BabeLの人々 

出身:

ラクナス

 ソレイユ

ハザード

東方三国同盟

その他

異貌

 
所属:

月光

ロードオブ
アビス

タクミ屋

アルフレッド
商会

賢人会議

マクシミリア
旅団

老人会 

――解説―― 

タイアー家の眷族が協力者と共に営む行商屋台に関係する人々である。
「たのしい くらしを みんなの家へ!」が彼らの合言葉。非常に個性的だが技術力は折紙つきの人々が集っている。

コダマ・S・タイアー

 

姓名:己魂(コダマ)・S(サリー)・タイアー

出身…ハザード
所属…タクミ屋
階梯…タクミ屋店長(要塞級(何)
年齢…45
性別…男

 


「んむ、気分じゃ!!」


 “無軌道巡業型玩具商店”タクミ屋の現店長。タクミやハクレイ、ミドーらの父親でもある。
山から転がり落ちてきた岩石そのままといった風の巨躯と、「生い茂る」という表現こそがしっくりくる立派な顎鬚、花火の如く腹に響く素敵な重低音ヴォイスが特徴。
「己が魂に従え」という、自分の名前に込められた意味そのままに生きているような人物で、気分の赴くままに全てを決める豪気な人柄。
しかし、気分だけで動いているように見えるが実は聡明で、口に出さない部分では、常に様々な人間の幸いを思って意思決定を行っている……のかもしれないがやはり見た目には気分で動いてるようにしか見えない(ぁ
階梯は、そもそもライセンスを取得しているのかどうかを本人が忘れている。少なくとも、要塞級呼ばわりされる程度の実力はあったようで、そのパワーは必殺お仕置き技『番町尻屋敷』などでまだまだ健在と見られている。
口癖は「んむ!」。愛妻家であり、現在病を患ってハザードで療養中の妻には三日に一度は電話やメールをして近況報告をしている。
他の身内には厳しく、何かあればすぐに鉄拳(ほぼ文字通りの威力)を炸裂させるが、それは相手への思いやりの裏返しであり、厳しいながらも家族思いの頼れる大黒柱である。

ちなみに、“タクミ屋”関係者は大陸各地に存在している。
それは単に彼らが道行く先々で意気投合した人々であったり、身の落ち着け場所を決めたり、巡業を支援する目的の為に一所に留まる事を決めた者であったり、あるいは独自の目的を持って本隊と別れ、独力で世界を旅している者であったりする。
現在タクミ屋を取り仕切っているのはコダマ一家だが、彼の兄弟や従兄弟等にあたる血族は、上のような様々な理由で隊商と別れて暮らしており、機会があれば集まって互いに顔見せをしたりしている。
もしも何かの縁があれば、またタイアーの血族に出会う日が来るかもしれない。

タクミ・K・タイアー

 

姓名:拓海(タクミ)・K(キール)・タイアー

出身…ラクナス
所属…タクミ屋
階梯…機械技師
年齢…17
性別…男

 


「それじゃあ一丁改造してみる? 今なら特価で変形合体機能も付けてやるぜ!」


  タクミ屋を営むタイアー家の次男。ミドーの弟、ハクレイの兄にあたる。
すっきり短髪の好青年といった容貌で、人当たりのいい性格から、営業中は売り子等をやっている事が多い。
名前の意味は「大海原を拓け」。ここでいう「海」は何も文字通りの「海」という意味ではないのだろうが、本人はすっかりそのつもりで、いつか海を渡れる船を作って外界へ出るのが夢。ある意味結果オーライ。
お調子者で美人に弱く、テンションを上げていてさえ他人のノリに振り回されやすい尻に敷かれ型の性格(周りのテンションの高さが異常なだけだという説もある)。名前の似ている誰かから変な所を継いでしまったのかもしれない。
妹のハクレイとは喧嘩するほど何とやらな仲で、何だかんだ言いつつも妹思いの良い兄貴をやっている。ただし報われる事は少ない。
その出生地も影響してか、専門は機械分野。設計技術などまだまだ未熟な所は多いが、仲間のサポートと斬新奇抜な発想力でそれをカバーする。

ハクレイ・R・タイアー

 

姓名:白嶺(ハクレイ)・R(リジェーネ)・タイアー

出身…ハザード
所属…タクミ屋
階梯…なし
年齢…12
性別…女

 


「甘く見んなよ、『サンショは小粒でもピリリと辛い』、だぜ! ……ところで『サンショ』って何?」


 タクミ屋を営むタイアー家の長女。三人兄妹の末っ子にあたる。
小柄で短髪、ボーイッシュな服装をしている為、ミドーと同様性別を間違えられる事が多い。ただし兄と違って、彼女の場合は「むしろそれが良い」とかいう意見が多いとかなんとか。
性格は活発の一言に尽き、どこで覚えてきたのか一人称「オレ」の「だぜ」っ子で、ずっと可愛い妹系を期待していたタクミは事あるごとに蹴られては涙を飲んでいる。十八番はフランケンシュタイナー。
それでも一応お年頃なのか、体のある一部分の発育が遅い事を気にしたりしている。支持者に言わせれば「そこがまた(以下略」という事らしいが、その辺下手に口に出すと足が出るので基本的には誰もその話題に触れない。
他人の“怒り”や“憎しみ”、“悲しみ”などの暗い感情の残滓を感じ取る能力があり、強い負の感情に当てられて落ち込んでしまう事もある。ただ、あまり長く落ち込んでいる事は無く、自分で自分を元気づけてすぐ立ち直ろうとする、元気がウリのムードメーカーである。
現在は店の売り子などを手伝いつつ、これからタクミ屋で何をしていくか色々と勉強中。しかし体を動かす事が好きなので、「体を鍛えて隊商護衛をやる!」などと言い出さないだろうかと、コダマとタクミはハラハラしながら見守っている。
最近タクミ屋に加わったリリーと仲が良く、この“お人形遊び”が彼女の女の子らしさを開拓してくれないかというのが二人の密かな期待である。

ミドー・F・タイアー

 

姓名:己道(ミドー)・F(フューラー)・タイアー

出身…ラクナス
所属…タクミ屋
階梯…装具技士、オカマ(要撃級)
年齢…21
性別…女(男である)

 


「お兄さん良い腕してるわねぇ〜。ちょっと寄ってかない?(はぁと」


 タクミ屋を営むタイアー家の長子。タクミ、ハクレイの姉兄にあたる。
女言葉で話すがれっきとした男性であり、いわゆるオカマという種族の人間である。長身だが、スタイルが良くて長髪であり、加えてかなりの美形である為、体の線がはっきり出ない服装にカモフラージュされて、女性と誤認する不運な者が後を絶たない。そのままトラウマを抱える者も後を絶たない。
「己の道を行け」という、自分の名前に込められた意味そのままに突き進み、行き過ぎてそのままどこかへ突き抜けてしまったのだとはハクレイの談。
趣味にもその生き様が顕れており、相当な“腕フェチ”という事で変態度がさらに増している。曰く『腕は人間が日常最もよく使う部位であり、筋肉の付き方などからその人の生き方や人となりが想像出来て楽しい』というのがその理由だそうだが、他人の腕を隅から隅まで細かく採寸しようとしたり、採寸したデータを前に一人でニヤニヤハァハァしている様子はどう見ても変態です本当にありがとうございました。
籠手やブレスレットなど、腕に着ける装具類の開発・制作を担当しているのも、公明正大に相手の腕の採寸が出来るからである。ある意味真っ直ぐではある。
しかしそんな変態でも、魔術的なものについての知識はタクミ屋の中でもトップクラスであり、魔術的機能を組み込んだ、優れた装具を数多く開発している。
出生地はラクナスであるが、物心が付いてきた頃にタクミ屋の巡業ルートがソレイユに入り、そこではじめて目にした魔法という力に魅了されてのめり込んだ事がきっかけで、知識はソレイユ文化寄りである。

なお、タクミ屋の面子は国境をまたいでどこへでも行く為、基本的に国籍が無い。その為、人物紹介においては生まれた国を出身地として記載する。

リリー・M・コッペリア

 

姓名:リリー・M(マリオネッテ)・コッペリア

所属:タクミ屋
能力名:夢織り
ランク:戦車級以上(推定)
性別:人格は女性的
年齢:15〜5000超
特殊欄:汎用メイド型決戦兵器(浪漫仕様)

 


「ようこそいらっしゃいませ“タクミ屋”へ。楽しい楽しい素敵な暮らしを、皆様の元へお届けしますわ!」


 タクミ屋の開祖が入手した曰く付きの人形が、“トイボックス”の中で時を経て、瘴気によって異貌化し自我と能力を持ったもの。
当初は高濃度の瘴気に当てられて暴走気味だったが、メンバーに倒され、リコリスによって邪気を払われたことで落ち着き、コダマのお仕置きを経てタクミ屋の一員として快く迎え入れられた。
名前はハクレイによる命名で、姓はボディーとして使っているメイドロボの開発コードから取られている。
年齢は、トイボックスに収められる以前から計算すれば5000歳超という事になるが、異貌化してこの人格が発生してからなら十数年程度との事。精神年齢もそれに近い。
銀髪碧眼の美人メイドに見えるが、その体は夢織り≠フ能力によって動いているメイドロボのものであり、本体はその胴体内部にいる小さな西洋人形である。
人形本体のままでも自由に動く事は出来るが、喋る事が出来ない為、タクミ屋で開発中だったメイドロボを借りている。メイドボディーに搭乗中は相手から見えないが、それでも本体のおめかしも忘れないレディーである。
人形という元の性質からか、周囲の人間に楽しんでもらう事を至上の喜びとしているが、迎え入れられた先もまた、相手に楽しみを提供する事を生き甲斐にしている変わり者集団だった為、楽しませの相乗でかなり陽気な性格に。
現在は、世界の歴史や現代文化等を教わる傍ら、メイドの姿でタクミ屋の売り子を手伝って、タクミ屋の売上に(かなり)貢献している。


能力名:夢織り
自分の魔力を帯びた物品を付与する事で、無生物に疑似生命を与えて動かす事が出来る。
彼女は能力の媒介として主にリボンを用いており、これを対象に(可愛く)結び付ける事で能力を発動している。
織り出された“夢”は、多少の攻撃を受けても能力が働いている限り形状を維持するが、維持能力を超えるダメージを受けるか、あるいは媒介そのものを破壊された場合、“夢”は醒めて元の無生物に戻ってしまう。
周囲の全てが武器となり得る能力ではあるが、本体自身は非力で、なおかつ能力の弱点も明確である為、能力の効果的な運用がポイントになる。
なお、幻術的な力も複合した能力で、元がただの岩の塊であっても、美少女や英霊など、相手には思い通りの姿に認識させる事が出来る。この特性を用いて媒介の位置を隠蔽することも可能。
ちなみに、彼女が普段ボディーとして用いているメイドロボもこの能力によって動いているが、幻術効果を使用している箇所は表情の変化や肌の質感程度であり、服飾や、ボディのプロポーション等の仕立ては全て、タクミ屋有志の手によって完璧にエレガントにデンジャラスにコーディネイトされたものをそのままに活動している。


特殊欄:汎用メイド型決戦兵器 RP-D89『コッペリア』浪漫仕様
リリーがボディとして用いているメイドロボ。それはタクミ屋男性陣の夢と浪漫の結晶である。
そのこだわりは月光のように輝く銀髪の質感とヘアスタイル、ほっそりスマートな頬のラインと女性特有の柔らかな雰囲気の両立、大き過ぎず控えめ過ぎない美しい曲線を描く胸の膨らみ具合の造詣などに始まり。
デザイン性と機能性の妥協線を限界まで突き詰めたエプロンドレスは、タイや袖口など細部のデザインにまで職人の美学とこだわりを詰め込まれ、服飾品はカチューシャやスカーフや下着まで全て完璧に、何処へ出しても恥ずかしくない上品な仕立ての品で構成されている。
それら外観のコーディネイトがタクミ屋の売上向上に多大なる影響を与えていることはもはや記載するまでも無いが、恐るべきはこのパーフェクトメイドが実戦対応型という点である。
ボディー各部やスカート内等、全身に様々な武装や特殊機能をこれでもかと内蔵された『コッペリア』は、単独で一個大隊にも匹敵するとまで言われた戦力(※注:言ったのは開発者であり贔屓と誇張が多分に含まれると思われる)を有しており、さらに様々なオプションパーツでそれらを強化/特化/万能化させる浪漫仕様である。
その(無駄な)充実っぷり故に、全体の重量バランスや動力の出力不足等の問題点が山積みで、当初は企画・設計の時点で既に実用化不可能とされ、事実試作機はまともに稼働させることも出来なかった。
だが、そこに夢織り≠フ能力を持つリリーが加わった事で状況は一変。リリー本体が搭乗できるよう多少の設計変更は必要だったものの、メイドロボ本体の駆動に必要なエネルギーを全無視出来るようになった為武装の動力源問題はクリア、重量バランスは夢織り≠フ能力で強引に解決、という具合に瞬く間にあらゆる問題が解決され、ついに奇跡の完成を見ることとなったのである。
最終的にはタクミ屋男性陣のほとんどが加わる一大開発プロジェクトと化し、彼らの私財の大半を呑み込んだ『コッペリア』は、それ相応の非常に高い戦闘能力を有することになった。それをボディーとして使用している状態のリリーは、低く見積もっても戦車級以上には相当するだろうと推定されている。
普段は癒しの担い手だが、敵に回せば、外見的にも武装的にも非常に厄介な相手になるだろう。