gumiショックに思うかつや初体験誤解されやすい職業
中国株の急騰新卒採用、バブルの香りほぼ確実に投資資金を失う方法
資本収益における「規模の経済」トヨタ自動車が工場新設を再開
セミナーテキスト作成中鳥貴族が鳥二郎を提訴ガンボ&オイスターバー
私が買う131銘柄金はこれから2倍になる江守GHが経営破たん

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ショートコラム(2015年4月)

■江守GHが経営破たん(2015年4月30日)

3月18日付のショートコラムで取り上げた江守GH(9963)が民事再生手続開始の申立てを行い、実質的に経営破たんしました。同社株は、5月31日に上場廃止となります。貸倒引当金繰入額があまりに巨額だったとはいえ、株主にとって最悪の事態を招いてしまいました。

こういった事例を目にするたび、キャッシュフロー分析の重要性を再認識させられます。会計利益(帳簿上の利益)が増えているにもかかわらず、営業キャッシュフローがマイナスの場合、その原因がどこにあるのか、しっかり分析しておくべきでしょう。売上債権や棚卸資産の急増している場合、特に注意が必要です。

江守GH 株価チャート(日足)


■金はこれから2倍になる(2015年4月28日)

林則行氏の新作DVDは「金はこれから2倍になる」という思い切ったタイトルになりました。今、金を買ったとして儲かるかどうかはさておき、このDVDの見どころは結論に至るまでのプロセスにあります。

林氏は、少し前より「株式市場の旬は過ぎている」と主張されています。私もほぼ同意見です。いつまで上がるか、どこまで上がるかは分からないにせよ、もはや難しい局面に入っているといえます。

まとまった時間の取れるゴールデンウィークに、投資家各人が今後の投資戦略について、じっくりと考えてみるべきでしょう。そうすることにより、自分なりの方針を打ち出せれば、たとえ裏目に出ても悔いは残らないはずです。


■私が買う131銘柄(2015年4月27日)

明日発売されるムック『2015 株 私が買う131銘柄』に掲載されましたので、お知らせしておきます。時期的に割安株が少なく、会社四季報より、何とか6銘柄をひねり出しました。

手軽に読める内容につき、ご興味をお持ちの方は、書店の店頭にてチェックしてみてください。


■ガンボ&オイスターバー(2015年4月24日)

一昨日、今年3月に新規上場したヒューマンウェブ(3224)の経営するガンボ&オイスターバー 梅田NU茶屋町店に行ってきました。

ワインと生ガキを楽しめる、お洒落な店です。勘定は1人当たり7〜8千円。客単価も高く、チェーン店としては高級志向ですが、平日の夜にもかかわらず、けっこう混雑していました。

料理は美味しく、接客もしっかりしており、好感が持てました。というのも、人手不足の影響か、店舗のオペレーションが混乱しており「二度と入りたいくない」というチェーン店が最近では珍しくないからです(もっとも、この客単価では、相応の対応をしてらわないと困りますが)。

少し気になった点は、カキの殻をむく音を緩和するためか、店内のBGMが騒がしく、ゆっくり過ごす気にならないことでしょうか。ひょっとすれば、必要以上に長居させず、客の回転を上げるための工夫かもしれません。

業態的にもユニークで、カキの鮮度管理にノウハウが必要なため、外食産業の割にはそれなりの参入障壁を備えています。

2015年のIPO銘柄の中では、注目株といえるでしょう。

ヒューマンウェブ 株価チャート(日足)


■鳥貴族が鳥二郎を提訴(2015年4月22日)

模倣(パクリ)がつきものの業種とはいえ、ついに大倉社長の堪忍袋の緒が切れたようです。「鳥貴族」が「鳥二郎」の運営会社を訴えました。

この鳥二郎、「ここまでやるか」と思うほど、徹底的に鳥貴族をパクっています。

●看板のロゴが酷似
●鳥貴族は全品280円、鳥二郎は全品270円
●店舗の内装や従業員の服装も類似
●鳥貴族が入居するビルの真上や真下のフロアで営業

昨年7月22日付のショートコラムで懸念を示したとおり、同社は今後もこの問題に悩まされそうです。もし、今回の訴訟に負けるようなことがあれば、パクリ業態が大手を振ってまかり通ることになりますね。

参入障壁の低さが、飲食業最大のネックです。


■セミナーテキスト作成中(2015年4月19日)

今月は、4月29日(水曜祝日)に東京で開催されるローリスクで着実に儲けるバリュー投資セミナー【個別銘柄編(会社四季報「春号」&好業績企業)】のテキスト作成に追われています。

ただいま、詰めの作業中で、後2〜3日もあれば提出できる見込みです。

【個別銘柄編】は、リピータの方も少なくありません。そこで、毎回のように銘柄の見直しを行っており、今回もすべての銘柄を入れ替えました。

取り上げるのは、スクリーニングから3銘柄、会社四季報春号から5銘柄、株式投信の組入銘柄から4銘柄、計12銘柄です。

もちろん、ビジネスモデルのユニークな企業も含まれています。私自身も当日が楽しみです。


■トヨタ自動車が工場新設を再開(2015年4月16日)

トヨタ自動車は、2013年4月以降、凍結していた新工場建設を再開すると発表しました。メキシコではカローラ、中国では小型車を生産するそうです。

会社四季報春号を読んでいても、トヨタに自動車部品や生産設備を納入している企業は軒並み好業績で、自動車産業の裾野の広さに驚きました。そういった銘柄は、引き続き恩恵を受けるかもしれません。

ただ、このニュースで思い出したのは「景気循環株が業績絶好調のときに設備投資を行えば、工場が完成した暁には不況で売るものがない」という経験則です。

「北米で車が売れているのは、金融機関が信用力の低い借り手(サブプライム)に自動車ローンを貸し込んでいるからだ」という指摘もあります。

果たして、今回はどうなるでしょうか。

トヨタ自動車 株価チャート(月足)


■資本収益における「規模の経済」(2015年4月15日)

21世紀の資本』によれば、資本収益においても「規模の経済」が働くとされています。

下のグラフは、米国の大学基金の年平均実質収益率を示したものですが、収益が基金の規模に応じて急増している様子が見て取れます。とりわけ、資金規模で突出しているHYP(ハーバード、イェール、プリンストン)のリターンが高くなっています。

著者のピケティ教授は、その理由として「基金の規模が大きい分、世界中から最高の投資機会を探し出せる一流のポートフォリオ・マネジャー集団を雇えること」を挙げています。

もしそのとおりなら「某国の巨大年金基金のパフォーマンスももっと高くていいはずなのに」と考えてしまうのは、ちょっと斜めに構えすぎでしょうか。

米国の大学基金の資本収益(1980〜2010年)


■ほぼ確実に投資資金を失う方法(2015年4月13日)

ネット証券が台頭するまで、株の売買注文は証券会社の店頭で行われていました。そういった時代には「証券会社に損をさせられた」とか「信用取引で失敗して自宅を売らされた」とかいう話を聞かされたものです。

しかし、証券会社の人間といえども、相場の先行きや個別銘柄の上げ下げなんて予測できません。では、顧客はどうやって損をしたのでしょうか。

板垣浩氏の著書『自立のためにプロが教える株式投資』に、その理由が書かれています。常に資金いっぱいの売買を続けさせれば、勝手に自滅して口座の投資資金が底を尽きるそうです。

裏を返せば、普段から投資資金に余裕を持たせ、過剰な売買を控えて投資チャンスをじっくり待つようにすれば、先人の二の舞を避けることができるといえます。

今のような時期こそ「投資チャンスをじっくり待てる」という個人投資家の強みを活かしたいものですね。


■新卒採用、バブルの香り(2015年4月10日)

日経に「新卒採用、バブルの香り 豪華客船に「招待」も」という記事が掲載されています。

たしか、日経平均が3万9千円をつけた資産バブルの時代も、そんな感じでした。私が就職したのは、1987年の円高不況直後で苦労させられただけに、「たった2〜3年違うだけで、楽に内定をもらえていいな」と思った記憶があります。

ただ、中長期的な株の買い場として「売り手市場」はいかがなものでしょうか。2〜3年先を見て投資を行うのであれば、むしろ「買い手市場」のほうがふさわしいです。


■中国株の急騰(2015年4月9日)

上海総合指数が急上昇しています。4,000ポイントに迫ろうかという勢いで、1年で2倍になりました。

しかし、経済成長率の低下している中国の現状から考えれば、不思議な現象です。結局、やっていることは先進国と同じで、「金融緩和などの政策により株価を上げよう」という当局の思惑に投資家(投機家?)が乗っている形です。

この件に関しては「中国株はバブルだ」というマスコミ報道もあり、全くそのとおりですが、中国からは「黒田日銀のお前が言うな」と切り返されそうですね。

上海総合指数 株価チャート(週足)


■誤解されやすい職業(2015年4月6日)

他人と同じことをやっているうちは成功できないにもかかわらず、違うことをやろうとすれば誤解されたり叩かれたりするのが世の中の常です。

私もその1人ではないでしょうか。相変わらず「一日中株価を見ており、株で飯を食っている(あるいは食おうとしている)。セミナーは単なる小遣い稼ぎの個人投資家」と思われている方がいらっしゃるようです。

本業は執筆や講演です。午前中は書籍やレポート執筆、セミナーテキスト作成などを行っており、午後からはウォーキングを兼ねた買物に出かけるため、ずっと板を見ていることはありません。寄り付き前の気配値を確認するのは、売買を行いたいときだけ。通常は、場が引けてから持株やウォッチ銘柄の終値を軽くチェックする程度です。

株式投資は、あくまで副業的な位置づけです。本業が忙しい時はそちらを優先するため、投資は開店休業中のときも少なくありません。

次回、副業に力を入れるのは、本業が暇になったときでしょう。株本を書かせてもらえず、セミナー講師の依頼も来ないときほど株価が割安だからです。今は、そういった局面に備え、執筆や講演に励みながら資金を温存している状況です。

当面は、かの本多静六博士が著書『私の財産告白』で述べている名言「好景気・楽観時代は倹約貯蓄、不景気・悲観時代は思い切った投資」を自分なりに解釈した「好景気・楽観時代は本業に励み、不景気・悲観時代は副業に励む」がポリシーです。

というわけで、サラリーマンを退職したものの、個人事業主として皆さんと同じように働いています。似たような立ち位置にあると思っていただければ幸いです。


■かつや初体験(2015年4月5日)

昨日の昼前、新宿に着きました。駅近くの会場にて、昼からセミナーです。

「さて、昼食はどこしようかな」と考えながら歩いていたとき、「かつや」の看板が目に飛び込んできました。一度は入ってみたかったものの、そういった機会のなかった店です。即決し、カツ丼(490円)の食券を買い、入店しました。

時間は11時40分。席は半分程度が埋まっていました。しかしながら、出てくるのに時間がかかり、食べている人より待っている人の方が多かったように思います。注文を受けてからカツを揚げる以上、やむを得ないのでしょうか。

キッチンが近かったので、のぞきこんでみたところ、奥にsuzumo(鈴茂器工)のロゴが目立つ機器が鎮座していました。どうやら、ご飯盛り付け機のようです。

注文が立て込んでいたのか、結局、20分近く待たされます。途中で一度「お待たせしてすいません」と店員が詫びににきました。アジア人らしき店員もいましたが、教育がしっかりしているのか、日高屋の一部の店舗のように不快な思いはしませんでした。

味に関しては、490円でこのカツ丼が食べられれば大満足です。カツもご飯も美味しかったですし、やや薄めの味付けに好感が持てました。

店を出た12時過ぎには満席で、待っている人もいました。一昔前の吉野家みたいで、繁盛しているようです。

ちなみに、「かつや」を経営しているのはアークランドサービス(3085)です。同社は、自主開催セミナーでも取り上げましたし、私自身も何度か手がけたことがあります。ただ、これだけ満足度の高い店であれば、じっくりと持ち続けても良かったかなと思いました。

アークランドサービス株価チャート(月足)


■gumiショックに思う(2015年4月1日)

「ひょっとすると、アベノミクス相場のターニングポイントになるかもしれない」と思える出来事がありました。いわゆるgumiショックです。

相場の天井近辺では、今回のようなIPOが必ずと言っていいほど起こります。この件に関して、ベンジャミン・グレアムは著書『賢明なる投資家』にて、既に警告済みです。

長年の経験から分かっていることは、投資家が最大の損失を被るのは、好景気下で優良とはいえない証券を購入したときだということである。

本年1月のバリュー投資塾「2014年のIPO銘柄分析」のおいても、次のようなお話をさせていただきました。

●スマートフォンやゲーム関連など、流行のビジネスを行っている会社は投資対象から外すこと
●新規上場企業については、最低半年間、できれば1年間は様子を見ること

IPO直後の高値を追い回すのなら、2〜3年ほど我慢をして、弱気相場を待った方が得策でしょう。弱気相場では、直近のIPO銘柄はことごとく売られます。その中から、ビジネスモデルの堅持できている企業を選べば、大きなリターンを得られるはずです。

gumi株価チャート(日足)



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