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新天地!国産オリーブオイル | |||||
国産のオリーブオイルといえば・・まず小豆島産を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか? 原産地とは気候風土の違うオリーブ栽培を日本で成功させた、およそ100年間の知識と経験が、国産オリーブオイルの礎となった事は間違いないでしょう。 そして近年、日本のあちらこちらで新たなオリーブ園が誕生しているようです。 そこには知られざる多くの苦労とオリーブオイルへの情熱が・・そんな胸熱くなる取り組みをご紹介していきたいと思います。 |
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Agri浜名湖 | ||||||
浜名湖 といえばウナギ・・ですが、、 なんと! そのほとりにオリーブ園が誕生したんです!! いまや日本のオリーブは新天地を求め、 その根を張ろうとしている・・! |
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今回ご紹介させて頂くのは、静岡県のAgri浜名湖さん。その名のとおり、浜名湖のほとりにショップがあります。 今年(2010年)3月に苗を植えられたばかりのフレッシュなオリーブ農園です。 何故浜名湖にオリーブ農園を?そもそもオリーブオイルとの出会いは・・? ショップでイタリア雑貨が売られているのは何故・・・? オーナーの奥田様は、当サイトへメールをお寄せ下さった読者様で、今回ご好意からメールでお話を伺うことができました。 お近くにお住まいの方は是非足を運んでみてくださいね! お店のページ: Agri浜名湖 |
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−何故新しいオリーブ農園を浜名湖のほとりに? 奥田様− 一番大きな理由は生まれ故郷であり、浜名湖の景観と温暖な気候です。社名に地名を取り入れたのは、農業はその土地でできたものを提供する事ですから、発信地として必要ではないかと考えました。 −たしかに!湖を見下ろす景観は地中海に通じるものがありますね。オリーブ農園を開きオリーブオイルを生産しようと思われたきっかけは何でしょうか? 奥田様− 前職でのイタリア訪問が、根っこにあります。8年間毎年社員を引き連れて行ったのですが、そこで現地の方とともにした食事、魚介とトマトとオリーブオイルの組み合わせに魅了されたのがきっかけかも知れません。ミラノ・ローマそれにポンテコルボという田舎町にも行きました。 −おお、イタリア! ポンテコルボ!なんと私もその近くにステイしていたんですよぉ・・食事、本当に美味しいですよね。 あっ! それでイタリア雑貨がショップに置いてあるわけですね。 奥田様− 色々な国を旅行しましたが、歴史に囲まれた町並み、景観、そして食事が何よりおいしいイタリアという国が大好きです。 −まったく、同感です! 奥田様− オリーブを栽培するぞ!と決めた際に、料理教室をしている家内の友人等数人で”オリーブの会”なる集まりを数回致しまして、オリーブオイルの味比べやオイルに会う料理などを色々と試してみたのですが、料理は人の輪を自然に創ります。これも魅力ですね。 −奥様のご協力も素敵です!もともと食や健康にご興味があったのでしょうか? 奥田様− 健康志向かと言われれば、過去の生活を振り返ると首を振らざる得ません。しかしオリーブの事を知れば知るほど、これほど人間の身体に良いものは無いと思っています。今ではマーガリン、サラダ油等一切使用していませんし、欧米化された食生活の中で必須のモノであると啓蒙する側に回っています。 −確かにオリーブオイルが「身体に良い油」という点で注目している人は多いですね。でも実際にオリーブを栽培・生産しようと思われたのは・・? 奥田様− 兄がこの湖西市でミカンの専業農家を営んでいます。ご存じの通りあらゆるモノが輸入され消費者の選択肢が豊富になる中、ミカンの消費量は年々減少し、個人で継続していくには労力に見合うものではないんです。 −そ、そんなに大変なんですか・・? 奥田様− ミカンは収穫に至るまでの管理はもちろん、12月の収穫から3月末に出荷するまで甘味を増す為の貯蔵期間を含め大変な重労働と製品ロスを課します。そして生産者の立場の弱さと言うか、自身で価格コントロールできないのも厳しい。 −いつも何気なく美味しく頂いているミカンにそんな事情があったなんて・・ 奥田様− そこで、加工を加える事ができ、加工まで生産者が立ち入る事ができ、消費量が右肩上がりで増加し、この湖西市でもできる製品はないか・・自分なりに探していました。 −そ、そこでオリーブオイルの登場ですね! 奥田様− 小豆島でオリーブを栽培している事を聞き、前述したオリーブオイルの素晴らしさと国内における浸透具合などをみて、まだ前職に居る08年兄に転作を薦めたのが一番初めかも知れません。その際はまさか自分自身が栽培を行う事になろうとは夢にも思っていませんでした。 −はじめはお兄様に薦められたんですね・・それがいつの間にかご自身で(笑)・・ではオリーブ農園開園までには相当な御苦労があったのではないでしょうか? 奥田様− 木の事を”知らない”事がまず一番です。製品としてのオリーブは知っていますが、いざ育ててみると葉の色の変化や、虫等の被害の対応が後手に回ってしまっています。 −なるほど、日本独特のオリーブゾウムシという害虫が居ますもんね。 奥田様− 2つ目は、必要なものを一から揃えると想定以上に結構お金が掛かります。軽トラックから始まり管理機、動墳、草刈り機他もろもろの農機具。そしてばかにならないのが肥料、農薬の類です。 一定以上の面積を管理する為には、効率は欠かせません。故に機械、器具、肥料、除草剤、殺虫剤等種類の多さと金額には正直参りました。 −そ、そんなにお金が・・! 奥田様− 3つ目は、体力ですね。年齢を非常に感じます。 −た、体力も・・!爽やかなイメージを持っていたオリーブ園 ・・・それを作り上げるのがこんなに大変だとは・・!想像をはるかに超えていました。。 このあとさらに、奥田様の日本の農業に対する熱い想いが語られます・・! (次ページへ続く) |
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