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かいもん4号のホームページ
TRAVEL
ヨーロッパ 2011夏
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氷河急行とベルニナ急行。
鉄道趣味か観光か境目ははっきりしませんが、どちらも一度は乗っておきたい列車。
ということで、今回の目的はこれです。
いずれも全席指定の人気列車のため、今回は国内で予約しての出発です。
観光優先的旅行ですが、もちろんこれ以外にも多少鉄道的要素は散りばめてあります。
尚、追加は下の方になります。最新の追加は
2012年7月22日
PART1 出国編
PART2 モン・サン・ミッシェル観光編
PART3 寝台列車乗車編
PART4 ベルニナ急行乗車編
PART5 サンモリッツ観光編
PART6 氷河急行乗車編
PART7 ツェルマット観光編
PART8 レイルジェット乗車編
PART9 シャーフベルク登山鉄道&ザルツブルク観光編
2012年7月22日追加
<PART3 寝台列車乗車編>
パリ・ベルシー駅
パリにはターミナル駅がいくつかありますが、そのひとつ、ベルシー駅です。
本日はここから20時33分発の夜行列車、イタリアはベネチア行きユーロナイトEN221列車に乗車します。
モン・サン・ミッシェル観光の後慌ただしくパリへ戻ってきたのは、このスケジュールのためです。
ターミナル駅と書きましたが、北駅やリヨン駅、モンパルナス駅のようなパリの他の各ターミナルに共通の大きさも華々しさも賑やかさも全くありません。
リヨン駅の裏側の一角に設けられたような、うらぶれた小駅です。
小さな売店と待合室のベンチがあるだけ。
駅構内と地下鉄駅の間には、直結した地下道もありません。
国際線の寝台列車が、表玄関のリヨン駅からTGVに追い出されたという図式がありありと見えます。
フランスにおけるTGV以外の長距離列車の凋落を物語っています。
ベルシー駅発車案内
ベルシー駅構内の列車発車案内です。
今夜乗車するのは、20時33分発、ベネチア・サンタルチア行きの夜行寝台列車EN221列車です。
それはともかく、大きな表示板に表示されている列車の本数と発車時刻をみれば、この駅から出発する列車がいかに少ないかがうかがえます。
ローカル列車
ベルシーの駅構内に停車中の列車(車両)です。
今朝方レンヌからモン・サン・ミッシェル至近のポントルソンまで乗車した列車に非常に良く似ていますが、車体長さが心持ち長い気がします。
ユニットの両数が一両多い4両編成で、それ以前に気動車と電車の違いがあります。
いずれにしても、最近はこの手のスタイルの車両をたくさん見かけるようになりました。
ローカル列車
こちらは赤色の車両・・・ですが、実は上の列車の反対側です。
この編成は、両端の先頭部が色違い。
色のバリエーションとしては、TGVと同じ青、ここにある黄色と赤、地中連想させるエメラルドグリーンを見かけましたが、ほかにどんなカラーがあるのでしょうか。
気になります。
回送?機関車
新しい電車の編成に対し、こちらはいかにも古いフランス国鉄を連想させる、イメージにぴったりの電気機関車です。
すぐ向こう側にはこれから乗車する夜行列車編成が停車しているわけで、おそらくこの列車を回送で牽引してきたのではないかと思います。
が、何しろベルシー駅のこの列車本数。
もしかして、今朝この編成を牽いてきたやつが、ホームにそのまま?
本当にそう思わせるような、列車の出入りが少ないパリ・ベルシー駅でした。
夜行列車
今夜の宿となる夜行列車、ユーロナイトEN221列車の編成です。
列車はフランスの車両とイタリアの車両の混成編成です。
うらぶれた駅とはいえ、結構な乗客がいます。
TGV全盛ではありますが、この姿だけ見るとまだまだ安い?夜行列車の需要もなくなったわけではないようです。
面白いのは、ホームに居るいかにも「夜行列車」然とした編成はこれだけなのですが、だれも近寄ろうとしない。
駅の発車掲示板でホーム番数が表示され、初めて大勢の乗客がぞろぞろと列車に向かい動きだしました。
クシェット車両
ヨーロッパの昔ながらの夜行編成らしく、2等の座席車、寝台車、食堂車に加え、「クシェット」も連結されています。
ヨーロッパ独特、と言うより日本にはない簡易寝台「クシェット」ですが、どの列車を見ても結構な人気のようで、やはり安い移動+宿泊の手段として重宝されているようです。
逆に、ヨーロッパの国際夜行列車からほぼ完全に姿を消してしまったのが、一等の座席車。
以前はユーレールパスでの利用に重宝したのですが、現在夜行一等座席で残っているのは、TGVやドイツICE、イタリアなどの国内便ばかりです。
階級意識のしっかりしているヨーロッパでは、1等に乗るようなお客は夜行の座席車には乗らない、ということでしょうか。
寝台チケット
いつもにはないことですが、今回の旅では前半3本の列車の予約を日本出発前に済ませています。
その1本目がこの夜行列車。
2人で寝台1室利用です。
指定の車両は93号車。
日本と異なる号車番号の付け方にはいつも戸惑います。
90番台の号車って、一体何でしょうか。
それはいいのですが、いざ乗車しようと思い93号車を見つけると、寝台ではなくクシェットです。
どういうこと?
寝台車はちゃんと連結されてはいますが、号車が違います。
さすがによくわかりませんので、ホームで案内中の車掌に尋ねると。
どうやら号車も部屋番号も変更されたようで、チケットの内容を手書きで変更された上で客室まで案内していただきました。
食堂車
うらぶれた寝台列車とは言いながら、ユーロナイトを名乗る国際列車。
ちゃんと食堂車もついています。
大いに興味はあるのですが、明朝は5時半にはミラノで下車予定で、本日はとにかく早めに休みたい。
残念ながら利用は断念です。
というより、最初から予定はしていませんでした。
夜のディナーの時間でも飛び込みで大丈夫?
とは思っていましたが、発車直後に係員が予約を取りに部屋まで回って来ました。
寝台車だけでしょうか。
寝台車
本日利用の寝台車です。
外観からわかるように、イタリア国鉄のかなり古い車両です。
国際夜行列車ユーロナイトも、今では名ばかりで、古い車両の寄せ集めで運転されているものが多いのが実情です。
比較的新しいスペインのタルゴやドイツのシティナイトラインとは、外観も設備も大違いです。
個室の寝台はきれいな状態に保たれていました。
が、トイレやデッキなど隅々まで見渡すと、古さが随所に見られます。
トイレの便器の「穴」から眼下の枕木や敷石が流れ去る風景。
本当に久しぶりに見ました。
さすがにベルシー駅発車前は使用を控え、かなり走ってから使用させていただきました。
時速160キロで「お釣り」が返ってくること、ないのかな?
寝台車通路
寝台車の車内。通路の片側に客室がずらりと並んでいます。
外観は大きく見える車体ですが、大きな荷物をかついで乗車すると、さほど広い通路ではありません。
ホームにちらちらと日本人客が見えましたが、みな寝台車に乗り込んだようで、私達の両側の部屋もやはり日本人2人連れです。
本数が激減したとはいえ、効率良い個人旅行をしようとすると、パリ発着の夜行列車、まだまだ重宝します。
2011年10月23日追加
寝台室内
寝台車室内の全景?です。
セッティング次第で一室2人使用の場合も3人使用の場合もあるベッド。
簡単な洗面台と化粧鏡を一角に設けた造りなど、ごくごくオーソドックスなレイアウトではあります。
私達の主な荷物は、毎度おなじみのリュック3個と手提げ。
スーツケースやキャリーバッグは邪魔になるだけのため、持参しません。
寝台室内
構造は3段寝台ですが、今回は一室2人使用ですからセッティングは下段を含め2段だけです。
このセッティング方法、お国事情で多少異なるようです。
これまでの例では、中段を使用せず上段使用の場合(上段に上がると恐ろしく高く感じる)や、逆に上段を使用せず中段使用(セットしてしまうと、下段の頭上が非常に窮屈)の場合がありました。
今回は「中段セット」型です。
室内俯瞰
上段に上がって見下ろしたところです。
それほど高いとは感じませんし、頭の上に十分余裕があります。
大きな鏡の手前に小さなテーブル。
よく見ると室内のテーブルはこれだけで、大したものは置けそうにありません。
平たく言えば、ユーロナイトではお馴染みの、到着前にサービスの「パンとコーヒー程度の朝食」のルームサービス。
この列車では期待できないのかな?ということです。
室内俯瞰
上段の横の荷物棚(台)の上によじ登るとこんな感じ。
ちょうど3段寝台の上段から見下ろすと、こんな感じになる、という高さです。
やはり中段セットだけあって、上が広く下段はやや窮屈、ということになります。
左端にちらりと見える部分が、折り畳んだままの上段寝台です。
洗面台
下段に降りて、洗面台の扉を開くとこんな感じ。
小奇麗な洗面台ですが、内部にセットされているのはタオル程度。
もっともミネラルウォーターのペットボトルは、上の小さなテーブルにあらかじめ置かれていました。
目新しかったのは水を出す栓。
洗面台付近に見当たりません。
と見ると、足元に「水」用と「湯」用の2つのペダルが並んでいました。
中段寝台
目の高さでセットされた中段(2人使用の場合上段)を眺めたところです。
上段(3段目)は畳んだままです。
が、どう見てもそのままセットすると中段と上段の間が狭すぎるぞ。
よくよく見ると、中段のセットは高さを2段に変えられるようになっており、今回は「上」の位置にセットされています。
ストッパーの位置を変えると、あと20センチばかり高さが低くなるようです。
なるほど、と思いますが、それにしても3段セットだと、やはり高さは相当窮屈になりそうでした。
ミラノ到着
ミラノ中央駅に到着です。
所定時刻より10分程度の遅れです。
車窓の町灯りから、大きな町に近付きつつある感じはしていた到着前。
車掌がなかなかチケットとパスポートを返しに来ないので、もしかしたらかなり遅れているのでは?と心配しましたが杞憂でした。
それより、一緒に持って来てくれたのは、全く期待していなかった「朝食」。
小さなお盆に、小さなパンが一人2個と、コーヒーが乗っています。
これなら上の写真の、さほど大きくないテーブルの上にも載せることが出来ます。
「コーヒー」は、イタリア式のミルクカップのような小さな容器に濃いエスプレッソ、というわけではなく、かと言って普通のカップよりは小さく濃さもやや濃いめ。
何となくフランス風とイタリア風の中間のような、中途半端な感じの濃さと大きさでした。
いつ到着してしまうかわからない、という感じのタイミングで持って来てくれたため、急いで食べてしまい写真を取るゆとりがなかったのが残念。
朝のミラノ中央駅
夏時間の5時半過ぎ。
イタリアはミラノ。
ということはパリからかなり南に来ましたので、明けるのが遅いかなと思いましたが、フランスよりは東に寄ったせいか、すでに空は明るくなっています。
晴天です。
本日の観光も期待できそうです。
もっとも、午前中はずっと列車に乗りっぱなしの予定、ではありますが。
PART3 寝台列車乗車編 終わり
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