【廃墟マニヤ File062】
O山公園(徳島県)
(その10)
さて、一休みして装備を整えてから、最後に残しておいたご馳走(たぶん)に取り掛かることにします!
入口から園内につながる唯一のトンネルへ。
この手の施設の多くは採石場の跡などを利用しているのですが、ここは、わざわざこの公園のために山口氏がゼロから掘らせたという話です。
園内側からトンネルに入ると、先に天国への分岐が左側に現れるのですが、ここは順番を守って、まず右側に分岐する地獄へ行ってみることにしましょう。
トンネル入口側を背にして、園内側を向いて撮ったカット。上の写真のフチが緑色の看板には、もっと何かいろいろ書いてあるかと思ったら、単に「地獄入口」と書かれているだけでした。
地獄へ入っていくと、まずは観音像などがあります。
彩色された恵比寿&大黒像があって、
子供を救う地蔵菩薩がいて、
なぜかこんな謎の軍団も……。タヌキにカエル、カメ、みうらじゅんが「甘えた坊主」と命名した居眠りする小坊主、さらには孫悟空らしき石像など、「ここは石屋の展示場か!?」と思わずツッコミたくなるようなラインナップです。
さて、途中の分岐を無視してまっすぐ進んだところ、元結婚式場の建物の横に口を開けていたトンネルにつながっていることが判明しました。特にそちら側には何もないので、戻って分岐に入ってみることにします。
先ほどまでいた部分は暗いながらも、トンネルが抜けた先からの光がかすかに届いていたのですが、分岐から奥は真っ暗です。天井から雨のように落ちてくる水に閉口しながら、進んで行ったところ、ライトの光の中に不動明王像が浮かび上がりました。しかし、何か違和感が……。
こんなところにマネキンの手が!
さらに足下にはヒシャクを持った手も! 後からやって来る人を驚かせようとイタズラをしていった人がいるようです。ちなみに私の場合、ご期待にそえず申し訳ないのですが、ゼロビビリでした。
余談となりますが、廃墟でこういった仕掛けでビックリしたのは、まだ廃墟経験の浅い頃行った「O滝ランド」の子どもの亡者くらいだと思います。まあ上からネズミが落ちてきてビックリとか、床を踏み抜いてビックリとか、警報が鳴ってビックリとかはしょっちゅうあるんですけれど……。
(続く)
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