「さぁ、何が欲しいか…… 言ってごらんなさい? 私が欲しいのは、あなた。取引をしましょう」
詳細はググるだけで出てくる超有名人(ぁ)
故にここではBabeL世界における彼女の解説を行う。
表面上の彼女は、経営コンサルタント会社「TAMAMO総合コンサルティング」を経営する女社長である。
そしてその本来の顔は、世界中に争いの火種をばら撒く「紛争コンダクター」だ。
紛争・戦争・あるいは決闘でもいい。争いの規模にかかわらず何らかの戦いを行うであろう人間の前に彼女は現れる。そして自らの見込んだ人間に対して力・知恵・金を貸し出し、勝利を約束する。
その報酬として九十九の鍵を求める、それが彼女のビジネススタイルだ。
彼女の助力を受けた人間は必ず勝利する。例えそれがどんな劣勢であっても、である。
コンタクトの殆どは彼女から探知不能な通信、もしくは使い魔を通して行われる。
そのため人前に姿を現すことは皆無と言ってよく、有識者たちには半ば都市伝説のように扱われている。
彼女の関与した中で最も大きな戦いと言えば、「第三次世界大戦の開戦」を手引きした事実だろう。
これは月光の重要機密に残されるだけの情報であるが、かつて彼女は月光を運勢する3人の上層部に名を連ねていた。
彼女は当時世界を脅かしていた悪魔の侵攻を利用し、上層部の仲間と共に悪魔の存在を世界中に暴露。社会不安を煽ると共に当時の軍事関係者に働きかけ、各国に小さな不和を引き起こす。そしてそれを元にA.D2025の核投下未遂事件まで引き起こしたのである。
その事件は紛争へ、紛争はやがて戦争へと発展し、第3次世界大戦…… 通称BabeLが勃発した。
何を求めて彼女がそんなことをしたのかは一切不明である。
しかしながらこの結果がすべて彼女が望んだことであるのならば、世界は彼女の思うがまま変えられたといって良いだろう。彼女が、世界をこんな風にしたわけだ。
彼女自身は核投下未遂事件が発生する前に一度消滅している。これを行ったのは『魔王』を倒したとされる当時の月光名古屋支部第13小隊である。相当の激戦の末、燃え尽きたと記録には残っている。
しかし当時彼女は不完全な復活状態であったため完全消滅はせず、彼女の本体とされる殺生石は残されたままであった。
故に以後数百年をかけて、九尾の狐はこの世に舞い戻ってきた。
<パーソナルデータ>
そも、彼女の正体が何であるかというと、最初は僅かな力を持つ霊狐・明神狐であったと推測される。
それが平安時代ごろに偶発的に発生した”亀裂”の瘴気を浴び、異貌化したのである。
力を得て妖狐となった彼女は、かねてよりの願いであった人間への転生を果たすが…… 後は史実に残る通り。
素体となった明神狐が「ダキニ天」と言われる稲荷明神、宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)の分身であったため「ダキニ天法」という呪術を得意とする。
ダキニ天法は地位や財産を得る法、権力者の寵愛を得る法といった、権力を得る秘術や死期を悟る法を主とするものである。
有名なところであると、徳川家康や平清盛がこれを学んだという。
当然、カミサマご本人とも言える彼女はこれを極めており、人を誑かす術にかけては文字通り到達者である。
戦闘においてはこの呪術を元に、陰陽道を掛け合わせた符術を使う。
これは魔術における詠唱を予め符に書くことで、シングルアクションで術の起動を可能にしたものである。
威力や応用性は魔術に比べると1ランクほど下がるが(同等の難易度で1レベルダウンした威力となる)、符を設置する、投げることで遠距離発動が可能である。
また、術式としては呪殺や呪いのバリエーションが非常に豊富。
「殿方の一歩後ろで慎ましく、援護に励むが女の勤め。正面切って戦うのは苦手なの」
とはご本人の弁。実に女狐である。
その他には、配下のオサキ狐や犬神を竹筒の中に飼っており。これを管狐として操ることもある。
九尾の狐、玉藻の前の持ち物としては玉藻静石が有名である。これは後の八咫鏡と言われており、即ち天照大神のご神体だ。
一時は日本の天皇が所持していたが、日本と言う国が崩壊する折に自身で回収したようである。
静石は黄泉の国と繋がっており、魂と生命力を活性化させる力がある。
何度消滅されても蘇る彼女の生命力の根源は、おそらくはこの神具と考えてよいだろう。
現世では、ショートヘアを後ろで結った20代のビジネスウーマン風の風貌でいることが多い。左の画像は東方スタイル。感情が高ぶると稀に狐耳が出る。魔術使用時は毛髪が金色に輝くとか。
好きなものは油揚げ。
嫌いなものは陰陽師。(特に、安部清明)
策謀家の割りにドジな言動をすることが多く、転ぶ・ぶつかる・間違える、のたぐいは日常茶飯。普段はとても国ひとつ陰で操る人物には見えない。
「その方がもてるのよ」と本人は言っているが、素でやってる可能性は割りと高い。
ドジっ娘とも言われる女狐さんであるが、しかし忘れるなかれ。
本来の妖狐の姿をとった彼女は、8万の軍勢を一夜で皆殺したギネス級の殺戮者でもある。日本三大化生の一人の名は伊達ではない。
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