変わり身速い街 香港の交通機関 |
変わり身早い街
オクトパス登場以前は、日本のパスネットと同様な磁気式プリペイド乗車券が大量に出回っていた。それをオクトパス導入から1年も経たぬ内に廃止してしまった。新システムを入れるコストをかけた以上、古いシステムを維持することは費用の無駄だろうが、躊躇なくさっぱりとやめてしまった。まあ、オクトパスの供給が間に合わず、一度廃止した磁気式乗車券を一時的に復活するというご都合主義なオマケまで付いた。
その後、オクトパスは順調に発展普及し、IC機能を活用した多様な乗り継ぎ割引などが次々と導入された。乗り継ぎ割引は、同じ区間を利用してもオクトパスの場合だけ割引になる。そもそも鉄道では運賃表がオクトパスと普通乗車券とで違って、オクトパスで乗った方が少し安い。オクトパス利用促進のため、地下鉄の自動改札機にオクトパス専用機が登場したのが数年前。ところが今では、逆にオクトパスだけが通れる改札機が主流となった。普通乗車券も通れる改札はちょっとだけあって、それには目印が付けてあるのだ。変わり身の早さ、割り切りの良さが、いかにも香港らしく表れている。
オクトパス利用案内 「先にタッチ、その後入場」とある |
香港の交通機関
香港の乗り物はほとんどがオクトパスで乗れる。
香港といえば二階建てバス。香港中を隈なく走り回っている。大通りには大きな車体の二階建てバスが何台も連なり、香港はバス王国の感がある。急行バスの設定もあって、郊外の新界から九龍など市街地へ意外なほど速く出てこられる。
二階建てといえば、路面電車も。賑やかな香港島北岸を東西方向に走っている。路線がハッキリしているので、不慣れな旅行者も気軽に利用できる。路面タイプではこの他に、近代的なライトレールが新界西北部の屯門と元朗を結ぶが、こちらには二階はない。
鉄道は地下鉄と九広鉄路。近年香港政府は鉄道に力を入れていて、新線建設ラッシュだ。新しい線はだいたい時速130キロくらい出す高速鉄道。空港特急は約30キロの路線を23分で結ぶ。
九龍と香港島という古くからの市街地は、その間に海があるので両岸をフェリー網が結ぶ。20世紀と比べると航路は減ったが、忙しい都市の真ん中をゆらゆらと往復するフェリーの魅力は変わらない。
不思議なのがマヨネーズ色のミニバス。16人乗りで立ち席なし。屋根の色が緑と紅の2種。緑の方は始点と終点がキチンとある路線バス。乗降はどこでもOKなので、自分の降りたいところで運転手に声をかける。紅い屋根の方はルートもだいたいで、運賃も適当に変わる。しかも、走行中にもっと先の地点に行先が変わることもあるので、乗るときに表示されていた終点まで行くつもりでいても、思わぬ所へ行ってしまう。紅はオクトパスが使えない。
ミニバス(紅色) 軽便鉄路 LRT |
スターフェリー 路面電車 |
九広東鉄 KCR East Rail 二階建てバス Citybus |
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