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80mkII愛友会 別館

2015/02/16(月) PC-8001の2Dシステムディスク(追記あり)

PC-8001
先日の8001用の1Dシステムディスクの記事に続き,今回は2Dシステムディスクの話。
2D用システムディスクPC-8034-2Wは,フロッピードライブPC-8031-2Wの本体に付属品として添付されていましたが,PC-80S31以降は添付されず別売り(\5,000)となりました。

こちらは私が所持しているシステムディスクPC-8034-2Wと取扱説明書PC-8034-2W-UMの写真です。

中古で購入。ディスクラベルの右下に日付のスタンプが押されています。先代のオーナーは昭和60年11月14日購入と言うことでしょうか。1985年ですからSRの登場より後です。結構新しいですね。


1Dのシステムには複数のバージョンがありましたが,2Dのシステムは私の知る限りでは1種類しかありません。
以下は,私が所持するPC-8001用2Dシステムディスクの起動画面です。

1D用と区別するためか,起動メッセージは"Two surface disk version"と表示されています。長い。


PC-8034-2Wは製品版を購入する他に,PC-8801mkII/SR/TRのシステムに付属しているPC-8801一部機種のシステムディスクに含まれる"ngen.n88"というユーティリティを実行することで生成することができます。
PC-8001の直系であるはずのPC-8001mkII/SRのシステムディスクには,こんなユーティリティは含まれていないというのに。羨ましい。


生成されるのは起動ディスクのみで,付属ユーティリティは一切含まれません。
フォーマットやバックアップなどは88用システムディスクのユーティリティで代用します。
しかしこの88用ユーティリティには,PC-8034-2Wのシステムディスクに含まれていた"SStoDS", "DStoSS*"に相当する機能は含まれていないので,1Dディスクと2Dディスクの間でファイルを転送したい場合はPC-8034-2Wを入手するか,自分でプログラムを作成しなければなりません。


PC-8801mkIIFR/MR以降は公式にはN-BASICのサポートが無くなってしまったためか,PC-8801の後期機種では,"ngen.n88"はシステムディスクに含まれなくなってしまいました。
しかし,ほぼ同等品である"NGEN.BAS"というプログラムが,NECの運営するパソコン通信サービスPC-VANで配布されていました。
配布ファイルには,特に利用資格/配布条件などの記述は見当たりません。NECが運営するサービスで配布されているくらいですから「PC-8801用システムディスクの所持者であればN-BASIC用2D版DISK BASICは自由に使える」というのがNECの公式見解と言うことで良いのでしょうか?

この"NGEN.BAS"で生成されるシステムディスクもバージョンはPC-8034-2Wと同じ[20-Sep-1981]で,DISK BASICの機能は完全に同等です。ただし,IPLの部分が少し改良されています。
通常はPC-8034-2WをN88モードで起動するとリセットとディスクアクセスを延々と繰り返すというあまり嬉しくない状況になるのですが,この"NGEN.BAS"で生成されたシステムディスクはN88モードで起動するとN88 BASICのROMモードとして起動します。
しかし,この改良の代償として失われた機能もあります。
前回1Dシステムの記事で紹介したThunderbolt氏のBlog記事では,2Dのシステムを1DのFDDで起動するとエラーメッセージが表示されると説明されていますが,"NGEN.BAS"で生成されたシステムはこの機能が削除されています。
いまさら1DのFDDなど使わないだろうと考えたのでしょうか。とりあえず,このシステムを1DのFDDで起動するのはやめておいた方が良いでしょう。

ちなみに,この"NGEN.BAS"はPC88.gr.jpのSoftware Libraryにて再配布されています。
PC-8801用システムディスクの正規ユーザで,どうしてもN-BASIC用2D版システムディスクが必要になった方は,こちらから入手しましょう。


※2015/2/19追記
"ngen.n88"がシステムディスクに含まれるのはPC-8801mkII/SR/TRと記載したのですが,chaos氏の「懐古庵」にある情報によると,PC-8801/mkIIFR/mkIIMRにも"ngen.n88"は含まれるとのことでした。

なぜこのような判断をしてしまったかというと,私はPC-8801用のシステムディスクは所持していないので,PC-8801のユーザースマニュアル(PC-8801-UM)とPC-8801mkIIのユーザーズマニュアル(PC-8801MK2-UM)を比較して確認したためです。
PC-8801の方ではディスクユーティリティについて説明されている章には"ngen.n88"の説明が無かったのに対して,PC-8801mkIIの方には"ngen.n88"の説明が記載されていたので,PC-8801のシステムディスクに"ngen.n88"は含まれていないものと判断してしまいました。

FRの方は,FR本体を中古で購入したときにシステムディスクの原本が付属しておらず,「N88 BASIC SYSTEM DISK BACK UP」というラベルのディスクが付属していたので,これを原本として使っていました。
これがそのディスクの中身です。バージョンは[May 24,1985]。

FRでN-BASICは使えないのだからと,前の持ち主が"ngen.n88"だけ消してしまったのかもしれません。
で,FRに含まれないのであればMR&それ以降にも含まれないだろうと判断してしまいました。

また,SR/TRについても30年近く前に聞いた話を前提にしているので怪しいです。
というわけで,私が書いた「システムディスクに"ngen.n88"が含まれる機種」に関する情報は怪しいので忘れてください。

1: CD-R 2015年02月19日(木) 午後10時47分

ドライブに付属されてたんですか、自分は、PC-80S31Kが初めての外付けドライブだったので、一緒にシステムディスクも購入しました(STAR社の201互換カラープリンタも同時に)。テープで使用してる期間が長かったので速さに感動しました。

2: apaslothy 2015年02月19日(木) 午後11時28分

私はPC活用研究掲載のS-DOSやOh!PC掲載のS-DOS 80を使う予定だったので,純正のシステムディスクはドライブと一緒には購入しませんでした。
ディスク購入直後はひたすらテープ用ソフトをディスクにコンバートしてましたが,作業が終わったら非常に快適になりましたね。
意味も無くサイズの大きなプログラムを何度もロードしたりして,喜びに浸ってました。

3: CD-R 2015年02月19日(木) 午後11時49分

こんばんは。ディスク版へコンバートは、私もやりました。テープローダ解析も夢中になっておこないました。ハドソンやボーステックやエニックス等、いろいろしましたね。これが意外と面白かったです。ゲーム狂人の宇宙旅行やエギーとかコンバート後に何度も遊びました。マリオブラザースを遊ぶのに25分とか今では、嘘かと思えるほど遅かったものが数分で遊べる様になったんですねよね。友人のPC-88のゲームグラフィックを利用することにも利用してました。

4: UME-3 2021年09月21日(火) 午後1時11分

超今更ですが88FR/MRのシステムディスクにngen.n88は含まれていないのが正しいです。88FR-30が最初のパソコンで、NEW ON 1でNモードになれる手段はあるものの(これは一応マニュアルにかろうじて掲載されている)、最初のうちはNモードでディスクが使えなくて悔しい思いをしましたので間違いありません。
仕様上N-BASICが削られたこととも関係しているんでしょうね。

5: apaslothy 2021年09月25日(土) 午前0時11分

情報,ありがとうございます! なるほど,懐古庵さんの情報の方が誤りでしたか。
まあ,NEC純正のDISK BASICはマシン語の保存も出来ませんし,雑誌掲載ソフトも動かないのが多いので,使えてもあまり役に立たずにガッカリしたかも(;^^


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