「オイオイこの流れはもしかしてアレじゃねえ、ほっぺに感謝のチューじゃねえ!? じゃねえ!?(直後、ほっぺにコークスクリュー)」
○キリュー・T・T・コガサ○
(己流・トーラス・タイアー・古笠)
180を超すひょろ長い長身に、頭の左右で蒼赤に塗り分けられたトサカ状の髪型が特徴的な青年。瞳の色は、頭の塗り分けと逆に左目が赤、右が蒼のオッドアイ。
装飾がジャラジャラ付いたロングコートを好んで着ている。
東方の月光所属だが、元は、世界行商の旅からは離れ、特定地域に定住して現地支援を行ういわば「分家」的なタイアー家の出。 ラ
クナス出身だったが、体や能力がある程度成長してきた頃にコダマに目を付けられ、半ば強制的に行商隊に同道させられる。その後「本家」のメンバーと共に各
地を回るうち、「旅」という行為に行商以外の価値を見出し隊商から離脱。独自に西方大陸を旅して回り、さらなる未知の世界を求めて東方へ渡った末に行き倒
れていたところをコガサ家の老夫婦に拾われた。
月光に所属していたコガサ氏の仕事を手伝うような形で月光に加わり、生活費を稼ぐ傍らでコガサ氏から様々な知識・技術を叩き込まれる。コガサ氏の引退を契機として、元々子供のいなかったコガサ夫妻に養子入りして月光にも正式に加入。
世話になったコガサ夫婦に恩を返すつもりだったが、危険な輸送隊の仕事を押し付ける任せる後継者にするつもりで捕まった拾われたということを知った時には
既にジャギにも顔を覚えられており脱走は不可能だった。以来、月光の東方支部で適度にスリリングで適度に刺激的な日々を送っている。
世界の本質を『流れ移ろい行くもの』ととらえており、『変わっていくこと』『変わらないこと』それぞれに対して感傷を抱ける内面的にはかなりロマンチストな性格。外面的にはかなりオープンな変態(バカ)なのでそれを知るものは少ないが。
役柄上、東方大陸のあちこちを移動していることが多いが、支部内にいる時は、女性隊員にセクハラして壁をぶち抜いたり、ショートカットの為に壁や床天井をぶち抜いたり、特に理由もなくぶっ飛ばされて壁をぶち抜いたりしているところがよく目撃される。
精神的に落ち込んだりしているところにわざとちょっかいをかけて、返す突っ込みで派手にぶっ飛ばされることで周囲のストレスを引き受けているという説もある。単にマゾいだけだという説もある。
なお、月光内での公的な役職としてはさほど地位は高くないが、『月光東方支部ディア・ルード非公式ファン倶楽部』会員ナンバー00002・副会長(実質会長)の肩書も持っている。
能力:コミカリングヘイロウ
自身が関与した“現象”の規模を誇大認識させる。
例えば、包丁でちょっとサックリ指を切ったら血が「ドバ――!!」と間欠泉のごとく噴き出したり、手に持ったねずみ花火に着火したら大爆発を起こして黒焦げのアフロになったり、ぶん殴られたら家具を弾き飛ばし壁を人型にぶち抜いて隣室までぶっ飛ばされたりする。
要するにボケ役御用達のギャグ術式で、日常的にはそのように使っている。
しかし、あくまでも『認識』を操るだけの、いわば幻覚・惑乱系の能力で、能力で誇大化したものがその見た目通りの損害を生むことはない。
ちょっとサックリやっただけで血が間欠泉しても、そのまま失血死することはなく、また衝撃でドアや窓が吹っ飛ぶような大爆発の爆心地にいても、巻き込まれた当人はアフロになる程度で済む。
本人はこれを『「現実」に勘違いを起こさせる程度の能力』と評しており、事実、この能力で発生した損害は、『それを否定ないし修正する動作』によって容易く復元される。
上で挙げた例で言えば、とりあえず何かで拭うような仕草さえすれば、噴き出した血糊は跡形もなく消え去り、爆風で外れたドアや人型にぶち抜かれた壁などは、枠にはめ戻したり何かで塞ごうとしたりしておくといつの間にか元に戻っている。
この能力を敵に使って、派手な流血や吹っ飛びなどのダメージエフェクトを演出しても、その時だけ「大ダメージを受けた!」と思わせることが出来るだけで、実際にはさほどのダメージにならない。
ただし、この能力が単なる幻術の枠で留まらないのは、『現象の誇張』によって発生した結果の一部が現実に残る点にある。
自動修正能によって、本人、他人、及び周囲の器物に「損壊」と言えるほどの大きな痕跡は残らないものの、「誤差」程度の変化はそのまま世界に許容されて残ることが出来る。
上の例で言えば、壁をぶち抜いて隣室までぶっ飛ばされた後、壁の損傷自体は『誇大化』能の解除によって修復されるが、しかしぶっ飛ばされた本人は隣室に残ることが出来る。結果として、壁で隔てられた隣室への疑似的なテレポート移動が可能になるのである。
そ
の特殊性から、タクミ屋にいた頃から単なる幻惑魔法などでないとはわかっていたものの、逆に周囲からはわからないままにそれを面白がられて、街頭販売で
ヒーロー系玩具のテスター(食らう方)にさせられたり壁抜きで女風呂に叩き込まれたりして、その結果性格が(ユカイな方向に)歪んだ。
東方に来て月光に入ってからは輸送隊の任についており、異貌に襲撃された際にはしんがりを引き受けて「逃げ遅れ力も及ばず、最後には壮絶に自爆する」と
いったことを繰り返している。言うまでもなくその自爆は能力を使った演出であり、何もかも燃え尽きたように見えても実際には多少焦げているかどうかという
程度である。そうやって上手く異貌の注意を逸らしたところで逃走し、全ての物資を無事に運搬している。
しかし最近は能力の特性が異貌側にバレつつあり、たまに自爆して見せても騙し切れずにそのまま襲われたりしているが、そこは誇大化能力だと油断して突っ込んできたところを囮の荷物ごとマジ爆破するなどしてメリハリをつけ、そこそこ安定した成果を上げている。
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