第2巻第8号
第2巻第8号(1947/09/01)
LOCK 8・9月号
目次
短編 蝙蝠と蛞蝓:横溝正史:p.2
紹介 E.クィーンコンテスト受賞作品の面影:青江耿介:p.19
短編 木場の火事:三苗千秋:p.32
連載 奇蹟のボレロ(4):角田喜久雄:p.50
短編 蝙蝠と蛞蝓:横溝正史
小説も少なくなり、発行も合併号となり寂しくなっています。
蝶々殺人事件以来の横溝正史と、金田一耕助の「ロック」初登場です。
主人公の1人称で書かれており、蝙蝠と呼んでいるのは金田一耕助です。まだ無名時の話でふるまいの怪しい人物と思っています。 事件が起こってもそれは変わりませんが、最後は謎が解かれます。変則スタイルの本格でしょう。
紹介 E.クィーンコンテスト受賞作品の面影:青江耿介
E.クィーンコンテストの受賞3作を紹介しています。
一等:戦士の星章:メンリー・ウエード・ウエルマン。
二等:ジヤラキ伯爵釣に行く:T.S.ストリブリング。
二等:二度と首は縊られない:アンソニー・ギルバート。
短編 木場の火事:三苗千秋
戦前から作品を発表している作者ですが詳細は不明です。内容からは、海野十三的な技術系の可能性があります。
分離学の研究家田村博士と比丸探偵が放火事件を解明します。田村博士は、分離学でどのような捜査を行うかの例を挙げる だけですが、この作品の特徴とも言えます。
作品自体は謎解きになっています。
連載 奇蹟のボレロ(4):角田喜久雄
連載4回目です。第6章から7章の途中までです。第7章が「犯人の挑戦」で、予告で次回(第5回)で全てのデータが開示される? となっています。
はじめから登場する加賀美警部の前に、限定された人数の容疑者がいるという設定が乱れかけている展開です。
募集 懸賞・探偵小説原稿募集
この頃はページ数も作品数も少なくなっています。
その中での懸賞で作品募集を行っています。実態はどうだったのでしょう。
選者は、木々高太郎・角田喜久雄・海野十三・水谷準となっています。この募集の結果が発表されたのは2年後の8月で 海野はその年の5月に死去しています。