フレグランス(香水類)


 僕は香水が好きでして、これまでいくつもの香水を試してきました。
 ここでは、香水に関する基本的な事柄を紹介しています。
 なお、本来「香水」という名称は結構狭義なものなのですが(後述)、わかりやすい単語なので、オードトワレなどのフレグランスもこのページでは「香水」として記すこととします。



1 香水の種類

  ・ パルファン
     香料の濃度が最も高いもの。ほぼ全て女性用。香りの持続性が高い代わりに非常に高価であり、街中で手軽に買えるものではない。
     狭義ではこのパルファンを「香水」と呼ぶ。

  ・ オードパルファン(またはパルファンドトワレ)
     パルファンよりも少し香料の濃度を下げたもの。これも女性用がほとんどだが、ごく一部男性用もある。

  ・ オードトワレ
     更に香料の濃度を下げたもの。男性用も女性用も多く、一般的に手に入る香水はこのオードトワレが多い。

  ・ オーデコロン
     香料濃度がかなり低い。

 大まかに言えばこのように分類されますが、ブランドによって呼び方が変わる場合があります。
 ちなみに香水類の構成は、香料・アルコール・蒸留水となります。



2 香りの変化
 香水は数十種類、ものによっては100種類を超える香料が配合されており、その香料は一度に全て香るわけではありません。香り立ちが早い香料もあれば、しばらく経ってからやっと香ってくる香料もあります。時間の経過とともに香りが変わっていくのが一般的なのです。
 通常、最初の香りを「トップノート」、中盤の香りを「ミドルノート」、終盤の香りを「ラストノート」と呼びます。
 なお、香水を肌につけた場合、個人個人で香り立ちが微妙に変わります。体温、肌の状態など、それぞれ微妙に違うからです。



3 男性用香水と女性用香水
 一応香水は男性用と女性用に分かれています。中にはユニセックスで使えるものもあります。
 大まかに言えば、男性用の香水には柑橘系の香料、樹木の香料などが多く、女性用の香水には花の香料が多いみたいです。
 好きな香りだからということで、異性用の香水を使うこともあるみたいですが、香水文化の発達した外国では誤解を招く場合もあるので注意しなくてはならないそうです(早い話が、男性が女性用香水を使うと、外国の人には「この人は性的少数者なのか」と解釈されやすいということです。)。



4 ブランド
 非常に多くのブランドが香水を発表していますが、その香水を自社で開発しているというのはごく少数です。大抵は香水専門の会社に開発を依頼して、それを自社ブランドの香水として販売しているという状態です。
 このブランドだからこういう感じの香りだろう、という思い込みはあてになりません。



5 香水の購入について
 香水の取り扱い店では、店頭で「ムエット」と呼ばれる短冊状のテスト紙を置いていたり、香水をしみこませた綿などを入れた小瓶を用意しているところもあります。
 ただし、前述のとおり、香りは変化するものなので注意してください。ムエットや小瓶から感じられる香りが、その香水の全てではありません。
 香水自体が劣化していることもありますので、それも考慮してください。
 また、人間の嗅覚は匂いに鈍感になりやすく、普通の人は香水を3〜4種類連続して試すと嗅覚が鈍くなって本来の香りがしばらくの間感じられなくなるそうです。その場合の応急措置として、コーヒーの香りを嗅ぐと、ある程度嗅覚が回復すると言われています。



6 アトマイザーについて
 販売している香水ボトルは、スプレー機能がついているものと、単純な瓶の状態のものがあります。
 スプレー付きのものは便利ですが、実際、直接スプレーすると1回分としては多すぎる量が1プッシュで出てしまいます。また、単純な瓶の状態のものはそのまま使うには大変です。
 そのため、アトマイザーと呼ばれるスプレー付きミニボトルを別途購入して、液体を移し替えて使うのが一般的です。アトマイザーの1プッシュはスプレーボトルの1プッシュよりも噴霧量が少なく、使いやすいです。
 1つのアトマイザーには原則香水1種類としましょう。最初はお気に入りの香水を入れて使っていたが、飽きたので別の香水を入れて使う、ということをしてしまうと、前の香水の香料が染みついているので香りが変化しています。例えアトマイザーをアルコールで洗浄しても、香りは相当しぶとく残ります。専用の洗浄剤もあるようですが。



7 香水の保管
 一般的に、香水は未開封の状態なら製造後2〜3年、開封したものなら1年程度が品質保持期間なんだそうです。高温だったり、光が当たる場所での保管は更にその期間が短くなります。
 香水を大事にする人は、アルミホイルで遮光措置を施したうえで冷蔵庫に保管する人もいるんだとか。



8 つける際の注意(重要!事実上、ここが一番読んでもらいたいところです!)

 ・ 香水を嫌う人もいる
 タバコと比べて肺ガン等のリスクは論じる必要はないと思いますが、周囲に匂いを感じさせるという点ではタバコと大差ありません。自分がよい香りだと思っていても、周囲の人がそう思うとは限らないのです。
 例え僅かに香る程度でも、そもそも香水の香りが嫌いという人もいることを念頭に置きましょう。香料アレルギーの人もいるでしょうし。
 今は男性が香水をつけるのも珍しくありませんが、昔は特異な目で見られた時期もあったそうです。年配の方の中には「男が香水なんかつけやがって」と露骨に嫌悪感を示す人もいます。うまくいくはずの取引が、香水の匂いをさせていたというだけで相手の機嫌を損ねてダメにしてしまったという話もあります。
 香水をつけていたがために物事が悪い方へ向かうというリスクも覚悟すべきなのです。

 ・ つける量に注意する
 香水をつけることが許される状況であっても、つけ過ぎには充分注意しましょう。いわゆる「香害」を起こしてはいけません。
 先ほど、アトマイザーの話をしましたが、正直言ってアトマイザー1プッシュでも1回分の分量としては多いと思います。自分でつけた香水の香りがわかるようであれば、それは周囲の人には「香水臭い」と感じられるレベルである可能性が高いです。
 香水は、周囲の人がかすかに芳香を感じる程度の存在でいいのです。

 ・ TPOに注意する
 そもそも香水をつけるのが適当ではない場合もあります。
 第1に「葬儀等の厳粛な場面」。華美であることを避けるべき場なのに香水の香りを振りまいていると、「この人は何をしに来たのか」と周囲を不快にさせるかもしれません。
 第2に「お見舞い」。基本的に体調を崩している人に接する時は香水の使用は控えるのがマナーです。
 第3に「デリケートな料理や香りを楽しむ料理を食べる場面」。寿司や蕎麦などは、別の香りによって台無しになってしまうという人もいます。場合によっては営業妨害として怒られることもあるでしょう。
 第4に「職業等で制限される場合」。香水をつけるのがふさわしくない職業もあるでしょうし、校則で「華美な服装は禁止」とされているならば学校での香水使用は控えるべきでしょう。
 第5に「登山などの場合」。熊や蜂などが香水の匂いにつられて寄ってくるという実害があります。モラルの問題ではなく、自分の命にかかわる問題です。
 その他、いろんな場面で注意しなくてはならないでしょう。



 香水は「液体の宝石」とか「気体のドレス・気体の鎧」とか、格好いい言葉で表される場合がありますが、所詮はおしゃれアイテムです。自分のおしゃれを優先させて、他人を不快にしてはいけません。香水を悪者にしてはいけません。









 以下は僕がこれまで使ってきた香水を記録しています(ミニ香水、お試し用でもらった物を含む)。
 特に説明のないものはオードトワレです。


★マークのついているものは、平成28年現在、メイン使用若しくは気分転換的に使用している香水。

アスプレイ「パープルウォーター」(オーデコロン)
イヴ・サンローラン「オピウム プールオム」
★イッセイ・ミヤケ「ロードゥ・イッセイ・プールオム」・・・平成28年から夏用香水として使用中。
ヴェルサーチ「ヴェルサーチ プールオム」・・・三代目メイン香水。
ヴェルサーチ「エロス」
ヴェルサーチ「ザ・ドリーマー」
ヴェルサーチ「ヴェルサーチ マン」
エルメス「ロカバール」
エルメス「エキパージュ」

カネボウ「ヴァルカン」
カルティエ「パシャ」
カルティエ「サントス」
キトン「キトン・メン」
クリード「シルバーマウンテンウォーター」
クリード「グリーンアイリッシュツイード」
クリスチャン・ディオール「ファーレンハイト」
ゲラン「コリオラン」

ジェフリー・ビーン「グレイフランネル」
ジェフリー・ビーン「オーデ・グレイフランネル」
ジバンシィ「π」
シャネル「エゴイスト・プラチナム」
シャネル「アンテウス」
ジャン・パトゥ「ヴォヤジェール」
ショーメ「ショーメ プールオム」
ジョルジュ・アルマーニ「アルマーニ プールオム」

ダビドフ「クールウォーター」
ダビドフ「シルバーシャドウ」
★ダンヒル「エディション」・・・初代メイン香水。今でも時折サブとして使う。
ダンヒル「デザイア」・・・二代目メイン香水。大学時代、友人に「獅晃のイメージにすごく合っている」と言われた。
ダンヒル「デザイア ブルー」
ダンヒル「エキセントリック」

パコ・ラバンヌ「パコ・ラバンヌ プールオム」
バーバリー「タッチ フォーメン」
ヒューゴ・ボス「ボス」
★ヒューゴ・ボス「ダークブルー」・・・現在サブ香水として時折使用。
ブシュロン「ブシュロン プールオム」
ブシュロン「ジャイプール オム」
フローリス「ジャーミンストリート」
★フローリス「セフィーロ」・・・現在サブ香水&夏用香水として頻繁に使用。
★フローリス「ソルアンバー」・・・四代目メイン香水。実は女性用だが、男性の愛用者も多いらしい。
フローリス「bW9」
フローリス「ライム」
★フローリス「71/72 for TURNBULL&ASSER」・・・5代目(現在)メイン香水。
ペンハリガン「ハマンブーケ」
ペンハリガン「エンディミオン」

モンブラン「プリゼンス」

★JOOP!「ナイトフライト」・・・大学生のころ一時期使っていたが、平成28年に夏用香水として再度使用開始。

ラリック「ラリック プールオム」
ランバン「アルページュ プールオム」
ロイヤルコペンハーゲン「ムスク」(オーデコロン)

オリジナルフレグランス(プロの調香師に注文したもの。オードパルファン。)