ではじまるタイトルの映画

マイ・ボディガード

デンゼル・ワシントン、老けたねぇ。
色男だったのに。

それはともかく、ヒットメーカーのオスカ−男優デンゼルと天才美少女ダコタ・ファニングちゃんのコラボにしては、あまり良い評判を聞かないな、と思ってはいたが。
なるほどね。
つまらなくはないけど、これはウケないのは分かる気がする。

少なくとも日本では、なんかハードボイルドって浮いてしまうと言うか、だってハ−ドボイルド好きな日本人ってバカっぽい人多いし(偏見?)、無理があると言うか。
デンゼルも、この役合ってるんだかないんだか、あれあれ?どーしちゃったの!?
と、思ったのは私だけではないはず。
前半戦の彼の掘り下げ方が足りなかった、とか、そういうマトモな理由も考えられなくはないが、もっと根本的に「ヤラレター、憎い、全員なぶり殺しだー」というメンタリティが、まあ理解できなくはないけどシックリ来ない、ような。
デンゼルの「いい人イメージ」も強過ぎたのかな。
ちょっとポカンとしちゃいました、ワタクシ。

ダコタちゃんは相変わらず、期待に違わぬ名演技だったけど、後半殆ど出番が無いんでもったいない。
なんと言っても今回は水着姿も大胆御披露(笑)。
いや笑い事でなく、軍隊式のシゴキに食い下がる水着にゴーグル姿の愛らしい事。
ロリコンでなくとも胸がキュンとなっちゃいまっせ。
むき出しになる程、手脚はぎこちなく幼くて、そのくせ大人びた憂い顔は、もう300年位生きてそうな。
二人が仲良くなる過程が簡単すぎたものの、でかくて黒いデンゼルと、白くてちっちゃいダコタちゃんのコンビは絵になるし、とても微笑ましかった。

だから悪くはない、と言いたいんだけど、長い(そして長く感じる)割には説明不足や尻切れトンボなエピソードも目立つし、派手にやってた割にはラストがおとなし過ぎるし。
画面がガチャガチャ動いたり、変な細工が多くて、とても見辛かったのもマイナス。気が散るだけじゃん。
迫力あるシーンも多く、見応えもあるのに、ちょっとまとまりが付かない印象は否めない。
あまり良い出来とは言い難いんじゃないのかなぁ。

それにね。
ダコタちゃん演ずる少女ピタがね、トラウマ背負って帰ってみればパパは自殺して借金だらけ、ママはあんな女でボディガードはいない……可哀想過ぎる(泣)。
 

マグノリア

うー、なんだかなあ。
小学生の作文を読まされた気分。それも3時間9分!
風と共に去りぬ』の3時間52分はいいのよ。
でもこの映画の、この長さは、カンベン。2回眠りました、ワタクシ。
いつもなら寝たらそれっきりあきらめちゃう私だけど、ミョーに評判の良い映画だったので、頑張って巻き戻して観ましたよ、最後まで。
眠いモンは眠いって、再認識したさ。

トム・クルーズは、私の知る限り(ごめん、そんなにたくさんは観てないの、好きじゃないから)『タップス』以来の大熱演。
この人真面目な、いい俳優さんだと思うのよ。ただ、今ある固定イメージ、「明るくサワヤカなナイス・ガイ」ってのが、どーにもムリがあると思う訳で、そういう意味でもこの役は私好み。と、言う事は、「ハンサムでステキなトム」のファンはガッカリだったかもね。
他にも、メガネの元天才少年が愛を告白するシーンとか、警官とヤク中女が恋に落ちる過程とか、面白いシーンはいっぱいあるの、ラストのカエルだって、絵的にはかーなーり、私好み(カエル嫌いな人には拷問だよね、カエル注意報を事前に出すべきだわ)。
でもさ。
冒頭で思わせぶりに、「ただの偶然とは思えないうんぬん」と、ブチあげて、3時間客を拘束してだよ。
つながってないじゃん。
これがもし、編集前のラッシュフィルムだったら、「面白い映画になりそうね」って言ったかも知れない。
でも最終的に、私の感想は、「で?」。

「そしてよるになったら、そらから○○○がふってきて、ぼくらはみんな、びっくりしました。」
おしまい。

魔女の宅急便

好きな人は大好きな世界なんだろうなあ。

緑や海が綺麗だな。

ニシンとカボチャのパイ包み焼きって、食べてみたいな。

なんか、おフランスみたいな街並みなんだけど、違うんだろうな。

黒猫は可愛いな。

グー。

参照:『ルパン三世カリオストロの城
 

マスク・オブ・ゾロ 

私のアイドルNo.1をひた走る、アントニオ・バンデラス。
その彼が、仮面の英雄を演じるというので、すごく嬉しい企画ではあるんだけど〜。
んー、そこそこ面白くなくはないけど、バンデラス様にしては薄味、かな。

そもそもこの「怪傑ゾロ」って、いにしえの超美男俳優・アラン・ドロンのイメージが強すぎて。
私的にはドロンよりバンちゃんがセクシーだけどぉ、どちらが美男かと言うと(笑)。黒いマスクの下は端正すぎてツマラナイくらいの顔が似合うのです(独断)。

まあ、そこはスピルバーグ(総指揮)、ちゃっかり設定は「後日談」という事にして、往年の英雄ゾロが歳取って後継者を鍛え上げる、ってなオリジナル?ストーリーになってる。
でね、この「老ゾロ」がドロンだったりしたら大喜びだったんだけど、残念ながら名優アンソニー・ホプキンス。全然美男ぢゃない(笑)。いや、いいんだけどね…。
でもって話の筋運びも、単純な勧善懲悪モノだからって、あまりにも心が無いのでビックリしてしまう、育ての父にそんな?とか。
本当は、そういう所押さえると「いい作品」になると思うんだけど、そんなモノにかまってたらノリが悪くなっちゃうよ、と言わんばかりで。

とは言え、バンデラスの新米ゾロは可愛くて可笑しく後半ちょっとかっこいい(笑)し、まあいいか。
キャサリン・ゼタ・ジョーンズも素晴らしく美しい。やっぱりこういう正当派美人にはドレスが良く似合う、と同時に、フェンシングのシーン等もピシリとキマってかっこいい!

続編はバンちゃんもキャサゼタさんもちょっと歳食ってしまってるけど、それでもセクシーぶりは健在、サスガです。

マスター アンド コマンダー

まったくもう、どうしてこんなに、お船が好きなんでしょう。
帆船からUボートまで、船上生活の映画って本当に楽しい(『タイタニック』はダメだな…船上生活っぽくないからかな)。
元々そんな私なので、この『マスター アンド コマンダー』は、最高に楽しめる映画だった。

なにしろ、その殆どが航海中の軍艦(時代はナポレオン戦争)の中。
実際に帆船をひとつ作ってしまったというリキの入れようも、サスガとうなずけるリアリティ溢れる画面。
フランスの軍艦との海戦シーンも見事なら、戦闘の合間(戦闘で壊れた艦を修理したり、敵艦の行路を予想して追跡したり。これがけっこう長い、昔の戦争は時間がかかるのよ)の日常生活も、それから狭い閉鎖空間での過密な人間関係(イジメ問題も!)も、それぞれとてもソレッぽく、興味深い。
艦長の“ラッキー・ジャック”オーブリーと、船医の掛け合い、「非常時にナニ痴話喧嘩してんだよー」みたいな関係も面白い。
二人が船室で、「敵艦に追い付くまで2週間だー」とか言いながらチェロとヴァイオリンでセッションする美しい調べに、大海原がかぶさるシーンも美しい。
女が出て来るのはほんの一瞬だが、その一瞬とちょっとした会話から、オーブリー艦長が女性に対してどんな男なのかが伺えて、微笑ましい。
それから、貴族の子弟の士官候補生と、船底でザコ寝する水夫達の関係、それぞれの生活、「カリスマ艦長」ラッキージャックとのやり取り。厳然として存在した身分制度と、それでもどこかで息を抜くしたたかさ。
敵であるフランス艦側の乗り組み員は、殆ど登場しない。伝説の怪物のように、巨大な帆船が海原にそびえ立っている印象。そこら辺がまた、臨場感があっていい。
 
 ラッキージャック艦長を演じるのは、ラッセル・クロウ。
グラディエーター』ではカリスマ剣闘士らしく、いいカラダだったのが、短期間に随分中年太りしちゃったなあー、と驚いたら、役作りのために太ったんだそう。今回は金髪の長髪で、当時の衣装は白いフリフリブラウスで、この中年体型は、かなりアレ、この人顔は元々ナンだし…って、ナニ言ってんだ、私は。
とにかく見た目は決して楽しくない彼なんだが、オチャメな表情にはやっぱり引き込まれる。困った顔、毅然として戦いに挑む顔、悲しい顔。どれも人間臭く魅力的だ。
艦長の親友で船医の役はポール・ベタニー。こちらも器用な役者、ちょっと神経質なイメージは変わらないが、『ドックヴィル』とは別人のように感じイイ(笑)。
美少年の士官候補生は、確かにこのロケーションでは「掃き溜に鶴」で目のお楽しみだったけど、悪評を取った前宣伝のように「人買いに売られた哀れな子供」ではなく、ちゃんと誇り高く勇敢な兵士として描かれていてヨカッタ。

この映画には、実はもう一つお楽しみがあって、ナント、航海の途中でガラパゴス島に上陸する!
実は私、船も好きだがトカゲも大好き。イグアナとの接近遭遇も、船医と共に大感激だった。
そして、痛ましくも片腕を失った少年士官候補生が、開腹手術直後の船医をサポートする姿も愛おしい。
(それにしてもこの時代の海戦って、手とか脚とか切るよねえ…麻酔も無かったりして…イタタタ)
ガラパゴス島を映画撮影したのは、史上初だとか。思いもかけず楽しいオマケが付いて来た気分。

映画の上映時間は2時間20分と長めだが、どこを切ってもシッカリ中身が詰まってる。終わってから「もっと一緒に旅を続けたいなー」という印象だった。
ピーター・ウィアー監督*、やはりかなり好みのタイプだわ。

*参照:『モスキートコースト』『刑事ジョン.ブック/目撃者

マリアの恋人

なんか名作っぽい気もするんだけど、すごいテキトーな感じもある、取りあえず主演のナスターシャ・キンスキーは良かったよ、ってところかな。良く分からないけど印象的な映画ではありました。

戦場体験のショックで不能に陥ってしまった主人公。ベトナム以後、いたんでしょうね、けっこう(映画は太平洋戦争)。しかもタチの悪い事に、新婚の妻以外の女ならOKという、困った不能なのさ。
どうやら戦場で、愛する婚約者を神格化し過ぎたせいらしい。
女の私には分かるような、分からないような。
当然新妻マリアは穏やかではいられない、こちらの気持ちは良く分かる、ような気がする。
しかし分からないのはそれからで、夫が辛くて逃げ出した留守に、彼女は行きずりの放浪者とコトに及んで、妊娠してしまう。その膨らんだお腹を抱えて夫を迎えに行って、「あなたの子よ」。夫は帰って来て不能も治り、めでたしめでたし、なのだ。
つまり清すぎるものは汚せない、という事なのか?へんなのー。

マリアという名は当然、処女でイエスを産んだとされる聖母の意味だ。
この役をやった時キンスキーは子供を産んだ後だったけれど(そう言えば未婚の母だった)、「神聖にして犯すべからず」のマリア役、ハマッてはいた、ような気がする。
結婚前、新居の風呂場かなんか磨いていて、夫の父親(ロバート・ミッチャムだ!)と何やら怪し気なシーンがある。妖気が立ち上るような気配。できない夫をなんとかしようと誘惑するシーンは言わずもがな。
そういう女のそういう姿そのものが、この映画の主題であって、ストーリーは形式的つじつま合わせなのかも。

行きずりの放浪者は悪目立ちで意味不明だし、各場面でのマリアの心理も分からない、エッチはできるようになったものの、他人の子供を育てる事に何の不満も不安も見せない夫も謎だ。
清らかで美しい女に対する男のファンタジーなのだろうか?だとしたら、キンスキーは充分ファンタジックではあったけれど。
やっぱり女の私には、良く分っかりましぇん。

ミニシアターの小さくて高いパンフには、女性のライターが解説を載せていて、「とにかく放浪者役のキース・キャラダインがかっこいい!」などどトンチンカンな事を書いていたが、彼女も内心当惑していたのかも、と思えば、辻褄が合うのであった。

マルコヴィッチの穴(by HAPPY*DAYS)

映画のページに『マルコヴィッチの穴』が紹介されていたので思わず書きました。

というのも我が家には5才の娘がいて小さい頃からパパが創作話をしてあげています。
半年前くらいに数々の話の中にネタが詰まったのか「マルコヴィッチの穴」というフレーズをふんだんに使うようになりました。散歩にいっても穴があると「あ!マルコヴィッチの穴だ!」と二人仲良く叫んでいてたまたまレンタル屋に行った時に娘がそのDVDを見つけまして借りて見ました。娘は気に入って5.6回見ています。

そんな訳でますますマルコヴィッチの穴にはまっています。
たわいもない話を長々とすみませんでした。

マルコヴィッチの穴

タイトルからシュールだが、内容は予想以上のシュールさで、期待を裏切らない。
「穴」が異次元に通じるっていうSFネタは見た事あるけど、人の心の中に繋がっているとは。
時々、猫の中に入ってみたいとか、ぼんやり空想した事はあったけどね。
この「穴」は、ジョン・マルコヴィッチという(実在の)俳優の心に通じている。
何がどうして、こういう企画になったのか、なぜマルコヴィッチなのか!?知りたい。

全体を通してユーモラスな悪夢といった印象だ。(やっぱりシュール!)
いささかブラックな結末も含めて、恐い話だけどかなり笑える。
マルコヴィッチも「二つはいらない」存在感だし、相変わらずキュートなキャメロン・ディアスも、こうして見るとどことなく、は虫類っぽく見えなくもない。そう言えば、「ヴァニラスカイ」でも恐かったなあ、彼女。
もう一人の美女、キャスリン・キーナーっていうのね、いいなあ、いかにもワルそうで。恐ろしくも美しい、色っぽい、エキセントリック…いいなあ。シルエットだけでも絶対美女。なのに内容が、あんなん。凄いです。

たとえば実際に、こういったアトラクションがあったら、そして安全が保証されていたら、試してみたいし、ひょっとしたらハマッてしまうかも。
別の人生をつまみ食いしてみたい、という願望って、誰しも持っているんじゃないだろうか、私は、かなり強い。だからマンガなんか描いているのかも。
ましてやそれが有名人なら、なおの事。
でも、そういった、できない事への欲望って、やっぱり恐い物につながっているのかもしれない。
ましてや、「自分の中に入って行く」などという行為は、とってもヤバいものを含んでいるわけで、昨今流行りの「自分探し」なんて、お気軽に手を出してはイカン…ちょっと違う?
なんて、その気になれば哲学できそうな、笑える映画でした。

ところで、見どころである「みーんなマルコヴィッチ」のシーン。
すごいセンスのいいCGだなあーと思っていたら、実際にキャストがマルコヴィッチのお面を被って集合したんだって!スゴイ!
やっぱり特撮(この単語がすでに泣ける)は、こうでなくちゃ、って思える強烈なシーンでありました。

最後に、チャーリー・シンって、けっこういい奴かも!?

マレーナ

美しい景色、絶世の美女、そしてムカつくストーリーの、この映画。
なんだってこうも、人間は弱くて卑しい生き物なのか。

島の田舎町に一大センセーションを巻き起こし、思春期の主人公のみならず島中の男どもの目と心を奪う美しき人妻・マレーナ。
本当に文句無しの絶世の美女、モニカ・ベルッチが演じている。
う、美しい…。
いくら美女でも女一人に、あまりにヒステリックな島の男どもの反応、と言いたいところだが、ベルッチのこの美しさを見せつけられ、場所がイタリアである事を考慮すれば、うーん、あるかもね、とも思ってしまう説得力なのであった。
しかし真面目な話、この男どもは本当にサイテーだね。(主人公の少年も含む)
戦争という酷い時代にあったとは言え、身勝手に楽しむだけ楽しんで窮地には見て見ぬふり。
実際にナチス相手の女性達は、各地でああいう目に会わされたらしく、映画でも良く見かけるが、なんざんしょ、あれ。
全てが終わって、終始一貫見ていただけの主人公の少年が、何となく美しい思い出風に締めくくってる所が本当にムカつくわ。
一生の恥だろ、あんなもん。

それにしても美しい映像。
人物も絶世の美女なら、シチリアの景色も絶景だ。
街の暮らし、人々の服装や家具調度、穏やかな音楽、海を渡る風。
美しい形の下に蠢く、身勝手な性欲と自己弁護の物語。

「み、む、め、も」へ