はるかなる作のオリジナルファンタジー小説です。旧サイト掲載差分なし(汗
王都のフェンレード魔術教学院に転入したクオン・ファーラントは、名門カルトライト家の令嬢リアンナをめぐってメルカ王国の第一王子のライエルと戦うことに…。
数年前に何物かによって盗まれた、『ソーディアスの宝珠』を取り戻すため、 魔鏡導師院の聖導師アマルザは若き念覚導師フェリス・ファブレットをメルカ国王都へと向かわせる。
イノームの治療院で治療を受けたクオンは不思議な夢を見る。それは果たしてアイルナの花が見せる未来の姿なのか。夢から覚めたクオンは傷ついたリアンナに会い、告白されるが…。
 卑劣な計画が待ち受けているとも知らずに、クオンを救う一心でライエルの元へと向かってしまったリアンナ。しかし、その窮地を見かねた酒場の主人ディムルズが彼女をライエル手から助け出さんと、戦いを挑むのだが
クオンが再び出会うことはないだろうと諦めかけていた矢先、突然フェンレード教学院の転入生として、その少女は姿を現した。生まれながらに声を持たず、秀逸なる容姿で学院生達の視線を奪う彼女は、魔術の光文字で知らぬ名を名乗る。果たしてその転入生は…。
フェリスはフェンレード学院の中庭で突如崩壊するアルマイックの結界を目の当たりにする。二百年も存在し続けた偉大なる結界がなぜ急に消失したのか…。そこに彼女が見出したのは、見慣れた天秤樹…そして、信じがたい存在だった。
イノームの治療院に呼び出されたクオンは途中、クオンの抹殺を依頼されたグラムズに襲われる。彼の驚異的な能力と用意周到な結界の前にクオンは絶体絶命の危機に立たされる。
 
アスティアへの嫉妬ゆえか、女神の結界の崩壊でセルベルトを見失ったフェリスはたったひとりで敵の隠れ家に向かう。そこに立ちふさがる闇の賢者オルデリス。夜の闇に沈む砂漠で繰り広げられる壮絶な魔術戦の末に待ち受けていたものは…。
  短編読み切り物
フェンレード教学院院長のクライツ・レムノダルクは失った愛しき詠唱者の面影を、通りすがりの詠唱者メリルに出会ったことで思い出す。取り戻すことの出来ない輝ける日々は年老いた彼に何を告げるのか…。
 
アスティアがクオンに告げる非情な死。捕らえられたフェリスへと迫るオリデリスの魔手。フェリスとリアンナを助けるために荒廃の神殿へと向かったクオン達を待ち受ける残酷な罠。血と絶叫に満ちる神殿の迷宮に錯綜し木霊するそれぞれの想い。果たしてクオンがたどり着くのは、光に満ちる出口か、それとも暗黒に沈む迷宮の底なのか…。
  中編読み切り物
魔術を持たないものが魔術師に対抗できる唯一の武器、「漆黒の剣」。平民街の靴屋の息子ゼンは偶然、魔道貴族のファルと出会ってその剣を手にする。しかし、それが暗示するのは平凡な日常の終焉。平穏を脅かす者たちとの戦いの日々の始まりを告げるものだった。※本編第4章でフェリスがファルの居るクレンバイツ邸に戻った時のちょっとした出来事です。
 
マリフィエクス・コード『沈黙の導師』の最終章、無事完結いたしました。長い間のご愛読心の底より御礼申し上げます。