再エントリーのタイミングクスリのアオキ、取締役が3人辞任
塩漬け株解消アクションプラン『ゾーン』と『投資苑』銘柄選びより大切なこと
花王が買われ、野村が売られる相場食のパラダイムシフト
日本取引所の株価チャート株価が急落した日本トリム

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ショートコラム(2014年4月)

■株価が急落した日本トリム(2014年4月30日)

4月24日(木)に日本トリム(6788)の決算発表がありました。平成26年3月期は、四季報予想を上回る好決算でした。

 
 売上高 
 営業利益
 経常利益
当期純利益
 1株益
四季報予想
13,000
2,950
3,200
2,240
263.3
会社発表
13,144
3,114
3,442
2,507
296.7

一方で、平成27年3月については、6.5%増収、2.1%営業減益という、控えめな数字を出してきました。

 
 売上高 
 営業利益
 経常利益
当期純利益
 1株益
四季報予想
14,500
3,500
3,750
2,250
264.5
会社発表
14,000
3,050
3,130
1,940
229.5

地合いの悪化もあり「翌日は売られるだろうな」とは思っていましたが、起こった事態は想像をはるかに超えていました。大量の売り注文により2日連続のストップ安売り気配となり、本日も大幅に下げています。おそらく、どこかの機関投資家が見切り売りを出したのでしょう。

  2012.9 2013.3 2013.9
外国
8.7%
10.0%
9.8%
投信
5.1%
4.2%
12.7%

同社株のように、機関投資家(特に投信)の持株比率が急上昇して、10%を超えている銘柄は、このような売られ方をされる恐れがあります。決算発表をまたいでホールドすべきかどうか、よくよく考えたいものです。

日本トリム 株価チャート(日足)


■日本取引所の株価チャート(2014年4月28日)

下図は、2012年7月から2013年6月にかけての日本取引所グループ(8697)の日足チャートです。このチャートを元に、同社株の買い場・売り場を探ってみましょう。

同社株は、ローソク足と移動平均線より、2012年12月上旬より上昇トレンドに転じたと判断できます。しかし、まだ2012年夏場の高値は抜いていません。よって、12月中は、打診買いにとどめた方が無難です(現に、年明けにちょっとした調整局面があり、大きなポジションを取っていれば、ここで振り落とされた可能性もあります)。

その後、2013年1月半ばに、やや不完全ながらもカップ・ウィズ・ハンドルのチャートパターンが完成して、2012年の高値をブレイクアウトしました。この時点で、本腰を入れて買っていきます。25日移動平均線との乖離に注意しつつ、1月中に買い付けを終えるのがベターです。

1月中旬以降5月中旬までは、一度も25日移動平均線を割り込むこともなく、上昇トレンドで推移しました。楽にホールドできた局面です。ただ、4月上旬より、上昇スピードに弾みがつき、移動平均線との乖離も目立ってきました。いつ天井をつけてもおかしくない状況といえます。

最初に売りサインが出たのは、4月下旬です。移動平均線より一足早く、MACDから売りサインが出ました。少しずつ売りはじめ、25日移動平均線が下向きに転じる5月下旬までに売り終えれば、理想的な売買ができたことになります。

とまあ、このような“後出しじゃんけん”であれば、誰にでも分析できます。それでも、やった方がいいと思います。次回の上昇相場にて、理想の売買に少しでも近づけるためです。

たとえ1銘柄でも、ある程度は満足できる売買ができれば、ポートフォリオ全体のリターンも相当改善されるのではないでしょうか。

日本取引所 株価チャート(日足)


■食のパラダイムシフト(2014年4月26日)

最近、食のパラダイムシフトともいえる「気づき」を得られた本があります。

炭水化物が人類を滅ぼす
日本人だからこそ「ご飯」を食べるな

2冊とも「炭水化物である米やパンなどの主食を減らすことにより、糖質の取り過ぎを防げ、無理に食事を減らさなくてもダイエットでき、健康になれる」という内容です。いわゆる、糖質制限ダイエットです。

実は、私自身も似たような経験をしています。

昨年7月、体重が69キロを超え、ウエスト88センチのズボンがきつくなりました。このままでは、ズボンがすべて買い直しになります。

さすがに「これはまずい」と思い、ダイエットを決意しました。しかし、食事の量はすでに減らしています。そこで、苦肉の策として、お昼の麺類+ライスを麺類だけにして、おやつに食べていた菓子パンをやめました。

するとどうでしょうか。みるみるうちに体重が減りはじめ、今では体重62キロ、ウエスト79センチという、20年前の数字に戻っています。その結果、ダブダブになり過ぎて、ズボンの買い替えが必要という、嬉しい誤算となりました。

要するに、高カロリーの豚カツなどを極力控えていたにもかかわらず、主食がそのままだったため、やせなかったわけです。この2冊を読んでからは、肉類を多めに取り、なるべくライスを食べないようにしています。今後は、朝食のパン、昼食の麺類(両方とも炭水化物)を他のものに代替できないか、考えてみるつもりです。

体重とウエストが気になっている方は、できる範囲にて、この糖質制限ダイエットの考え方を取り入れてみてください。

たとえ飲みに行く機会が多くても、ビールは1杯だけにして、焼酎やウイスキーに切り替え(日本酒は不可)、締めのお茶漬けやラーメンを食べなければ、そんなに太らないはずです。


■花王が買われ、野村が売られる相場(2014年4月25日)

今年に入り弱含みの日経平均ですが、その中でも特に売られているのが野村HDなどの証券株です。一方で、花王のようなディフェンシブ株が買われています。

こういった流れを見る限り、相場の潮目が変わってきたのかもしれません。

花王 株価チャート(日足)

野村HD 株価チャート(日足)


■銘柄選びより大切なこと(2014年4月18日)

今年に入って、アベノミクス相場の先行きが怪しくなってきました。また、世間を見渡しても「そろそろ、相場のピークではないか」という兆候が表れはじめました。

株式投資においては、個別銘柄の選択よりも「いつ相場に入り、どの段階で相場から出るか」という入口・出口戦略の方がはるかに重要です。

私自身も、2007年から2008年にかけて、この視点が抜け落ちていました。そのため、長居しすぎたり、下落相場を買い向かったりして、余分ともいえる手痛い損失を負いました。

今では、マクロ経済分析とテクニカル分析の併用により、いかにして「相場サイクルを捉えるか」に力点を置いており、5月開催のバリュー投資塾では、この話をメインにすべく準備を進めております。

ご参加を希望される方はメールにて、氏名(漢字とカナ)、郵便番号、住所、電話番号、カナ振込人名(ご本人と異なる場合)を記入してお申込みください。折り返し、振込口座などのご案内をいたします。

ご注意:ケーススタディを盛り込んでいますが、銘柄推奨を行うセミナーではありません。

5月のテーマは「相場サイクルの捉え方」です
日時・場所

2014年5月24日(土) 10:30〜16:50 東京・大井町 きゅりあん

2014年5月11日(日) 10:30〜16:50 大阪・天満橋 エル・おおさか

セミナー終了後、懇親会を開催します(費用は実費です)。

人数

少人数制(10名様程度まで)

受講料

銀行振込 25,920円 当日現金 28,000円

3日前までのキャンセルは返金いたします。それ以後のキャンセルは次回以降の受講に振替させていただきます。

内容

マーケットの状況が難しくなってきたこともあり、マクロ経済分析、テクニカル分析を併用した「相場サイクルの捉え方」を解説します。

また、知識以上に大切な「投資家自身の姿勢」「投資手法の改善」についても、私自身の経験をふまえて、お話します。

テキスト
目次

1 投資家と相場サイクル
1−1 個人投資家が生き残れない理由
1−2 長期投資の有効性
1−3 銘柄選択だけで乗り切れるか
1−4 有終の美を飾るために

第2部 マクロ経済分析
2−1 金利(FFレート)
2−2 日銀マネタリーベース
2−3 ISM製造業景況感指数
2−4 銅価格
2−5 雇用統計(有効求人倍率)
2−6 世間の株式投資への関心度

第3部 移動平均線を用いた投資判断
3−1 6つのポジション
3−2 ポジション別の発生頻度
3−3 ポジション別の基本戦略
3−4 2000年の日経平均
3−5 2003年の日経平均
3−6 2007年の日経平均
3−7 2012年の日経平均

第4部 グランヒルの法則
4−1 8つの法則
4−2 2005〜2008年の日経平均
4−3 2011年のMonotaRO(3064)
4−4 2012年からのクスリのアオキ(3398)

第5部 ブレイクアウト
5−1 ブレイクアウトとは
5−2 瑞光(6279)
5−3 東建コーポレーション(1766)
5−4 ファンコミュニケーションズ(2461)
5−5 SHOEI(7839)
5−6 シュッピン(3179)

第6部 投資家自身の姿勢
6−1 トレーダーの分類
6−2 自己陶酔と自暴自棄
6−3 勝つ姿勢の確率

第7部 投資手法の改善
7−1 投資手法の改善プロセス
7−2 損益状況の把握
7−3 損失原因の特定
7−4 改善後の損益再計算
7−5 利益状況の確認
7−6 投資方針の再作成


■『ゾーン』と『投資苑』(2014年4月16日)

投資家は、自分が儲からないのは「株式市場や個別銘柄の分析が足らないからだ」と思い込みがちです。

しかしながら、実際には、投資家自身の行動に問題を抱えているケースが少なくありません。そういった心理的な側面に光を当てている本が『ゾーン 勝つ相場心理学入門』と『投資苑(とうしえん) 心理・戦略・資金管理』です。

2冊とも、トレーダー向け書籍のような印象を受けますが、ファンダメンタル分析をベースにじっくりと中長期投資を行ってきたまじめな方にこそ、読んでほしい本です。きっと、目からうろこが落ちます。

なお、トレーダーズショップではDVD 「ゾーン」 プロトレーダー思考養成講座の先行販売がはじまっています。『ゾーン 勝つ相場心理学入門』著者のマーク・ダグラス氏による講座の日本語版です。

この際、投資のメンタル面についても、分析対象に加えてみませんか。


■塩漬け株解消アクションプラン(2014年4月15日)

株式投資において、一番避けたいのは塩漬けです。というのも、塩漬けは百害あって一利なしだからです。

●投資資金が死んでしまい、新たな投資を行えない
●心が折れた状態になりやすく、投資に対するモチベーションを維持できない
●いつまでたっても負けを認めず、反省もないので、投資のやり方を改善できない

そこで、拙著『〈新〉角山式 副業の株 儲けの方程式』やローリスクで着実に儲けるバリュー投資セミナーDVDでも取り上げている、とっておきの塩漬け株解消方法を紹介します。

やり方は、下のフローチャートのとおりです。もし、塩漬け株にお悩みであれば、試してみてください。

塩漬け解消アクションプラン


■クスリのアオキ、取締役が3人辞任(2014年4月11日)

先日、ショートコラムでも取り上げたクスリのアオキで社長交代が行われました。

新社長は、創業者でもある青木桂生会長の実息、青木宏憲氏(41歳)。それと共に、組織変更や人事異動も実施される模様です。

社長交代時、組織変更は割と見受けられますけど、気になったのは取締役が3人も辞任していることです。

●メインバンク出身で、財務畑を歩んできた取締役(62歳)
●長年にわたり、薬事を担当していた取締役(56歳)
●イオンから来ている社外取締役(63歳)

オーナー経営の企業は、社長交代の際に問題が生じるケースも珍しくありません。業績好調にもかかわらず、昨年夏頃より株価が軟調な点も気がかりです(事情通の投資家が売っているのでしょうか)。

とにかく、個人投資家としては、チャートに逆らわないことです。投資を検討するのは、機関投資家が新社長の経営手腕を評価してからでも遅くないと思います。

クスリのアオキ 株価チャート(日足)


■再エントリーのタイミング(2014年4月3日)

下図は、2012年におけるクスリのアオキ(3398)のチャートです。

年初から買っており、春先の主力銘柄でしたが、5月の日経平均急落に連れ安したので、いったん利食いました。相場の先行きなんて分かりませんから、この時点での投資判断は妥当だったと思っています。

問題はその後です。調整を終えた株価は、6月に4月高値付近でもみ合った後、上に抜けています。典型的な保ち合い上放れです。

この時点で、買い直しておけば、年後半の上昇に乗ることができました。今後、テクニカル的要因で振り落とされた銘柄については、再エントリーのタイミングを図れるようになりたいです。

クスリのアオキ 株価チャート(日足)

チャートの出典:msnマネー



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