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 (前ページより)

奥田様− 農業の世界では作る人流通する人売る人等未だ分業されています。一方、イオンワタミ消費者と接点をもっている企業が今農業への参入を盛んにしています。第一次産業も生産者がもっと消費者の顔を見るべきだと思います。行政の責任は非常に大きいと思いますが、そのぬるま湯に兼業農家を中心に多くの農家も享受してきた事実は否めませんので何も言えないと思いますが。荒れ果てた後継者のいない、農地を見るたびに不安になります。

−私の住んでいる地域では米や小麦を作っている農家が多いのですが、たしかに農作業をするのは50〜60代以上の方がほとんどですね。

奥田様− 
国内のマーケットは今後ますますシュリンクし、経済活動はアジアを中心とした海外への展開を余儀なくされます。しかし誰もがその潮流にのれる訳ではなく、国内での産業は必須です。そんな中、人々の生活に必要な衣食住の食の部分は、自給率を云々言う前に、自らが自分の事として確保しておかねばならない領域の筈です。荒れ果てた農地、農地法により活用されない未開拓の土地。
 
農業が産業として立ちいく為に、個人の資産の考え方から脱皮し、生産から加工・販売迄を一貫して行う事で、土地の活用も雇用も、そこから生じる利益も皆が享受できる形態を取る事は可能だと考えます。

 
社会に出てからずっとスーツ・ネクタイという制服姿できましたので、今の生活に慣れるまで、何となくではありますが焦りの様な、こんな事をしていて良いのだろうか、なんて考えてましたが、一日にできる事をし、その成果は確実に何らかの形になって現れる素直な環境というのでしょうか、非常に自然に生活している感じがしています。
 この状態を早く経済的に安定させ、たくさんの人間で感じる事ができるようになれば、満足なんですがね。でもまだまだ先の話です。

オリーブオイル生産を通して、日本の農産業を深く憂えている奥田様の真摯さとその熱い想いに、大変感じ入りました。そして「新しいオリーブ農園はどんな風に作られるんだろう・・」などと少し軽い気持ちでお話を伺った私の軽率さを恥じました・・。
最後の「一日にできる事をし、その成果は確実になんらかの形になって現れる素直な環境」というお言葉が、深く印象に残っています。貴重なお時間を頂いて、本当にありがとうございました。





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