ARMORED CORE3 LADY BLADER
複合地下都市「レイヤード」――“ただ一つのもの”によって管理された、地中に閉ざされた世界。 そこで生まれた企業は、利権や、より大きな力を求めて互いに争ったのだが、それすらも管理者の掌の上の出来事であるとは、誰も知らなかった。 そして、俄かには信じられぬ事ではあろうが、「レイヴン」と呼ばれる機動兵器アーマード・コアを駆る傭兵達とて、それは変わらない。 彼等は、自分達に自由が認められていると思っているが、実際は自由が認められているのではない。企業の勢力の均衡を保つために、あらかじめ自由にさせられていただけに過ぎない。 かくして、絶対的な力のもと、争いさえ管理されていたこの世界だが、その裏では管理者の認知下にない戦いも存在した。 嫉妬、憧憬、己の存在の確認、そして復讐――人間の感情が渦巻く戦いは、レイヤードにおける全知全能の存在である筈の管理者にとっても、全く知らぬ事であった。管理者が想定するあらゆる状況下において、場末の人間達が抱く感情は、影響を及ぼさないと見なされているのか。 それも定かではないまま、すべてが管理された世界は、徐々に狂い始めた。 そんな、秩序と混沌が入り乱れるレイヤードを、“レディ・ブレーダー(女剣豪)”の二つ名で呼ばれるレイヴンが疾駆していた。 | ||||||||||||||||||||
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