キングオスカー オイルサーディン



キングオスカー・オイルサーディン。左が旧バージョン、右が新バージョン。

 オイルサーディン、つまり、イワシの油漬けの缶詰です。
 「キングオスカー」というノルウェーのメーカーで(製造はポーランド)、19世紀のノルウェー国王オスカー2世がその品質を認めて、自身の肖像画を商標に使うことを許可したという逸話があります。
 存在を知ったのは、予備校の時か大学入学直後に買った雑誌に「世界の逸品食品」みたいな記事で掲載されていたことによります。
 当然、それまでオイルサーディンに興味を持ったことは無く、缶詰売り場をしっかりと見たことも無かった僕は、「日本にこんな輸入食品があるのか。」と多少の興味は抱いたのですが、「これを食べたいがために近くのスーパーを探す」みたいなことはしませんでした。

 しかし、出会いは突然でした。大学の時に住んでいた新潟で、酒類や輸入食品を扱っている大型スーパーに行った時、見つけてしまったのです。
 缶詰売り場で見た瞬間、「あ、これだ!」と驚き、1缶250円ほど(値段はうろおぼえ。平成23年現在はもっと高いです。)だったにも関わらず、4缶買って帰りました。
 早速酒のつまみに食べてみると、美味しいのなんの。これで味を知ってしまった僕は、大学時代は酒のつまみとして常備しておくほどでした。ちなみに、自分で購入するオイルサーディンは、今でもこのキングオスカーだけです。他のオイルサーディンも食べたことはありますけど、このキングオスカーのものが一番好きです。

 大学を卒業し長野に帰ると、近くに扱っている店が少ないことから、しばらく購入しなかったのですが、たまに見つけてはまとめ買いしていました。値段も結構高いですし、扱っている店も近くにはないことから、そう頻繁に消費はできませんが。

 さて、平成23年の夏、このオイルサーディンの自宅の買い置きが少なくなってきたため、僕はちょっと離れたところにある大型スーパーに行ったのです。缶詰コーナーを見ると、見覚えのないパッケージが。いつも買い慣れていたパッケージではなく、新しいものになっていたのです。それが上の画像の右側のパッケージです。
 ネットで調べてみると、平成23年2月に輸入業者が替わり、それに伴ってパッケージも変更になったのだとか。買い慣れたパッケージが消滅したことに寂しさを覚え、せめてネット上に画像を残しておこうと思い、このページを作った次第です。

 ・・・しかし、旧パッケージのオスカー2世の肖像画は「許可を受けて使用している特別な商標」という高級感があるのに、新パッケージの肖像画はそういうイメージが薄まっているのではないか、と思うのは僕だけでしょうか。



令和2年5月6日 追記


 もうずいぶん前になりますが、漫画「ゴルゴ13」とのコラボパッケージがあることが判明。パッケージにデューク東郷が描かれています。ゴルゴ「サーティーン」と「サーディン」の語感が近いことからのコラボらしいです。僕もこのパッケージの商品を購入しましたが・・・これも時代なんですかねぇ。