かいもん4号のホームページ TRAVEL ヨーロッパ 2018夏
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2018年お盆休みです。 3年前の2015年の旅行で高齢の同行者とのヨーロッパ旅行も最後。 のつもりだったのですが、多少ヤル気が残っているようなので、少々無理して出かけました。 しかし準備開始後この1年で急激に衰え、すでに体力的にはとうに限界を越えています。 しかも記憶力も相当に怪しい所が。 ということで、だましだましといった感じの、超スローペースのホントに最後の旅でした。
尚、追加は下の方になります。最新の追加は 2021年1月30日 

PART1 出発編  2018年10月13日一部追加            
PART2 ベルンとシーニゲプラッテ編  2019年3月2日一部追加
PART3 グリンデルワルトとユングフラウ編  2019年4月27日一部追加
PART4 ツェルマットとマッターホルン編  2019年7月6日一部追加
PART5 シャモニー編  2019年11月30日一部追加
PART6 エーグル駅前とレザン編  2020年6月13日一部追加
PART7 モントルー編  2020年8月22日一部追加
PART8 スイスからちょこっとドイツ編  2020年10月17日一部追加   
PART9 帰国編  2021年1月30日一部追加

<PART5 シャモニー編>

フィスプ駅。

 さて、ツェルマット滞在の次は、シャモニーに移動します。 まずはフィスプでSBBの列車に乗り換え。
 ところで往路の飛行機のミスコネクション(おそらくはドイツ・フランクフルト空港)で届いていない、機内預けの荷物。
 身軽なのはいいのですが、問題はカメラのバッテリーとメモリーの残量。 何しろ予備メモリーもバッテリーも充電器も、届かない荷物の中です。
 気がついて以降、バッテリーは自動OFFでなく手動で小まめに切り、メモリーもRAWデータ併用はあきらめてJPEG撮影だけに切り替え節約中です。
 ツェルマットでの2泊のうちに届くのでは、と期待していたのですが、結局届きませんでした。
 今夜は国境を越えてフランスのシャモニーだし、届くとすると明日の晩かな? もしかして間に合わなくて、日本送りになるんじゃないか?
 他の荷物はそれでもいいのですが、写真だけは可能な限り撮りたい。 と言うより、メモリーかバッテリー切れで撮影不可、と言う状況だけは避けねば。 しっかり節約しなければなりません。

インターシティ。

 「しっかり節約」などと言いながら、しかし列車が来るとしっかりカメラを向けています。 もちろん、3枚撮るところを1枚だけ、と言う感じで節約はしていますが。
 ま、今はデジカメになったから同じようなシーンをどんどん撮りますが、フィルムカメラの時代は、1週間の海外旅行でせいぜいリバーサルフィルム36枚撮り10本余り程度、つまりせいぜい400枚くらいだった。
 JPEG撮影だけなら、まだそれくらいのメモリーの余裕が残っています。
 問題はバッテリーです。
 反対側に入って来た列車は、ベルン方面からブリーク行きのインターシティ。 2階建ての編成です。

貨物列車?。

 さて、フィスプからSBBの列車でマルティニまで移動しました。 ここからシャモニー方面に向かうため、スイス国鉄からマルティニ地方交通TMR(旧マルティニ・シャトラール鉄道)の列車に乗り換えます。
 待ち時間に向こうのホームに入って来たのは、見慣れない列車。
 貨物列車かと思っていましたが、何か事業用車両のようです。

何でしょう?

 こんな感じの編成です。
 電気機関車の牽く貨物列車風ですが、ディーゼル機です。 いや、「機関車」と呼ぶのは違うかもしれません。
 中央のやつは水か何かの液体運搬のようですが、前後のコンテナ風の業務室は何なのか、よくわかりません。

顔つき。

 3両編成の反対側は、1両目を逆向きにしたようなやつ。 日本の最近の電気機関車と、おおいに共通点があるスタイルです。
 後ろはコンテナを積んでいるような風貌で、JR貨物のM250系貨物電車のような印象ですが、上の写真にあるように、貨物列車ではありません。
 こちらのホームに入って来れば、もう少し観察していたのですが。

ユーロシティ。

 イタリアはミラノへ直通する、ジュネーブ発のユーロシティ39列車が通過します。
 スイスSBBの車両ですが、正面を見ると、スイス国旗を中心に、イタリア国旗のほか、ドイツも並んでいます。
 ドイツって、どこ行きの列車に充当されるのでしょうか。

ローカル電車。

 正体不明の事業用車。 なぜか暫く停車ののち、やって来たのと同じ方向に折返し発車して行きました。
 用途が不明なのと同様、行動も不明です。
 次にやって来たのは、こちらはローカル電車。
 3両編成のうち中央車両の中央部が低床車となっていますが、スタイル的にはやや古めのやつでした。

電車到着。

 これから乗車するのは、シャモニー方面行き、このマルティニ地方交通TMRの電車です。
 本日午前中にツェルマットからフィスプまで乗車したMGBの電車と、編成の構成は同じ3両編成で、中央車両がドアのないパノラマタイプ。
 ですが、デザイン的には「最新」というわけでもなさそうです。

ヴェルナイヤ駅。

 上の写真で「シャモニー方面行き」と書きましたが、正確にはシャモニーまでは行かず、途中国境を越えたヴァロルシーヌで乗り換える必要があります。
 路線的には一体となっている、スイス側のTMRとフランス側のフランス国鉄コル・デ・モンテ線ですが、ほぼすべての便で、途中乗り換えが必要になります。
 で、スイス側のTMRの車庫は、始発駅のマルティニから暫くSBBの線路と並走した最初の駅、ヴェルナイヤです。
 何となく思わせぶりな車庫がありましたが、それらしい車両は本日は屋外にはありませんでした。

ヴェルナイヤ。

 さて、ヴェルナイヤを出た途端に風景は一変します。
 一気に登り勾配にかかり、並走していたSBBの路線やヴェルナイヤの町が眼下に見下ろせます。
 岩肌にへばりつくようにグングン登るため、進行右手の片側だけですが、良い眺めです。

レマン湖方面。

 SBBの線路はローヌ川に沿って谷沿いを西進し、エイグルの先でレマン湖畔に出て、モントルー、ローザンヌ、そしてジュネーブへと至ります。
 この谷の先には、どんな風景が開けているのか。
 そんな思わせぶりな眺めですが、このMTR線は、この先左に進路を変え、別の谷沿いにシャモニー能面を目指します。

谷底。

 トリアン谷沿いを走る、MTR線と、その先のフランス国鉄コル・デ・モンテ線。
 写真では角度が分かりにくいかもしれませんが、こんな感じで高い所から深い谷を見下ろすように走ります。
 ヴェルナイヤ出発直後の眺め(上2枚の写真)は、進行右手のみの風景ですが、その先トリアン谷沿いはほぼ谷の右側を走りますので、景色が広がるのは左側だけです。

パノラマ車両。

 車内はこんな感じで、ほどほどの込み具合です。
 中間の高床パノラマ部分はこんな感じ。
 肩の部分に小さな展望窓が設けられているために荷物棚はなく、前後の車端にある大きな荷物置き場は一杯です。

シャモニー到着。

 シャモニーに到着です。
 途中国境の駅ヴァロルシーヌで乗り換えた3両編成の電車は、フランス国鉄のものですが、造りはMTR線のものと同じです。
 ここは第三軌条の区間のため、電車ながら電柱も架線もなく、非常にスッキリしています。

顔つき。

 平面で構成された、フランス国鉄コル・デ・モンテ線の電車。
 しかしスイスのMTRと一体で運用されているためか、フランス風ではなくスイスの私鉄(の半分くらい)同様の、赤をベースとしたいでたちです。
 主要機器が屋根上にあるせいか、下回りは側板一体のカバーで覆われており、よく見えません。

モンブラン方面。

 ホテルのベランダから眺めた、夕刻のモンブラン方面です。
 朝のツェルマット同様全体的にはいいお天気ですが、山頂付近には雲がかかっており、山頂部を覗かせたり隠れたりといった感じの眺めです。
 さすがに4000メートル級ですので、雲一つなくスカッと、というわけにはゆきません。

やや雲多め。

 さて、手前の屋根が若干邪魔、と言えば邪魔ではありますが。 ホテルのベランダに出て、モンブラン方面の観察です。
 午後から夕刻にかけての時間帯ですから、雲が多めになるのは仕方ありません。
 ところで、折角シャモニーまでやって来たのですが、明日のエギーユ・デュ・ミディ展望台への登山は断念しようかと思っています。
 ここ(駅前通りのホテル)からロープウェイ乗り場までは、徒歩で結構な距離があり、同行者が歩くには無理がある。
 「山を見たい」というのはリクエストだったわけですが、ここに来て「もう満足なので登らなくていい」と、少々疲れ気味の様子。
 明日の天候と状況にもよりますが、おそらく登らないことになるのでは?

夕日を浴びる。

 周囲は随分と暗くなりました。
 谷間にあるシャモニーの町はすでに山の陰ですが、山頂にはオレンジ色の夕日が当たり、昼間とは違う山容を見せてくれます。
 せっかくリクエスト予約したモンブラン側の部屋ですから、せいぜいベランダからの眺めを楽しむことにします。

夜の眺め。

 すっかり夜になって。
 しかしいくらか薄明るい中で、山頂付近に掛かっていた雲がほぼ無くなったのがわかります。
 すでに次々と雲が沸き上がる時刻ではないようで、この分なら明朝も最後に山頂まで拝めそうです。
 尚、写真はかなり加工をしていますのでまだ明るいように見えますが、実際には「月明り」程度の写真ではあります。

予想外の出来事。

さて、夕食後。 おいしいワインのお陰で少しうとうとしていたところ、部屋の電話が鳴り響きます。
 「電話で会話するだけの英語力はないぞ」とおそるおろる取ったところ、フロントから「荷物が届いた」とのこと。
 急いで1階に向かう間もなく、フロントの「若いお兄さん」が部屋の前まで速攻で届けてくれました。 本来ならずっと「同行」していたはずの荷物です。
 昨日までに届かなかったので、実は本日は全く期待していませんでした。むしろ、届くなら明日スイス国内に戻ってモントルーのホテルかなと思っていた。
 正直なところ、まさか国境を越えてフランスのシャモニーまで届けられるとは、嬉しい誤算です。
 ということで、荷物は全部でこれだけ。 平らなところ以外で機動性の悪いスーツケースなどは持ち歩かない主義で、完全にバックパッカースタイルです。

「一人旅」の証拠。

 荷物に付けられたタグを見ると。
 やはり、ドイツのフランクフルト空港での接続がうまくゆかなかったと見え、それ以降、スイスのチューリヒまでのイレギュラーのタグが取り付けられています。
 フランクフルトからチューリヒまで「1人で搭乗」したのは、本来の8月11日のルフトハンザ1198便ではなく、翌12日午前のルフトハンザ1186便。 この区間、ルフトハンザは1日1便だけでなく、複数の便が飛んでいるようです。
次は、チューリヒからジュネーブまで、スイス国際航空LX2818便。 しかし、送られたのは12日でも13日でもなく、14日の深夜の便。
 ここでタイムラグが発生していますが、ま、いくら荷物の不着届を出したからと言って、タイムリーに待ち受けているわけではない。 おそらく受け取り手が現れず、LostBaggageとして取り扱われて、それから届けがあるか照合手続。 と言う流れで時間もかかったことでしょう。
 そして、ジュネーブからは、翌15日に陸路シャモニーまで。 と言う流れだったようです。
 それにしても助かりました。 SWISSPORTの皆様にはお世話になりました。

朝のモンブラン方面。

 さて、翌朝朝一番のモンブラン方面。
 予想通りと言うか、期待通りと言うか。 これ以上ないと言った感じの上天気。
 本来なら、朝一番でエギーユ・デュ・ミディの展望台に登れば、スイス側もイタリア側も抜群の視界なのでしょう。 が、やはり今回は過度な無理をせず、「下からの眺め」だけに留めておくことにします。
 それだけでも十分に楽しめるお天気ではあります。

シャモニー駅前。

 ホテル前から眺めた、フランス国鉄のシャモニー駅方面。 割と早い時刻ではありますが、結構賑わっています。
 人物をあまり入れないように撮っていますので、この写真では人っ子一人いないように見えるかもしれませんが。
 昨日までに山登りや逗留を終えた観光客は、結構早くから列車で移動されるのかもしれません。

駅前通りから。

 反対側、つまり駅前通りで駅を背にした眺めです。
 昨夜はこのあたりは相当の人だかりで遅くまで賑わっていました。
 人通りはあるものの、さすがに朝一番は、「賑やか」という感じではありません。

パカールの像。

 ホテルから少しだけ歩いて、モンブラン方面を望みます。
 向こう側を向いているのは、パカールの像。 写真にはありませんが、この少し奥に、ソシュールとバルマの像もあります。 (こっちの方が有名?)
 シャモニー市街地で一番象徴的な風景といっても過言ではありません。
 山が見える良いお天気ですので、このアングルの写真も「意図」がわかっていただけるかと。

朝のシャモニー。

 アルヴ川とバルマ広場を中心とする、駅前の繁華街。
 早朝のことで昨夜の賑わいはありませんが、すでに観光客は散見、というよりは結構大勢います。
 谷間の町のこと。 市街地中心まで日が当たるには、真夏とは言えまだ当分時間が掛かりそうでした。

再びパカールの像。

 バルマの像も良いですが、パカールの像には何か魅かれるものがあります。
 丁度駅前通りのミッシェル・クロ通りから見えるのが、モンブランを見上げている後姿。
 どっしりと座っている像は、前から見るよりこちがからの方が絵になる感じです。

ル・ブレヴァン。

 シャモニーの町の北側にそびえる、ル・ブレヴァン。 岩肌の荒っぽい山容が特徴的で、モンブランも良いですが、こちらに登るのも楽しそうです。
 ミッシェル・クロ通りの終点からほど近い、つまりシャモニー駅から歩いてもさほど遠くない地点からロープウェイに乗れば、途中一度の乗り継ぎで、頂上まで行くことが出来ます。
 モンブランとシャモニーの町を眺めるなら、こちがら良いかも。

バス。

 市内をこんな可愛いバスが走っていました。
 これを利用すれば、エギーユ・デュ・ミディの展望台へのロープウェイ乗り場に行けないことも無いでしょうが、すでに同行者も「登山せずとも満足モード」に入っています。
 今回はこのまますぐ近くのホテルに戻り、出発することにします。

駅から。

 シャモニー・モンブラン駅にやって来ました。 ホテルからは大した距離ではありませんが、出来に向かってほんの少し上り坂気味のミッシェル・クロ通りですので、同行者連れで意外と時間が掛かります。
 快晴で、登らないのがちょっとだけ惜しまれるモンブラン方面です。

サンジュルヴェ側。

 シャモニー駅はサンジュルヴェ側つまりフランス側の風景です。
 第三軌条で架線柱や架線の無い眺めは、モンブラン方面の山々がスッキリと眺められます。
 本当に良いお天気の朝でした。

レール。

 短いレールのシャモニー駅構内。 継ぎ目の部分はきれいなカーブではなく、不連続に折れ曲がったような線形になっています。 ま、列車が高速で走る訳ではないので、特に問題はないのでしょう。
 そして、その横には集電用の第三軌条のサイドレールが。

出発信号。

 非常にすっきしりた眺めで、鉄道らしい構造物と言えば信号機ぐらい。 ちょっと模型のシーンに組み込みたくなるような風景です。
 信号機。 8角形をしているのがちょっと目新しい感じです。

国鉄車両。

 フランス国鉄コル・デ・モンテ線の車両。 マルティニ地方交通TMRの車両と同じタイプですが、塗装の塗り分けが幾分異なります。
 最近のヨーロッパの車両は曲面デザインのものが多くみられますが、こちらは以前からのスッキリ直線的スタイルです。

シャモニー駅。

 大きな駅舎と長いホームを持つシャモニー駅です。
 ヨーロッパの鉄道を利用すると、メーターゲージの路線は標準機に対してローカルの「ナローゲージ」的偏見を持っているように自分でも思うのですが、軌間だけ見ると日本の在来線と大差ない訳です。
 大きな設備の駅も多数見られます。
 そして何より、日本のローカル線の終点駅では見られなくなった昔の賑わいが、まだ残っているように感じます。

第三軌条。

 シャモニー駅の第三軌条。 乗客用の通路有り、ポイント有りで、こんな感じの途切れ途切れに左右に設置されています。
 人が通る通路のすぐ横に高電圧がむき出し(覆いはありますが)とか、列車の停止状態によっては集電できずに動かなくなるんじゃないか?とか、突っ込みどころは沢山ある眺めです。

エギーユ・デュ・ミディ。

 本日は申し分ないお天気。 エギーユ・デュ・ミディの頂上までスッキリ見えます。
 この頂上まではロープウェイ1回乗り継ぎで一気に登れます。 高さは3800メートル超。
 ちょっと惜しい気もしますが、同好者共々すでに過去に2度登ったことがありますので、上記の事情もあり今回は眺めるだけです。

シャモニー駅から。

 そして後方のモンブランはじめ4000メートル級の山々までも、視界スッキリです。 (この位置からは半分以上が手前の山の稜線に隠れていますが)。
 ま、「ミニ観光」と言った感じのシャモニー訪問でした。

乗り換え駅。

 さて、ホテル近くとシャモニー駅でモンブラン方面を眺めた後は、朝の列車で再びスイスに戻ります。
 国境の駅、ヴァロルシーヌです。
 フランス側のフランス国鉄コル・デ・モンテ線とスイス側のTMRの列車。 同じ作りですが、見た目塗装だけが僅かに違っていました。

谷沿い。

 トリアン谷沿いに進む、TMRの列車。 マルティニとシャモニーの間は、マルティニを出てすぐのヴェルナイヤ駅前後を除くと殆どがトリアン谷沿いで、谷の北側斜面にへばりつくように走りますので、景色は断然こちら側が優勢です。
 上の方にある往路の写真では判りにくいですが、こんな感じのかなり深い谷です。

後方の眺め。

 マルティニに向かう列車の後方。 すでにスイス国内に入っていますが、列車が谷沿いに左右に曲がるのに合わせて、シャモニー方面フランスの山が谷の向こうに眺められます。
 線路は道路よりも少し上、かなり高い所を走ります。

氷河。

 途中で遠目に眺められた氷河。 距離がありますので実感ないですが、相当の高さの場所のようです。
 山の左後方はイタリア側。 ヨーロッパアルプスの一番西の方にあたります。

ローヌ谷。

 そして再び列車はローヌ谷沿いへ。 それまでの級で狭い谷の風景から、トンネルを抜けると一気に広いローヌ川流域の景色が広がります。
 これから急こう配でこの谷底まで降りてゆくわけですが、相当の高低差です。

降下中。

 列車はどんどん河「高度」を下げてゆきます。 車窓風景と言うよりは、飛行機で降下中とでも言ったほうがいいような眺めが車窓に広がります。
 かなり降りてきたなとは思いますが、建物や鉄塔、工事クレーンと比べるとまだ相当の高さです。

急こう配。

 で、この急こう配。
 どんな感じかと言うと「こんな感じ」。
 写真で判別できるかとは思いますが、木の茂みが一部切れているところが線路の場所。 そしてその先、かなり下の方にトンネル入り口が見えます。 この距離でこの高低差を一気に下りてゆくわけです。
 もちろん鉄の車輪とレールの粘着式では登れません(降りれません)ので、この区間はラックレールに頼って走行します。

ヴェルナイヤ。

 ようやくヴェルナイヤの町が、屋根に近い所まで迫って来ました。 ローヌ谷に広がる、こじんまりとした感じの町です。
 ラックレール式の鉄道では、大体下り坂の方が登りに比べてゆっくりゆっくり進みますから、眼下にローヌ谷が広がってから結構な時間に思えました。

ヴェルナイヤ駅。

 ようやく完全に「地上」に降りてきました。 で、ヴェルナイヤ駅です。
 大きな駅ではありませんが、ここでそこそこのお客が下車してゆきました。
 保養地というほどでも無さそうですが、ハイキング風のお客も見られます。

2019年11月30日追加

ヴェルナイヤ駅。

 ここヴェルナイヤ駅には、このTMR線の基地があります。
 発車直後の車窓からの眺め。
 向こうの車庫の中には、何だか古そうな電車が見えますが、ガラス張りとは言え扉が閉まっていますので、はっきりと確認はできませんでした。
 ホームから連なっていますので、時間があれば途中現車すれば面白かったかもしれません。
 「次回」の課題?

車庫。

 そして、もうひとつ手前の車庫。
 こちらは扉は開いていましたが、中にいるのは、今乗車しているのと同じ、新しい電車でした。
 もちろん、これはこれで面白そうではあります。

道路。

 山肌にへばりついたように伸びる路盤。
 こちらは鉄道ではありません。
 山越えの道路ですが、このような岩肌の山越えではヘアピンのカーブは難しいと見え、こんな感じの法面に張り付いたような橋梁を登ってゆく道路が多く見られます。
もちろん鉄道でも例外ではありません。

マルティニ到着。

 列車は終点マルティニ駅に到着しました。
 ここはスイス国鉄SBBとの接続駅。 これまで主役だったTMRの電車ですが、ここまで来ると広い駅の片隅に居る脇役のようなロケーションです。
 編成はこんな感じの3両編成で、中央のパノラマ部分の車両には扉がありません。

TMR。

 マルティニ地方交通TMRの車両の先頭部。 スタイルはフランス国鉄コル・デ・モンテ線の車両と共通で、平面から構成されたデザインです。
 曲面中心の最新の車両と比べるとやや古めの感じがしない訳ではありませんが、かと言って「古めかしい」というイメージでもありません。

SBB。

 ここマルティニからはスイス国鉄SBBの列車に乗り換えて、次の目的地に向かいます。
 スイス国内でも主要路線では高速車両や2階建て客車が主流となりましたが、ブリークとジュネーブ方面を結ぶこの路線。 少し古めのタイプの1階建ての客車がまだまだ主役です。
 旅行で乗車する分には、車内が広々としていて悪くありません。


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