土偶「仮面の女神」


探訪年月日・・・平成25年(2013年)10月5日
当ページ作成年月日・・・平成26年(2014年)8月30日
 ※ このページの内容については、「縄文のビーナス」のページと重複している部分があります。

 平成26年3月、文化審議会から文部科学大臣に対して、重要文化財「土偶(仮面の女神)」を国宝に指定するよう答申がされました。そして、平成26年8月21日、文部科学大臣から正式に仮面の女神を国宝とする旨の告示がなされ、正式に仮面の女神は国宝となりました。
 昨年(平成25年)、この仮面の女神が収蔵されている茅野市尖石縄文考古館に行った際、目当ては当時既に国宝だった「土偶(縄文のビーナス)」だったのですが、仮面の女神も当然写真撮影していたのです。その時は11ヶ月経ってここに載せることになろうとは思いませんでした。



所在地・・・長野県茅野市豊平 茅野市尖石縄文考古館(発見地は長野県茅野市湖東の中ッ原遺跡)
製作年代・・・縄文時代後期(約4000年前)
発見年・・・平成12年(2000年)
国宝指定年(文化財保護法)・・・平成26年(2014年)
大きさ・・・全長34センチメートル、重量2.7キログラム。
参考・・・平成26年8月現在、国宝に指定された縄文時代の土偶は5体。



茅野市尖石縄文考古館
 平成25年(2013年)10月5日午前9時過ぎ、到着しました。この日は曇りで、車のフロントガラスに僅かに水滴が当たることもありました。


 なんと、館内は一部の展示品を除いて写真撮影可能です。目玉展示品と言える国宝の「縄文のビーナス」や重要文化財(撮影当時。平成26年8月21日に国宝指定)の「仮面の女神」も撮影できます。ありがたいことです。正直、撮影は駄目かと思っていましたので、思わぬ幸運でした。(平成25年10月5日時点では可能でしたが、将来的には撮影禁止になる可能性もあります。文化財の保護には理解を示しましょう。)



「縄文のビーナス」と「仮面の女神」が展示されている展示室B
 中央が「縄文のビーナス」で、右寄りの奥に見えるのが「仮面の女神」です。



仮面の女神 展示ボックス(正面から撮影)
 発見当時、既に「国宝級だ」と言われていたそうです。平成16年に長野県宝に指定、平成18年に重要文化財に指定されています。



仮面の女神 (正面から撮影)
 逆三角形の仮面と、表面のタスキをかけたような模様が印象的です。文化審議会でも「土偶造形の頂点に位置づけられる」として、国宝指定の答申がなされたとか。



7時方向から撮影
 ちなみに、頭部・胴部・脚部は中空構造だそうです。



5時方向から撮影




 八ヶ岳山麓には縄文時代の遺跡が数多く残っているのですが、縄文のビーナスといい、この仮面の女神といい、素晴らしい土偶が残っているというのは、当時この八ヶ岳山麓は非常に高い文化を誇っていた証なのかもしれませんね。

 これで長野県茅野市には国宝土偶が2体所蔵されていることになりました。平成26年8月現在、縄文時代の国宝土偶は5体しかないため、そのうちの2つが所蔵されているというのは茅野市にとっても大きな意義があると思います。