飲食業許可
飲食店の開業には、様々な営業許可が必要です。
所定の許可や届出をしていないと、営業停止だけではなく、罰則が適用される場合もありますので十分な注意が必要です。
食品営業許可が必要な業種
次の4業種を営もうとする場合は、個人法人に関係なく食品営業許可を受けなければなりません。
営業所の所在地を管轄する保健所衛生課に申請書を提出し、都道府県知事・政令で定める市の市長に対し許可申請をします。
食品料理業 | いわゆる飲食店営業のこと。一般食堂・喫茶店・料理店・飲食店・レストラン・ラーメン店・ベーカリー・カフェバー・仕出弁当屋・麺処・そば屋・寿司屋・旅館など。食品を調理し、または設備を設けて客に飲食させる営業を指す。 |
食品製造業 | 食品の製造加工業のこと。例えば乳製品・菓子・豆腐・めん類・そうざい・清涼飲料水・醤油・ソース・酒類・缶詰・瓶詰め・添加物・漬物・調味料などの製造業などを指す。(他にも製造すれば製造業) |
食品処理業 | 乳処理業・食肉処理業・食品の冷凍又は冷蔵業などの処理業者を指す。 |
食品販売業 | 乳類販売業・食肉販売業・魚介販売業などの食料品を販売する業のこと。 |
飲食業許可申請の流れ
- 営業しようとする者
- ↓事前相談
- ↓許可申請
- 保健所
- ↓
- 施設検査
- ↓
- 都道府県知事・政令で定める市の市長・東京23区の区長
- 営業可能
この他にも、業態によっては併せて許可を取らなければならない場合があります。
「深夜営業許可」、「深夜における酒類提供飲食店営業開始の届出書」、「酒類販売免許」、「風俗営業許可」など
食品衛生責任者
食品営業の許可を受ける者は、許可を受ける施設ごとに食品衛生責任者を置かなければなりません。食品衛生責任者になれるのは、次にあげる資格保有者または保健所の所長が実施する講習会の受講修了者となっています。
- 栄養士
- 製菓衛生士
- 船舶料理師
- 食品衛生監視員
- 調理師
- 食鳥処理衛生管理者
- 食品衛生管理者
- 保健所の講習の受講修了者
構造・設備の要件
営業設備の構造
1 | 場所 | 清潔な場所 |
2 | 区画 | 使用目的に応じ壁、板、その他適当なもので区画する |
3 | 面積 | 取扱量に応じた広さ |
4 | ゆか | タイル・コンクリートなど耐水性で排水が良く清掃しやすい構造 |
5 | 内壁 | 床から1mまで耐水性で清掃しやすい構造 |
6 | 天井 | 平滑で清掃しやすい構造 |
7 | 明るさ | 50ルクス以上(10ルクス以下なら風俗営業許可が必要) |
8 | 換気 | ばい煙、蒸気などの排除設備(換気扇など) |
9 | 周囲の構造 | 周囲の地面は、コンクリートなどで排水がよく清掃しやすい |
10 | 防そ防虫 | ねずみや昆虫の防除設備 |
11 | 洗浄設備 | 原材料・食品・器具などを洗うための流水式洗浄設備 従業員専用の流水受槽式手洗い設備と手指の消毒装置 |
12 | 更衣室 | 清潔な更衣室又は更衣箱を作業場外に設ける |
この他にも、「食品取扱設備の要件」、「給水および汚物処理」の要件もあります。
上記の条件のみでは許可が下りませんのでご注意下さい。
各保健所で基準が異なる場合があるので、開業前(工事着工前)に専門家に相談ください。
保険加入
食中毒対策としての保険加入
飲食店を経営するうえで、一番怖いのが「食中毒」を出してしまった場合です。食中毒の損害賠償金はかなりの高額に上ることが予想され、その支払が経営を圧迫することは容易に想像がつきます。リスク分散の観点からも、保険加入は経営者としての義務ではないでしょうか。
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