2016年のテーマも「深耕」知行合一TASAKI決算短信
株安と円高現地店舗視察のチェックポイント大風呂敷をたたんだネクステージ
中年破産と老後貧乏現地店舗視察のはずがガイ・スピアの投資ルール
金融資産1億円の運用方法安定した収益を得るには投資家の食生活

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ショートコラム(2016年1月)

■セミナーテキスト作成期間(2016年1月31日

もともと、人付き合いのあまり良くない私ですが、このところ、テニスや食事の誘いをお断りしています。

というのも、2月14日(日)に開催されるローリスクで着実に儲けるバリュー投資セミナー【個別銘柄編】のテキスト提出期限が迫っているからです。

私自身、セミナーの評価は、会場入りするまでの段取りで8割方決まると考えています。残りの2割程度が当日の講義内容で、こちらは会場の雰囲気やその日の体調などに左右されるため、「出たとこ勝負」という不確定要素を抱えています。

そうであれば、自分で100%コントロールできるセミナーテキスト作成に関しては、できる限り万全を期しておきたいです。

これは、投資にも通じるものがあると自負しています。事前の準備をしっかり行った上での投資と、ゆきあたりばったりの投資では、中長期的に相当な差がつくはずです。


■投資家の食生活(2016年1月28日)

今、読んでいる『スーパーストック発掘法』興味深いくだりがありました。それは、良いトレーダーになるため、食生活の改善に取り組んだ点です。

これまでの人生を振り返ると、私は体を酷使し、無関心で、虫けらのように扱っていた。夕食にはビールを10缶。ドミノの大きなペペローニピザ、キーライムパイ。感謝祭なんていうと、もっとひどくなる。

そんなジェシー・スタインが「野菜を食べる人々は長生きできるだけでなく、死ぬまで健康でアクティブでいられる」という事実を知り、ベジタリアンに変身します。

今では処理されたもの(パックになったもの)は一切食べない。糖誘導体(フルーツは例外)の類は食べず、99%自分で食事を作り、フルーツと野菜のマーケットには1週間に2回行く。

糖誘導体の類を食べないということは、ビールやピザ、パイなど「炭水化物の固まり」も口にできない訳で、ダイエット本の著書が舌を巻くような徹底ぶりです。

私自身も、食のパラダイムシフトに書いたとおり、食生活に改善に取り組んできましたが、本書を読んで再び気を引き締めようと思いました。


■安定した収益を得るには(2016年1月26日)

最近、ある方からいただいたメールで、印象に残った言葉を紹介します。

毎年毎年、安定した収益を得るには、不動産を並行するか、職人芸のトレードをするかのどちらかになると思います。

私のような個人事業主にとって、喉から手が出るほど欲しいのは、安定した収益です。

しかし、性格的に職人芸のトレードには向いていません。忙しく買ったり売ったりするのは苦手だからです。

そうであれば、不動産投資も視野に入ってきます。ただ「株も不動産も」という器用なタイプではないので、両方とも中途半端になってしまう恐れがあります。

要するに「ひとつのことだけをじっくり取り組み、それに関しては徹底的にやらないと気が済まない」人間なのです。

そんな自分には、やはり「他の投資対象には目もくれず、狙っている銘柄が安くなるのをとことん待つ」流儀が向いているのかもしれません。


■金融資産1億円の運用方法(2016年1月22日)

金融資産が1億円レベルとなれば、大きく減らさない「守りの投資」を軸足を移す必要があります。よって、高値圏では様子見を決め込み、じっくりと安値を待つようになります。

しかし、このやり方では、資金を遊ばせてしまう期間が長くなります。1億円のキャッシュを円定期や預り金のまま持っているのも、もったいない話です。

日頃から感じていることですが、私の住んでいる奈良県の築古実需物件(戸建やファミリーマンション)はアベノミクスの恩恵をほとんど受けていません。常に安いという印象です。

そうであれば、株高局面において、儲けの一部を不動産に再投資するのもありかなと思い始めました。

ただ、20年のキャリアがあり、勝ち方・負け方の分かっている株式投資に対し、不動産投資では一年生から始めるわけです。そこを「どう思い切るか」にかかっているといえるでしょう。


■ガイ・スピアの投資ルール(2016年1月20日)

バリュー投資家のガイ・スピアが著書『勘違いエリートが真のバリュー投資家になるまでの物語』にて、8つの投資ルールを紹介しています(7番目のルールは昨年12月のショートコラムにてバリュー投資の損切りルールとして取り上げました)。

1.株価を頻繁に見ない
2.人に勧められたものは買わない
3.経営陣とは話をしない
4.投資の調査は正しい手順で行う
5.自分の投資アイデアの相談は下心のない人だけにする
6.マーケットの取引時間中に株を売買しない
7.株を買ったあとに下落したら、二年間は売らない
8.現在の投資について語らない

興味深いのは、大半のルールが心の平静を保つためにあることです。

実は、私も同じようなルールを作っています。株価の値動きや他人の言動による影響を受けたくないため、次のような行為を自重しています。

●指値を出している場合を除き、場中は株価をチェックしない
●ネット上の掲示板や個人投資家のブログを見ない
●自分のポジションについて多くを語らない

人間である以上、スピアのような投資も達人も、私みたいにかろうじて生き残っている個人投資家も、感情の問題はそう大差ないということでしょうか。


■現地店舗視察のはずが(2016年1月17日)

昨日の大阪セミナー終了後、現地店舗視察も兼ねて、某チェーン店にて懇親会を行いました。九州の料理を食べさせる店です。

「料理もサービスも普通でいいから」と思い入ったのですが、芋焼酎の品揃えといい、料理の盛り付けや味といい、絶妙なトークといい、もう大満足です。良い意味で期待を裏切られました。

おかげですっかり飲みすぎてしまい、二日酔いで本日のテニスを休むことに・・・。現地店舗視察のはずが、少しばかり、羽目を外してしまったようです。

ちなみに、店長さんは「俺の店」という感じで仕切っていました。というか、好きでなければ、個人店顔負けのオペレーションはできません。

投資家でなければ、この店がチェーンだとは思わないでしょう。それにしても、社員をあそこまでヤル気にさせる社長の力量は大したものです。


■中年破産と老後貧乏(2016年1月14日)

つい先日まで「アベノミクスで日本経済復活」と囃し立てていたかと思えば、このところ「中年破産」「老後貧乏」といった不安をあおるタイトル記事が目立つようになりました。

一般大衆の欲望や恐怖心に付け込み、自社媒体に興味を向けさせるのはマスコミの常套手段です。しかし、同じ論調ばかりでは飽きられてしまい、喰いつきが悪くなります。

そこで、周期的に「欲望」と「恐怖心」のローテーションを行います。ファッションに例えれば、スカート丈やネクタイ幅と同様です。そろそろ「恐怖心」モードに入ったということでしょうか。

ただ、バリュー投資家としては世間の悲観ムードを歓迎します。そういった状況のほうが、お買い得な会社も増えるからです。


■明光ネットの賃金未払い(2016年1月13日)

昨日、明光ネットワークジャパン(4668)が業績下方修正を発表しました。主な理由は、アルバイト講師への未払い賃金を一時金として支払い、特別損失に計上するためです。

2003年から2005年にかけての小泉相場にて、ずいぶん儲けさせてもらった銘柄だけに、投資家として複雑な心境になりました。

【平成28年8月期 連結業績予想】

 
  売上高 
 営業利益
 経常利益
 純利益
 1株益
前回発表予想
19,818
3,700
3,881
2,400

89.54

今回修正予想
19,639
2,870
2,990
1,442
53.85
前期実績
18,768
3,555
3,803
2,369
85.84

学習塾にかかわらず、労働集約型産業には「本来は支払うべき経費まで削減して利益を出している」企業も少なくないようです。今回のケースが氷山の一角でなければいいのですが・・・。

公開情報のみで、この手の企業を見分けるのは難しいかもしれません。とはいえ、ビジネスモデルなどを考慮して、そういった類の企業にはなるべく近寄らないようにしたいものです。

明光ネット 株価チャート(日足)


■大風呂敷をたたんだネクステージ(2016年1月12日)

先月のショートコラムでも取り上げたネクステージ(3186)が中期経営計画の修正を行いました。市場環境の変化や競合他社との状況を考慮して、無難な数字に変更されています。

【修正前】

 
  売上高 
 営業利益
 経常利益
 純利益
2014年11月期(計画)
53,851
1,273
1,107
587
2015年11月期(計画)
67,304
2,075
1,846
1,001
2016年11月期(計画)
84,117
2,924
2,596
1,380

【修正後】

 
  売上高 
 営業利益
 経常利益
 純利益
2014年11月期(実績)
50,447
757
591
326
2015年11月期(実績)
63,113
1,269
1,340
841
2016年11月期(計画)
77,000
1,654
1,500
862

同社が大風呂敷を広げたのは、上場半年後の2014年1月です。成熟市場にて「この数字が達成できれば凄い」という強気の計画でしたが、2年後にはそれをたたむ羽目に陥りました。

当面、広田社長はオオカミ少年扱いでしょうね。


■現地店舗視察のチェックポイント(2016年1月10日)

安田隆夫氏の著書『安売り王一代 私の「ドン・キホーテ」人生』より引用します。

不思議なことに、会社の雰囲気は、そのまま社のサービスに出てしまうものだ。社員が楽しく仕事をしていない会社の商品は、絶対に売れない。これは断言する。

同感です。投資目的で飲食店などの現地店舗を視察する際は「店員さんが生き生きとしているかどうか」を一番見るようにしています。

そもそも、チェーン店に「孤独のグルメ」に出てくるような個人店のような、ハイレベルの味やサービスを望むのは無理な話。

様々な制約のある店舗オペレーションにて、スタッフが創意工夫をこらしながら楽しく働いている雰囲気であれば「また来たいな」と思います。また、そういった仕組みを作るのが経営者の仕事でしょう。

人手不足の影響か、最近は期待を裏切られることも少なくありません。それでも、新しい店はできるだけ回りたいです。


■株安と円高(2016年1月8日)

私の金融資産の半分程度は、個人向け国債や円定期です。投資資金も、今では9割以上をキャッシュで持っています。もちろん、利息はほとんど付きません。

国内外の高利回り株や債券に投資を行えば、生活費程度ならまかなえる程度の元手は持っています。「お金を遊ばせておいてもったいない」と思われる方もいらっしゃるでしょう。

ただ、私たち日本人にとって悲しいことに、株安と円高は同時にやってきます。よって、株高(円安)局面では、現金を抱えたまま、おとなしくしているのが一番です。

そのうち、世界中でバーゲンセールが始まります。土地勘のある日本株個別銘柄をじっくり選んでもいいですし、円高に乗じてS&P500のETFなどの外国株を買うのも一案でしょう。

日本円については色々と言われていますが、私たちが思っている以上に価値の高い資産です。


■TASAKI決算短信(2016年1月5日)

バリュー投資塾では、毎回、何かしらの特徴を備えている企業の決算書を分析しています。

「今月はどこにしようかな」と適時開示情報閲覧サービスで探しているうち、TASAKI(7968)の決算短信に白羽の矢が立ちました。

一見、絶好調に思えますが、おかしな箇所がいくつかあります。財務諸表の読める方には、突っ込みどころ満載ではないでしょうか。

*1月8日追記

この件について、いくつか問合せをいただきました。バリュー投資塾終了後「どこが問題なのか」を簡単に解説します。

TASAKI決算短信


■知行合一(2016年1月3日)

2011年の秋、3月の東日本大震災で急落した相場は、ギリシャショック再燃によりまたもや売られ、株式市場の雰囲気は最悪に近い状況でした。

そんな中、たまたま見つけた銘柄がクスリのアオキ(3398)です。首都圏などに比べ、競争の緩い北陸地方で業績を伸ばしているドラッグストアです。業種柄、景気の影響をほとんど受けません。

PERは1桁であり、久々に「おお、これはいけるぞ」という強い手応えを感じました。

で、どうなったかといえば、翌2012年春に分散投資の一環としてポジショントレードを行い、たった40万円ほど儲けただけでした。

相当な自信があったにもかかわらず、思い切ったポジションを取れず、しかも長く持てなかったことが悔やまれます。

今後、このような千載一遇の投資チャンスに巡り合えた場合、どのように利益を伸ばしていくかが課題です。「知行合一」が自分自身の大きなテーマかもしれません。

クスリのアオキ 株価チャート(週足)


■2016年のテーマも「深耕」(2016年1月1日)

明けましておめでとうございます。2016年のテーマは、昨年に引き続き「深耕」としました。

本業については、全般的な事業環境が昨年より悪くなると想定しています。私の手がけているビジネスは、やり方次第で儲けることもできますけど、目先の浮利を追わず、長期的な顧客満足度を高められるようにしたいです。

副業の株式投資も同様です。長期的に保有できそうな銘柄を探し、投資チャンスをじっくりと待ちたいものです。

長年続けているテニスは、サーブが多少はできるようになったので、球種(フラットとスライス)、コース(フォアとバック)の打ち分けをマスターしたいです。左打ちで長身という利点を活かして、サーブ&ボレーにも出てみたいですね。

趣味の鉄道旅行では、株主総会出席や現地店舗視察と組み合わせることを検討中です。

本年もよろしくお願いいたします。



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