もうもめたくないなら、即決和解、調停

　即決和解とは、裁判所を通してする和解の一種です。簡易裁判所に当事者が和解の申立てをし、和解が成立したとき、その内容を調書に記載してもらうことにより、強制執行が可能になります。


　当事者間で争いがあったが、話し合いで大体合意しているような場合に利用します。逆に言えば、争いが収まっていないようなときは即決和解はおすすめできません。

　
　当事者間の合意内容を公正証書にしてもよいのですが、即決和解を利用すると、次のようなメリットがあります。
１、公正証書と違い、金銭債務などに限らず、土地の明渡請求などにも強制執行が可能になる。


２、費用が安い
ただし少し時間がかかってしまうのが難点です。（申立てから１〜２ヶ月程度）

　調停とは、調停委員会に間に入ってもらい、話し合いがうまくいくように、助言やあっせんをうけることで、争いの解決を目指す制度のことです。成立（当事者が合意）すれば、強制執行が可能になります。


　今後も取引を続けたいので問題を円満に話し合いで解決したいとき、大筋合意しているがどうしても折り合いがつかないところがあるときなどに、お互いに譲歩できそうなら調停を利用してみましょう。問題が泥沼化しているときは最初から訴訟を起こしたほうがよいでしょう。


　調停が不成立に終わった場合は、話し合いでの解決はもはや困難だと考えられますので問題を解決したいときは訴訟を起こすしかないでしょう。