【廃墟マニヤ File072】
T玉金山(福島県)
(その15)
坑口前に残っていた小屋。
チケット売り場っぽい感じですね。入場券は下のマネキンがいた所で買えたんじゃないのかな〜?
小屋の脇に楽譜が書かれた看板を発見。どうやら、こちらの鉱山のテーマソングのようです。作詞が土井晩翠で、作曲が山田耕作と意外に豪華な顔ぶれじゃないですか。
T玉鉱山歌
(一)
日本の東北
奥羽の空に
金鉱覇王の我等の山ぞ
産業世界に先がけ進め
東洋一こそ我等の理想
(二)
共存共栄
我等の主義と
守りて全山親しみ励む
T玉鉱山日本の宝
東洋一こそ我等の理想
坑内見学の注意看板の下にも、不気味になった土井晩翠(たぶん)の写真と共に「T玉鉱山歌」の歌詞が。
小屋と反対側にあった坑内平面図。ちなみにこのT玉金山、鉱山として操業中は本山、青木葉、鶯という3つの地区で採掘しており、観光施設となっているのは青木葉坑になります(構内にあるお店の名前が「青木葉」なのはそのためです)。観光坑道の長さは700m程だったらしいのですが、この鉱山の採掘総延長が800kmあったことから考えると、公開されていたのは本当にごく一部という感じですね。
小屋と坑口の位置関係はこんな感じ。
左寄りの藪が切れて見える部分が登ってきた道です。今、背を向けている側が水平になっており、坑口からのびる線路が続いているので行ってみることにします。
前を通る高速道路から見えるよう設置された巨大看板。ちなみに高速道路が通っている土地は、元々青木葉地区の鉱山住宅などがあった場所だそうです。さらにもう一つちなんでみると(?)、この看板で謳っている「日本三大金山」の残り二つは、「佐渡(越後)」と「串木野(薩摩)」ということです。
作業用の車両でしょうか。看板下に平トロ(?)が放置されていました。
併用軌道っぽい雰囲気で、坑内観光トロッコ用のレールが藪の中へ続いていきます。
(続く)
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