあえず、言葉が判らないため新聞サービスはパス。 飲み物とスナックを頂くことにします。
 尚、別に有料のサービスも巡回してきました。

飲み物とスナック。

 有り難く頂戴した、車内サービスです。
 オレンジジュースをリクエストすると、黄色ではなく写真右のような赤いやつが出てきました。 味は確かにオレンジ系のもので、決してトマトジュースじゃありません。
 私は、渡欧の際はお決まりのコーラを頂きます。
 何しろ暑いナポリでしたので、冷たい飲み物は非常に有り難く思えます。

ローマ・テルミニ到着。

 以前乗車した時はかなり遠かったように感じたナポリ中央駅〜ローマテルミニ駅間ですが、新しい高速新線経由だとほんの1時間と10分。
 退屈する間もなく到着です。
 列車はここから先の方が長く、ミラノ中央駅まで向かいますが、今夜はローマ泊まりのため、ここテルミニで下車します。
 ナポリと同じく、低い屋根に低いホーム、白い色で覆われた、地中海地方を思わせるローマ・テルミニ駅でした。


PART2 ナポリ・ポンペイ観光編 終わり  このページのトップへ 
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