アジアフォーカス株の本についてのQ&A
情報の見方・捉え方本の見つけ方翼の折れたエンジェル
株の長期投資による資産形成地獄を見てきた男本のタイトルに思うセミリタイアとフリーター

パーシャル・オーナー


ホーム | ショートコラム | ポートフォリオ | 株の本 | 株式セミナー | リンク集


ショートコラム(2005年9月)

■セミリタイアとフリーター(2005年9月25日)
上に戻る

KENさんのサイトで紹介されていた「アマゾン・ドット・コムの光と影」を読んでみました。印象に残ったのは、アマゾンの倉庫で黙々と働く中高年アルバイターの姿です。安い単価で、過酷な労働を強いられ、成績の悪い者は短期間で打ち切られる・・・、資本主義の醜い一面を見せつけられます。

そのフリーターという生き方ですが、セミリタイアとからめて考えれば、そんなに悪くないと思っています。完全にリタイアできるほど資産は形成できていないけど、
■このままでは自分が職場の長になり、責任を負わされるのは嫌だ
■神経をすり減らす仕事で疲れる
■帰りが遅く、休日も出勤で、自分の時間が取れない
という悩みをお持ちの方も多いでしょう。

一方でフリーターは
■責任が比較的軽い、あるいはないに等しい
■時給なので定時に帰ることができる
というメリットがあります。

そこで、完全に引退できるまで頑張るのではなく、早めにサラリーマンを辞めて、フリーターとして生活費程度は稼ぎ、そこそこの資産を維持しながら気楽に暮らすのも一つの生き方です。

まあ、独身だから、こんなことが言えるのかもしれませんね。

年代を問わないフリーターの増加に政府は手を焼いているようです。「正社員になれない人」も多いようですが、「正社員にならない人」もけっこういるみたいです。サラリーマンの報われない時代、彼らの選択も一理あるように思えてならないのです。


■本のタイトルに思う(2005年9月23日)
上に戻る

先ほど、2冊目の本の初稿が届きましたので、ざっとチェックしていました。最終ページに本のタイトルがあります。「超割安成長株で儲ける週末「雪ダルマ式」投資術」と書いていったので、思わず苦笑してしまいました。仮題だと思いますが、「雪ダルマ式」はちょっとねぇ(笑)。

その、本のタイトルなのですが、著者も編集者も決める権限はありません。余程の大物作家でない限り、出版社の編集会議で決まります。本のタイトルは売れ行きに影響するので、怪しげなものや過激な表現が好まれます。いい本でも、書店に置いてもらえなければ読者の目に触れることはありませんし、手に取られなければ売れないわけです。

まあ、そのあたりのバランスの取り方が難しいところですね。

で、本の方は、初稿の段階で予定より遅れています。10月中の出版は難しいかもしれません。少しお待ち願うことになりそうですが、(待つ)楽しみが増えたと思っていただければ幸いです。


■地獄を見てきた男(2005年9月13日)
上に戻る

昨日、職場(クラビス)で「年利30%のスーパー大学教授が語る「科学的」バリュー投資法 入門ゼミナール」DVDが流れていました。これは2日間に渡る9時間のセミナーを収録した力作です。

流れていたのは前半部分でしたが、プロジェクター画像、ホワイトボードの使い方が上手く、DVDを見ながらもセミナー会場にいるような臨場感を味わうことができます。もちろん、話もわかりやすく、飽きさせず、教えるプロは違うものだなと感心してしまいました。

印象に残ったのは、株式投資で個人投資家が陥りがちな「落とし穴」について、口を酸っぱくしてお説教をしているところです。

株式投資のセミナーでは、通常は敗者の話を聞くことはできません。敗者も称えられるスポーツの世界とは違い、マーケットに敗者の居場所などどこにもないからです。

ところが、榊原教授は、若いときに株式投資で大損害を出しています。親が土地を売って清算したそうですが、一時は死ぬことも考えたそうです。「致命傷を負い、マーケットから退場させられた」わけですが、榊原教授のすごいところは、あきらめず、再入場して成功をおさめたことです。そしてあみだした、損をしない投資法が榊原式(Prof.サカキ式)投資法なのです。

「地獄を見てきた男」の話は迫力が違います。「年利30%のスーパー大学教授が語る「科学的」バリュー投資法 入門ゼミナール」DVDで貴重な体験談を聞くことができます。

ライブを聞きたい方は「年利30%超のサカキ式バリュー投資スクール」「年利30%超のサカキ式バリュー投資ゼミ(名古屋)」に参加されるといいですよ。

(2005年9月20日 追記)

榊原教授は著書「現役大学教授がこっそり教える株式投資「必勝ゼミ」」がありますが、DVDも数種類出ており、この件で質問をいただきましたので、再度整理をしておりきます。

パンローリングからは3種類出ています。いずれも同社でのセミナーをDVD化したものです。【完全版】【フォローアップ版】は2日間のセミナーの1日目と2日目なので、セットで見るDVDです。【フォローアップ版】だけ見られてもよくわからないと思います。

DVD 超バリュー投資入門 (2時間の基本編)
DVD 単純明快!!超バリュー投資 Prof.サカキ式株式投資セミナー【完全版】(5時間、セミナーの1日目)
DVD 単純明快!!超バリュー投資 Prof.サカキ式株式投資セミナー【フォローアップ版】(3時間、2日目)

クラビスからも年利30%のスーパー大学教授が語る「科学的」バリュー投資法 入門ゼミナールが出ています。こちらは2日間のセミナー9時間、DVD4枚の力作です。すでに書きましたように、前半部分は私も見ており、後半部分はセミナー自体に出席しています。私がクラビスで働いていることを差し引いても、このDVDはいいと思います。実際、8月はダントツで売れています。


■株の長期投資による資産形成(2005年9月12日)
上に戻る

「株の長期投資による資産形成」というサブタイトルを外そうかと思っています。以前は、株は長く持っているものという考え方でしたが、徐々に認識が変わりつつあるからです。

まず、資産バリュー株の場合は、資産価値に対して割安な水準で買い付け、資産価値相応まで株価が戻れば売ることになります。だから、投資期間が短いほど成功ともいえます。1年で50%上昇するよりも3か月で50%上昇する方がパフォーマンスはよくなります。

割安成長株(収益バリュー)では、収益という不安定な要素がベースとなるため、収益の変動に注意を払う必要があります。業績下方修正を出されると売りですし、収益ペースが鈍るだけで株価が下落するケースもあります。四半期決算とインターネットによる情報伝達の早さで、株価の変動も激しくなってきました。

長期的視野で投資を行っていることに変わりはないのですが、現実的に2年程度でポートフォリオの中身が入れ替わってしまうのは、やむを得ないことなのかもしれません。山口揚平さんが「なぜか日本人が知らなかった新しい株の本」に書かれているコラム「長期投資の”罠”」を読んで、そう感じた次第です。


■翼の折れたエンジェル(2005年9月7日)
上に戻る

昨日、ファースト住建がストップ安をつけました。業績下方修正を発表したためです。一時期は「割安成長株」として、バリュー投資家の間でも一世を風靡した銘柄だけに残念です。私も保有していましたが、前回の減額修正で売却済なので大事には至りませんでした。

しかしながら、成長性を手掛かりに買われていた銘柄から「成長」の二文字が消えると、株価は奈落の底まで叩き落とされるものです。10月に「株式運用戦略セミナー【低位バリュー株・アノマリー・行動ファイナンスの追求】」を行う渡辺幹夫氏は著書「ファンドマネージャーの株式運用戦略」で、このようなケースを「翼の折れたエンジェル」と称していますが、言い当て妙ですね。

今年も株式市場自体は好調です。ただ、自身の売買を振り返れば、KG情報、ムトー精工、ファースト住建と持っていればやられていた銘柄がありました。たまたま回避できてきただけで「明日は我が身」なのかもしれません。本当に紙一重の世界に生きているのだなと実感しています。


■情報の見方・捉え方(2005年9月4日)
上に戻る

「企業情報を得るために、株式情報サイトや、アナリストレポートを読んだ方がいいですか?」という質問をいただきましたので、情報の見方・捉え方について取り上げます。

投資に関する情報について、私が見ているポイントはただ一つです。「情報発信者が、自分自身で株式投資を行い、利益をあげているかどうか」それだけです。

世間では、どうみても、自分自身で投資を行い、実際に株式投資で利益をあげているとは思えないような証券関係者や株式評論家が「この銘柄がいい、あの銘柄は買いだ」と意見を述べています。でも、彼らのいうことを聞く価値はあるのでしょうか?

私は日経新聞を読んでいませんし、マネー雑誌もほとんど見ないです。アナリストレポートは証券会社の販促物です。「買う気にさせる」という意味では、車のカタログみたいなものです。頻繁に取り上げられる銘柄は「もはや割安ではないな」と考えます。

「では、投資銘柄はどうやって見つけるの?」という声が聞こえてきそうですね。「投資に対するアンテナを張って街を歩いていれば自然と見つかります」が答えです。アンテナを張っていれば、電車の宙づり広告からも投資のヒントが見つかります。そしてアンテナにかかった企業は会社四季報をチェックして、さらにウェブサイトで決算短信や月次情報を調べてみる。その繰り返しです。実際に投資で利益をあげている個人投資家の意見も参考になります。リンク集をたどってみてください。

銘柄の選び方については2冊目の本でもふれています。もう出版社の方で編集作業に入っており、校正を経て10月中には発売できそうです。お楽しみに。


■「株の本」についてのQ&A(2005年9月3日)
上に戻る

メールにて、けっこうな数の質問をいただいております。なるべくお答えするようにしますが、かなり時間がかかりそうです。気長にお待ち下さいませ。

今回は「株の本」についてのQ&Aです。

Q1:個別銘柄投資:株の本で推薦している阿部氏の「いま、この企業に投資しなさい」は10年ほど前の本で絶版になっています。今読んでも役に立つのでしょうか?

A1:基本的に、古い本でも絶版になったものでも、私自身の役に立った本は掲載しています。「いま、この企業に投資しなさい」については、銘柄はもう役に立たないものもありますが、考え方は今でも十分通用します。

Q2:同じ阿部氏の「「成長株・バリュー株」この株に投資しろ!」はおすすめでしょうか?

A2:「いま、この企業に投資しなさい」と「「成長株・バリュー株」この株に投資しろ!」では言っていることのニュアンスがやや違います。「いま、この企業に投資しなさい」で言っていたことは素晴らしかったのに、すすめていた銘柄(特に小売関係)が上がらなかったので、「「成長株・バリュー株」この株に投資しろ!」ではやや変えてきているのです。「風見鶏」的なものを感じたので、「「成長株・バリュー株」この株に投資しろ!」は購入しませんでした。

Q3:株の本を次々に紹介していますね。最近も「なぜか日本人が知らなかった新しい株の本」や「株式投資「必勝ゼミ」」などが紹介されていますが、そこには必ず寸評やコメントが書かれています。ちゃんとこれらの本を読んでいるのでしょうか?。もしそうだとすれば、読むスピード、凄く早くないですか?

A3:はい、全て読んでいます(笑)。本を読むスピードは早い方だと思います。

余談ですが、「ウォール街で勝つ法則」が発売されたとき、高い本だったので、立ち読みで内容を丸暗記してやろうと思い立ちました。2週間本屋に通って3回以上読み通したのですが、やはり全てを憶えることはできず(当たり前ですが)、結局は買い求めました。無謀なことを試みたものです(苦笑)。


■アジアフォーカス(2005年9月1日)
上に戻る

9月4日(日)ミニセミナーを行うマネックス・ビーンス証券で、以前から気になっているファンドがあります。アジアフォーカス(リンク先はPDFです)という個人投資家向けのヘッジファンドがそれです。市場全体の動向に関わらず絶対リターンを追求するオルタナティブ投資は注目すべき分野でしょう。

個人投資家レベルでも、ロングショート戦略は可能です。バリュー株を個別に買い付け、TOPIXのETFを売り立てればいいのです。しかしながら、難易度が高いですし、裏目に出たときのリスクを考えると、投資信託を活用すべき分野だと思います。この8月のように、TOPIXが上がっているのにバリュー株が軟調では目も当てられませんね。

マネックス・ビーンス証券ではバンガードのインデックスファンドも購入できます。個人投資家はE*トレード証券を使っている人が多いようです。日本株は手数料の安いE*トレード証券で個別銘柄に投資して、マネックス・ビーンス証券のバンガード・インデックスファンドで国際分散投資を行い、さらにアジアフォーカスでオルタナティブ投資を視野に入れる組合せもいいのではないでしょうか。



メール | プロフィール | アクセス統計 | このサイトについて

最終的な投資判断は、みなさまご自身でなさるようお願いいたします。
Copyright (C) 2003-2009 パーシャル・オーナー by 角山智