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 冷房対策
 バスの冷房
 香港の気候


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ギラギラ照りつけられる九龍の街路

冷房対策

 香港中の冷房は一切の誇張を排除して言っても、強冷ばかりで寒い。しかも夏の屋外は真上から照りつける太陽でひどく暑い。この大きな気温差を毎日受け続ける身体も大変だと思うが、最強冷房は一向に緩和されない。
 強冷への設定を自ら主張する香港OL達も寒いのは事実で、彼女たちがオフィスで寒がっていると聞いて少しホッとしたことがある。飲食店や乗り物車内に長くいる予定があるときは、一着上に羽織るものを用意する。外はTシャツ一枚で充分な暑さだから、着るもので調整するしかない。
 旅行者が泊まるホテルでも冷房は最強スイッチが標準。部屋に着いたら、弱にセットするのが香港の旅のスタート儀式。弱でも寒いときは室内のスイッチを切る。それでも寒いときはどうするか。現地のガイドに聞いた話だが、バスタブに熱い湯を満たしておいて、入口ドア下の隙間には濡らしたタオルを詰めて廊下からの冷気を防ぐ、のだそうである。ほんとかなぁ!

熱狗Tシャツ
 非冷房バス「熱狗」廃車の記念Tシャツ

バスの冷房

 ミニバスが冷房車ばかりだったのに比べて、路線バスの冷房化は意外に遅かった。大型二階建てバスが窓を開け放って香港中を疾走していた。1990年代でも非冷房車が多く、当時二大バス会社であった九龍バス(KMB)も中華バス(CMB)も、冷房つきバス(空調巴士)をわざわざ白く塗装して見分けやすいようにしていた。同じ路線であっても冷房の有無で運賃が違うので、見分けやすさも必要だったのだろう。暑くもなんともない冬でも運賃差はそのままで、今でもそれは変わっていない。
 変化のキッカケはその頃に新規参入したシティバスで、ほとんどが冷房付きの新しい車体で他社を刺激した。それでもCMBは大して冷房車が増えず、古いバスを使い続けてサービスの差は歴然としていた。その頃だろうか、クリーム色と水色に塗られたCMBの非冷房バスは熱狗(ホットドッグ)と呼ばれたりしていたのだ。
 CMBは1998年にサービスの悪さや政府への印象の悪さが祟ってか、免許の更新ができず路線バスから撤退した。後を引き継いだ新世界第一バスは一気に改善を図り、今では全車冷房付きである。

香港の気候

 亜熱帯に位置する香港は夏が長い。4月から11月頃まで海水浴ができる。なにしろ緯度で、沖縄よりも台湾よりも南なのだ。とはいっても四季はある。春はすぐに初夏となり、雨が多く暑い日々が続く。日本の梅雨が早く来てしかも気温は夏、といった感じである。そして夏は台風が多く襲来する。香港の6〜9月は雨か台風、さもなくば酷暑だ。ただ、東南アジアのようなスコールはない。
 台風シーズンの終った秋は爽やかな季節。夏の蒸し暑さが嘘のようだ。ずうっと上着は要らず、お天気も安定している。そして徐々にクリスマスのイルミネーションが街を飾り、香港は煌きを増していく。初めて旅行する人はこの時期をお勧めしたい。旧正月頃が冬。確かに少し寒くなる。日本から飛行機でこの街に降り立った者には穏やかで暖く感じるが、香港の住民にはブルゾンやセーターなどが要る寒さである。


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