80mkII愛友会 別館

本日の更新は「David's Midnight Magic for PC-8001mkII」の紹介です。

PC-8801用のテープ版をPC-8001mkIIに移植してみました。
ピンボールはコンピューター用ゲームとしても多くの作品が発売されていますが，私が知る限りではPC-8001mkII用のピンボールは市販／書籍掲載共に一般向けに公開された作品は無いので，PC-8001mkII用も欲しいなと思ったのがきっかけです。
コンバータも公開しましたので，興味のある方はお試しください。

動画もアップロードしてみたので，よろしければこちらもどうぞ。



本作品は，システムソフトがブローダーバンド社から許諾を受けてPCシリーズ向けに移植を行った作品の1つです。
ロードランナーやチョップリフターは多くの機種に移植されているので有名ですが，本作品はNEC PCシリーズ以外の国内機種にはほとんど移植されていないので，日本では少々マイナーな作品かもしれません。
PCシリーズ用としてはPC-6001シリーズ全機種／PC-8801シリーズ全機種／PC-9801シリーズ全機種用が発売されています。中でも，PC-6001mkIISR/PC-6601SR用は本体付属ソフトになっているほどです。
これほどまでにNEC PCシリーズではおなじみのソフトでありながら，残念ながらPC-8001シリーズではPC-8001mkIISR用しか発売されていませんでした。
今回PC-8001mkII用に移植されたことで，PC-8001シリーズの仲間はずれ感をいくらか解消できた気がします。
これでPC-8201等のモバイル機を除けば，NEC PCシリーズで本作品が遊べないのはPC-8001とPC-100位でしょうか。


本作品の内容は，比較的シンプルで質実剛健な雰囲気です。
派手な動きによる演出は控えめで，堅実にターゲットを消しつつボーナスポイントを稼いでいくゲームスタイルになります。
最近は老化のせいか，この手の反射神経や集中力を必要とするゲームはつらくなってきてるので，私の腕前はかなり今ひとつです。
上級プレイヤーであれば1000万点も可能なゲームなのですが，私はその10分の1の100万点も出せたことがありません。
台揺らしの有効な使い方が分かってないので，これの使い所が分かればもっと上手になると思うのですが。まだまだ修行不足です。


PC-8001mkIIへの移植作業は，かなり簡単でした。
解像度の違いから，ボールやフリッパーの動きで修正が発生するのではと予想していたのですが，この辺は88用も320×200の解像度で作成されていて，全く修正する必要がありませんでした。
PC-6001シリーズにも移植されているだけあって，全体的にプログラムの共通化が行われているのではないかと予想してます。
これなら，ソースコードを持ってるシステムソフトの人が移植すれば1～2日程度で8001mkII用を作ることも可能だったと思うのですが。ロードランナーの売上げがあまり良くなかったのですかねぇ．．．

また，ちゃっくんぽっぷの時と同様にパレットを使った演出は全て省略しています。そのため，ただでさえシンプルな演出がさらに寂しくなってしまいました。点滅処理などを自前で行っているPC-6001mkII用に比べると，かなり残念な移植です。
というか，個人的には88用でなくPC-6001mkII用を移植できたら良かった思ってます。これならグラフィックも元から320×200 4色なので，88用よりも簡単に移植できたはずです。サウンドに関してはPSG搭載の拡張ボードが必要になってしまいますけど。
以前から，88用よりもPC-6001mkII用ソフトの方がPC-8001mkIIへの移植に適しているのではと思える案件は度々あるのですが，60用ソフトは88用に比べると入手が難しいので，なかなかうまく行きません。


ところで，前の方で「PC-8001mkII用のピンボールは市販／書籍掲載共に一般向けに公開された作品は無いので」と書きましたが，一般公開されてない作品ならI/Oプログラムコンテストで入賞した「ミラクル・ピンボール」があります。
以下はI/O 1984/10に掲載された画面写真です。

前回記事にしたUOOTOYと同じ第1回2次募集での受賞です。見た目はなかなか面白そうな印象を受けます。
しかし，残念ながら製品化も書籍へのリスト掲載も行われなかったようです。同じ回で入賞した「NELTON」や「PARISH」は一般公開されたというのに。
PC-8001mkIIオリジナルのピンボールゲームということで非常に貴重な存在だと思うのですが，本当にもったいないです。