レールの汚れによる集電不良に悩まされている方も多いと思います。当レイアウトでの対策を、参考までにご紹介します。
①台車に注すオイルは、粘度の高いものを使う
以前は、マッハ模型のLPSオイルを使用していましたが、動力台車、付随台車ともにエンドウのセラミックグリスを使用するようになってから、集電不良が格段に減りました。
②動力車のギアボックスは密閉型のものを使用
ギアに注したオイルが、レールに落ちるのをできるだけ避けるようにします。エンドウのMPギアのような密閉型のギアボックスと粘度の高いオイルとの組み合わせは効果的です。
③部屋に綿埃が入らないようにする
家庭で発生する埃のほとんどは綿埃ですが、車両の台車やギアからレールに落ちたオイルに綿埃がくっついてしまうのが、集電不良の大きな原因の一つのようです。普段の生活空間とレイアウトのある部屋とはドアなどで完全に仕切り、レイアウトのある部屋には綿埃を発生させるようなもの(カーテン等の繊維系のもの)は持ち込まないように心掛けます。
④動力車輪のスリップを防ぐ
車輪のスリップによってスパークが発生し、これによって発生する汚れもあります。動力車にウエイトを積むのが簡単な解決策ですが、あまり積みすぎると動力車への負担が大きくなり、動力系の磨耗が激しくなって注油の頻度も増えることになります。結局それによってレールの汚れを発生させるという悪循環に陥るおそれもあり、モーターのトルクやギアの摩擦抵抗なども含めた、それらの兼ね合いが難しいところです。
⑤動力車の負担を減らす
今までの私の経験では、④の解決のためには、結果的には動力車の負担をできるだけ減らしてやる方が良いようです。つまり、動力車のウエイトは最小限にとどめ、動力車の車両数を増やすようにします。当レイアウト(最大勾配22パーミル)では、12両編成の電車の場合で動力車3~4両を基本に編成しています。また、動力車の負担軽減には、付随車の台車の転がり状態も常にチェックしておくことも大切です。
今まで様々な方法を試してみましたが、以上の対策によりレールの汚れを意識することがほとんど無くなりました。今後、何処かのメーカーが電気接点付の伸縮カプラーを開発してくれれば、それも取り入れてみたいと思います。