針灸院日記 2013  本文へジャンプ


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12.29 今年もありがとうございました。

昨日で今年最後の診療が終了し、今日はスタッフ総出で大掃除の一日でした。一年間私の仕事を支えていただいたスタッフや家族には、ただただ感謝です。毎年のことですが、大掃除の後は、一年間仕事をやりきった達成感と疲れが一度に来て、脱力してしまいます。

今年も延べ7.000名を超える患者さんを診療させていただき、大変貴重な多くの知識や経験をいただきました。来年も眼科領域を中心に、眼科学や中医学の専門性を生かして、微力ながら患者さんに役立てられる針治療を提供できるよう努めていきます。来年が皆様にとって健やかな一年となりますよう願っています。

12.10 テラスウォーク

私の地元一宮市では、近所に子どもの頃からユニー・サンテラス一宮店として親しまれてきた大型スーパーがありました。市民の方なら一度はお世話になっていると思います。しかし老朽化から昨年夏に取り壊され、12.6(金)に新しくアピタ・テラスウォークとなって生まれ変わり、先週の週末は周囲の道路で開店渋滞が起こりました。

私は開店の混雑を避けて暫く様子見と思っていましたが、たまたま機会があって開店3日目のテラスウォークに行ってきました。駐車場から店内の設備まで全てが新しく、昭和の印象を残す昔のイメージは無くなっていました。でも何か懐かしい感じがして、店内をよく眺めてみると、その理由に気がつきました。店内のアナウンスや商品の置き方などが昔とあまり変わっていないのです。私は25年程も前になりますが、大学生時代にユニーの服飾コーナーでアルバイトをしていたこともあり、こうした経験も気づきに繋がったのでしょうね。

テラスウォークから10キロ圏内には、木曽川のキリオ(イオン)、稲沢のリーフウォーク(アピタ)などの新しい大型店があり、結構競争の激しい地域でもあるのですが、家から最も近くて様々な買い物ができる大型店舗として末永く頑張ってほしいと思います。・・・が、開店3日目の日曜日としては、お客さんがやや少ない印象でした。フードコートは良かったですが、専門店はもう少し有った方がと思いました。

11.25 手術後の後遺症や外傷の相談が多くなっています

最近の傾向として、手術後の後遺障害や交通事故・外傷で視機能が低下していたり、違和感や痛み・複視などの症状に対しての、問い合わせが多くなっています。

針治療を行った場合の傾向としては、受傷後早い方が明らかに結果が良いこと。物理的な傷害(MRIなどの異常所見)がない場合に、機能的な低下(視力など)に対して結果が良いこと。様々な症状について軽減させたり消失させる効果に優れます。一方当然ですが視神経や網膜の明らかな損傷では、損傷の程度によって回復する部分は限られます。外傷は個々の状況が大きく異なることから、3ヶ月間などの一定期間、針治療をじっくり取り組んでみないと予後の予測がつかない症例も多いです。

最近では交通事故後に生じた外転神経麻痺による複視に対して針治療を行い、3ヶ月程で完治した症例がありました。MRIなどで脳への異常所見はないものの斜視が回復せず、当院へ紹介された患者さんで、幸い受傷後数ヶ月と早期に針治療を行えたことから順調に治癒することができました。眼科的(外転神経麻痺)な所見と針治療の経過を記入した、自賠責保険の施術証明書を保険会社に送付して完了しました。

千秋針灸院では交通事故の立替払い(加害者の自賠責保険など)は取り扱いをしませんが、眼科領域を含め通常の診療として、交通事故後の障害等に対しても針治療を行っています。当院が保険会社による立替払いを取り扱わない理由ですが、保険会社が私と患者さんの間に入ると治療回数や期間を指定されるなどして、患者さんが必要なだけ治療を受けることが難しくなるからです。一般に自賠責などは高収入になりますので積極的に取り扱う治療院が多いのですが、患者さんの立場に立って当院は逆をいきます。もちろん必要な書類や領収書は書きますのでご安心ください。

11.4 くらら針灸院(伊藤知里先生)の開院と、提携治療院のお知らせ

開院の準備は大変だったようですが、11.2(土)に晴れて開院されました。治療院名は「くらら針灸院」で、キーワードは「くららが立った・・・!」(アルプスの少女ハイジより)とのことです。治療院名の由来などは伊藤先生に聞いて下さい。ともかく無事開院できて良かったです。

伊藤知里先生は千秋針灸院のスタッフとして学生時代の3年間、免許取得後3年間と合計6年に渡って私の治療を手伝っていただきました。そのため眼科領域の治療も熟知されており、私も伊藤先生の針灸治療の実力はよく理解しています。こうした経緯から開院当初であっても、眼科領域の提携治療院として十分に結果を期待できることは間違いありませんので、愛知県内で初めての当院との提携治療院として、お願いできることになりました。

「くらら針灸院」は愛知県北部の小牧市と犬山市の間にある、丹羽郡大口町の提携治療院です。全国の提携治療院での連携治療と同様に、お近くの患者さんは初診を千秋針灸院で受けられた後は、基本的に「くらら針灸院」で治療を受けていただくことができます。慢性の疾患では長期間の通院が必要になりますので、技術的に確かな治療であることが原則ですが、加えて時間的、経済的に負担を軽減されることも大切な条件と思います。これからも千秋針灸院は皆様の健康への願いを適切な針灸治療を通して、可能な限り実現する試みを続けていきます。ご期待下さい。

リンク・・・「くらら針灸院」(あたーちゃんのブログ)  
住所 
丹羽郡大口町大字小口字下山伏15-6 TEL 0587-81-4773
診療時間 9:30〜12:30 14:00〜19:00
休診日 水曜日・日曜日 予約制 
・・・私が代理として書いておきますので、早くホームページを作って下さいね。

時事ネタ・・・東北楽天イーグルス・初の日本一おめでとうございます。今年の田中投手はプロ野球史上でも最高の投手と思います。でも来年は負けませんよ(SBホークスファンより)

10.24 夕方の診療時間での新規患者さんの初診受付を休止させていただきます

ご迷惑をおかけしますが清水先生の休職のため、夕方からの診療時間については新規患者さんの初診受付について、当面の間休止とさせていただきます。また連携治療の患者さんの再診についても、眼科関係の必要な各種測定や文書の作成などが難しいため、当面の間休止させていただきます。なお午前中の診療については制限はありませんし、現在通院中の患者さんには影響はありません。

千秋針灸院では患者さんの状況をしっかりと把握して治療を進めていくため、初診時や遠方の患者さんの連携治療では、問診や眼科的な測定には大きく時間をかけています。当面の間、夕方からの診療時間ではスタッフの体制が手薄になるため、通院されている患者さんへの治療の質を保つために、やむなく初診受付を休止させていただくことになりました。申し訳ありませんが、ご理解下さい。

新規患者さんで初診を午前中に受けられ、2回目以降を夕方からの診療時間で希望される場合については、これまでどうり大丈夫です。初診については午前中(お昼頃)としていただけるよう、よろしくお願いいたします。

10.19 季節の移り変わりと眼科疾患

このところ残暑の蒸し暑さから、急に気温の変化も大きくなり空気も乾燥して、すっかり秋らしくなってきました。私も年を重ねたためか最近数年で「もしかして日本の四季の変化は過酷な環境かも」と体で感じるようになりました。腰痛なども寒い時期は悪化しやすいのですが、眼科疾患についても季節要因による影響がありますので、少し書いて見ます。

黄斑変性については、春に次いで秋は変化しやすい時期です。視力や変視(歪みや暗点)の変化が大きく、この時期に発症したり悪化する患者さんがある一方、針治療を続けられている患者さんでは、急に良くなることもあります。季節の変わり目がポイントになりそうです。

緑内障については、冬に眼圧が高くなることが分かっていますが、血圧も上昇するため必ずしも冬に悪化するとは言い切れない部分があります。眼圧と血圧の関係は緑内障のページでも触れているように密接な関係があるのですが、私には血圧を把握しようとしない現在の眼科医療には大いに疑問を感じます。当院でも視野を測定しますが、今までのところ季節要因は不明です。

糖尿病網膜症については、明らかに冬に悪化します。運動量が減り血糖値やA1cの値も悪化しやすく、網膜浮腫などにより変視(歪み)が悪化したり、視力も低下気味になる傾向があります。冬場の運動量の確保が最大の課題です。

網膜色素変性については、夏頃から秋にかけてが最も視力・視野共に悪化する傾向です。体が夏の疲れで消耗しているために、この時期に調子を落とすことが多いようです。針治療を行っている患者さんでは冬に入る頃には概ね回復することを確認していますが、この時期に進行している患者さんも少なくないのではないでしょうか。

代表的な眼科疾患について簡単に書いてみましたが、四季だけでなく一日の中でも病気毎に特徴があり、私たちは他にもストレスや医薬品、嗜好品など様々な変化を与える要因に日常的に囲まれています。しかし共通することは多くの場合に食事や休養、運動が不十分な時期があり、その他の要因が重なって発症・進行している事実があります。

千秋針灸院では専門としている眼科領域に対して、患者さんに関わる様々な分野から総合的に病気を捉えて、可能な限りの解決を目指しています。上記のことも眼科領域を専門に丁寧に測定・治療を積み重ねた経験から分かってきたことです。眼科の専門書にも書かれておらず、多くの患者さんを診せていただかなければ決して分からない内容ですので、これまで来院していただいた患者さんには本当に感謝いたします。また今後来院される患者さんはもちろん、このホームページを通しても当院ならではの情報を皆様に還元していきますので、ご期待下さい。


リンク・・・網膜色素変性のページを更新しました。


10.11 院内資料を作成中

今年は昨年のような統計症例報告は作成しないつもりでしたが、少し何か作ってみようと思い立って、千秋針灸院内だけで閲覧可能な緑内障の資料集を作成しています。

私が眼科領域を専門にしてから7年が経ち、患者さんからいただいた眼科での写真や検査結果は数千通にも及びます。この中には眼科領域においての針治療の可能性を示す貴重な資料が数多く含まれています。もし公開できれば眼科学の常識を変えるほどの内容ですが、千秋針灸院での検査結果ではないため、残念ながらホームページで公開することはできません。しかしながら当院に来院していただいた患者さんには、ぜひとも見ていただいて状況が悪化しているにも関わらず眼科任せにするのではなく、病気を正しく理解したり針治療への意欲へと繋げていただけたらと思います。

内容は患者さんから講演や院内でのみの紹介許可をいただき、プライバシーに関わる部分を削除した眼科でのハンフリー視野計の検査結果に、分かりやすく説明を加えたものです。針治療の効果が明確な症例を選んでのご紹介にはなりますが、良くなることはないとされている緑内障でも適切に針治療を続けることで、個人差はあるものの視野などが改善したり、進行を抑制できる可能性のあることを知っていただけたらと思います。一から作成した統計症例報告とは異なり、眼科での検査結果などの資料が中心ですので作成はとても楽ですし、将来的に内容を増やして充実させることも容易です。近く完成する予定ですので、来院された方はぜひ見て下さい。

10.1 
大阪府茨木市で提携治療院をお願いできました

今まで患者さんからの問い合わせが多かった、京都から大阪北部方面に新たな提携治療院をお願いすることができました。今までこの付近の患者さんは守山市(滋賀県)、もしくは大阪市住之江区(大阪府)まで通院が必要でしたが、今後は通院し易くなると思います。どんなに優れた治療でも、遠方であることを理由に実際の治療が不十分になれば、十分な結果が得られることはありませんし、そうしたケースも残念ながら多く診てきました。遠方への通院の課題を乗り越えるための連携治療・眼科鍼灸ネットワークも7年になり、ようやく全国規模に広がりつつあります。

今回の提携治療院については先方の希望により、当院で初診を受けられた方のみにご紹介する約束がありますので、ホームページ等はリンクできませんし、電話等の問い合わせにもお答えできません。しかし当院との提携治療院は、全て眼科学の観点から難病等の治療に結果を出されている実力のある先生ばかりで、私から直接に提携関係をお願いした治療院です。私に代わって眼科領域の難しい病気の治療を引き受けていただき感謝すると共に、客観的な測定・評価・様々なサポートは眼科領域を専門とする千秋針灸院が担当しますので、患者さんは安心して任せていただけると思います。

実は提携治療院以外にも、様々な形で治療に協力していただいている鍼灸治療院は全国に20ヶ所近くはあります。お近くに提携治療院が無いと思っても、お願いできる場合がありますので、当院に来院された際にはお尋ね下さい。離島や山間部で本当にお願いできる治療院が無い場合もありますが、ご紹介が難しいケースは年間に数件(5%)位です。

千秋針灸院からのお願いとして、眼科領域の難病や重い症状の場合に、この分野を専門に診ている当院に来院されず、直接に公開している提携治療院へ通院される場合には、詳細な状況が分からないため当院からのサポートは行えませんので、一度は来院されることをお勧めします。また協力いただいている他の治療院には迷惑がかかりますので、電話等でのご紹介はお断りさせていただきますことをご了承下さい。

リンク・・・
眼科領域の連携治療

時事ネタ・・・来春から消費税8%決定・税収増の目的が本末転倒にならないか不安です。

9.18 
スタッフ募集のお知らせ

午後の診療を手伝っていただける女性で、鍼灸専門学校学生(1・2年生)、もしくは鍼灸師(国家資格)のスタッフを募集しています。詳しくはスタッフ募集のお知らせより。


9.10 
2020東京オリンピック・パラリンピック開催決定

東京開催決定おめでとうございます。それにしても安倍総理は強運です。でも7月末開催で暑さは大丈夫なのでしょうか。特にマラソンは早朝スタートにしないと厳しいと思います。午前4時からのナイトマラソンとか・・・。7年後の日本、近すぎず遠すぎず手の届きそうな未来ですね。


9.3 
伊藤知里先生の続報

伊藤先生が昨日の診療後に来院され、ベッド周りなどの寸法や実際の間取りを確認していきました。既に店舗は決まっていて開院予定地は大口町、私の通っていた丹羽高校のすぐ近くです。開院予定は10月前半ということで、これから忙しくなりそうですね。治療院名なども聞いていますが、詳細は今後の本人のブログ(あたーちゃんのブログ)での報告をお待ち下さい。針灸専門の治療院ということで、千秋針灸院で6年近く勤務していただいた経験や実績を生かした針灸治療にも期待したいと思います。

最近、問い合わせや患者さんが多くなっている眼瞼けいれんのページを更新しました。中枢神経のトラブルである眼瞼けいれんは根治は難しく、どちらかというと鍼灸治療も対症療法の一つですが、精神安定剤や無効例もあり副作用も心配なボトックス注射に頼る方法だけでなく、鍼灸治療単独や重症例では場合によっては併用することにより、長期的な観点から安全に比較的良好な状態を保つことが可能です。

リンク・・・眼瞼けいれんのページ

8.19 
220.000アクセス

8.15 
石垣島へ行きました

今年の夏休みは8日〜12日まで12年ぶりに石垣島で過ごしました。4泊5日で12年前と同じホテルミヤヒラでの宿泊です。石垣島は12年の間に新空港が開港したり、石垣港の離島桟橋も新しく離島ターミナルへと変わり、大きく発展していました。

今年は息子(道大)に海水浴を体験させたいという目標があり、折角なので石垣島の美しい海で、更にシュノーケルでサンゴ礁や熱帯魚を観るという欲張りな内容。水泳はスイミングスクールで少しずつ上達して自信も付けていましたが、初めての海で泳げるのかは未知数です。幸い天候や波にも恵まれ、日差しは強いものの絶好の海水浴日和でした。

道大にとっては海水浴もシュノーケルも初めての体験でしたが、子どもの適応力は凄いですね。水中で使える防水カメラまで片手に持って、泳いだり水中を撮影したりして楽しんでいました。近くに両親やインストラクターの方もいますが、自分で波や海流などの様々な状況を判断して対応する必要に迫られますので、遊びながら大切なことを学べるように思いました。またチャンスがあれば行きたいと思います。

私自身も服用を始めた漢方薬の効果もあり、腹痛などの心配をせずに楽しむことができました。今日から診療再開でしたが、今回の旅行のようにリフレッシュできると仕事にも良い影響がありそうです。


8.2 
漢方薬

私が上海の留学中に学んだ中医学では、主に針灸と中薬(漢方薬)が治療の柱となっています。私は留学当初は中薬に関心がありましたが、上海ではクローン病や潰瘍性大腸炎の治療として針灸を積極的に取り入れていたため、留学後に針灸進修科へと進路を変えて卒業しています。このため中薬の内容は少しかじった程度なのですが、私のクローン病を事実上の治癒(完全寛解)に導いた中薬には、関心を持ち続けています。

最近読んだクローン病の専門書で、ある漢方薬が米国で臨床治験中であり、免疫を低下させずにレミケードやヒュミラと同じく、TNF-αの産生を抑制する作用をはじめ様々な効果が期待できるとする記事を見つけました。私自身はこの漢方薬を服用したことはありませんでしたが、この薬の構成内容(生薬の成分)を調べる内に、クローン病治療に使える可能性が高いと判断しました。そこで私自身のクローン病の治療薬としては15年以上ぶりに服用してみることにしました。

私は現在のところ13年以上に渡って歯科を除き病医院に通院したことはなく、一切の服薬なし、食事制限なしと、幸いなことにクローン病歴が25年以上の患者としては考えられないほど良好な状態です。しかし食事制限を全くしない(制限する気がない)ことから、毎日少なくとも3〜4回以上、時には10回以上の下痢でトイレに駆け込むため、体調にもよりますが日常の診療以外の活動(鍼灸学会参加や講習会、各種の業界活動など)は極力控えています。そこで先の漢方薬を購入して服用し始めたところ、数日で0〜2回へと激減して現在2週間ほどです。トイレの回数が減ると時間も体力も使わずに済むため、とても楽になります。外出時のトイレやその他の心配も大きく減りました。

千秋針灸院に来院されている患者さんの中には、既に服用されている方もあり、「最初の効きは良かったが、数ヶ月で分からなくなった」、「一部の症状には効果はあると思う」などの感想がありました。私もある程度続けて服用しないと患者さんの立場で判断できませんので、ここでは漢方薬の名前を伏せていますが、3〜4ヶ月服用して結論が出れば針灸治療との併用をお勧めして公開したいと思います。煎じ薬でなく漢方製剤であることから成分が安定しており服用しやすく、医師の処方があれば健康保険適用になります。また病院へ通院しておらず自費で購入する場合でも30日分で1万円程度ですので、何とか続けられる金額と思います。クローン病治療薬としてなら針灸治療と同じく、原則医療費控除の対象にもなります。

この漢方薬は、さすがにレミケードほどの高い効果は期待できませんが、副作用の心配がなく、サラゾピリンやペンタサあたりを上回る効果はあると思われます。私が実際に服用した感覚としては、概ね寛解期にあるクローン病の患者さんの下支えには役に立ちそうです。病歴が短いなど比較的軽症な患者さんは、最初からレミケードやヒュミラに頼らず、適切な針灸治療や漢方薬などから治療を導入して、まずは安全に長期間に渡り寛解期の維持や、その延長上にある治癒(完全寛解)を目指すことが大切なのではないでしょうか。私は鍼灸治療者としても、またクローン病患者としての立場からも、適切な医療を提案していきたいと思っています。

7.19 
外傷・手術後の後遺障害

千秋針灸院への眼科領域の問い合わせで意外にも多い内容として、目に関わる外傷や手術後の後遺障害があります。患者さんの状況は本当に様々ですので、状態を把握するために必要な測定や私の眼科領域の知識、経験をフル活用する必要があります。そうした上で適切に針治療を行っていくのですが、一般的な眼科領域の病気と異なり、治療結果の予測は大変難しいのが実際です。眼科医や私の予想以上に回復される場合もあれば、申し訳ありませんがほぼ変化なしの場合も有ります。

外傷や手術後の数ヵ月後で、眼科医から状態が良くないと診断されている段階では、無治療では回復の可能性はほとんどありません。回復の可能性を探るためにも早めに適切な針治療も検討されることをお勧めします。ポイントは週2回治療で3ヶ月程度の期間と、例えば視力等では数値目標、視野などの評価基準を設定することで、具体的に目標に向けて針治療に取り組むことでしょう。針治療の開始は数ヶ月以内の早くから取り組む方が結果が良く、半年、1年、数年以上と時間が経つほど、回復の可能性は小さくなってしまいます。

外傷や手術後の後遺障害への針治療の結果は、どうしても個人差が大きくなるのですが、眼科で症状固定として事実上「回復不能」と診断された方が、針治療をきっかけに様々な形で回復されることは、まだ現在の医学で解明されていない内容が少なからずあることを示していると思います。私にとって針治療で医学的な不可能を部分的にでも可能にしていくことや、臨床を積み上げて偶然を必然に変えていくことは、とてもやりがいのある仕事と感じています。

リンク・・・
外傷・手術後の後遺障害のページ

7.9 
伊藤千里先生

今日の診療の終わり頃に電話があり、今年の秋頃を目標に開業準備を進めているとの報告がありました。伊藤先生は昨年3月末まで、6年近くに渡って千秋針灸院を支えていただいた先生で、婦人・小児科領域の疾患に加えて、当院の眼科領域やクローン病などの治療も熟知されています。まだ開業場所などは未定ですが、開業されれば安心して患者さんをご紹介できる状況になると思います。交通の便の良い所で開業して下さいと、私の勝手な都合も伝えました。今後も続報が入り次第、日記に書くことで盛り上げていきたいと思います。

リンク・・・
あたーちゃんのブログ 久々に更新されています

7.7 
特定疾患のクローン病等が治癒すると・・・

私の病気でもあるクローン病は国の指定している特定疾患ですので、医学的に治癒は無いとされています。しかし私のように実際に治癒(完全寛解)した場合にはどうなるのかという話です。私の場合は、発症当時は病院勤務で自己負担がなかったため、敢えて特定疾患の認定を受ける必要がありませんでした。また帰国後は一度入院したものの、大腸ファイバーの結果でクローン病治癒の診断により薬の服用も不要となり、13年以上に渡って病院に通院したこともありません。クローン病は医学的に「治るはずが無い」病気とされていますので、治癒の診断を下すのは医師として勇気のいる判断と思います。

眼科領域でも時々あるのですが、私はクローン病なども医学的な権威や製薬会社などの利権が絡んで「改善したり、治ってはいけない病気」にしてはいけないと思います。医療機関には様々な検査機器は揃っており、医師は患者さんの状況から客観的な判断が可能なはずです。医学の権威やプロパガンダに囚われず、患者さんの立場に立って事実と向き合ったなら、不必要な投薬や手術は減り、回復する可能性のある患者さんの多くは治癒に近づけると思います。初めから「この病気は治らない」と思い込むのではなく、「どうしたら治るのか・どこまで回復するのか」を患者さんと一緒に目指していくことが、私の考える本物の医療です。

来院されている患者さんで治癒(完全寛解)している場合では、入院時などに診断は付いたものの鍼灸や漢方薬で調子が良いため、その後病院への通院は止めてしまっているケース(通院していないため服薬もなし)、服薬はせず定期的に検査だけは受けて経過観察になるケース、クローン病の確定診断から疑い診断に変わったり(服薬不要)、当初は確定診断を受けていても後からクローン病では無いという診断に変わったりしています。クローン病等の治癒は特定疾患認定の取り止めも含めて病院側の対応も想定外になっているようで、様々な状況があります。消化器内科の専門医には「鍼灸や漢方で治るケースは診たことが無い」と言われることも多いのですが、実際には調子の良い患者さんは病院へ通院しなくなることも多いため、診察する機会が無いこともあるのでしょうね。

当院の患者さんで治癒(完全寛解)まで回復する患者さんは毎年数名程度ですが、その後は予防的に数週間から月一回程度で鍼灸治療を続けられているケース、たまに調子が落ちると来院されるケース、治癒により病院での治療終了に続いて鍼灸治療も終了したケース(この場合には、その後の経過は不明)があります。千秋針灸院に来院される患者さんは全て最大限の回復を目標に努力を続けていますが、今のところ治癒まで回復する方は病歴が比較的短く、手術歴が無い、レミケードやヒュミラ等をほぼ使用していない方に限られています。私にもっと優れた技術があったら、より多くの患者さんを治すことができるのに、といつも思いますが現実は厳しいですね。私の七夕の願いです。

6.25 
若年性黄斑変性

最近では加齢黄斑変性という名前は、テレビやニュースで取り上げられる機会が増えましたが、50歳未満で発症する若年性黄斑変性(脈絡膜新生血管など)は、まだあまり知られていません。千秋針灸院では10年以上前から若年性黄斑変性に取り組んできましたが、眼科領域を専門的に取り組む中で、コンタクトレンズに関わる問題や現在の眼科治療の課題など多くの事実が分かってきました。

当院では若年性黄斑変性だけで100名を超える臨床経験に加え、最新の眼科学を学んでいく中で「どうすれば回復するのか」、「歪んだ見え方は治るのか」、「再発症や僚眼への発症予防」など、一般に眼科では説明していただけない部分まで踏み込んで、丁寧にお話しすることができます。若年性黄斑変性では、硝子体出血や緑内障などの重大な副作用を伴う可能性もあるアバスチンやステロイドなどを、未だに漫然と繰り返している患者さんも少なくありませんが、適切に鍼治療が行えた場合には、多くの場合に注射などは不要になり、見え方も含めた視機能は改善・安定しています。

遠方の患者さんには当院で初診を受けられることで、眼科鍼灸ネットワークを利用したり、お近くの治療院をご紹介することや適切な指導、継続したフォローアップが可能ですので、ご相談下さい。また次回の統計症例報告(報告時期未定)は「黄斑変性への鍼治療」を予定しています。昨年出版した電子書籍「網膜色素変性への鍼治療」と同じく、数百名規模の症例を基に統計化した、鍼治療としては前例の無い規模の報告になります。一年以上先にはなりますが、作成時までに分かっている鍼治療と黄斑変性の全てを統計から科学的に、また眼科学を基に分かりやすく説明していきますのでご期待下さい。

若年性黄斑変性・脈絡膜新生血管のページを1年半ぶりに更新しました


6.14 
夏季休暇のお知らせ

まだお盆休みまでは2ヶ月ほどあるのですが、8月の予約が少しずつ入り始めているため、お盆休みのお知らせを書かせていただくことにしました。今年は8月8日(木)〜8月14日(水)を休診とさせていただきます。8月15日(木)は診療します。前後は予約が込み合うことが予想され、ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いいたします。休診のお知らせとは関係ありませんが、祝・交流戦ソフトバンクホークス優勝 !!

関連リンク・・・イトウ針灸院さんをリンクしました

6.9 
ナゴヤドームで野球観戦

今年の交流戦は運良く日曜日のデーゲームに、ソフトバンクホークスVs中日ドラゴンズが組まれていたため、家族でナゴヤドームへ出かけました。私がホークス戦を観たかったのが理由ですが、子どもの頃に父親と当時のナゴヤ球場に行った思い出を、道大(息子)にも経験させたいと思ったからでした。しかし当時と違うのはホークスファンからすると完全にアウェイで、95%位の観衆はドラゴンズファンであるということ。ホークスファンも多いレフト側外野席でしたが、半数以上はドラゴンズファンのようでした。

試合は中盤まではホークスがリードしてドラゴンズが追い付く展開でしたが、8回に4点が入って7-3でホークスは勝ちました。これまで交流戦は3回観に来ましたが運良く全勝です。オープン戦も含めると負けた記憶がありません。相手はいつもドラゴンズなので、ファンの方ご免なさい。セ・リーグなら地元ですのでドラゴンズを応援しています。たぶん最後になる47歳の山本昌投手や山崎選手、松中選手など、一時代を築いたベテラン選手の生の姿を見ることもできて良かったです。

道大も飽きずに最後まで応援してくれたようで、アウェイ(敵地)で応援する雰囲気を楽しんでくれたと思います。少しでも記憶に残る一日になると嬉しいです。

6.5 
伊藤健悟先生が開業されます

当院の患者さんでもあり、鍼灸師としては長谷川針灸院の後輩でもある伊藤健悟先生が、名古屋市昭和区で開業されることになりました。伊藤先生は網膜色素変性の患者さんでもあり、長年千秋針灸院でも治療を続けられてきたことから、私の治療も体で覚えています。また私のクローン病と同様、ご自身の病気であることから、本当の意味で網膜色素変性の患者さんの立場に立った治療ができると思いますので、今後のご活躍を応援したいと思います。

イトウ針灸院 名古屋市昭和区福江2-12-17 TEL 052-881-3768
6月9日(日)プレオープン
6月11日(火)オープン
ホームページ 
http://ito-acp.com/index.html

6.4 
カラスに襲われる

一週間ほど前の出来事なのですが、ウォーキング中に2羽のカラスに襲われ、後頭部に軽い怪我をしました。というのは私ではなく父なのですが。幸い帽子を被っていたため傷は軽かったのですが、後ろから突然衝撃を受けた直後に、前方へカラスが飛び去ったそうです。立て続けに別のカラスにも後ろから体当たりされ、2度の攻撃で出血する怪我になってしまいました。この時期のカラスは子育ての時期でもあり、かなり神経質になっているそうです。日傘をさしたり、杖(ステッキ)を持っていると襲われにくくなるといわれています。

父は循環器の持病があるのですが、最近医師から新薬のプラザキサ(血液を固まりにくくする薬)を勧められていて、私にも相談されていました。しかしプラザキサは高い効果の反面、怪我や事故などの際の出血が止まらなくなり大事になる恐れがあることから、断固反対して元の薬に戻していただいていました。プラザキサは手術の際には数日前から休薬が必要になるほどの出血リスクがあるのですが、今回の出来事のように怪我や事故は事前の予測は不可能で休薬できません。実際に出血により亡くなる方も報告されていますし、調べてみるとカラスに体当たりされて、転倒する事故も起きているそうです。

今回の出来事から分かることは、想定外の出来事に遭う可能性は誰にでもあるという事実と、高い効果を持つ薬の服用は慎重にすべきという事実です。もし今回2つの条件が重なっていたら、「名古屋市内で高齢者がカラスに襲われ・・・」などとニュースになったかもしれません。カラスと薬のリスクにはご注意を。

5.17 
クローン病のページを更新

私は18歳の時にクローン病を発症してから、今年で早くも丸25年になります。最初の10年は患者として、後の15年は治療者としてクローン病と向き合ってきました。私が病気で苦しんでいた頃はクローン病自体が珍しい病気で情報も無く、日本では生涯の絶食だけが唯一の治療法という状況でした。あれから四半世紀が経ち、レミケード等の効果としては優れた治療法が登場して、私の発症当時のような八方ふさがりの状況は大きく変わりました。しかしながら、強い炎症抑制効果と引き換えに免疫が抑え込まれることから、生涯に渡り様々な感染症や発癌のリスクに脅かされるという、高い治療効果の裏側の現実もあります。

私のクローン病の経過を振り返ると、周囲や家族の助けや幸運もありましたが、治療としては中医学による漢方や鍼灸に因る部分が大きいです。そして現在の私はクローン病を治療する側として、多くの患者さんを診せていただきました。その結果、病歴が数年以内などと短く、比較的軽症で外科的な開腹手術などをしていない場合には、治癒(完全寛解)する可能性があるという事実を見つけました。

IBD(クローン病、潰瘍性大腸炎)で完全寛解を達成した患者さんは10名を超え、現在治療中の患者さんが順調に経過すれば、完全寛解された患者さんは更に増加します。最近ではクローン病の診断が付くと、直ぐにレミケードの投与を勧められることが多いのですが、この段階なら半数程度の患者さんでは、完全寛解の可能性を残していると思います。もちろん様々な状況がありますので一概には言えませんが、病気の診断がついて間もない状況などでは、先ずは適切な針灸や漢方薬などの安全な治療も試していただけたらと思います。

クローン病のページを更新しました

5.12 
加齢黄斑変性の講習を聴講しました

大阪の森ノ宮医療学園で行われた、日本鍼灸師会・大阪府鍼灸師会共催の加齢黄斑変性の学術講習会を聴講してきました。大阪府立急性期・総合医療センター眼科主任部長の内堀先生は、加齢黄斑変性を中心とした加齢に伴う眼科疾患の基礎知識や最近の治療について分かりやすく話していただけました。また明治国際医療大学・保健老年鍼灸学講座の鶴先生は視覚領域における鍼治療として、様々な適切な鍼治療が視力や眼精疲労に伴う症状を改善している結果を、統計を交えてEBM(科学的な根拠に基づく医療)の観点から話していただけました。鶴先生は一昨年の鍼灸OSAKAの特集記事で対談させていただいた先生です。

鶴先生は視力やその他の症状に対して、鍼の深さや取穴(ツボの選び方)の正確性が結果に影響を与えるかどうかという、日本の多くの鍼灸師に関わるテーマを研究されています。研究では鍼の深さは治療結果にあまり関係は無く、取穴が正確であるかどうかが最も結果に影響するという結論になるという話でした。千秋針灸院でも眼科に関わる各種の測定を積み重ねていましたので、実は全く同じ結論に達しています。同じ治療結果が得られるのであれば、鍼は浅く痛みは少ない方が、患者さんにとって喜ばれるに決まっています。ということで、私は今後も特に目の周りは極浅い鍼で十分な効果があり、安全であるという話を患者さんや鍼灸師の方にも話していきたいと思っています。

それにしても6年前に大阪で行われた日本鍼灸師会の一般口演で、私が初めて加齢黄斑変性への鍼治療の統計的な報告を行った時は、「目の周りの鍼で出血や痛みは心配ないのか」という質問など、正直ガックリくるような状況でしたが、今回は聴講されていた鍼灸師の先生方からは眼科領域への関心が大きくなっていることを肌で感じました。私自身も6年前とは全く状況が違い、眼科領域の専門性や治療法、実績も大きく進歩しています。今後も適切な鍼治療が眼科医療の選択肢の一つとして、皆様に役立てられるよう歩んでいきたいと感じられた一日でした。

4.24 
春は黄斑変性の患者さんが増える傾向

毎年春先は黄斑変性の患者さんが多くなります。以前当院で調べた統計でも、全体の半数は春(3月〜5月頃)に発症したことが分かっています。東洋医学でも春は眼疾患が多くなる季節とされ、また紫外線量も急に増えていく時期にあたります。最近では硝子体内注射(アバスチンやルセンティスなど)療法が開発されていますが、発症初期の数ヶ月から半年を過ぎて網膜に瘢痕が残る段階(脈絡膜萎縮)になると、以降は注射も効果を発揮しません。近視性黄斑変性の眼科での経過観察の報告では、発症から5年以上が経過すると矯正視力で6割以上、10年以上では9割以上は0.1以下に低下するようです。

しかし千秋針灸院で適切に針治療を続けられている患者さんでは、視力が0.1以下の患者さんは発症後10年以上が経過した方も含めて1割以下です。1.0以上を保つことができている患者さんも少なくありません。また針治療を続けていても視力が低下してしまう症例は白内障の進行や眼科の治療による副作用(注射やレーザー)などを除けば、まずありません。

網膜黄斑変性への針治療は私も講演や紙面などの場でお話してきましたし、来月12日(日)にも森ノ宮医療学園で日本鍼灸師会の講演があり、今回は聴講に出かける予定です。私は10年以上に渡って網膜黄斑変性の治療を行う中で、視機能の改善や長期的な維持について針治療が特に有効であることを確信しています。適切な鍼治療が黄斑変性の患者さんに役立てられることを願っています。

加齢黄斑変性のページを更新しました。

4.12 
東京で3件目の提携治療院をお願いすることができました

眼科領域を中心に、全国各地の提携治療院さんとの連携した治療を開始して7年目に入りますが、関東地方から来院される患者さんが、連携した治療では概ね半数にもなります。千秋針灸院で初診を受けられた患者さんが、地元の治療院で3ヶ月から半年程度治療を続けられ、再び診せていただいた際に眼科学の観点から十分な治療効果が得られた場合にのみ、提携治療院としてお願いする手続きをとります。このため提携治療院はあまり急に増えることができない代わりに、先生の人柄までを含めた治療の質は確保できていると思います。中には1年以上掛かってお願いできたケースもあります。

今回お願いできた鎌田鍼灸院さんは東京都では3件目となり、治療院を探されている患者さんにとっては、これまで関東地方でお願いしてきた提携治療院と共に有力な治療先になると思われます。他にも先方治療院の希望により公開はしていませんが、いくつかの地域で連携した治療を行っている場合もありますので、当院に来院された際にはご紹介できることがあります。眼科領域での難しい病気ほど当院で状況を診せていただき、お近くの治療院で確率の高い鍼治療を受けられるようお勧めいたします。

○リンク・・・
鎌田鍼灸院

4.6 
潰瘍性大腸炎・過敏性腸症候群のページを更新

これまでクローン病と一緒に書いていた、潰瘍性大腸炎・過敏性腸症候群は中医学の観点から見た場合に、症状などは異なるものの概ね同じ系統の病気として扱うことができます。針灸の治療方法も概ね同じなため一緒に書いていましたが、内科的には異なる説明も必要ですので分離して更新しました。

針灸治療での潰瘍性大腸炎への効果はクローン病と同じく、病歴が短く症状が比較的軽い場合には、治癒(完全寛解)する可能性が高い傾向があります。一方頻繁な下血が続き重症化しているケースでは、症状は軽減するものの治癒に至ることは難しいようです。また、ぶどう膜炎や黄斑変性症を合併するケースもあり、こうした場合にも当院の眼科領域の専門性を生かすことができます。

○リンク・・・潰瘍性大腸炎・過敏性腸症候群


3.31
 明日から新年度

昨日までで、スタッフの吉田操先生が退職されました。中和鍼灸(現医療)専門学校時代の同級生でもある吉田先生には、これまで通算5年にも渡り千秋針灸院に力を貸していただき、とても感謝しています。ありがとうございました。

明日からは中和医療専門学校の学生で、これまで診療補助として1年半に渡り午後の診療を手伝っていただいた井坂友美先生が、国家資格を取得されて治療者として午前・午後の診療で活躍していただきます。

これで私を含めて国家資格者が午前の診療で4名、午後の診療で3名という体制になり、ようやく新しい針灸院に必要なスタッフが充実してきました。千秋針灸院は今年で14年目に入ります。様々な難しい病気・症状の患者さんから必要とされている、適切な針灸治療を目指して努力いきますので、ご期待下さい。

3.29 アドベンチャーワールドに行きました

先日の連休(3月24日〜26日)は、和歌山県の白浜にあるアドベンチャーワールドに出かけました。お目当てはパンダです。アドベンチャーワールドではパンダの繁殖に成功しているそうで、中国以外では世界最多となる5頭のパンダが飼育されています。既に12頭の繁殖に成功しており、8頭は野性に返すために中国へ戻されたという話です。

私は上海への留学中に、中国各地の動物園でパンダを見た記憶があります。やはり中国でもパンダはガラス張りの檻に入れられて、特別扱いという感じでした。しかしアドベンチャーワールドのパンダたちは、一般の草食動物(ヤギとかシカなど)と同じく、開放的な空間で普通に過ごしています。母親の良浜(ラウヒン)に赤ちゃんパンダの優浜(ユウヒン)が甘える姿や、笹を手に持って豪快に食べる姿を目の前で見ることができました。いいですねー。

白浜温泉は少し遠いのが難点ですが、また道大を連れて家族で旅行に行きたいと思います。それから千秋針灸院にもパンダ(ぬいぐるみ)が来院しました。小児はりを行う時や、子どもさんの待ち時間の遊び相手に活躍してくれると思います。

○リンク・・・アドベンチャーワールドの公式ホームページ

3.22 スバルのアイサイトを体験しました

先日、車(レガシィ・アウトバック)が車検でしたので、ディーラーから代車を借りたのですが、運転中に時折ピ・ピ・ピと音が鳴るので不思議に思っていたら、あの「ぶつからない車」で話題のアイサイトを装着したレガシィでした。何の説明も無かったのですが、スバルでは現行車の多く(5割〜8割)がアイサイトを装着しているそうで、既に標準装備に近い状態のようです。

せっかくですから無理の無い程度に試そうと思い、あまり速度を落とさずに前の車に近づいてみると(もちろん確実に止まれる速度です)、警告音と共に緩やかにブレーキがかかりました。私は絶対に事故を起こさないという自信はありませんので、アイサイトは安全補助装置としては素晴らしいですね。今後は保険料率などにも反映されてくるかもしれません。車検でタイヤを替えたこともあり次の車は当分先ですが、アイサイトのような安全補助装置付きのハイブリッド車が大本命になりそうです。

3.18 千秋針灸院の治療費についてのお知らせ

4.1より、最後の来院から2年以上が経過した患者さんが、再来院された場合には治療代に加えて再診料をいただくことになります。眼科領域・その他の場合に関わらず1.050円(税込)となりますので、ご了承下さい。一般に鍼灸院では3〜6ヶ月程度来院が無いと再診料がかかる場合が多いようですが、当院へ継続して通院されている患者さんや、普段は提携治療院などで治療を受けられ、1年に1回程度来院されている患者さんには、再診料はかかりませんので、ご安心下さい。

おかげ様で開業から13年以上が経ち、カルテの数も膨大になったことから、過去のカルテを整理する必要があるため、今後2年以上前のカルテは受付周りとは別に保管することになりました。加えて最後の来院から何年も経過している場合には、初診時と同様の測定や問診が必ず必要になることから、再診料を設定させていただくことになりました。

また千秋針灸院の治療代は、刺さない小児はり・打鍼術(1.050円)、高校生までの学生さんと逆子治療(2.100円)、一般(3.150円)で完全に固定されていますので、例えば眼科領域の治療に腰部痛などの治療を加えても、治療代は変わりません。一般に鍼灸院では別の部位が加わると、治療代が加算されることも多いようですが、当院では一切ありません。ローラーベッド(マッサージベッド)などの利用も、付き添いの方も含めて無料です。病気や気になる症状が複数あれば、可能な範囲で同時に治療していきますので、遠慮なくご相談下さい。

3.15 緑内障のページ(詳細版)を公開しました

あまりにも緑内障のページが文章だらけになっていましたので、新たに詳細に解説したページを作成して内容を分割し、新しい内容を加えた形で整理してみました。絵心のない私はイラストや図は得意ではないので、内容を充実させていくと文字だらけになってしまいます。今のところ簡潔なページと詳細なページを分けることくらいしか思いつきませんので、この形になりました。

新しい詳細なページには、現在の眼科学から、眼圧、視野検査や点眼薬といった緑内障治療の根拠となる研究や事実と、眼科の権威に囚われない鍼灸師という立場から、眼科領域を専門に治療を続けてきた私の意見を書き加えています。眼科での緑内障治療に不安や疑問がある場合には、参考にしていただけたらと思います。緑内障の各ページを同時に更新しました。

○リンク・・・緑内障の鍼治療
     ・・・緑内障の鍼治療(詳細なデータと解説のページ)

3.12 視野検査の不思議

眼科では網膜色素変性などの患者さんの視野検査として、ゴールドマン視野計(動的視野検査)がよく行われています。最近、鍼治療を長く続けられてきた患者さんが「視野が悪化している」と診断され心配されていましたので、検査結果を見せていただきました。確かに前回に比較して直径で40%程も悪化しているように見えます。しかし更に以前の結果も持ち出して比較してみると・・・興味深いことが分かりました。

結果が良くない今回と、数年前に行った視野検査の結果はかなり近いもので、検査員は同じ方(A氏)でした。また前回と以前に比較的良い結果が得られていたのは、別の同じ検査員(B氏)でした。つまり視野検査を行う検査員によって、大変大きな差異を生じていたのでした。眼科医は検査結果を見て判断していますので、今回のケースでは大幅な悪化と診断してしまいます。実際、私が視野測定をした限りでは、ほとんど変化はなく、患者さん本人にも悪化した自覚はありませんでした。

ゴールドマン視野計は測定者の熟達度により、大きく結果が変わってしまうことは専門書にも記載があり、私も検査結果を見せていただくときは注意をしているのですが、これだけ実際に結果が変わってしまうと、眼科での治療方針への影響も大きくなることが予想され、根拠のある医療とは言えなくなると思います。今回のような視野検査自体に問題のあったケースは以前にもありましたので、変化の大きな結果が出た時には疑って見ていただきたいものです。千秋針灸院での視野測定は全て私が行っていますので、大きな誤差はまずありませんが、分業になる医療機関では仕方の無いことかもしれませんね。

なお同じ視野検査でも、緑内障などで行われるハンフリー視野計(静的視野検査)では、あまり測定者の熟達度は結果に影響しません。検査結果を正しく読み取る眼科医の技量が大切になります。検査結果から深い部分を読み取る技術と、当院での視野測定を付け合せて、患者さんの実際の視野を正しく把握する作業は、私はまだまだ勉強中です。

3.9 顔面神経麻痺への針治療

顔面神経麻痺は、片側の顔面神経がウイルスなどにより障害されて起こる病気です。7割程度は無治療で自然に治癒しますが、回復が遅れている場合には様々な後遺症を残すことも多いです。順調に回復している場合には敢えて針治療を行う必要はありませんが、医師から「重症」や「回復が悪い」などと診断された場合には、直ちに針治療を検討されることをお勧めします。十分に回復可能な期間は、発症より半年から1年程度までとされていますので、この期間を逃さず治療に取り組まれることをお勧めします。

千秋針灸院での治療実績としては、眼科疾患以外では炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎)、整形外科系疾患、アトピー性皮膚炎に次いで多い病気です。デジタルカメラを使って治療経過を分析・評価しながら適切な針治療を行っていきますので、患者さんには確実な変化を確認していただけます。最近では発症初期から針治療に取り組まれる患者さんも多く、比較的重症なケースでも良好に回復される割合が多くなっています。

○リンク・・・顔面神経麻痺 気がつけば3年ぶりの更新ですね

3.2 210.000アクセス

3.1 眼瞼けいれんのページを追加しました

眼瞼けいれんは、過度の瞬目(まばたき)が無意識に起こる病気で、まぶしさや目の不快感、場合によっては眼を開けていられない、口が勝手に動くなどの症状が強く出てきます。眼科などではボツリヌス毒素(ボトックス)の注射で、眼瞼の筋肉を麻痺させる対症療法が行われていますが、長期間注射を続ける必要があるため、効果の減弱や副作用も少なくありません。

針灸治療も対症療法の一つではありますが、ほとんどの場合に瞬目異常や各症状は軽減し、軽度な症状では消失することも多いです。ボツリヌス注射と同じく治療期間が長くはなりますが、副作用の心配は無く他の疾患や症状と併せて治療することができます。ボツリヌス注射に不安があったり、あまり改善がみられない場合には、適切な針灸治療もご検討下さい。

○リンク・・・眼瞼けいれん

2.22 眼科領域全般と測定評価のページを更新しました

年明けから様々な疾患のページを更新・追加中ですが、今回は眼科領域全般のページを更新しています。前回の更新から1年半近く経過しているため、大幅に書き換える必要がありましたが、更新後に改めて見てみると「内容が多すぎて、まとまりがない」と思ってしまいます。他のページにも言えることですが、「伝えたいことを簡潔に」が私のテーマですね。それでも最近作成した中心性漿液性脈絡網膜症あたりは、かなり簡潔に書いたつもりです。今年は様々な眼科疾患への針治療を、HPでご紹介していく予定ですので、ご期待下さい。

また各種の測定・評価法のページも更新しました。眼科領域の様々な疾患や症状に対して眼科学に基づき、客観的に針治療の効果を検証しながら治療を進めるスタイルは、千秋針灸院の最大の特徴です。単に針治療をするだけに比べて手間は掛かるのですが、このデータの蓄積こそが、各種の統計症例報告をはじめ眼科学でも未知の領域へ、当院の鍼治療によるオリジナルのアプローチができる理由です。掲載している機材や器具以外にも、試行錯誤しているアイディアや器具がありますので、いつかはご紹介したいと思います。

○リンク・・・眼科領域の針治療
○リンク・・・千秋針灸院の測定・評価法

2.15 中心性漿液性脈絡網膜症のページを追加しました

中心性漿液性脈絡網膜症は、片目の視界が歪んで見えたり視力が低下する病気で、毎年冬から春にかけて発症したり悪化する傾向があります。多くの場合に自然に治癒することも多いため、眼科では経過観察とされることが多いのですが、半年を超えて慢性化したり、視力が0.5以下まで大きく低下したケースでは、自然に治癒せず後遺症を残したり黄斑変性が隠れていることがあります。また加齢黄斑変性では、以前に中心性漿液性脈絡網膜症を発症されていた患者さんが多く、注意を要する疾患です。

中心性漿液性脈絡網膜症への針治療は、慢性化したり大幅な視力低下を伴う症例であっても、視力は早期に回復することが多く、変視(歪み)もやや時間は掛かりますが改善していきます。目安は分かりやすく図にしていますので参考にして下さい。半年程度で自然に治癒しない場合には、眼科での経過観察では治らないことが多いため、適切な針治療や日常生活で行うべき対策も検討されることをお薦めします。来院された際には詳しくご説明します。

○リンク・・・中心性漿液性脈絡網膜症

2.8 新しい測定器が活躍しています

年明けから使用が始まっているヘルテル氏眼球突出計が活躍しています。昨年までは甲状腺眼症の眼球突出には、眼科でも使用される三田式万能測定計を使用していましたが、甲状腺眼症の患者さんが多くなっていることから、眼球突出の読み取り誤差が少なく正確に測定できるヘルテル氏眼球突出計は、どうしても入手したい測定器の一つでした。実際に使い始めると使用法も容易で、両頬のオービタ縁間の距離を設定することで測定誤差はほとんどありません。

甲状腺眼症は見た目には眼球突出や眼瞼部の腫れが、症状としては眼痛や目の周囲痛、複視、視力低下など様々な課題がありますが、症状は改善することが多いものの、眼球突出については測定に誤差もあり評価が難しい部分がありました。ヘルテル氏眼球突出計を積極的に正しく用いることで、眼球突出への治療として鍼治療の事実が明確になると思います。三田式万能測定計で2ミリ以上の改善は概ね半数、また患者さん本人の自覚としても半数程度でしたが、ようやく眼科と同様の測定ができるようになりました。適切な鍼治療が甲状腺眼症の患者さんに役立てられることを願っています。

○リンク・・・甲状腺眼症

2.1 皮膚科領域も興味深いです

今年から清水先生が皮膚科領域へ、本格的に取り組みを始めていますが、他科から見た眼科領域への影響は、とても興味深いです。例えば皮膚科ではステロイド外用薬が主に使用されますが、皮膚科で考えられているステロイドの眼への影響は、楽観視され過ぎているように感じます。アトピー性皮膚炎にステロイドが使用される以前から、若年者に白内障はみられたので、ステロイドが強く関与するとはいえないとか、ステロイド緑内障には触れられていないなど、他科の副作用については専門外とする姿勢がよく分かりました。皮膚科医のマニュアルである『今日の皮膚疾患治療指針』の内容です。

ひとつの分野を深く追求していくと、追求しているからこそ見えてくるものや、別の分野からの見方、また別の分野への見え方が変わってきます。私は昔には鍼灸を、現在では眼科領域を追求していますが、それぞれに奥が深く様々な発見があり面白いです。そして同時に、まだ自分の理解が不十分なことにも気が付かされます。いつまで経っても勉強が必要ですね。とはいえ理解できたことは還元しなくては、ということで、アトピー性皮膚炎のページを少しだけ更新しました。

○リンク・・・アトピー性皮膚炎


1.27 
リフォーム現場を見てきました

千秋針灸院の新築から1年と少し、まだとても経済的にも余裕はないのですが、北名古屋市で住友不動産がリフォーム現場を公開しているというので、見せてもらいにいきました。住友不動産は千秋針灸院を建てていただいたハウスメーカーで、リフォーム事業にも力を入れています。「新築そっくりさん」という名前は聞いたことがある方も多いと思います。

住友不動産は新築では木造の2×4ですが、リフォームでは基礎は補強するなどして生かし、壁には断熱材を充填し、サッシや水周り、内装、間取りから外壁、屋根まで変更する大規模な改築です。(もちろん部屋毎や水周りだけのリフォームもできるそうです) 全く違う家になりながら新築の半額から7割程度の費用ということで、現在の家を部分的に生かしたい場合や、新築の費用が少し足りない場合には検討しても良さそうに思いました。

帰りには久しぶりに一宮のハウジングセンターに立ち寄って、一条工務店のi-Smartというモデルハウスを見てきました。モデルハウスは2年ぶりですが、実際に針灸院を建ててみて気がついたことも多く、そうした目で見ると店舗としては作り辛かった一条工務店も、住む家としてみると非常に優れていることが分かりました。建物の気密性に関わるC値、Q値といったスペックはもちろん、太陽光発電が可能な屋根材の採用や、ハンターダグラスの遮熱・断熱カーテン、24時間換気システムや全館床暖房などが標準仕様だったりします。住友不動産もかなりお買い得感のある仕様でしたが、価格的に一段上のグレードとして見た場合には、全く負けていない素晴らしい内容でした。

千秋針灸院が完成した頃は設計疲れからか、当分家のことは考えたくないと思っていましたが、私は結構建築好きなのかもしれません。まあ当分は見ているだけですが。


1.25 
電子書籍 『網膜色素変性への鍼治療』は、公開から1ヶ月が経ちました

昨年末のクリスマスに公開させていただいた、『網膜色素変性への鍼治療』は、公開から1ヶ月が経過しました。当院のホームページのみで公開していますが、おかげさまで150回以上もダウンロードをしていただき、網膜色素変性の患者さんや、関係する皆様、興味を持っていただいた方に、少しは役に立てたかなと思います。

鍼治療以外にも、日常生活上の注意点や、医薬品への注意喚起など、眼科では説明されない内容が、A4サイズ47ページ(表紙・目次を含む)に詰まっています。誰にでも読んでいただき、多くの方の目に留まるよう無償公開・リンクフリーですので、まだ読まれていない方も興味がありましたら、ぜひ読んでみて下さい。もちろん「鍼治療で何ができるのか」も、分かりやすく説明しています。

○リンク・・・『網膜色素変性への鍼治療』 Web公開版・電子書籍

また、小児眼科と針治療のページも、特に近視の進行予防について、内容を更新しています。道大(息子)も近視が進み始めていますので、強度近視に進ませないための正しい方法は、個人的に最も関心が高い分野です。近視の大きな進行は将来の緑内障や黄斑変性など、重篤な眼疾患への入り口とも言えますので、なんとか対策を立てたいところです。最近眼科の先生とも話す機会がありましたが、眼科では近視の進行を抑えるという視点は、レーシックやコンタクトなど屈折矯正の技術(対症療法)に頼っているようで、あまり関心が無い様子ですね。それなら私が探してみようとも思っています。

○リンク・・・小児眼科と針治療

1.18 加齢黄斑変性への新しいVEGF阻害薬「アイリーア」について

昨年11月末頃から、加齢黄斑変性の新しい治療薬として、VEGF阻害薬「アイリーア」による治療が始まっているようです。新生血管の活動期に使用できる薬としては、マクジェンやルセンティスに続いて選択枝が増えてきました。各薬剤や治療法によって特色がありますので、鍼治療も含めて分かりやすくまとめてみました。

○リンク・・・加齢黄斑変性

新薬「アイリーア」も基本的には「ルセンティス」などと同系統の薬剤ですので、効果や副作用も似た傾向が有ります。新薬は出始めは期待値が大きくなりがちですので、特に慎重に用いられることをお勧めします。

1.15 最近、当院とは無関係な治療院に対しての苦情が増えています

昨年辺りから、千秋針灸院や提携治療院とは無関係な「眼疾患への専門の鍼治療」で、「効果が無い」、「よく分からない」という相談が増えてきました。インターネットで調べてみるとホームページで「加齢黄斑変性」や「網膜色素変性」など、数年前にはあまり見かけなかった病気へ、多くの治療院が取り組まれていることが分かります。

多くの治療院が眼科疾患を取り組むことは、患者さんにとっては有益ではあるのですが、残念ながら多くの治療院では「鍼治療を行っているだけ」という状況であり、眼科医療として根拠のある測定や評価を基にした内容ではありません。このため鍼治療を続けることに疑心暗鬼になったり、鍼治療を理解できない眼科医から「根拠が無い」と指摘されて、結局中断されることが多くなるようです。これから眼疾患への鍼治療を考えられる場合には、眼科医療として根拠のある測定や評価が行われていることを確認しましょう。

「眼科で検査してください」のみに終始する治療院は、あなたの目の状況を判断して適切な治療を行うことはできません。行っている治療を眼科学に基づいた測定から評価することによって、初めて状況に合わせた鍼治療や指導が行えます。なぜか当院とは無関係な治療院への苦情や問題について、当院のスタッフが度々長期間の電話で、対応に苦慮するケースも出ていますので、良質な治療院の選び方を書いてみました。中には儲けることしか考えていない治療院もあるようですので、気をつけて下さい。

○リンク・・・良質な治療院の選び方

1.11 皮膚科領域への取り組みをはじめます

千秋針灸院では眼科領域を専門に取り組んできましたが、今年は新たに清水先生が皮膚科領域を専門に取り組んでいきます。昨年よりアトピー性皮膚炎などで実績を挙げていますので、ご期待下さい。眼科領域はこれまでと変わらず、私が担当します。

アトピー性皮膚炎については、ステロイドの使用が常態化していますが、特に20代〜30代の若い患者さんで、ステロイドの長期使用が原因での白内障や緑内障が多くみられます。外用薬としてのステロイドは、一時的な炎症など短期的に使用することは問題ありませんが、長期に渡り漫然と使用し続けた場合には、様々な眼科疾患を患い易くなります。

当院の針灸治療はステロイドに頼ることなく、アトピー性皮膚炎を抑え込むことができますので、将来の眼科疾患へのリスクを減らすことが期待できます。また既に発症しているステロイド緑内障などに対しても、眼科領域の専門的な針治療から対応できますので、ご相談下さい。

1.6 あけまして、おめでとうございます

正月は例年どおり、親戚への挨拶などで、ゆっくりと過ごさせていただきました。おかげさまで昨年末までの疲れも抜け、明日からの仕事にも集中できそうです。

私自身の今年のテーマは「整理」としました。これまで仕事から趣味に至るまで、思いのままにやっていたので、様々な点で負担が増えてしまい、時間や体力が続かない状況でした。今年は身辺の様々な部分を整理して、シンプルな形で仕事や日常を楽しめたらと思っています。もちろん患者さんへの治療については、これまでどおり全力で取り組んでいきますので、ご安心下さい。

明日から診療が始まると直ぐに、ヘルテル氏眼球突出計などの新しい測定器具が到着する予定です。できる限り眼科での検査と同じ測定器具を使い評価することで、針治療の新たな可能性を見つけ出すことも、私の目標であり役割と思います。これまで来院していただいた皆様に感謝すると共に、今年はどんな出会いや出来事が待っているのかと思うと、明日からがとても楽しみです。

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   本ページの内容は現代の眼科医学及び中医学、抗加齢医学、千秋針灸院の治療実績に基づいて書いたものです。
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