【廃墟マニヤ File021】
U峠廃線跡(群馬県)
(その4)
復元された蓄電池室。すっかりきれいになっていました。
ちなみにこちらが修復前の姿。右側の壁になっている部分は、本来は窓だったようですね。屋根上の煙突も後に付け足されたものだったのでしょうか。
明治期の建物は、産業用のものでもそれなりに意匠がこらされていて見るたびに感心します。
こちらもキレイになった機械室。どうもビアホールのように見えるので、いっそのこと地ビールを出すレストランとして活用してもいいんじゃないでしょうか?
正直なところを言うと、産業遺産を後世に伝えていくという意義は非常に認めるのですが、このように修復された時点で、それまで持っていたある種の輝きが失われてしまう気がして、個人的にはちょっとばかり残念です。
保存のために修復された建物は、標本となって博物館に展示された昆虫のようなもので、外観はキレイであっても、もうそこには魂はないような気がするのです。
さて、続いて紹介するのは国道18号の旧道から見える旧線の遺構群です。まずは有名な眼鏡橋から。
眼鏡橋と呼ばれる第3橋梁は、1892年(明治25年)12月に完成。長さは87.7メートルあり、使用されたレンガは200万個と案内板に書かれていました。
こちらは1989年12月の写真。木の葉が落ちる冬の方がしっかりその姿を見ることができます。
こちらも1989年12月。その姿は現在もほとんど変わっていないようです。
(続く)
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