2015年のテーマは「深耕」2014年のIPO銘柄77社の調査運用難
1月のバリュー投資塾テキスト目次残存者利益飲食チェーンのオペレーション
銅が急落、5年半ぶりの安値孫正義 世界を買うほら吹き3兄弟
バリュー投資塾についてやっぱりバブルかなこんな時代もあったのだ

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ショートコラム(2015年1月)

■こんな時代もあったのだ(2015年1月31日)

PCの中から、昔の資料が出てきました。会社四季報2009年夏号より、ユニークなビジネスモデルで知られている銘柄のPERと配当利回りを抜き出したものです。インフォマートやリロHDが、配当利回りで買えた時代もあったとは驚きです。

マーケットは同じことの繰り返しですから、2〜3年も待てば、再びこのような局面が訪れるかもしれません。株は、投資家不遇の時代においても、投資資金とモチベーションを維持できた強者が勝つゲームです。

コード 銘柄名
PER
配当利回り
2492 インフォマート
12.9
3.85%
3064 モノタロウ
16.9
2.39%
3769 GMOペイ
15.5
2.21%
4666 パーク24
22.1
3.59%
7956 ピジョン
16.0
2.67%
8876 リロHD
6.0
4.29%
9058 トランコム
5.9
3.35%

■やっぱりバブルかな(2015年1月30日)

高値づかみをさせられるのは、個人投資家ばかりではありません。

世の中が好景気になれば、そういったことに不慣れな企業までM&Aに走ります。当然、高い買い物となり、景気の悪化した数年後にのれんの減損などを計上するのが関の山です。

直近においても、大塚HDと伊藤忠商事が大きな投資を行い、早くも不安視する声があがっています。

●大塚HDが米バイオベンチャーのアバニア(NASDAQ上場)を買収
●伊藤忠商事が中国国有コングロマリットのCITIC(香港上場)に出資

こういったニュースを耳にするたび「やっぱりバブルかな」と思います。


■バリュー投資塾について(2015年1月28日)

自主開催セミナー「新時代のバリュー投資塾」のお問合せが増えてきましたので、「どのようなことを行っているのか」少し具体的に書きます。

参加者数は、東京・大阪とも5名様程度です(前回の東京のみ、例外的に8名様でした)。毎回のように来られるリピーターさんが大半です。

少人数ということもあり、簡単な自己紹介からセミナーが始まります。次に、日経平均などのチャートを使い、相場の状況について、お話します。ご意見・ご質問があれば、お受けします。

その後、決算書の簡単な分析を行います。といっても、一から解説するわけではなく、表紙を見ながら「どこか、気になる数字はないか」指摘していただきます。続いて、損益計算書、貸借対照表、キャッシュ・フロー計算書より、気になる数字の裏付けを取ります。

とにかく、どんどん当てていきます。このような作業が初めての方は面喰うようですが、分からなくてもヤマ勘で答えてもらったり、ヒントを出したりします。何せ、決算書は、習うより慣れろですから。

最近は、貸倒引当金の計上、のれんの減損損失などにより、大幅減益になった銘柄の決算書をケーススタディにしています。予め決算書の分析を行っておれば、投資対象にならなかったことを分かってもらうためです。旧作「バリュー投資の強化書」にて行った分析をセミナーでもやっています。

だいたい、ここまでで午前中が終わります。昼食は、皆さん同士で行ってもらいます。喉を休める意味で、私は別のところで取っています。

午後から、テキストに入ります。テキストのみ、3日前にお送りしていますので、前もって予習することもできます。テキストの内容について、意見を述べたり、質問をすることは自由です。皆さんの方が、仕事の関係で詳しいこともあり、当方が勉強になったりします。話が盛り上がり、時間が押してしまうことも少なくありません。

セミナー終了後は、楽しみにしている方も多い懇親会です。「お酒が飲めなくても大丈夫ですか」という質問もいただきましたが、現に飲めない方も参加されていますので、全然OKです。むしろ、チェーン店の視察や「ここだけの話」も出ますので、積極的に参加していただきたいです。

東京では、午後8時過ぎに懇親会も終わり、私は最終の新幹線で帰途に着きます。大阪では、もう少し遅くまで飲むこともあります。まあ、こんな感じです。

ちなみに、セミナーのレベルに関して、気にされる方もいらっしゃいます。「初心者には難しいのではないか」とか、逆に「自分は満足できるのだろうか」とかです。

ただ、講師としては、そういったことはあまり気にしていません。問題意識を持って臨めば、投資の知識は自ずと身に着くからです。一方、高いレベルを求めるのであれば、自分から発言してください。「待ってました」とばかりに対応します。

何より大切なのは、志です。次のような方のご参加をお待ちしています。

●株式投資をひとつのビジネスと考え、真摯に取り組んでいる方
●相場のいいときも、悪いときも、継続的に勉強を続ける意志のある方


■ほら吹き3兄弟(2015年1月23日)

下の写真は、私が加工したものではありません(笑)。昨年の株主総会で使用された、ソフトバンクの事業戦略説明資料に掲載されているものです。

いうまでもなく、左から日本電産永守重信社長、ソフトバンク孫正義社長、ファーストリテイリング柳井正社長です。類は友を呼ぶのか、永守社長と柳井社長はソフトバンクの社外取締役も兼任しています。

自ら「ほら吹き3兄弟」と名乗ってしまうあたりは、さすがですね(孫社長によれば、言いだしっぺは永守社長のようですが)。

私見を申し上げれば、経営者はこれぐらいで丁度いいと思っています。任期を大過なくまっとうすることしか頭にないサラリーマン社長より、よっぽど魅力的です。

ほら吹き3兄弟


■孫正義 世界を買う(2015年1月20日)

久しぶりに『週刊ダイヤモンド』を買い求めました。特集が「孫正義 世界を買う」だったからです。意外に思われるかもしれませんけど、個人的に孫さんのファンです。

しかし、ビジネス誌にヨイショ記事が掲載されたとたん、その企業の株価がピークアウトすることも少なくありません。また、借入金の多い同社は、マーケットが信用収縮に陥れば、株価が大きく下落する傾向にあります。

数年後、金融危機が再発し、「今度こそ、ソフトバンクは絶対につぶれる」という噂の広まったとき、同誌がどのような“手のひら返し”を見せるのか、楽しみにしておきます。そういう意味でも、今週号は永久保存版です。


■銅が急落、5年半ぶりの安値(2015年1月15日)

私自身、ベースメタルの代表選手である銅価格を経済指標として重視しています。銅は、電線をはじめ、工業用に広く使われており、景気動向と密接に関連しているからです。また、流通量も多く、投機の対象にも比較的なりにくい(全くではない点に注意)といわれています。

このショートコラムでも、2014年3月12日付の銅は景気を知っている、10月21日付の再び3ドルを割り込んだ銅価格で取り上げました。2回とも、節目とされている1ポンド当たり3ドルをいったん割り込んだものの、すぐに反発しています。ところが、今回ばかりは3ドルを切った後も下げ止まらず、5年半ぶりの安値をつけました。

原油価格下落の陰に隠れて、あまり目立っていないようですが、一大事だと思っています。今後の推移にも注目したいです。

銅価格チャート(1年)


■飲食チェーンのオペレーション(2015年1月14日)

先日の東京出張では、人手不足の影響なのか、飲食チェーンにおけるオペレーションの不手際が目につきました。

まず、1日目のお昼に入ったカレーのココイチでは、新入りらしき店員が「調理場の整理整頓を徹底するように」何度も注意されていました。段取りも今ひとつで、注文したチキンカツカレーが出てくるまで10分以上待たされました。チキンカツは油切りができておらず、カレールーも冷めていました。そのうえ、福神漬けをスプーンの上にぎっしり詰めてあり、取り出すのに一苦労するおまけつきです。こんなことは初めてでした。

次に、2日目の懇親会を行った磯丸水産は、もっとひどかったです。2階に上がったのですが、店員は1人だけ。休日の17時台という客入りの少ない時間帯にもかかわらず、いっぱいいっぱいでした。対応も何かと遅く、入店から乾杯まで10分以上かかる始末です。注文が通ってなかったことも一度ではなく、締めのラーメンを頼んだ人が「他店では、もっと美味しかったのですが」とこぼしていました。これでは「二度と行きたいない店リスト」に入れざるを得ないでしょう。

飲食店を見て回ると、チェーン店化によるスケールメリットよりスケールデメリットが目立つケースも少なくありません。ときおり、人気化する業態が表れるものの、参入障壁の低さもあり、長期保有銘柄を見つけるのは難しいと思っています。


■残存者利益(2015年1月10日)

株式投資は「ほぼ周期的に訪れる、厳しい下落相場を生き残った者だけが残存者利益を得る」ゲームだと認識しています。一時的な株成金で終わるか、相応の富を築けるかは、逆境時の対応にかかっているといえるのです。

株価のサイクルを考慮すれば、いつ相場が反落しても不思議ではない状況です。「残存者利益を得るために、どう行動すべきか」を考えておきたいものです。


■1月のバリュー投資塾テキスト目次(2015年1月7日)

どうにか、1月のバリュー投資塾テキストが完成しましたので、目次を掲載しておきます。

なお、東京会場は今日がお申込み締切となっておりますが、 若干名の残席がございます。本日1月7日(水)中にメールをいただければ対応いたします。

ご注意:ケーススタディを盛り込んでいますが、銘柄推奨を行うセミナーではありません。

1月のテーマは「2014年のIPO銘柄分析」です
日時・場所

2015年1月12日(祝) 10:30〜16:50 東京・大井町 きゅりあん

2015年1月25日(日) 10:30〜16:50 大阪・天満橋 エル・おおさか

セミナー終了後、懇親会を開催します(費用は実費です)。

人数

少人数制(10名様程度まで)

受講料

銀行振込 25,920円 当日現金 28,000円

3日前までのキャンセルは返金いたします。それ以後のキャンセルは次回以降の受講に振替させていただきます。

内容 2014年のIPO銘柄を分析して、将来の成長株候補をピックアックする作業を行います。投資家であれば、年に一度は行っておきたいルーチンワークです。
テキスト
目次

1 2013年のIPO銘柄フォロー
1−1 アメイズ(6076)
1−2 サンワカンパニー(3187)
1−3 エナリス(6079)

2 2014年のIPO銘柄分析
2−1 サイバーリンクス(3683)
2−2 丸和運輸機関(9090)
2−3 白鳩(3192)
2−4 ニュートンFC(7169)
2−5 メドピア(6095)
2−6 鳥貴族(3193)
2−7 ホットランド(3196)
2−8 アルファポリス(9467)
2−9 エラン(6099)
2−10 SHIFT(3697)
2−11 弁護士ドットコム(6027)
2−12 アトラ(6028)
2−13 SFPダイニング(3198)
2−14 マークラインズ(3901)
2−15 メディカル・データ・ビジョン(3902)
2−16 ヨシックス(3221)
2−17 MRT(6034)

3 銘柄選択と売買
3−1 成長株投資家からのアドバイス
3−2 成長株の買い時
3−3 銘柄選択基準
3−4 2つの売買手法
3−5 トレンド追随型(順張り型)の長所と短所
3−6 逆張り型の長所と短所
3−7 ケーススタディ:MonotaRO(3064)


■運用難(2015年1月6日)

本日、長期金利が0.3%を割り込みました。アベノミクスにより、景気回復が見込めるのであれば、上昇して然るべきですが。

株式投資に本腰を入れる時期でもなさそうですし、当面、運用難が続くかもしれません。とりあえず、比較的金利の高い定期預金に避難している状況です。

次の投資チャンスが訪れるまで、マーケット氏との我慢比べになりそうですね。


■2014年のIPO銘柄77社の調査(2015年1月4日)

今月開催のバリュー投資塾に向けて行っていた、2014年のIPO銘柄77社の調査がほぼ終わりました。

リクルートなどの例外を除き、全般的に小粒の企業が多い印象を持っています。それでも、調べてみると、次の弱気相場で安値を仕込みたい銘柄がいくつか見つかりました。

メルマガにも書きましたように、リーマンショックのような弱気相場にて、MonotaROみたいな本物の成長株に投資するのがひとつの理想形です。

あのときは、同社に強い確信を抱いていたにもかかわらず、少ししかポジションを持っていませんでした。しかも、東日本大震災後の短期的な戻り相場で手放しています。

2008年10月の大損により、自分自身のリスク許容度が極端に低下していたので、止むを得なかったのかもしれませんが、持続できなかったのが心残りです。

今度は、もっと上手にできるよう、準備だけはしておきたいと思っています。当分、官製相場が続き、待ちぼうけを食らったとしても。


■2015年のテーマは「深耕」(2015年1月1日)

新年おめでとうございます。2015年のテーマは「深耕」です。

これまで、毎年のように「何か新しいものに挑戦したい」と意気込んでいたのですが、今やっていることを深耕するのも一計かと思いました。

本業に関しては、株式投資セミナー講師や書籍・レポート執筆者としての付加価値をより高めたいです。

副業の投資についても、あれこれと手を出し、やたらめったら売買するより、銘柄を絞り、じっくりと投資チャンスを待つ方向で考えています。

長年続けているテニスは、週末の楽しみから、少しは上達するできるよう、力の入れ方を変えたいです。趣味の鉄道旅行も、年に2回は行きたいですね。

何となく過ぎ去ってしまった感のある2014年の反省から、本年は充実した年にしたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。



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