『みんなで遊園地!』 <※全員で(メイン以外の方も)タイトルコールをします、2秒程度の長さで収録して下さい> <※全員からコメントを募集します。完成品を聞いてからご収録下さい> (コメントは強制ではありません。完成品提出から30日後を〆切として、そこまでに提出された物を編集して出します) (人がガヤガヤしている音) 001汀  「……で、今日は遊園地に来てるわけだが。さすがゴールデンウィークだな、とんでもない人ごみだ」 002直人 「我々も、休日出勤ご苦労様だな」 003千秋 「みてみてマヒルっ、あのフリーフォールすっごいわねー!」 004マヒル「うわー、うわーっ! てっぺんが見えないぐらい高いねー!」 005千秋 「乗るわよっ」 006マヒル「ええぇっ、そ、それはちょっと。コーヒーカップにしようよ」 007直人 「ふっ、ただの休日の奴もいるようだが」 008汀  「二人とも、遊ぶのはゴースト退治が終った後だ! 最初はオバケ屋敷に行くぞっ」 009マヒル「ええええっ、オバケ屋敷はいやだよっ。怖いもん」 010汀  「いつも本物と戦ってるだろうがっ!? 運命予報士の話じゃそこにゴーストが居るらしいんだ、我慢してくれ」 011マヒル「う、うん。それなら、我慢するけど……」 012汀  「よし、それじゃ行くぞ!」 013吾郎 「ねえ兄ちゃんたち、さっきからなに話してるの?」 014汀  「うをっとっとっと! な、なんだボウズ。べつに何も怪しいことなんて話してないぞっ?」(世界結界を気にして慌てている) 015吾郎 「うそだっ! だってさっきゴースト退治するとか言ってたじゃん!」 016汀  「あー、えーとそれはだな……」 017千秋 「オバケ屋敷で新しいイベントがあるって知らない? その作戦会議をしてたのよ、どうやって攻略しようかって。そうよね?」 018汀  「お、おう! そうなんだよ」 019吾郎 「ふーん、だったらさ、オレも連れてってよ!」 020直人 「それはダメだ、あそこは小学生以下は保護者同伴じゃないと入れないからな。残念ながら俺たちは君の保護者ではない」 021吾郎 「だからだよー、オレさ、迷子なんだ! 母ちゃんとオバケ屋敷の中ではぐれちゃったんだよ!」 022マヒル「それだったら出口で待ってればいいんじゃないかな?」 023吾郎 「待ってたさ! 待ってたけど出てこなかったんだもん! 母ちゃん、きっと中でまだオレのこと探してるんだよ! ねえお願いだよ、入るときだけ一緒にいてくれればいいからさ!」 025汀  「うーん」 026吾郎 「ねえったら! 頼むよ!」 027汀  「(ヒソヒソ声で)……どうする?」 028マヒル「一緒に行ってあげるべきだよ、かわいそうだよ」 029千秋 「でもオバケ屋敷にはゴーストがいるかも知れないんでしょ? 危険じゃない?」 030直人 「あの様子だと断っても別の人間を探して来るだろう、だったらいっそ我々で監視した方が安全だと考えるが」 031汀  「だな、しかたない、連れて行くか」(ヒソヒソ声終わり) 032汀  「ボウズ、名前は?」 033吾郎 「金本吾郎(かねもとごろう)!」 034汀  「よーしそれじゃ吾郎、俺たちから離れるなよ!」 035吾郎 「ありがとうお兄ちゃんたち!」(パッと元気になる感じに) 036直人 「さすが汀だな、子供の扱いが上手い」 037汀  「どーゆー意味だよ」 038直人 「ふっ。さて、な」 039マヒル「?」 <場所移動、オバケ屋敷> 040汀  「それじゃあふたてに分かれて探そう。俺とマヒルのチーム。千秋と直人、それに吾郎を含めたチームの二つだ」 041千秋 「了解よ!」 042吾郎 「頼むよ千秋姉ちゃん、茶色い服と鞄を持った人だからね」 043千秋 「へへー、任せときなさいって! すぐ見つけてあげるからね」 044吾郎 「うん!」 045汀  「(ヒソヒソ声で)……分かってるな。ゴーストを見つけたら直人が足止めして、千秋は周りの人間を眠らせるんだ。吾郎を含めてな」 046千秋 「分かってるわよ」 047直人 「そちらこそ、ヘマはするなよ」 048汀  「ああ」(ヒソヒソ声終わり) 049汀  「上級コースと初級コースに別れてるのか、途中に休憩ポイントを挟んで…… こりゃ大規模だな。よっしマヒル、俺たちは初級者コースに行こう。……マヒル? どうした」 050マヒル「あっ、うん…… ねぇ、汀お兄ちゃん……」 051汀  「なんだ?」 052マヒル「ここのオバケ屋敷って初級でもものすっごーーく怖いことで有名だよね。まるで本物みたいだって。どうしよう、入る前から足が震えちゃっててるよ……」 053汀  「そうか、そいつは困ったな」 054マヒル「うん……」 055汀  「困ったけど、悪い。今日は仕事だ」 056マヒル「ちょ、持ち上げないでっ。ああっ、まってまってストップーーッ!?」(強制連行) 057千秋 「さ、私たちも行きましょうか」 058吾郎 「あれは放っておいていいの?」 059千秋 「大丈夫よ、いつものことだし。ねえ直人」 (台詞なし)直人 「……」 060千秋 「……直人?」 061直人 「あ、ああ。そうだな」 062千秋 「へんなの。行くわよ、吾郎くん」 063吾郎 「うんっ、行こ行こっ!」 064直人 「……上級、か」(ボソリと) <オバケ屋敷内部> (適当に怖そうな音を入れます) 065千秋 「こ、これは…… よく出来てるっていうか、マジで怖いわね。吾郎くん大丈夫?」 066吾郎 「うん、全然へーき」 067千秋 「すごいわね、こういうところで平然としてるなんて。そんなの直人ぐらいだと思ってたけど」 068直人 「……ああ、そうだな」 069千秋 「ちょっと、さっきから何よその気のない返事は。いつもの毒舌はどこに行っちゃったのよ?」 070直人 「俺とて、そういつもいつも毒ばかり吐いているわけではない」 071吾郎 「千秋姉ちゃん、直人兄ちゃんすっごい汗かいてるよ?」 072千秋 「へ? ほんと?」 073直人 「くっ、言うな吾郎」 074吾郎 「ふっふーん、千秋姉ちゃーん、しかもちょっと震えてるみたいだよー」 075千秋 「あらあらほんとねー。ナイス報告よ吾郎くん」 076吾郎 「えへへ」 077直人 「ちいっ!」 078千秋 「……直人。もしかして、怖いの? そうならそうと早く言えばいいのに」 079直人 「ええい、それは事実無根だ。俺は至ってクールだ、冷静だ」 080千秋 「きゃあああぁぁぁっ!?」 081直人 「うをぉぉっ!? なんだっ! ゴーストかっ!?」 082千秋 「やっぱり怖いんじゃない」 083直人 「ぅ……」 084吾郎 「直人兄ちゃん、いさぎよく負けを認めるのが大人だって、母ちゃん言ってたよ」 085直人 「ふん、悪かったな。この手の心理戦は少しばかり不慣れなんだ」 086千秋 「いさぎよくないわね…… はぁ。ほら」 087直人 「? なんだその手は、口止め料なんて払わないぞ」 088千秋 「違うわよっ! 手ぇ繋いであげてもいいって言ってるのよ!」 089直人 「お前がか……?」 090千秋 「他に誰が居るのよ」 091直人 「分かった。手、握りつぶすなよ」 092千秋 「その発想を教えてくれてありがとう。手、大事にしなさいね」 093直人 「ふん、そうさせてもらおう」 094千秋 「そう、その調子よ。それで行きましょ」 <ところ変わって> 095マヒル「きゃーーー、うわーーっっ、こっちも、ああこっちも出たっ! 出たよロクロックビ! きゃーーっ!!」(怖がってるようでいて、実は楽しんでいる感じに) 096汀  「なぁマヒル」 097マヒル「うわっ、うわっ、河童だよ河童っ!! うわぁっ、ヌメヌメしてるぅっ!?」 098汀  「実は楽しんでるだろ?」 099客1 「……でさー」 100汀  「ん?」 101客1 「その噂ってマジなのかよ? 上級コースがスゲー怖すぎて、心臓発作を起こして死んじまったヤツがいるって話さ」(怪談をするような感じ、怖そうに) 102客2 「ほんとらしいよ。オジサンがここで働いててさ、聞いたことある」 103客1 「マジ? それ怖すぎ!」 104客2 「だからさ、ここって本物の幽霊が出ることで有名なんだよ。確か、死んだ金本さんって言う人の幽霊が」 106汀  「か、金本っ!? おいっ!! それはホントかっ!!」 107客1 「な、なんだよあんたっ」 108マヒル「お願い、教えて?」 109客2 「た、多分本当だよ。オジサンの話では……」 110マヒル「本物ってことは、じゃあ」 111汀  「戻るぞマヒルっ、上級コースだ!」 112マヒル「うんっ!」 113客1 「ちぇ、逆走かよ。あいつらマジKYだな」 <ところ戻って> 114吾郎 「あ…… あれは、母ちゃん! 見つけた! 母ちゃんだ!」 115千秋 「へ、どこ?」 116吾郎 「あそこだよ、あのヤマンバのむこう!」 117直人 「誰もいないようだが……」 118ヤマンバ「食うてやるぞえぇぇぇっっ!!!」 119直人 「うっ、くっ!? く、クールになれ…… こんな粗末なツクリモノ、本物と比べたらおもちゃに過ぎない……」(後半自分に言い聞かせる感じに) 120吾郎 「居るってば! オレ先に行ってるから! 二人も後で来てよ!」 121千秋 「あ、ちょっと!? 待ちなさい!」 122吾郎 「絶対来てねっ」 123ヤマンバ「食うてやるぞえぇぇぇっっ!!!」 124直人 「ノウマクサウマンダバザラダン・センダマカロシャダ・ソワタヤ・ウン・タラタ・カーン・マーン」(適当にお経っぽく、ボソボソと早口で) 125千秋 「何やってるの直人、追いかけるわよ!」 126直人 「ふむ…… いや、待て。それはスマートじゃない」 127千秋 「なんでよっ、あの子を一人にしたら危ないじゃない!」 128直人 「クールになれ千秋、お前もあそこに人影は見えなかったはずだ。それにあの台詞、少し違和感がある」 129千秋 「あんたはなんでそう細かいかなっ、考えすぎよ!」 130直人 「ふっ、自分を鏡で見てみろ。心配したくもなる」 131千秋 「余計なお世話よっ」 132直人 「余計ではない。いいか、ここは戦場だ。戦場ではクールになれ。些細なミスが命取りになるからな、馬鹿は死ぬぞ」 133千秋 「足踏みしてて吾郎君が死んじゃったら意味無いじゃない! それに、さっきまでお経唱えてた人の意見なんてあてになんないわよ」 134直人 「今は冷静だ、いいかクールに――」 135千秋 「あっそう、だったら大好きな戦場で好きなだけクールにしてなさいっ、このクール魔! もし襲われてたら私だけで助けるからっ!」 136直人 「な、待てっ!! 戻って来いっ!!」 137直人 「チッ、じゃじゃ馬め……(少し間を置いて) 戦場が、好きなわけがあるか」 (少しすると汀たちが追いついてくる) 138ヤマンバ「食うてやるぞえぇぇぇっっ!!!」 139マヒル「ひぇぇっ、た、食べないでっっ、食べないでっ! ごめんなさいー!」 140汀  「はぁ、はぁ。直人、千秋はどうした?」 141直人 「千秋? ああ、あのじゃじゃ馬なら勝手に暴走して勝手に先に行った。ふん、まったく」 142汀  「(また喧嘩したな)」 143マヒル「(また喧嘩したんだね)」 144マヒル「あの、久瑠先輩、吾郎くんは?」 145直人 「今頃じゃじゃ馬と一緒だろう、それがどうした。戻ってきたということはゴーストは倒したのだろう」 146汀  「つまり、二人きりか。直人、悪いが喧嘩してる場合じゃねぇぞ」 147直人 「……なに?」 <少し先のエリア、オバケ屋敷の出口付近> 148千秋 「あ、こんなところにいた。吾郎くん、お母さんは見つかった?」 149吾郎 「ううん、見つかんない」 150千秋 「そう、見間違いだったんだ…… でも大丈夫よ。すぐ見つかるからさ、元気出して!」 151吾郎 「見つからないんだよ、お姉ちゃん」 152千秋 「だから探してるんじゃない。ほら、行こっ、吾郎くん。お母さんも探してるよ」 153吾郎 「そうじゃないよ、見つけられないんだ」 154千秋 「吾郎くん……?」 155吾郎 「だってオレはもう、死んでるから。いないんだ。(ここまで冷たく静かに、ここから激しく)母ちゃんなんていないんだよっ!!」 156千秋 「(ハッとして)イグニッショ…… ぅわっ!!(何かに腹部を殴られる感じ)」 157吾郎 「母ちゃんの代わりにさっ、死んでよ! 母ちゃんはいないんだよ、姉ちゃんもいなくなれよ!」 158千秋 「イタ、タ…… なにこれ、人の腕じゃない!?」 159吾郎 「オレの腕だよ、あと十二本ある。他に足が七本、心臓が十一個、腸が五本あったっけ…… 気持ち悪いよね。そんなのが地面に転がってて襲ってくるなんてさ! あぁ、吐きそうだ」 161千秋 「こんなに沢山、一体何人殺したのよ!?」 162吾郎 「姉ちゃんを入れて、十五人目」 (ガシャーン、と防火扉を閉める音) 163吾郎 「防火扉はこれでもう開かない、誰も来ない。二人っきりだ。さぁ、オレの為に死んでよ」 164千秋 「そう、だから好意を持たせようとしたのね」 165吾郎 「そうだよ」 166千秋 「さいってい!」 167千秋 「吾郎くん、ただの迷子だったんでしょっ! なんでそんなことするのっ、人を殺してまでして生きたいわけっ!?」 168吾郎 「……なんだよ」 169吾郎 「仕方ないじゃないか! 殺さなきゃっ、生きられないんだよっ!! 死体だからさっ!! 死んだら母ちゃんにはもう会えないんだよ! そんなのいやだったんだ!」 (なにかが巻きつくような音) 170千秋 「何よ…… ぐっ!(ブチッと切る音) そんなことして会ったって、お母さんは喜ばないわ。悲しむだけよ。そんな母さんを見たら、吾郎くんならどう思う?」 170s2吾郎「どうって、あ…… あぁぁ……! ……!?(何かとても恐ろしいことに気付いてしまい。声にならない悲鳴をあげる感じ)」   170s3千秋「身体はとうに死んでいる、心が救われる方法もない。それがゴーストになってしまった悲劇なのよ、吾郎くん。だからせめて、私の手で眠らせてあげる」 171吾郎 「姉ちゃんは死ねって言うのかよ、オレに…… オレに死ねって言うのかよ!!」 172千秋 「死ねとは言わない、もう死んでるもの。消えなさい、吾郎くん。(シャキンと武器を出す音)これ以上悲しみを増やす前に」 173吾郎 「な…… い、いやだ。なんだよその武器は……っ、姉ちゃんはいったい何者だよ!? 反則だろ!」 174千秋 「つぅぅぅ……! 反則は、お互い様よ」 175吾郎 「いやだっ、くるな、くるなっ! いやだぁぁ!! 母ちゃん、助けて母ちゃん!!」 176千秋 「助けられないけど、楽にはしてあげられるわ」 177吾郎 「嘘だっっ!!」 178千秋 「――さよなら、吾郎くん。大好きだったわよ」(小声で) <暫くして> (ガンッ、ガンッ、と扉を叩く音がして) (バーンッ! と開く音がする) 179直人 「スマートじゃないな、この開け方は。無事か、千秋」 180千秋 「吾郎くん……」 181直人 「全身傷だらけ、しかも放心状態か。まぁ生きてるだけマシだな。千秋、返事をしろ、千秋っ!」 182千秋 「あ、直人」 183千秋 「ふ、ふん、残念だったわね、お目当てのゴーストは先に倒しちゃったわよ」 184直人 「何を強がっている。独断先行の結果を少しは反省したらどうだ、馬鹿者」 185千秋 「な、なんですって!」 186直人 「なんだ?」 187千秋 「え……」 188直人 「どうした、続けてみろ。反論があるのだろう?」 189千秋 「……この、クール魔」 190千秋 「馬鹿よ、ええそうよ私は馬鹿よ! 勝手に一人になったし、そのせいで大怪我もした、それもこれもみんな私のミスよっ! それは……、認めるわよ。ゴメンなさいって」 191千秋 「けど、けどね、私はあんたみたいにはなれない。私は、……吾郎くんを見捨てたくなかったのよ」 192直人 「甘いな」 193千秋 「そうみたいね、今回の件でよく分かったわ。けど、私はまた同じことを繰り返すと思う。たとえ敵かもしれなくても、敵と言い切れない限りは、信じる。それが正しいと思うから」 194直人 「信じて、また大怪我をするかもしれないぞ。次は死ぬかもしれない」 195千秋 「それでもよ。私、馬鹿だから。それにそうしないと、心まで救えるとは思えないし」 196直人 「心まで、か」 197直人 「……せめてパートナーぐらいは置いてきぼりにするな。お前には、クール魔がいつも一緒にいるぐらいで丁度いいんだからな」 198千秋 「一緒にいたらとばっちり、いくかもしれないわよ」 199直人 「なに、もう慣れた。むしろそれぐらいないと張り合いがないだろう」 200千秋 「……はぁ、あんたも馬鹿よ。これからもよろしくね、相棒」 201直人 「ふん、一緒にするな。相棒め」 202マヒル「あのー、ボクたちもいるんだけど……。そろそろ怪我の治療してもいいかな?」 203汀  「お熱いこったねぇ」 204千秋 「ふ、二人ともいたのっ!? やだっ、ちょ、……眠れ〜♪」 205汀  「ヒュプノヴォイスで誤魔化そうとすんなっ!」 206マヒル「酒井先輩、動かないで……」 207ヤマンバ「食うてやるぞえぇぇぇっっ!!!」 208マヒル「ぎゃーーっ、いやぁぁぁっ!?」 209汀  「まだ居たのかよっ」 210千秋 「いたたたっ!! マヒル、痛い、それ痛いっ!」 211直人 「……はぁ。結局最後は、こうなるのか」