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新ぼいすどらま同好会シナリオ班用の相互協力サイトです。台本製作に関する記事を掲載し、知識の共有を目指し ます。
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  • 坂之上・聖(b01079)

台本テンプレート

企画名 :『』
台本著者:
登場人数:
台詞数 :
あらすじ:
本文URL :

―――――――――――― 本文 ――――――――――――

・本文の先頭には登場人物一覧(要ふりがな)を書く、簡単な紹介も必要
・その次にタイトル、台詞、の順で書く
・タイトルコールを入れる場合は忘れずに
・台詞はキャラ名の後に「」でくくって書く
・台詞の前には001からの通し番号をつける
・効果音は  SE:(〜〜の音)  のように書く(番号不要)
・後の伏線になる台詞はト書き(注釈のようなもの)を入れる
 例: 012覆面の男「フフフ、いずれ分かる日が来る……」
         (※115での決戦に向けて偵察に来ています)
・その他の説明文などは()でくくって書く(番号不要)

――――――――――――――――――――――――――――


※本文が長くなる場合はボイドラアップローダーな どをご利用下さい。(もしくはご自身のサーバーにアップでも構いません)
 その際の拡張子は「txt」または「html」でお願いします。
 (改行の関係から「html」が望ましいです。「勝手にHTML変換」というソフトが便利です)

 


≪例≫

企画名 :『ぼいどらプロジェクト第一話:「猫も歩けば鬼棍棒に当る」』
台本著者:坂之上・聖(b01079)
登場人数:2人
台詞数 :120
あらすじ:
 ――まさかそんなものが降って来ようとは。
 その日、聖はいつものように猫の姿で散歩していた。同時刻、銀誓館の屋上で素振りをしている土蜘蛛がいた。鼻歌交じりに塀の上を歩く猫。物凄い勢いで すっぽ抜けた鬼棍棒。
 嗚呼…… 悲劇はそこで起った。
 「――あれ? ボクは誰? なんで死にそうなんですか?」
 混乱する仲間たち。治療のために奔走を始めるが……
 「もう一回ぶつければ治るんじゃない?」
 聖の生命や、如何に。
 危うく死に掛けた聖であったが辛うじて気絶で踏みとどまる。しかしその聖の夢に今度はナイトメアが発生! これは一大事と皆でその撃退に向かう。
 「お婆ちゃん?」
 しかし聖はその夢の中で忘れていた記憶。祖母の最後の言葉を聴くことになる。ナイトメアは祖母の言葉を聴いている聖に忍び寄っているが、駆けつけた皆が これを撃退。そして無事に帰還する。
 思わぬところで失くしていた記憶を取り戻した聖は、まさに棒に当っていたのだった。

本文URL:


―――――――――――― 本文 ――――――――――――

坂之上・聖(さかのうえ・ひじり/17/♂)
  (猫姿での散歩が好きな魔弾術士。口調は丁寧で温和な感じ、声はやや高い)
歩威虎・太郎(ぼいどら・たろう/18/♂)
  (自己鍛錬を欠かさない真面目な土蜘蛛。口調は荒っぽいが性格は律儀、声はやや低め)


タイトル:『猫も歩けば鬼棍棒に当る』


   (休日の銀誓館周辺をイメージしてください)

001 聖「猫も歩けば鬼棍棒に当る」
   (タイトルコールです)
002 太郎「フンッ! フンッ!」
   SE:(バットを素振りするような音)
003 聖「ふぁ〜〜、今日もいい天気だなー。うん、絶好の散歩日和! 犬も歩けば棒に当るって言うけど、猫なら大丈夫だよね。それじゃ今日も 変身して……」
   SE:(猫の鳴き声)
   (※011で鬼棍棒が飛んでくる伏線です「犬も歩けば棒に当る」の部分を強調してください)

……(以下略)

――――――――――――――――――――――――――――


基本的な書き方

ボイドラ形式のシナリオは、以下の2つに気をつければ書くことができます。

  • 会話だけでストーリーが伝わるように台本を作ること
  • テンプレートに沿って書くこと

会話だけでストーリーが伝わるように台本を作ること

台本は基本的に台詞のみで作成します。
台本を書けといわれると、まずここでつまづいてしまう人が多いようです。ですのでこの項では小説と台本の違い、台本の書き方を解説したいと思います。
台本には情景の説明やSE(効果音)の指定を記入する場合もありますが、それらはあくまで補助、基本は台詞だけで視聴者に全て伝わるように書きます。そこ が小説などと一番違うところです。
台詞だけで書くのですが、しかし普通台詞だけでは物語は十分に伝わりません。それは小説や映像にはある「情景の説明」が普通の台詞だとできないからです。 人間は情報の9割を視覚から取得しますから、普通の台詞を喋るだけでは1割しか伝わらないのです。
では残りの9割を台詞で伝えるにはどうすればいいでしょうか?
台詞で「状況の描写」を行ってしまえばいいのです、「こんな光景なんだろうなぁ」と視聴者に情景を想像させる台詞を要所にに挟むのです。例えば「お、誰か 来たぞ!」という台詞を挟めば『誰かが来た』という情景が伝わりますよね? ボイスドラマではそういった台詞を要所に挟むことで視聴者に 情景を想像させ、物語を進行させるのです。SEでも同じことが可能です。これらを利用することで9割と言う情報伝達力の差を妄想で補う わけです(笑)
さて、説明文だけでは分かりにくいと思いますので、例として朝の登校シーンを小説から台本にしてみましょう。



 田中は全速力で教室へと向かっていた。途中ですれ違った教師達に怒鳴られた気がするが気にしていられない、今日遅刻すれば7回連続遅刻を記録し晴れて早 朝登校1ヶ月の刑に処せられるからだ。
「おはようございますっ!」
 派手にドアを開けて飛び込んできた田中に教室中の視線が集まるが、それも無視して田中は荒い息のまま教卓に詰め寄った。
「きょ、今日はセーフ、ですよねっ?」
「……今は2時限目だ、ばか者」
 教師の声は怒りを通り過ぎて呆れの域に達していた。



SE:タッタッタッ!(と、走る音)
SE:ドンッ
田中「おっと、すみませんっ!」
先生A「こらぁ! 廊下を走るなっ!」
田中「急いでるんでっ!」
SE:タッタッタッ!(と、走る音)
SE:ガラッ!(と、ドアを開ける音)
田中「おはようございますっ! ……はぁ、はっぁぁ〜〜、危なかったー。先生っ! きょ、今日はセーフ、ですよねっ?」
先生B「ハァ。……今は2時限目だ、ばか者」
 


こんな感じです。走ってる様子を台詞で表現してみたつもりなんですがいかがでしょう? 場所が学校であること、走っていること、遅刻寸前であることなどが 伝わっていれば成功です。このように、台詞で視聴者に状況を説明することがあるのがボイスドラマの台詞の特徴です。

×「さ、早く帰ろうよ」
○「チャイムも鳴ったし、早く帰ろうよ」

のように、ちょっと不自然かもしれませんが台詞で場所や時間まで表現してしまいます。SEも混ぜれば更に効果的になりますが、SEは指定したものが 必ずあるとは限りませんので、基本的には台詞のみで伝わるように台本を作ります。
状況が変化するたびにこういった台詞を入れていきましょう。もちろん特に状況を説明する必要がなければ無理に台詞をいじる必要はありません。
最初は慣れないかもしれませんが、しかし逆に台詞だけで必要なことを伝えられれば台本としては十分と言えます。
台本を書いたら一度でいいので、状況説明は不十分でないか、確かめてみましょう。「あ、アレは何?」「すごく大きいねー」だけでは何がなんだか伝わらない のがボイスドラマの注意点です。

※さすがにチャイムやドアの開け閉めなどのSEは確実に入れてもらえますので、その辺りはあると仮定して台本を書いても構いません。

コツは、場面や状況が変わった直後に注目することです。状況を説明する台詞はその辺りに入る場合が多いからです。
「誰か来た?」「ここが○○城か」「火の手が上がったぞ!」などが状況を説明する台詞になります。
 

テンプレートに沿って書くこと

台本を書く場合、できる限り以下のテンプレートに沿って書いてください。(強制ではありませんが) 各人がバラバラに書くとみにくいためです。また、初め て書く場合は参考になるかと思います。
上記のことを気をつけながらこのテンプレートに沿って書けば、台本が出来上がるはずです。
台本テンプレート

注意点として、台本が完成したら必ず通し番号を横につけて下さい。忘れがちですが、収録の際に必ず必要になります。(エクセルを使うと楽に番号を振 れたりします)
また、あらすじは必ず物語の最初から最後までを書きます。「果たしてその結末は!?」という終わりはいけません。あらすじは全体の内容を要約したもので、 キャストさんなどがそれを読んで作品を把握するためのものです。


台本の提出

台本は公開する前に一度団長もしくは副団長にチェックしてもらわなければなりません。提出の流れは以下のようになります。

シナリオ作者がそのまま企画を進める場合

  1. 台本を書く 
  2. 企画書を作る
  3. 団長もしくは副団長に企画書を見てもらう
  4. OKが出れば企画立ち上げへ

ディレクターにお願いする場合

  1. 台本を書く 
  2. 自分でディレクターを探す、もしくは団長や副団長に相談しディレクターを紹介してもらう
  3. ディレクターにシナリオを提出する
  4. ディレクターが企画書を書く
  5. 団長もしくは副団長に企画書を見てもらう
  6. OKが出れば企画立ち上げへ

団長や副団長にチェックしていただく前に「こんな感じでいいかな?」と、他のシナリオ班メンバーやリーダーに相談するのもありです。むしろ自信がな い場合は推奨します。
管理人(聖)も相談にのりますのでいつでもどうぞ、持込みお待ちしております(笑)


アイデアを台本にする方法

この項は管理人の台本作成方法を書いたものです。全ての人に有効な手段とは断言できませんが、参考までにどうぞ。

  • アイデアを出すべし
  • 目次を作るべし
  • テーマを貫くべし
  • オチを忘れるべからず

アイデアを出すべし

当たり前ですがアイデアがなければ台本は作れないので、まずアイデアを出します。ですが全てのアイデアが台本になるわけではありません。台本を作るために 必要なアイデアとはなんでしょうか?
それは「テーマ」「クライマックス」です。
テーマとはお話の方向性です、例えば「とにかく人を笑わせる話」「命の大切さを伝える話」「くすぐったくなるような恋愛話」などがこれに当ります。
クライマックスとはその話の中の中心となる部分です。推理物であれば謎を解き明かすシーン、バトル物であれば最大の敵との戦いのシーンがこれに当ります。
この2つがあれば台本は非常に作りやすくなります。なぜなら、物語はテーマと言う流れを持ち、クライマックスと言う方向に向かっていくからです。……抽象 的過ぎるでしょうか? では実際に作る過程を見てみましょう。

まず、どんな話を書きたいか考えます。最近るろう○剣心を読んだので「熱い熱いバトル物」が書きたいと思ったとしましょう。これがテーマとなります。
次に、そのテーマをもっとも盛り上げることができるクライマックスを考えます。この場合やっぱり「志士○みたいな強力な敵とのバトル!」を思いついたの で、これがクライマックスです。

以上、アイデアのひねり出しはこれで終了です。
コツは「これやったらぜってー面白いって!」と思えることをテーマやクライマックスにすえることです。無難に打算的に とりあえずこれやっときゃ人気出るだろ〜的な考え方はよくありません、そのうちなんでシナリオ書いてるのか分からなくなりますし、何より視聴者に心が届か ないからです。自分が面白いと思うことは全員とはいいませんが、他人にも面白いものです。
 

目次を作るべし

アイデアを作ったら次は台本全体の目次を作ってみましょう。これはシーンのリストアップでもあります。ですがいきなり 目次は作れませんので、とりあえず全体の流れを考えます。
例えば先ほどの例で考えてみましょう。テーマは「熱いバトル物」クライマックスは「強敵との戦い」です。基本的にクライマックスに行くにはどうしたらいい かを考えます。この場合の思考の流れ方はこうです。(※あくまで一例です)

強敵ってどんなヤツがいいだろう? 
→ 強力なメガリスを取り込んでいて恐ろしく強いとかどうだろう。

どんなメガリス? 
→ 佐々木小次郎の刀で、持つことで魂を乗っ取られる代わりに超強いとか。

普通に戦ってもただの依頼と同じじゃない? 
→ ここはやっぱりヒロインがさらわれるしかないだろう。

でもなんでさらうの? 
→ 最初に佐々木に挑んだのはヒロインだけどしかし負けてしまう、佐々木は止めを刺そうとするがヒロインが「私より強い人間がいる!」と言う、それで佐々 木がヒロインを人質に主人公に果たし状を書くとか。

クライマックスの演出は? 
→ 宮元武蔵の真似をして佐々木を待たせてみるが、佐々木はまったく動じていなくて逆にこっちがピンチになるとか。そこでヒロインが危険を顧みず助けに 入ったりすると熱いよね!

オチは? 
→ ヒロインは実は佐々木小次郎の子孫で、代々創始である小次郎を超えることを目標にしていた。しかし主人公が小次郎に勝ってしまったので「次はあんたを 倒してやるわ!」と宣言して主人公の未来が危ぶまれる(?)感じでどうだろう。

このように、クライマックスを設定するとそこに行くまでに必要なこと(敵の設定や戦う理由)が見えてきますので、それを埋めていく感じで発想していきま す。そうすると最初から最後までの流れがおぼろげに見えてきます。なので、次にこのおぼろげなものを形にします。具体的にいうと、起承転 結に沿ってそれぞれをシーンにするのです。これをリストアップしたものが目次です。

<起>
・主人公とヒロインが稽古をしていて、終わった後ヒロインがうちの蔵から家宝(メガリス)が盗まれたのよと語るシーン
<承>
・メガリスを盗んだ盗賊が佐々木に取り憑かれるシーン
・犯人の居場所を割り出したヒロインが佐々木に戦いを挑むシーン
・ヒロインが破れ、佐々木が主人公に果たし状を書くシーン
<転>
・巌流島(?)でのバトルシーン
<結>
・佐々木との因縁を語り「次はあんたを倒してやるわ!」とヒロインが宣言しつつ、銀誓館へと帰るシーン

この形にしたものが目次となります。全てのシーンが<転>=クライマックスを盛り上げるためだけに存在していることが分かりますよね。ここまでできたら後 は目次に沿って台詞を書くだけです。
ちなみに起承転結ですが普通は<承>以外は全て1つになります。多くても<起>が敵サイドと味方サイドの2パターンあって2つになるぐらいです。<承> が圧倒的に多いんです。<承>はクライマックスに至るまでの道のりです。敵の強さを表現したりヒロインの大切さを強調したり、ここであ りとあらゆる手段を使ってクライマックスを盛り上げる準備をするわけです。
 

テーマを貫くべし

この目次を作る時に忘れてはいけないのが、「常にテーマから外れないようにすること」です。
テーマとはそのお話でやりたいことです。これを見失うと視聴者が白けてしまいます。例えばホラーなのに途中で大爆笑のギャグばかり挟んだら思いっきり白け てしまいますよね。これがテーマを見失ってる状態です。この例のシナリオで言うと、のほほんとした日常シーンを入れたりするのはアウトです、熱いバトルに 向かうはずのテンションが萎えてしまいます。
目次を書いたら「そのシーンはクライマックスを演出しているか? テーマに沿っているか?」をチェックするようにしま しょう。
 

オチを書くべし

多くの人がやってしまい勝ちなのが、オチを書かないことです。
オチとはそのシナリオを視聴者の心に印象付ける作業です。これがないとせっかくのいいシナリオも「えっと、結局何の話 だっけ? 何が言いたかったの?」という曖昧な印象になってしまいます。だから、激しい戦いがあった後などは「俺達はこんな戦いは二度と繰り返さない!」 としめたりするわけです。例のシナリオの場合だと、佐々木とヒロインの家系との因縁を語った後に「次はあんたを倒す!」勝てない強敵の存在や反骨心を印象 付けてます。
そのため、「この敵はこんな理由のために戦っていたのか……」とか「彼らはこの後どうなるのだろう?」など、シナリオの内容を反芻したり、逆に内容を視聴 者に考えさせたりという形でオチを考えます。
もちろんテーマによってオチの伝え方は変わってくるのでそこはご注意を。ホラーだったら最後は視聴者を安心させて「あー怖かった」と言わせたところを「実 はまだ……」と終わらせたり、ギャグだったら最後まで奇想天外にやって意味不明の笑いで終わりと言うこともあります。ただ、どれもテーマには則してますよ ね。
終わりよければ全てよし、綺麗にオチればオチるほど好印象を持ってもらえるのでオチは必ずつけましょう


 


台本製作例

台本とはどんなものか? これは実際の台本を見たほうが理解しやすいと思うので、管理人の製作した台本を置いておき ます。拙作ばかりで申し訳ないですが、何かの参考にしていただければ幸いです。(下に行くほど新しい作品です)

「ぼいすどらま同好会」で製作したもの

シリアスでオススメは「信義のカタチ」や「月下のヒーロー」、コメディでオススメは「バレンタインとキューピット」辺りです。


ツール

台本作成に役立つツールを置いておきます。ご自由にお使い下さい。

ツール

台本の台詞に自動的に番号を振ってくれるツールです