たまっていたマイレージを使った、ユースホステル利用のバックパッカー一人旅である。
利用航空便はスターアライアンス系列の「中国国際航空」で、当初の日程は早くから4月上旬を予定していた。ところが出発4日
ほど前になって突然、窓口のANA担当者から「敦煌〜北京間の4月の航空便が運航中止になった」との連絡があって延期したも
のである(理由は不明)。その後今回の出発前日の夜に再び連絡があり、「予定していた日の敦煌〜北京間の航空便が運休にな
った」とのことだった(ANA担当者に尋ねても理由は分からないとのことだったが、利用客が極端に少なかったのだろうか?)。仕
方なく前日の便に振り替えたため、敦煌滞在が一日減って北京が一日増えるという結果となった。日本では考えられない出来事
であり、さすが体制の異なる中国だなと苦笑させられた一幕(二幕?)だった。これからも同様なことが起こりかねない、という大き
な不安を抱えながらの波乱に富むスタートとなった。
一方、知り合いの漢学者につけてもらったという当方の名前「羌(キョウ)」にちなむ民族がかつて敦煌周辺にも居住していたらし
い、という情報にも大きな興味があった。
あいさつや簡単な中国語しか理解できないという旅であったが、延べ8,500kmにおよぶ旅程を順を追って振り返ってみたい。
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