シークレット・ウインドゥ
スティーヴン・キング原作*で、主演が芸達者ジョニー・デップ。
ちょっと楽しみにしてたんだけど、ダメでした。
デップ演ずるモートが小説家、という時点で、ちょっとイヤ〜な予感がしたんだけどさ。
スランプの小説家なんて正気じゃないに決まってるじゃん。
そう言えば、前後して『スイミング・プール』を観たんだけど、どうせならあれくらいアチラに行っちゃって欲しいわ。
ティモシー・ハットン!
『タップス』の夢見る瞳は何処。
すっかり貫禄がついて、いいおっさんいやいい役者っぽくなっていた。人間臭くなったと言うか。
デップは相変わらず何を演ってもサマになってて、特にあのミョ〜に黒目勝ちなでかい目が苦手な私にとっては、眼鏡使用はとても良かった。
湖畔の景色とか家の中もキレイに撮ってるんだけどなあ…。
犬いぢめる奴は、取りあえず許さん!
それにしてもアメリカ人、心の旅しすぎちゃうか?
私はもう、飽きちゃったな。
デップの腰の引けた演技と、ラストのわざとらしい変貌ぶりが、笑えると言えば楽しく笑えたな。
*参照:『ショーシャンクの空に』『スタンド・バイ・ミー』『ミザリー』『キャリー』『ゴールデン・ボーイ』 |
シービスケット
ツボにはまる、という言葉があるけれど、これはまさしく、私にとっての泣ツボ直撃だったみたい。
なにしろフラリと入った映画館で(悲しいくらいガラガラでした、こんないい映画…)、開始10分くらいから、ほとんどずっと泣き通し。
劇場でこんなにズタボロに泣いてしまったのは、生まれて初めて。
大恐慌時代のアメリカ。
それぞれに傷付いた3人と、挫折した一頭の馬が出会い、栄光に挫折、そして再生を共にする、まさしく真正面直球勝負の感動物語。
脚本も演出も、それぞれの役者の演技にも、安いケレン味は微塵も無く、素直で上品だ。観ていて何度も「王道」という言葉が頭に浮かんだ。
そして美しい絵の数々。紅葉の中を走る馬の美しい事!
さらに、レースシーンの迫力、臨場感、そしてやっぱり美しさ。
作品テーマも「必ずやり直せる」という、気恥ずかしい程 真正面ぶり。
でも、この映画の首尾一貫した密度の濃さと、まっすぐに流れる優しさ、強さに、思わず襟を正してテーマに同調したくなる。
監督は、ゲーリー・ロス。
あらら、私のだーい好きな『ビック』の脚本家だ。ナルホド。
だいぶタイプの違う映画だが、丁寧さ、手堅さ、品の良さは変わらない。
加えて絵の美しさ(ナゼにここまで!?と思う程だ)。単なる木や空や街並みが、なぜこんなにも美しいのか。
その上、世界で一番美しい動物、馬。
レース中の疾走するサラブレットはもちろんの事、草原に横たわって昼寝するビスケットの幸福な姿。酷い扱いに荒れてしまったけれど、理解者を得てじっと見つめるつぶらな瞳。そして、不遇の時代に身に付いてしまった悪い癖を取り払って、本来の走りを取り戻す時の、森を走るシーン。圧倒的に美しくキモチイイ。騎手も馬も脚を傷めて、白い包帯姿でじっと向き合うシーンも、胸に迫った。
馬主のジェフ・ブリッジス、調教師のクリス・クーパー、騎手のトビー・マクガイア、みんな良かった。
マクガイアは「馬は小さい、騎手はでかい」、常にウェイトと戦う大柄な騎手レッドの役。劇中でも食事制限のシーンが繰り返し出て来るが、実際にかなり頑張ったみたい。『スパイダーマン』とは別人のように頬がこけて厳しい顔になっている。騎乗姿もサマになっていた。
ジェフ・ブリッジスは家族を失った成り金男ハワーズ。悲しみを知るからこそ他人を許せる。シブイです。
渋くて素敵なんだけど、老けたねえ、ブリッジス。『フィッシャーキング』の頃はワイルドでセクシーでとっても好みだったので、ちょっと寂しいんだけどね。
クリス・クーパーは、世捨て人のような職人気質の調教師。目と目が合えば馬と語り合える男。この人が「無駄な命なんて無い」なぞと言うと、ちっとも気障でなく素直に頷いてしまう。
そして、馬!シービスケット、よくもまあ、こんな可愛らしい顔した馬を連れて来たもんだ。つぶらな瞳を覗き込むだけで、訳も無く涙が溢れてしまう。対する敵役のウォーアドミラルは、大きく黒く、精悍。同じ競走馬でも、見事に表情が違う。素晴らしい!
最初観た時は知らなかったんだけど、物語りは実話らしい。
実話の映画化というと、どうしても食い足りない印象の物が多いけど、これはそういうぎこちなさが全く感じられなかった。
シービスケットが全米No.1の馬になったアドミラルとのマッチレースの最終コーナーで、ビスケットの騎手が相手に告げた「あばよチャーリー」という台詞は、当時流行語になったとか。いやはや。
余談だけど、この騎手「アイスマン」を演じたハンサムな男性は、実際に殿堂入りしてる名ジョッキーなんだそうだ。全然違和感無く俳優してた。「事実は小説より…」とは陳腐な言葉だが、この人の存在が一番「奇」かも。 |
| 潮風のいたずら
記憶喪失ネタ、一度は描いてみたいけど、未だ手付かず。
古くは涙の名作『ひまわり』なんてのもあるけど、興味深いだけに、安直に流れてしまいそうで、要注意なのかも。(超能力とか、多重人格とかも同様で、なかなか手が出せない。)
とは言え「潮風のいたずら」は、笑って済ませられる安直なコメディであり、そのくせ要所でちゃーんと「じ〜ん」とさせてもくれる、めでたくも美しい傑作だ。タイトルをなんとかしてくれ。
もう一つ、主演のゴールディ・ホーンとカート・ラッセルは、私生活でも有名なラブラブカップル。
そういう企画も、つまんない映画に流れがちだけど、二人は本当にお似合い(かなりの年齢差らしいが、ゴールディ・妖怪・ホーンはものともしない)だし、魅力的。「あーもお、やってらんないっ!」感満載で、それもまた楽し。まあ、二人のファンだから、私は。
ゴールディは、傲慢な富豪マダムから、記憶喪失で貧乏主婦に急展開。ゴージャスなけだるさも、無邪気な元気ぶりも堪能させてくれる。
対するラッセルは、子沢山の大工。でぇく!なんてセクシーな職業 『目撃者』のハリソン・フォードもステキだったけど、ラッセルも金槌がよく似合って、惚れ惚れする大工ぶり。
ロマンティックコメディの王道として、最初は反発し合う二人が次第に惹かれ合う、というのはパターンだけど、この二人が惹かれ合う過程は、本当に説得力があって無理が無い。設定、構成、セリフのディティール?プラス、やっぱり二人のピュアなオーラのせいかなあ。
二人が心から結ばれてのベッドシーン(あらあら)は、感動的。
かなり強引なハッピーエンドのオーバーアクションも、すんなりと気持ちに乗れてしまう。ああ、楽しかった。 |
| シカゴ
ミュージカル、たいして好きじゃないんだけど、まあ今回は、けっこう楽しかったかなあ。
ゼタ・ジョーンズ、すごい迫力!歌も踊りも本当にウマイ(みたいよ)。それになにより、あの身体はただもんじゃない。元々美人でスタイルもいいとは思っていたけど、あそこまで見せびらかされると、もう本当に、脱帽。
対するレニー・ゼルウィガー、『ブリジット・ジョーンズの日記』のおかげで、ポッチャリイメージが強かったけど、実はこちらが本来の姿らしく、見事な脚線美に、それでもまだ顔はちょっとポッチャリ感を残していて、キュート。
女優2人の迫力に対して、リチャード・ギアの、毎度ながらの安っぽさ。「悪徳弁護士」だから、あんなモンでいいのかもしれないけど、歌も踊りも身体も顔も、あまりにもオソマツ…。
ストーリーは、他愛無い、と言うか、正直なんの感動も無かった。女二人の逞しさ、太々しさは面白かったけど。不謹慎だと非難する向きもあるけれど、私的には、殺されたのはクズばかり、べつにいいんじゃ?ってところかな。人のいいダンナは、ちょっと気の毒だったけど、女心を分からないのも罪のうち。
華やかで、綺麗で、ゴージャス。
たいして人生考えさせられなくても(マスコミ批判とか、言ってる人もいるけど)充分楽しめる娯楽作品だと思います。
追記:リチャード・ギアの演じた悪徳弁護士の役、トラボルタが蹴ってたんだって!そして『シカゴ』の大ヒットを見て蹴ったのを悔やんでるんだって。ジョンのバカー。
そっちの配役で、撮り直して欲しいわ、実際。 |
地獄の黙示録<特別版>
眠いんだよね。
何度もトライしてるんだけど、いっつも寝ちゃう。
熱烈なファンがいるでしょ、それに今度は特別版だって言うし(と、言っても従来版をちゃんと観てないのでドコが特別かは分からないんだけど)。歳取ると面白くなるって事も、無いことも無いし。
で、観ました。3〜4回、睡魔に負けて、退屈さに気が散って、また巻き戻して、通算何時間かかった事か。
やっぱりつまらんかった。
有名なワーグナーでロ−プ滑り降りるシーン、あれだけ予告編で観れば、私はもういいや。
あと興味をそそられたのは、チャーリー・シンって本当にパパ似ね、って事と、子犬がヒドイ目に合わないかとヒヤヒヤしたくらいかな。
支持者は「哲学的」とか「深い世界」とか言ってるようだけど、私には見えない深みのようだ。
むしろ、空虚な印象、あ、戦争は虚しいとか、そんなんじゃなくて。
『ゴットファーザー』もダメだしな、私。やっぱりコッポラさんとは相性悪いみたい。
オシャレでスタイルいいんだけど、話してみるとパアな若い子みたいなー。
ただし、CGも無い時代に、あの映像を、しかも大量に撮った、という点では、素直に脱帽します。
あれじゃ破産もするわよね。 |
シザーハンズ
ウーン、なんというセンス。
両手がハサミの人造人間なんて可笑し過ぎる。
ティム・バートンは「心優しき異形の物が愚民に迫害される」話がだ〜い好きだね。
幸運にも私は、この映画が初めてのバ−トン作品だったので、何の思い込みも無く楽しく観る亊ができた。
正直言って、あまりにも何度も何度も同じ事を繰り返しぐるぐるやっているので、「もういいよ」って思うようになっちゃったけど、それはもっと先の話。
『シザーハンズ』でも、いくら何でも女の子が薄情過ぎ、とか、大衆が愚かと言ってもヒステリック過ぎないか、とか、色々思いはしましたが、そしてそういう点から「薄い」印象は否めなかったんだけど。
全体にカラフルでプラスチックっぽい家並みや人々の服装とか、いかにもな博士の城とか、その行き当たりばったりな性格とか。町の人々のバカっぽさとか。雪の降る景色もね。
作り事として、きちんと一貫性があると言うか、「これは寓話ですよ」というサインが常に点灯しているので、これはこれで良しとしよう、という気にもなる。
ファンタジーなのだから薄いのも極端なのも許せる。
ラストもきれいにキマッて、「愛の寓話」の完成度は高い、これ一本を観れば。
両手がハサミの人造人間を演じた、ジョニー・デップ。
最高にチャーミング。
ぎこちなくも瑞々しい表情、怪しいメイクの中でもウルウルした瞳。
今では演技派の名を欲しいままの売れっ子俳優の、若かりし姿が堪能できる。
…本当は私、デップの顔がキライ。
ごめん、いい俳優だと思うんだけど、どうもダメなの、あの黒目がちの瞳、アゴ無し気味の輪郭、薄い唇。
そんな私も、この「ハサミ男」の扮装なら、安心して思い入れができた。
あとデップで好きなのは『パイレーツ・オブ・カリビアン』だな(笑)。
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| 七年目の浮気
マリリン・モンロー の魅力炸裂の、上質なコメディ、チョー有名。
本当に楽しいんだから。
巨匠ビリー・ワイルダーは、時のセックスシンボルであったマリリンを「立つ事と歩く事だけはマトモ」と酷評した、らしい。
『ナイアガラ』で、歩く事で名を上げたマリリン。そしてお見事、この映画で、マリリンは立つ事(言わずと知れた地下鉄のシーン)で大スターになったのだった。
セクシー、セクシーと言われるけれど、マリリン・モンローの本質は、透明で清らかだ。だからセクシーなのかも知れないけど、そんなムゴい考え方には私はかかわりたくもない。
この映画でも、いわゆる「頭の軽いブロンド」を、見事ドンピシャで演じているけれど、そこには何の罪も無く、ただただ可愛い女が幸せそうに立っているだけなのだ。
入浴中に水道管の故障か何かで、マリリンは業者の助けを呼ぶハメになり、「とっても恥ずかしかったわ」。聞かされた主人公の中年男は当然、「わかるよ」と同情(しながら現場を想像して興奮、大多数の男性観客も同様のはず)。すると彼女は言葉を継ぐ、「だって初対面の男の人に会うのにペディキュアもしていなかったのよ」。
…元祖天然ボケ!?
いやいや。
たとえば有名な「シャネルの5番」発言同様、マリリンのセックスアピール無しには成り立たなかったユーモアだ。
色っぽいって、凄い。
物語は、結婚生活もマンネリ気味、その上色々ストレスも抱えた主人公が、妻子の留守中に魅力的な若い女性にフラリと心引かれる、つまり「浮気」なんだけど、ドロドロした雰囲気は微塵も無い。
誰も傷付かず、誰も怒らず、みんなが少し幸せになって幕は降りる。
現実は、そううまくは行かないよ、と、言ってしまえばそうなんだけど、そこはそれ、ちゃんと説得力があるようにできている。
男も女も、なんと言うか、身の丈以上を望まない、みたいな所があって、潔いのよ。
みんなが欲しがる物を、取りあえず狙ったりしない。
「愛人志望よ」と公言するマリリン。当時はかなり過激発言だったんじゃないかと思うんだけど、彼女の口から出ると、うっかり聞き流してしまいそうに自然で無理が無い。しかも「シャイな男性が好き」アメリカではシャイは病気の一種と言われる(らしい)のに!
二人の「恋」は、優しいキスをピークにストンと終わってしまう。
…ダメ男の妄想だったんだろうか?なんて気もするサワヤカさ。
でも男は確実に、以前とは違っている。前向きに。
「不幸」って現象じゃなくて性格だよね、と、以前からの思いをつくづく実感するこの頃。
しかし「不幸」な性格を矯正するのって、案外難しいのかも、なんても思ってしまう今日この頃なのでした。
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シックス・センス
ブルース・ウィリスが観客に向かって「僕との秘密だよ」と約束を迫る、というキャッチーな宣伝が功を奏したんだか裏目に出たんだか。
「オチを見抜いたか否か」ばかりが取り沙汰されて、つまんない事になっちゃった気もする、かと言って映画評なんかで結末をベラベラ垂れ流されてもマズイだろうけど、丁寧に作られた、いい映画なのに、なんだかもったいないなあ。
この監督、インド人だって?
なるほど、登場する幽霊達は、恐いよりも哀しい印象が強く、『シックスセンス』つまり霊視能力を持つ少年の葛藤と決着の付け方も、東洋的、って気もしますな。その分、我々日本人には馴染み易くもあり、逆に西欧人が見るよりはショックが少ないかも。
全体に静かでしっとりとした雰囲気で、落としたトーンの絵も美しく、時たま恐い(笑)幽霊達の描き方も上品だ。会話もどこか散文的で深そうで、心地良い緊張感が持続する。
オチにまつわるアノ手コノ手も、かなり無理のある勝負に良心的に丁寧に取り組んでいて、とても好感が持てた。
書き手の立場から見ても、こういう工夫を見るのはとっても興味深いしね。
「見えちゃう」少年役は、天才子役の誉れも高いハーレイ・ジョエル・オスメント君。
うまそうだな、ってのはなんとなく分かるけど。
ごめん。顔がキライ。
ま、そんな事ぁどーでもいいんだけど、ハ−レイ君がすごい美少年でも、映画の価値がたいして上がるとも思えないし。それよかやっぱ演技力が大事よね、
「A.I」はともかく、この役は。
絵や音の演出(いい感じでタイミング取って来るのよ)もさる事ながら、ヒリヒリした孤独感や、やるせない恐怖感。あれ程体感的に伝わって来るのは、やはり彼の演技によるところが大なのでしょう。
でも、ブルースも良かったよー。
出世作の『ダイハード』にしてからが、ムチャクチャ強いのになんかナサケナイ、っていう、下手じゃできない役だった、と思うの。けっこうキメが細かいんです。
ミステリーもさる事ながら、ドラマ的にも色々盛り込んであって、医師と妻、少年と母、母親とその母、それから幽霊達の事情と、見ごたえあった、かなり泣けちゃった。
母親のカリカリした様子とか、担任教師のキレッぷりとかもリアルで良かった。
でもちゃんと幽霊登場シーンはショッキングで、あ〜やっぱやだよねー、って、言ってあげたくなる、私は見た事ないけど(同業者には「見える」人がとても多い)、少し気持ちを分かってあげられる気がした。
と、言う訳で、私はこの映画を「一発オチで二度目は見られない」とは全然思わない。
はい、問題のオチはすぐ気付きましたが、ラストまですごーく面白かった。
でも、モチロンここでは明かしません、ネタバレありでやってるけど、だってブルースとの約束だもん。 |
下妻物語
「下妻」とは、栃木だか茨城だかの(ご免なさい、茨城です)田舎町。
田んぼと畑の真ん中で、ゴテゴテのロリータ服に身を固めた孤高の「桃子」深田恭子と、バリバリ特攻服て燃えるヤンキー娘「いちご」土屋アンナの、怒濤の友情物語。
女の子が元気な点では同じ『スウィングガールズ』とは対局の印象だけど、結局「若いっていいなぁ」と同じ地点に着地する。意外にもちゃんとした「青春映画」だった。
深田恭子って、なんか気になる人。TVドラマではつまらない役も多いが、けっこう上手いんだろうな、とは思っていた。大当たり。
土屋アンナという人は、CMで顔を知ってる程度のモデルだったから、どうなの?と思ったけど、堂々渡り合っている。大当たり。
なにしろ二人の女の子がそれぞれに元気で生き生きしてて、物凄くキマッてる。
こういう役どころって、”素”が見えたら台無し、だと思うのだけれど、二人とも「これが素でしょ」と思わせる集中力の凄さ。
凝りに凝った画面作り(ちょっと『CASSHERN』を思い出してしまった程…しかし、この出来上がりの違いは残酷だ)や、軽妙洒脱な脚本の力は言うまでもなく見事だけれど、やはり主演女優二人の勝利、だと思う。
演技力だけでなく、二人とも容姿もとても可愛らしく、個性的な衣装が良く似合う。これも映画の楽しみの大きな要素だ。
終盤、桃子は態度で、いちごは服装で、友達の領域に踏み込む。これまた、凄くキマッてて、楽しい。
そして心地良いのが、全体に流れる、バランスの良い自立的な世界観。
自分の道を突っ走る少女二人は、泣き言も愚痴も言わないが、それぞれの「戦闘服」の下にしまわれた柔らかさがほの見えて、切ない。
ヤンキーのダサさや滑稽さを笑いながらも、愛があるのが見える。
孤高である事、硬派である事を、安易に否定するようなぬるい真似をせず、二人は二人のまま互いを認め合い、それでも互いにブレない自分の道を歩み続ける。
鮮やかな展開を観るうちに、何度も涙ぐんでしまった。 |
しゃべれどもしゃべれども
評判の良い映画なのは知っていたが、なかなか見る機会に恵まれず、先に原作の小説を読んで、いたく感動してしまった。
そういうのは善し悪しで、どうしても比べてしまって映画その物を評価しにくくなるんだが、結論から言うと、どちらもとても、良かった。
主演の国文君、どうかな?と思ったけれど、少し歳を重ねて、いい感じになってますね。人なつこい瞳と、ちょっとモッサリして来た風情に安心感があって、着物姿も言う程似合わなくないし(笑)。演技もビックリする程自然体で、映画の始めから『国分君』ではなく『三つ葉』として見る事ができた。
香里奈もどうかな?と思ったけれど、仏頂面が可愛くて、なかなか良かった。鼻の頭を赤くした泣き顔とか、たまに見せるから価値の上がる笑顔もいい。
私的に赤丸急上昇中の松重豊さん、気難しく生真面目な元野球選手、ピッタリだった。ヘタクソな解説も、本当にヘタだった(笑)。日本家屋に合わない企画の長身が、あちこちで強調して撮られていて、それも笑える。
でもまあ、一番の功労賞は、あの子役だね。何とも小生意気で、生き生きしてて、何しろ落語が上手い!聞き入ってしまった、本当に落語好っきやねん!というのが伝わって来る、凄い。
古いモノがいっぱいの舞台設定も、見ていてとても楽しかった。
硝子障子の引き戸の玄関、縁側、お茶やカッポレの稽古、ほおずき市や浅草寺。チンチン電車。寄席の表裏。
香里奈の浴衣姿も良かったが、いつまでも可憐な八千草薫様の着物姿、シーンごとにとても素敵で楽しめた。
伊東四朗の師匠や八千草さん等"年配勢"の、江戸前らしいチャキチャキした喋りも気持ちいい。
「日本って素敵だなぁ」と、素直に思う。その点だけでも『おくりびと』よりいいな。
「しゃべる」という事へのそれぞれの真摯な態度と、不器用な人達のぎこちない歩み寄りは、触れ合う事の感動を優しく浮き彫りにしてくれる。
派手さは無いが、堅実な成長物語として、押さえる所はシッカリ押さえ、笑いの要素もセンスが良くて、最後まで安心して見られた。
原作ファンとしては、主要キャラを一人バッサリ切ってしまうというのは驚いた(美形テニスコーチは絵的には見たかったし)けれど、小説一本を映画にする事を考え、映画の出来を見てみれば、英断だったと納得した。
同じ理由で、主人公自身の「喋る」事への職業的苦悩と成長が、ちょっと弱い気がしてしまったのは残念だったが、国分君は落語の語りでちゃんと成長を表現しており、映画的な解決だな、とも思った。
そんなこんな、映画としての出来は良いし、とても面白かったのだけれど、最後に個人的未練をひとつだけ。
原作小説の中で、今の私に、とても突き刺さった"三つ葉"の台詞がある。
「正しい落語なんて、誰が聴きたいものか」。
こんな言葉で泣いてしまうのは、全く私の個人的事情であるけれど。 |
| ジュラシックパーク1、2、3
最初に宣言しておこう、私は恐竜ファンだ。
夏休み、クソ暑い中一人で「大恐竜展」に出かけて行って、汗臭い小学生に混じって「恐竜の骨を触ろうコーナー」の列に並び、証明書まで発行してもらう程の、そして会場の売店で「恐竜マップ下敷き」を購入してしまう程の、かなりのオタク度なんである。
だから、この映画は、存在だけでもはや福音だ。
ストーリーがくだらなかろーが、CGファンに言わせると稚拙なCGだろーが、とにかく、撮ってくれてありがとう!っていう、感謝の気持ちで一杯だ。
そんな私なので、原作なんかも読んじゃっていたりする。
かなり、原作はオモシロイ。
正直言えば、もう少しオトナなセンスの別の人に撮って欲しかった、という気はする。
特に『2』だっけ、TレックスのNY上陸って、あー、やっちゃったー、だったけどね。
でもね、恐竜が動くのよ、走るのよ、吠えるのよ!
トリケラトプスを抱き締めながら、女学者が泣くじゃない?「一番好きな恐竜よ、まさか触れるなんて…」って。私マジでもらい泣きしたもん、あそこ。
だから、映画としての悪口は今回はいいの。
好きなシーンは、他にもいっぱい。
ライトが当たってTレックスの瞳孔がキューッて縮まるシーン。生きてるっぽい!
恐竜の大群が草原を走るシーン、草食恐竜が長〜い首を伸ばして木の葉を食べるシーン、クシャミしてハナミズがとぶシーン。
『2』でも、冒頭で小さいのがキキキッて集まって来るでしょ、最後は恐い事になっちゃうけど、恐竜の餌付けなんてたまらんっす。
翼竜が飛ぶのも嬉しかったし、ヴェロキラプトルが目が合うと小首を傾げるのも、なんかリアル(かどうか本当は分からないんだけど)だし、恐いラプトルが恐ーいレックスにパックリされちゃうのもキャーキャー!
さんざんCG批判をしてるんだけど、「見られるはずのない物を見せてくれる」という点においては、CGには感謝してる。例えばTVの科学番組なんかも、CG導入ですごく面白くなった。(あ、「ジュラシックパーク」って、そういう位置だったんだ、私には)
CGの悪口は言うけど、『ジュラシックパーク』と『T2』と『ゴーストバスターズ』は許す。
って言うか好きかも。
キャストの影は本当に薄い映画だけど、「ダミアン」と「ハエ男」の揃い踏みってのは笑えるよね。
ハエはけっこう好きなんだけど、この役はなあ。 |
シュリ
まだあの醜悪な韓流ブームなるモノも見る以前の事。
とても評判の良い映画だったので、現代韓国には全然ロマンを感じない私でも、かなり期待はあった。
壮大なスケールのスパイアクション大作で、心理面をも深く追っている、との噂。
結果は、派手なドンパチが入った古臭いメロドラマ、だった。
良く言えば純情、ありていに言えば幼稚な映画。
韓国は国の分断という特種事情があるため、こんな素晴らしい映画ができた、なんて言う人もいたが、確かにドラマティックな舞台設定はソソられるものがある。
かなり強引な整形手術ネタも、『フェイス/オフ』の無理矢理さに比べたら可愛いモンだ(おまけにあの映画は面白かった)。むしろ女優二人が似た印象で、少し戸惑ってしまったくらい。これは、本国の観客は女優の顔を知っていたりして、問題は無いのかも知れない。
徴兵制度があるおかげで、男優の殆どは兵役経験があり、銃器類の扱いが板に付いている、とも聞いた。
正直、私は軍事関係に目が利く方ではないので、あまり良く分からないんだけど、前半の爆発シーンや銃撃戦の生々しい印象は、悪く無い。
どう見ても二枚目とは言い難いジャガイモ系の主演男優からエキストラに至るまで、韓国の男性はスタイルがいいな、というのは正直な感想。骨格も、鍛え方も、邦画とはえらい違いだ。
だから(扱い等の知識は無くても)戦闘シーンが絵になるのはうなずける。
で、あの湿っぽいスト−リ−展開(うんざり)。
演歌の世界と言ってしまえば納得もするが、なんざんしょ、あの被害者意識に終止するメンタリティは。
それはまあ好みの問題と目をつぶっても(つぶらないけど)、あの「最終兵器」!!
笑ったよ、あたしゃあ。
笑うとこじゃないんだよね!?
あの銃撃戦をする人達が、大真面目にあの最終兵器!?
なんの必然性があって、あんな不安定でアテにならない物を。まあ、知らない人が見たら、まさか兵器とは思わないだろうと言う点では成功?なのかなあー。
透明な水槽の中で赤い玉がプワプワ…赤い玉…赤丸…日の………あばばばば。
まさかね。
てなワケで、ベタベタした幼稚な人間関係がお好きな人には好ましい映画なのは分かるけど、デザイン関係だけでもなんとかしろよ、ってトコでしょうか。
とは言っても、映画の出来が悪い訳では決して無く、映画の内容だけではなく製作サイドの純情ぶりをも伺える、新鮮な印象がありました(まだこの頃は)。 |
ショーシャンクの空に
原作は、スティーブン・キングの短編の佳作。
たまたま読んでいた私は、「あの短くて完成度の高い原作を、どうやって映画にするのだろう!?」と、ちょっと驚いた。(後で知ったが上映時間は2時間30分!)
でも結果は、短編をふくらませつつ、原作の味わいをちっとも損なわない、世にも稀な見事な映画化になっていて、正直大筋を知って観るのが損したような気分になってしまった。
S・キングは映画と相性が良いのか、『キャリー』『シャイニング』『ミザリー』そして『スタンド・バイ・ミー』と傑作が多いが、その中でも私は、この『ショーシャンクの空に』がイチオシ!だ。
語り部役の名優、モーガン・フリーマンも相変わらずの達者ぶりだし、なにしろ主役のティム・ロビンスが、とてもいい。(この人他に何かあったっけ?)
無実の罪で投獄された銀行員のアンディ(ロビンス)。入所初日は「誰が最初にへたばるか」の賭けにされる程の場違いぶりで、いかにもお育ちが良く苦労知らず、といった印象で憔悴し切っている。
彼にとっては刑務所の現実は地獄だったろうが、頭の良さと不屈の精神で、自分の生きる場所を確保していく。人としての品性を保ったまま、強くなっていく姿は秀逸で感動的だ。
ちょっとオボッチャマ風の平凡な容貌と、意外に鋭い綺麗な目が、この役にピッタリ。
看守の横暴さや受刑者達の粗暴さ、図書係の爺さんや気のいい証人の末路と、見るのが辛いシーンも多いんだけど、無機質で殺風景な刑務所が舞台の殆どを占めているにもかかわらず、爽快で美しい場面も多いのは不思議なくらいだ。
「フィガロの結婚」、屋根の上のビール、そしてラストの、あの海と言ったら!
原作ではリタ・ヘイワーズ一枚だったのが、映画では時代を経て代替わりの末マリリン・モンローで終わるのも、映画らしい味付けで微笑ましい。
ストーリーは、人間ドラマとしても、友情モノとしても出来が良く、アッと驚く仕掛けもあってミステリ−要素もクリアしている。泣けるし、ハラハラドキドキして、感動もする。なんたってカタルシス!
そしてこの全ての要素は、それぞれに支え合って成り立っている、このち密さ、丁寧さがたまらない。
人は厳しい環境に置かれた時に、本質があらわになるもの。
この世の地獄で自らの尊厳を守り通すアンディの姿が、感動と驚きの原点だ。 |
ジョー・ブラックをよろしく
いや〜。
映画の内容は、ひとまず置いといて。
このブラピは、むっちゃカワイイ!
びっくりしまっせ。
名優アンソニー・ホプキンス演じる富豪を迎えにやって来る死神。
ブラット・ピットは、なんと言うか、エトランゼがとても似合う。
「人間に興味が沸いて来た」というワガママな理由から、連れて行く前に富豪の側で暮らして人間界を見物する、という設定だから、世間知らずで感情面も未発達。
キョトンとした無垢な表情の愛らしい事、たどたどしい仕草の愛おしい事。
ネクタイが結べず、スプーンでピーナツバターを舐め、女に脱がされながら「(袖から)手が抜けない…」うおぉ…卑怯だ…。
無精ヒゲ生やしたり、ムキムキ鍛えまくったりと、何かと「カワイイ」に抵抗を見せるブラピ君が、まだ若くて綺麗なこの時期に、この役をやってくれた幸福に乾杯したい。
で、映画の話ですが。
なかなかいいんだけど、長いわりに、最後の決着を付ける部分が抽象的過ぎてイマイチ盛り上がらない。
死神の仮の姿・ジョーと恋に落ちる富豪の娘スーザンが、ジョーとの別れを納得するシーン。
見つめ合って理解する、というのは現実的なんだろうけど、映画的ではないな。
ホプキンスの富豪は、とても魅力的。
娘を愛し、人生を愛し、毅然として誠実。不正と思えば死神にも詰め寄る勇敢さ。
この風格は、さすがだ。
スーザンの姉のダンナも良かったな。
ジョーが「君は僕のお気に入り」と言う相手。大物ではないが、気が良くて優しくて。すごくホッとさせてくれる存在。
それにしてもスーザンの(元)恋人はひどすぎる。アホちゃうかスーザン。
富豪の会社の乗っ取り劇なんかも入ってどうなる事かと思ったら、ちゃんとジョーがかかわって来て、その辺は面白かった。
でも私、とっても気がかりなのは、その後の事。
スーザンは、最初に恋を感じた青年と再び巡り会う形でハッピーエンド、なんだけど、本当?
ジョー・ブラックの世間知らずな純粋さを、本当は愛したのじゃなかったのかな?ジョーの正体を知るパパは、そうは思わなかったようだけど。
「付き合い出したらタダの人」ってな事になりかねない、と私は思うぞ。
最後にもう一度ブラピに戻って、もう一言。
最初と最後にチラッと出るだけの「人間の」青年と、彼の肉体を借りている「死神」の、いわば一人二役をブラピが演じている訳だけど、表情の違いはなかなか秀逸だ。
やっぱりカワイイだけじゃないんであった。 |
| 少林サッカー
あーもう、やんなっちゃった!
私はアクション映画が好きだし、コメディも大好き。バイオレンスに過敏ではないし、例えば「ポリスアカデミー」なんかも大笑いしてしまうので、下品な物もキライじゃない、と思う。
でも、この暴力シーンは堪え難い、すっかり気分悪くなった。
おまけに、さむ〜いギャグのオンパレードでさんざんウンザリさせられたし。
笑いのツボって、本当に人によってこんなに違うものなのかしら。
個々のネタの問題だけでなく、笑える気分を保てるか否か、も重要ポイントかもね。
差別ネタも、ブラックジョークも、笑えてナンボでしょ。
サイテー。 |
白いカラス
まずね、邦題が、ダメダメ!
勝手にネタバラしてどーすんねん、て意味でも、これってとても問題な言い回し、って意味でも、イカン。よく本国からOKが出たな…???
レンタル屋には「日本公開版」「全米公開版」が並んでて、悩んだ末日本版を選んだ。噂では米版はキッドマンの裸が多いとかなんとか、そんなモンどーでもいいんだが、違うバージョンがあるなら特典映像で入れてよー!と言いたいわ。
正直言って、アンソニー・ホプキンス爺さん、どうもね。
名優だしサーだしレクター博士なんだけどなぁ。ゾロはイマイチだったが笑えたし。『アレクサンダー』でもサエなかったけど、今回もバイアグラの助力で若い女と×××三昧で天国って………とほほ。
相手役のニコール・キッドマンもなぁ。なんか良く分からない女だった。カラスと喋ってるし…トラウマ、とか、ついてない女、とか、似合わないっつーか、捨てきってないっつーか、いっぺんミシェル・ファイファーくらいヤサグレて見せろって(笑)。
青春期のシルクを演じるウェントワース・ミラーという青年は、適役だったと思う。納得のいく容貌の上に、とてもチャーミング。
置かれた状況や、受けた傷(原題はこれに近い)を思えば、彼の残酷な決断も理解できなくはないし、切なかった。
それが歳を取ったら、あれですよ、ホプキンス爺やの「バイアグラ万歳!」。
ミラー君とホップ爺やが全然繋がらないからか、傷を負った青年シルクとバイアグラ三昧で浮かれる老シルクが繋がらない。
上手に回想シーンを挟んで種明かしがゆっくり進むので、観ている間はそれ程感じなかったが、終わってしまうと「なんだかなぁ」と納得がいかなかった。
ホプキンスにゲイリー・シニーズと来れば、ドロドロの心理劇か、ゲロゲロのホラーか?と思ったが、予想は大きく外れて、夜のデッキでの爺さんとおじさんのダンスシーンを見るハメになってしまった…。
とは言えこのシーンは美しくユーモラスで、ちょっと悲しく、とても良かった。
でもこれ、主題にあまり繋がってない。印象的なシーンだけに残念だ。
絵も音も美しく、あちこちに印象的な会話もあり、老年期と青年期を交互に見せる手法も、雰囲気を盛り上げている。
シルクの人生を思うと、切ないし、様々な問題を孕んでいるとも思う。
良い要素の多い映画なのに、なにか釈然としない印象で終わってしまった。 |
シンデレラマン
「ミルク代が…」と、言うインタビューでのラッセル・クロウの台詞が印象的で、家族愛の映画みたいに宣伝されていたけれど、違う。
そんな小さな話じゃーないの、だから良い。
人が人として生きるために必要なのは、パンやミルクだけじゃない。それすらも無ければ動物としても生きられないんだけれど。
その先へ命懸けで踏み出して行く、ボクサーの姿が美しい。
大恐慌時代、失業、貧困、飢え、家族崩壊の危機。
それにしてはレネー・ゼルウィガー演ずる奥さんや可愛らしい子供達は血色も良くプリプリしちゃってて、着てる物も小綺麗過ぎるんだけれど。
まあ、いいのかなぁ、映画だから。見た目良くした方がいいかしら?
とは言え、レネーの演技は相変わらず素敵。ラッセル・クロウは無論の事。そしてそして、意表を付かれて大感動、マネジャー役のおじさん、ポール・ジアマッティの、名演技!泣かされた〜。
私やっぱり、こういう正当派の映画って好き。地味かもしれないけど堅実でキッチリ作ってあって、奇をてらう事無く良心的にスッキリまとめてあって。(いや、おバカ映画も好きだけどさ…)
まあ、実話が元になってるって事で、そう無理矢理盛り上げる訳にいかない、ってのもあったんでしょうけれど。
それでも、シッカリしたテーマ性、奥行きある人物描写は、そこらの「実話」とは一線を画している、と思う。
ボクシングに関しては、元々興味が無いんで良く分からないんだけれど、ラッセル・クロウはけっこうサマになってるように見えた。
でも急にレントゲン写真みたいなのが出て興醒めだったな、『必殺』か『北斗の拳』だっての、今まで上品だったのに、いきなり少年ジャンプ的表現で「????」。
後に話の展開に関わる訳でもなく、ただハラハラさせるだけ?あれは、蛇足。
実話を謳いながら、対戦相手の表現がえげつないのもちょっと抵抗があったな。実在のベアさんがお気の毒。
個人的には「女房に出しゃばらせるのか」みたいな事を言って挑発する対戦相手に「すごい女だろ?」ってトコが好き。ラッセル・クロウの表情が色っぽいです(笑)。 |