【廃墟マニヤ File021】
U峠廃線跡(群馬県)
(その6)
夏の日射しによる明暗のコントラストの強さに眩暈がしそうです。ふいに映画「萌の朱雀」のトンネルの場面を思い出しました。
トンネルの先にはまたすぐトンネルが。同行した廃墟サイト管理人さんはカメラを抱えていったまま戻ってきません。別の世界に消えてしまったかと思い始めた頃、闇の中からひょこりと姿を現しました。
さて、こちらは1989年12月に撮った、半分埋もれかけのトンネル。写真の流れの都合で、ここで紹介することになってしまいましたが、たぶんもっとずっと横川寄りの第1〜3トンネルあたりだと思います。現在は整備されて遊歩道になっているはずです。
これまた恐らくですが、上のトンネル内部を覗き込んだカットでしょう。
同じ日に撮った第1〜3トンネルのどれか(たぶん)。
続いてここからの写真は、区間中唯一の平坦地だった旧Kノ平駅のものです。Kノ平駅は、蒸気機関車時代は給水、給炭の基地であり、電化後も単線時代には列車交換の施設として活躍していました。しかし、1966年(昭和41年)複線化が完了するとその役割を終え、駅から信号所に降格されてしまったのだそうです。
私が子供の頃来たときは、もう駅ではなくなっていましたが、まだ木造の駅舎が残っていたような記憶があります。当然、現在はそのような駅舎は影も形もなく、新しく造られたブロック造りの小屋が残るだけとなっていました。
ホームの横川寄りに残るKノ平変電所。1937年(昭和12年)7月に設けられたこの変電所、新線開通後も改修して、1997年の廃線まで現役で電力を供給し続けてきたそうです。
ホーム上にあった事務所(?)。手前はトイレで、割れた窓から内部を覗くと、廃墟定番のエロ本がころがっていました。
(続く)
(この頁最初へ)