▼ 2015/02/20(金) PC-8001の2Dシステムディスク その3
【PC-8001】
前回の記事で「海外ではインテリジェントタイプの5''2D FDDが発売されていないから,PC-8001用5''2D版 DISK BASICも発売されていない」という仮説を立てました。
しかし,インテリジェントタイプの5''2D FDDを内蔵した機種であるPC-8801mkIIARのことを忘れていましたので,これについて考察してみます。
こちらは,シンガポールの新聞 The Straits Times紙の1985/9/14版に掲載されたPC-8801mkIIARの広告です。
広告に掲載されているスペックからすると,PC-8801mkIISRモデル20相当のPCだとわかります。
FDDが1台だけだったりモノクロCRTとのセット販売だったりと,価格を抑えるための努力が見られますね。
とりあえず,説明書を見てスペックを確認してみます。
以下は,私が所持しているPC-8801mkIIAR USERS GUIDE(PC-8801AR-UM)のコピーの写真です。
前回の記事で海外のPC-8801用5''2D FDDはDMA転送タイプの機種だけが発売されたという話をしましたが,このPC-8801mkIIARはインテリジェントタイプのFDDへと戻ってしまいました。
本体のスペック表には,サブCPU/ディスクコントロール用のROM&RAMが搭載されていると明記されています。
その他のスペックもほとんど同じです。違うのは電源が220Vで漢字ROMが見当たらない所くらいでしょうか。
従来のDMA FDD版88用ソフトを動かすためには,PC-8831B/PC-8881Bを増設する必要がありそうです。
周辺機器や互換性に関する説明で出てくる機種名は末尾にBが付いたものがほとんどでした(ケーブル類などは末尾Aのものもあり)。
ARという型番から最初はアメリカで売られていた機種だと予想していたのですが,実際は違っていたようです。
さて,このサイト的に最も重要であるN-BASICの存在ですが,このPC-8801mkIIARではしっかりと残されています。FRの様に起動モードスイッチからN-BASICが削除されたりしてはいません。
説明書にも,N-BASICでの起動方法/N-BASIC用マシン語モニタの使い方/N-BASIC用のターミナルモードの説明などが記載されています。
それでは,N-BASIC用のシステムディスク生成ユーティリティ"ngen.n88"の存在はどうか? という一番肝心な問題ですが...残念ながらこれは確認できませんでした。
ディスクユーティリティの説明については,ディスクのコピーに関する説明のみが記載されていて,その他のツールについては全く説明がありません。せめてファイル一覧の画面写真でもあれば...
ディスクを取り出す所の説明には「For N-BASIC, be sure to confirm execution of REMOVE(意訳:N-BASICの場合はREMOVEを必ず実行すること)」といった文章もあるので,一応N-BASICでディスクを取り扱うことも想定しているようです。
ただし,これはPC-8031A用の1D版ディスクの動作だけが対象なのかもしれません。
結局現状の情報では,海外で5''2D版N-BASIC用システムディスクが存在するかは不明という結果になりました。
やはり,実物を見てみないと正確な情報はわからないですね。
しかし,インテリジェントタイプの5''2D FDDを内蔵した機種であるPC-8801mkIIARのことを忘れていましたので,これについて考察してみます。
こちらは,シンガポールの新聞 The Straits Times紙の1985/9/14版に掲載されたPC-8801mkIIARの広告です。
広告に掲載されているスペックからすると,PC-8801mkIISRモデル20相当のPCだとわかります。
FDDが1台だけだったりモノクロCRTとのセット販売だったりと,価格を抑えるための努力が見られますね。
とりあえず,説明書を見てスペックを確認してみます。
以下は,私が所持しているPC-8801mkIIAR USERS GUIDE(PC-8801AR-UM)のコピーの写真です。
前回の記事で海外のPC-8801用5''2D FDDはDMA転送タイプの機種だけが発売されたという話をしましたが,このPC-8801mkIIARはインテリジェントタイプのFDDへと戻ってしまいました。
本体のスペック表には,サブCPU/ディスクコントロール用のROM&RAMが搭載されていると明記されています。
その他のスペックもほとんど同じです。違うのは電源が220Vで漢字ROMが見当たらない所くらいでしょうか。
従来のDMA FDD版88用ソフトを動かすためには,PC-8831B/PC-8881Bを増設する必要がありそうです。
周辺機器や互換性に関する説明で出てくる機種名は末尾にBが付いたものがほとんどでした(ケーブル類などは末尾Aのものもあり)。
ARという型番から最初はアメリカで売られていた機種だと予想していたのですが,実際は違っていたようです。
さて,このサイト的に最も重要であるN-BASICの存在ですが,このPC-8801mkIIARではしっかりと残されています。FRの様に起動モードスイッチからN-BASICが削除されたりしてはいません。
説明書にも,N-BASICでの起動方法/N-BASIC用マシン語モニタの使い方/N-BASIC用のターミナルモードの説明などが記載されています。
それでは,N-BASIC用のシステムディスク生成ユーティリティ"ngen.n88"の存在はどうか? という一番肝心な問題ですが...残念ながらこれは確認できませんでした。
ディスクユーティリティの説明については,ディスクのコピーに関する説明のみが記載されていて,その他のツールについては全く説明がありません。せめてファイル一覧の画面写真でもあれば...
ディスクを取り出す所の説明には「For N-BASIC, be sure to confirm execution of REMOVE(意訳:N-BASICの場合はREMOVEを必ず実行すること)」といった文章もあるので,一応N-BASICでディスクを取り扱うことも想定しているようです。
ただし,これはPC-8031A用の1D版ディスクの動作だけが対象なのかもしれません。
結局現状の情報では,海外で5''2D版N-BASIC用システムディスクが存在するかは不明という結果になりました。
やはり,実物を見てみないと正確な情報はわからないですね。
- TB-URL(確認後に公開) http://www5f.biglobe.ne.jp/~apaslothy/cgi_bin/adiary/adiary.cgi/017/tb/
1: CD-R 2015年03月04日(水) 午前6時22分
こんにちは、PC-8801mk2ARは2ちゃんねるのスレにリンクがはってあったので見たことがあります。どれぐらいのユーザがいたのか?気になります。海外だと、MZシリーズの方がメジャーな印象がありますがどうなんでしょう?
2: apaslothy 2015年03月06日(金) 午後9時14分
インターネットで検索した範囲では,88ARのみならずNEC PCの海外ユーザ自体がものすごく少ないという印象でした。
私からみてもMZの方がメジャーな雰囲気です。
NECは国内が好調だったので,海外への力の入れ方が甘くなってしまったのかもしれませんね。