ら行 ら始まるタイトルの映画

ラーメンガール

もっとキテレツな日本描写に笑おうと思ったら、意外にマトモで拍子抜け。
日本人キャストが豪華で本格派揃いなのも驚いたが、アメリカでどの程度通用するのか興味深い。
…しかし日本人イケメン枠が、わざわざ韓国人なのは本当〜に興醒めだった。
日本人的には風間俊介君(演技は好きよ、演技はね)似でイケメンでも何でもないし。
日本の現状を理解してないのか配慮しないのか、こんな脚本、こんなキャスト。
おそらく英語力の問題が大きいのでしょうが、日本人俳優、頑張って!

日本語の台詞まわしがとても良くできていて(西田敏行の罵詈雑言は殆どアドリブだそうだが)脚本がアメリカ人?なのが信じ難い。
おそらく余程キチンとした監修が為されていたのだろう。(その割に上記のような…)
スタッフも殆ど監督以外日本人だったというので、なるほどキテレツ路線ではないはずだわ、残念
でもね、ラーメン屋の親父風に言うならば、「やり方は間違ってなくても魂が違う」。
まあ『少林サッカー』的なバカ映画と割り切ればいいのかもだけど、ラーメンがもはやジェダイのフォースみたいになってる(笑)。
スープに麻薬でも入れたんかい、って言うね。

主演のブリタニー・マーフィは好きな容姿ではないが、生き生きと元気いっぱいで次第に好感が持てるようになった。
多分我々の感じる「いかにもな白人女性」の顔で、そういう意味ではブリタニーは日本人から見た異邦人役に適役だったと思う。
でもこのアビーって娘は…うーん、ヒステリックでワガママとしか思えないのだが。
親父が怒鳴りつつ結局受け入れてしまうのは、息子の件もあって寂しかったのだと理解できるが、彼女がジェダイになれるとは到底思えないわ。

"和風"が強調されたアパート室内はいい感じ。家賃いくらだよ、とは思うけど。
ストーリー自体は凡庸で、特に終盤はなるようになる、で畳んでしまった感が大きく、さしたる感動も無く終わってしまった。
ラーメンってトイレ掃除してれば作れるの?という、意外に短い期間で一人前になってしまったし。
細部で光る西田親父の名演も、安っぽい脚本のせいか感動までは至らず。
それでも、そこそこ退屈しないハートフルコメディにはなってると思う。

でもやっぱりこの娘(アビー)は、全体通して好きになれない。
印象的だったのはベランダで喫煙、物干しには夜間も風鈴を吊るしっ放し、ダブル迷惑行為!と思って見てたら吸い殻入れた瓶を手摺に放置!迷惑×3!
外人関係無く酷すぎる

ライジング・サン

これはなー凄いわなぁ。
ショーン・コネリーは大好きだけど、意外と仕事を選ばないので要注意(笑)って言うかこの映画に関してはコネリーが先頭切って酷いから(笑)。

日本が元気だった、今にして思えばホンの短い時代の物語。
お金を持ち商才に長け器用で頭が良いが、依然としてフシギの国の人々。
で、その不思議ちゃん通と称してトンデモ解釈を繰り出すのが、我らがコネリーである。
困った事にこの人、妙に説得力あるからなぁ。
事が自国の問題でなかったら、騙されてたような気がするわ…。

コネリーの他、ウェズリー・スナイプス、ハーヴェイ・カイテルと、なかなかの顔ぶれ(ブシェミも出てる!)なんですが。
事件自体が「娼婦殺人事件」と、あまりソソられないモノだし(しかも首締められるのが好きって…汗)その時点でもう興味を惹かれないんで、気になるのはおかしな日本描写ばかり。
うん、トンデモぶりは『イントゥ・ザ・サン』と良い勝負。
娼婦役のスーパーモデルと日本女性役のティア・カレル(『トゥルーライズ』唯一の美人枠ね…系)が美しかった。

マイケル・クライトン原作ですって!
ジュラシック・パーク』はもとより、『アンドロメダ…』も面白かった、その作者。
うーん。なんという落差。

ライセンス・トゥ・ウェディング

うん…もうこういうの、ダメなの分かってるのよ私。
けどロビン・ウィリアムスの名を見付けたら、もしやと思ってしまうのよ。
でも全く楽しめなかった。
笑いのセンスが違うなーというのはアメリカのコメディ映画で良く感じる事なんだけど、それ以上に多分、この手の「結婚コメディ」みたいなのって、結婚や出産に一定の(かなり多大な)夢や憧れが無いと無理なんじゃないだろうか。
特に赤ん坊のウ○チネタとかね…大好きよねアメリカ人。うげー。

ギャグも寒いんだけど、ストーリーの筋立てそのものが意味不明でな…。
さしもの名優ロビンでも説得力を持たせられない無理くり展開。
結婚前のカップルに家族もろとも悪口言い合わせたり性交渉を禁じたり、寝室を盗聴までして。
しかもアシスタントは子供。虐待案件でしょコレ。
まんまと結婚式中止にして目的達成かと思えばラストで慌ててハッピーエンドに舵切り。
まあアメリカにも「雨降って地固まる」みたいな思想はあるのかもしれないけど、あまりにもご都合過ぎて(その前からだが)どん引いた。
神父は大忙しのはずが、新婚旅行先まで勝手に(子供同伴で)押しかけて来るし、いつの間にやら親戚一同に友達まで揃って列席しているし。
なにもかもが適当すぎる。

気持ち悪い赤ん坊ロボだの目隠し運転だの最低要素が多過ぎて、私には時間の無駄以上にエンドマークまでが苦痛な映画だった。
カップルのジョン・クラシンスキーもマンディ・ムーアもチャーミングだったし、「近いの言葉」にトラックの火の輪潜りを気に入ったという展開はちょっと好きだったけど。
ロビン・ウィリアムス亡き今、結果的に長くなかった限られた時間の中で、こんな仕事をしてしまったのは本当に残念。

ライフ・アクアティック 

な、なんだこの、ミョ〜な時空感覚………ユルユルだ。
世界的海洋生物学者にして探検家・ズィスー氏とそのチームは、揃いの青い制服に赤いポンポン付きニット帽。かっこいいんだか悪いんだか(全体としては明らかに後者・笑)……チームのリーダーも構成員も、やる気があるのか無いんだか(だいたい後者に見える)。
おまけに話の内容はかなり激しいから、脱力と驚愕の繰り返し、だけどその切り替えのタイミングが掴めない。
息子かも知れない青年が名乗り出ても「で、私の子なのか」「知りません」「そうか」(追求しないんかいっ!?)いきなり海賊に襲われるわ(闘うんかいっ!?)息子かも男がいきなり大金持ってるわ(金持ちかいっ!?)ズィスーが「従わない者は…」と言うと腹心の部下が真っ先に出て来て「あ、間違えた」(人の話聞けよ!っつーか分かりにくい指示出すな!)人質に取られた監査役が必死でかけて来た電話は全然要領を得ない(親切な少年の説明はいいから…)etc.etc.ってか、全部ヘン!
加えて、初期のTVゲームみたいな♪ペッペコポコポコ♪いう音楽、かと思えばいきなりBGMだけが壮大に盛り上がってみたり。
なんとも、すごく安定の悪い椅子に座ってるみたいに、ずっとモジモジしながら体重をかける場所を探してた。

こんなヘンテコな映画、さり気に豪華キャストだったりして、しかも皆好演。
ズィスー役はビル・マーレー(老けちゃって分からなかった!)。今まであまり好きな俳優ではなかったが、今回の「少年の心を持った夢追い人(悪い意味でも…)」のキャラはとても説得力がある。迷惑だけどチャーミング、ムカつくけど愛おしい。
妻役のアンジェリカ・ヒューストン、と言えば『アダムス ファミリー』のお母さん。殆どイメージ変わらないからスゴイ、でもいい〜オンナなんだわ、これが。存在感は圧倒的。場所もかなり取ってるが(笑)。
息子(かも)役のオーウェン・ウィルソンも、妊婦の記者役のケイト・ブランシェットも妻の元夫のジェフ・ゴールドブラムも、なんかみんなカワイイー、なんである。
でも最高なのは、大好きウィレム・デフォーのクラウス君!爆笑。
デフォーはずっと好きだけど、この役は久々のヒットだな。あのコワイ顔に赤いポンポン帽子、半ズボン姿のお尻がカワイイのなんの。内容もかなりアレな(実際に観て、お好みの単語を当てはめてください)人だし…それがとてもしかつめらしく大真面目で、おかしくて、不気味で、暑苦しくて、愛おしく、切ない。

主人公が海洋生物学者なので、海の生物も色々登場するが、これがまた、色・形・動きがとても綺麗で可愛らしく、ポップで楽しい。一瞬だまされそうになったが、この映画のオリジナルだそうだ。時間こそ短いが、水中シーンはファンタジックで最高に楽しかった。
黄色い潜水艇も可愛らしいデザインで好き。母艦の潜水艦も会話中ずっとイルカが丸窓から覗いてたり、島の家では犬・猫・鳥が好き勝手飛び回っている、パラダイス的環境。
衣装も普通に考えるとおかしいけれど、なんだかカワイイ、なかなかオシャレ。

全く個人的好みからすると、無垢で愛すべき人物の死は、やり切れない。
とはいえ、独特の時の流れの中で足場を探して困惑しながら、楽しさも、冒険も、切ない気持ちも、結果的にはいっぱい味わわせてもらった。
ユルいけど、ヌルくない。いい映画だと思う。

LOVERS/ラヴァーズ

うああーぁあ。
またやられちまったいっ。

映画を観て「やられた」と思うのには二通りあって、「物凄く熱中して我を忘れてしまった!まんまと作り手の思うツボだー」っていう意味と、「まーたウッカリこんなモン観ちゃったよーあーあ…」って意味と。
後者でした。

HERO』観て、かなりウンザリしていた私。
もうコイツ(チャン・イーモウ監督、本当は『紅いコーリャン』から嫌い)の映画は何本観てもきっとダメだな、と思ったはずだったのにさ。
あまりにもTVで流されるCMがかっこ良くて、実は金城武もかなり好みだし、劇場へは踏み留まった(『HERO』観たから)ものの、お金払ってビデオ借りちゃいましたよ。

そもそもさ、‘傾国の美女’がチャン・ツィイーって。
ションベン臭くねー?
それでも、『HERO』の殺陣でも思ったけど、身体柔らかくて(特に股関節…)踊りのシーンは見応えがあった。娼館の豪華な内装に、黄色い衣装も効果的。
って言うか、それだけじゃん、この映画で見られるとこ。
しかも、「盲目の踊子」でさんざん引っ張っておいて(脱力)。
じゃー最初から、金城のキレイな顔は見えてたワケだ。
今までの事は何だったの、って腰もくだけるわ。
そーゆーのって、意外な展開とか、ドンデン返しとかって、違うと思うんだけどー。

娼館を出てからは、タルイタルイ。
ワイヤーアクションもヘンテコなCGも、私はちっとも楽しめない。
あの大袈裟ぶりは国民性なのか、監督個人の性癖か?
いくら娯楽映画でも、ホラ吹くのもたいがいにせーよ!と、つい気持ちが引いてしまうのよ。
何度もドンデン返しがあるんだけど、私的には「そりは反則でわ!?」という物ばかりで、騙される楽しさも全然感じない。
CMがあんなにかっこいいという事は、それなりにいい絵はいっぱい入ってる、って事だと思うんだけどな。
そしてラストも、あーあ、またこういうのか…………。

ところで君達、不死身じゃなかったんだ
 

ラジオ・フライヤー

途中で退屈してしまって中休みを取った。
幼い兄弟の楽しくない田舎の日常生活をタラタラと見せられて、ちょっと閉口した。
なんかイイ映画っぽい装丁なのがタチ悪いよね。

しかしイライジャ・ウッドとは!
言われてみれば顔、あまり変わってなくて、そしてナカナカの目力で、流石です。
子供二人の演技はきっと、悪くなかったと思うし、なにしろ犬がカワイイ!!!
ぶっちゃけ犬がいなかったらリタイアしてたわ。
犬が無事で、本当に良かった…良かったよ…………。

終盤間近までは、それでも一縷の望みを持って観た。
継父の虐待が一人に集中するとか妙にリアルだし、セットで流れる陽気なフォークソングの演出も怖くて、先に書いたように何となく「イイ映画っぽい」演出が目に付いたので、あるいは…と。
母親が生活苦で壊れそうな所とかも分かり易く、そういう家庭の新参者が寄ってたかって虐められる、と言うのもありがちな話。
その辺りで現実的な解決に取り組むかと思いきや…終盤15分(測ったワケではない)で、またもや『フォーガットン』的なトンデモ展開に。
(もはや私の中では『フォーガットン』はジャンルになりつつある…笑)
だって前半全然ファンタジックじゃないじゃ〜ん!

そう言えばイライジャのモノローグで繰り返し「子供時代の奇跡」みたいな事を言ってたけど、それ自体にあまり共感できなかったからかな。あそこで頷ける人なら最期ノレたのかも。
「約束は大事」というのも場合によりけりと言うか。幼くても男の子が母親を守ろうとするのはありそうだとは思うが、早めに言い付けておいた方が母親のためでもあったのに、と、ただ子供の愚かしさが残念で、本当に気付かないのなら母親の鈍さもビックリだし、薄々気付いてたなら(現実にはそのケースが殆どだ)そんな女は守ってやらんでよろし。
てな事を考えつつ、ダラダラ続く虐待→虐め→妄想のループに飽き飽きしていたところ、あのファンタジー展開…orz
そうそう、"飛ぶ"直前に、伝説のフライヤー少年のなれの果てが脚を引きずって登場するのは良かったんだけどな。でもあれ、脚を代償にしても惜しくない、という意味???理解できない。

これみよがしの「ココで感動!」みたいな音楽も鬱陶しい。
全体にオレンジ掛かった夕日を浴びたみたいな色彩なのは、ノスタルジーを誘う演出?せっかくの田舎の景色やオールディズな風景が汚く見えてしまってもったいない。
冒頭とラストに登場するトム・ハンクスも、(ノンクレジットだけあって?)タダの無駄遣い
「開始5分でつまらない映画は最期までつまらない」という私の持論の、お手本のような映画だった。

ラスト・アクション・ヒーロー 

その昔『カイロの紫のバラ』という映画があってだな…。

映画の中に入って行ける魔法のチケット、と思いきや、映画の中から出て来る事もできる。そして出てった人を急いで追えば付いて行ける、半券無くしても残りの半券でも使える…って、ちょっと魔法使い過ぎ(笑)。

シュワルツェネッガーが劇中のスーパーヒーロー"ジャック・スレイター"と、シュワルツェネッガー本人の二役で登場。
何と言うか、スーパー強い自分の役柄を茶化したかと思えば、お調子者でPR好きな自分自身のキャラクターさえ笑いにしてる。しかも、かの美しき奥様(お似合いだったのにねぇ)までも引っ張り出して…すごい、凄いです。大阪商人のような商売根性!もはや清々しい。ちゃんとシュワちゃんのかっこいい所も出るし。
自分を笑える人って好きなのよ。だからここら辺、とても気持ち良く笑った。
映画の中に入ると、シャロン・ストーン@氷の微笑(この人を世に知らしめたのは『トータルリコール』だもんね…美しかった)やら、サリエリやらT1000やらが入り乱れての大サービス♪これもまた楽しい。いくつか見逃してそうだけど(笑)。

目玉がピースマークの殺し屋はかっこいいし、頭悪すぎのギャングのボスも笑えた。切り裂き魔"リッパー"も気持ち悪くて良かったし、死に神も素敵、映画館の映写係のおじさんも良かった。
では何かと言うと、やはり子役がね。役柄も役者も、イマイチ。可愛くない
別に美少年じゃなくて全然構わないのよ、『スパイキッズ』のジュノとかさ、『チャーリーとチョコレート工場』のチャーリーとか、あんなんでいいの。生意気なばかりで本当、残念。
ママとジャックの触れ合いとか面白かったんだから、もう少しそこら辺で何とかならなかったのかと。

アクションも凄いし、ストーリーの骨子はとても私好み。(件の『カイロの紫のバラ』は号泣した記憶アリ。)キャストも概ね良かったし、クスリと笑える箇所も多数。
でも全体通して観ると、なんか気の抜けたサイダーみたいな、うーん。
嫌いじゃない、むしろ好きなんだけど、シュワ作品の中でも印象の薄い方の作品なのよ。
好みから言ったら『トゥルーライズ』の下品さよりずっと好ましいんだけどな。

ラスト・オブ・モヒカン

「命は、愛のためにある」
という、なんともはやなキャッチコピーと、当時絶好調でイイ男の代名詞みたいだったダニエル・ディ・ルイス主演、という事で、話題の映画だった。
多分みーんな思っただろうけど、ディ・ルイスがモヒカン刈りに!?と、期待いや不安を胸に、行きましたよ、私も。

で、観てビックリ。
命は、愛のためにあるんであった。
ディ・ルイス演ずる主人公は、実は白人(見れば分かるって)でモヒカン族に育てられた青年。美しい貴族の姫君マデリン・ストウに、殆ど姿をチラッと見たくらいで恋をして(本当に綺麗なんだけどさ)、「そりゃ死にまっせー」という場面に平気で何度も飛び込んで行く。
ディ・ルイスのモヒカン族の弟分、酋長の息子ウンカス(俳優の資料が無い…)も負けてない。こちらはマデリンの妹と恋に落ち、そして若い二人は恋ゆえに命を落とすのであった。うわわー。
コスプレものならではの、このストレートな情熱、純愛、悲劇。

自然の描写も美しく、戦闘シーンは豪快かつ生々しい。
そして美しいインディアン(あ?ネイティブ・アメリカンか?)達。
子供の頃から、インディアンが好き。
今回も、ウンカス役の彼、好みだったなー、でも殆ど話題にもならず。酋長も品が良くてステキだった。 『ダンス ウィズ ウルブス』にも『プレデター』にも、目がハートもんのインディアン系俳優が出てたけど、正直私自身、誰が誰やら。人種問題キビシイからなあ、役だって限られちゃうし。
ディ・ルイスも、相変わらずエッチな流し目を振りまきつつ大活躍。
ロン毛の前髪を後ろで細い三つ編みにする髪型が可愛くて、私も!と思ったっけ。…そう、「モヒカン刈り」は実は、モホーク族という凶暴(という事になってるけど…)な種族がやってたのを、 伝承ミスでモヒカンが定着しちゃった、らしい。モヒカン族はみんな、麗し気に黒髪を長く垂らして、羽根やビーズで飾っている、とってもプリチィな人々なのだった。

今からでも見たいなあ、ディ・ルイスのモヒカン刈り姿。

ラストキング・オブ・スコットランド

舞台スコットランドじゃないし(笑)。

いや〜怖かった!
実話という事が冒頭に明かされるので、もう最初から行く末の見当は付いてしまうし、主人公が生き延びるであろう事は予想が付く…と、思って安心して観てたら、この医者は架空の人物なんだとか。それ実話を名乗って良いレベル!?

もう登場シーンから、アミンが嫌い
いるよねこういう、「オレ人懐こくてイイ奴だろ?オラ〜!」って人。怖い怖い。
マヌケなお人好し役のイメージが強かったフォレスト・ウィッテカーが、カリスマ性と幼児性、凶暴性を見事に演じて胸くそ悪いことこの上ない。
でも正直、主人公のニコラス医師も、最初から好感が持てなかった。女のような薄い唇に浮かぶ、あのニヤニヤ笑いが気持ち悪い。
厳格な父への反発というだけで政情も調べず遠い国へ渡り(そもそもココが舐めてるよね)、出会う美人にはいちいち秋波送りまくりで節操のカケラも無い。
大統領に誘われた時の、同僚医師の妻との関係をまるでデキてるみたいに言う件は唖然とした。(この時点では)フラれてるやんアンタ。
それどころか若い大統領夫人に目を付けてるワケで、この辺り「第三婦人なんて女性虐待」みたいなキリスト教的独善が言い訳になってたのかも知れない(そんなの通用する相手じゃないけど)。
結局不倫が始まってしまうワケだが、それ独裁者じゃなくても怒るでしょ!?って言うかナゼやっちまう!?大丈夫かニコちゃん。
まあ、そういうえーかげんで軽率な男だからこそ、恐怖政治の独裁者の側近としてギリギリまでノホホンと暮らしていられたんでしょうけれど。

「実話」という触れ込みで始まって、ニコちゃんが架空と知らなかったので、最後の脱出劇は失敗しないと確信して観たけれど、正直捕まって処刑されても自業自得だと思いながら観ていた。
それでも、飛行機が離陸した時にはホッと身体の力が抜けたから、緊迫感はかなりのもの。
ニコちゃん目線で進むので、ギリギリまで残虐描写とかも無く、ジワジワと怖さが忍び寄る加減も巧みだった。
主役二人以外の、(これまた感じ悪い)イギリス人も、現地の生真面目な医師も、とても好演。
スコットランド出身のニコちゃんがイギリス人にずっと無礼な態度を取り続けていて、追い詰められて頼った時の反撃?反応の仕方が秀逸。イギリス紳士は元々胡散臭い男ではあったが、気持ちは分かるし、彼には政情不安な国で生きる覚悟があったという事だよね。怖いけど。
診療所の奥さんも第三婦人も、とっても美人だった。
大統領の車中から手を振る子供達を見るシーン等の美しさも忘れがたい。

総じて、とても重厚で見応えがあるが、登場人物に思い入れはできないという、何とも切ない思いをさせられる映画だった。

ラストサマー

うんまあ、この手の映画にあまり言う事は無いのだけれど。
そして、別にどーでもいいツッコミ所は満載なんだが。

とりあえず、ヒロインの女の子がとっても可愛い。そしてスレンダーな身体にでかい乳。
舞台が夏なので、肌の露出の多いピチピチギャルは必須項目である。
その点は主演のジェニファー・ラヴ・ヒューイットのみならず、サラ・ミシェル・ゲラーも共に文句ナシの合格点だ。
ホラーはなんたって、女の子が綺麗でなくては。

女優だけでなく、全体の雰囲気はいいんだけどね。
ミステリーとしては正直穴だらけと言うか、無駄に怖がらせる部分が多すぎて、真面目に考えると疲れてしまうんだが。
ホラーとしてはサービス精神旺盛で、これはこれでいいのかも、と思う。
まあ私はあまり、ホラーが好きじゃないんだけど(笑)。

こういう構図だと、エルサの方が根性悪くて酷い事になったりするのが多いんだが、そういうエグい事も無く、意外に人物描写はリアリティがあって良心的だったりする。
夏休みの"事件"以来、メンバーがそれぞれ落ちぶれてしまってる様子も、なんかリアル。
シリーズものになってるらしく、続きは見たいかと言えばそうでもないが、あの子が主役のホラーをまた見たいかと言えばイエスである。
ホラーに可愛い女の子は鉄板だと、強く思わされる映画だった。

ラストサムライ

浦安にディズニーランドができた時、私はすでに大人だった。
もちろん、それでも充分楽しめはしたけれど、「子供の頃に来たかったなあー」と、なんだか悔しい思いをした。

『ラストサムライ』の冒頭、ニュージーランドの森のソテツの陰から霧を分けて現れる鎧の騎馬武者のシルエットを見ながら、そんな昔の事をボンヤリと思い出してしまった。
「ガイジンになって、この映画を観たい」。
どれ程エキゾチックでエキサイティングな事だろう。

正直、あまり期待してなかった。ちょっとナメてたかな。
どーせガイジンが、ハリウッドが、トムが、ってね。
でも、良い意味で、トム・クルーズは予想を裏切ってくれた。(かーなーり、オタク度高そうよね、この人。)
もちろん、細かい点では色々と、言いたい事もあるけれど。だから日本人でなくなって、マッサラな気持ちで観てみたい、なんて思ってしまった訳で。
こんなにも美しく、かっこ良く、そして愛らしく、描いてくれて、ありがとう、ハリウッド!

オスカ−候補にもなった渡辺謙は無論の事、この映画の「日本人」は、とても美しい。
渡辺演ずるサムライの大将のみならず、若造も、子供も、女も、年寄りも、みんな、すごくステキ。
吉野に作ったという「村」の存在はイマイチ「?」なんだが(ちょっとインディアンもといネイティブアメリカン?)、その生活、住居から、人々の働きぶり、食事、立ち居振るまいに至るまで、とても美しく、気高い。そして多分、大筋は、はずしてないし。「お行儀」という、最近あまり耳にしない単語を思い出した。
渡辺謙。かっこ良かった。オイシイ役ではあるけど、見事にハマッていた、貫禄も品格もタップリ、顔の派手さも背の高さも、輸出向けかも(笑)。
子役2人も、ヘタに綺麗な子じゃなくて、すごく達者だったので、引き込まれた。ここばかりは、ガイジンでは彼らの演技力が分かりにくいかな、日本人で良かったかも。
殆ど紅一点の小雪。これがまた、意外とジャポネスク!で、驚いてしまった。美人だけど、あんなデカイ女どーすんだ、脚長いじゃん、なんて思っていたんだけど。
薄暗い日本家屋の中で、地味な着物姿に日本髪の彼女は、まさしくヤマトナデシコここにあり。こうして見れば浮世絵顔だよね。シンが強く誇り高い武家の女を、クールな演技でしっかり演じてくれた。
真田広之。う〜ん、分かっちゃいたけど、動くとホンットーに、かっこいい!集団で剣術の稽古をするシーンなんか見ても、ひときわで、ホレボレ。最後のグチャグチャぶりも、良かったー!トムサイドからすれば、ちょっと憎まれ役なんだけど、一途で一本気で、泣かせるのよ。TVのお安い不倫ドラマでサラリーマンなんかやらないでほしい、私的には。
それから、「ボブ」。この名を言っただけで、泣けてしまう、語らない事の美しさ(なんでガイジンが、こんな物を描けるのだ!?)、泣かされたぜ、ボブ。

しかし反対に、美しくない日本人も、多数登場する。
西欧化を押し進める高官やら、権力を笠に着て威張り散らす役人達、訳も分からず西洋式軍隊に召集された百姓達。
タイトルが『ラストサムライ』ってなモンで、サムライはこの時代にみーんな死んじゃって、今残っているのはこちらの血筋ばかり、ってのが実態なのかもね、そう考えると、ちょっと悲しいけど。
まあ、それでも、最後の大量虐殺の際には、人らしいところを見せたりして、救われた気もするが。

それからやっぱり、トム・クルーズについて。
なんだかなあ。違和感、無かったよねぇ。
チビで黒髪で手脚の短いずんぐりむっくり、ってだけでなく、立ち居振るまい、殺陣の腰の座り方、ハンパじゃないよ。
サムライだ〜い好きなんだって、ほんとヒシヒシと伝わって来る。
後半の暗殺未遂シーン。チャンバラ好きの私には、たまらん物がありやした。
日本の剣劇って、本当にエキサイティング。アドレナリンの放出量じゃ、銃撃戦や、西洋式フェンシングの比じゃあない。
これまた、どうしてガイジンが、ここまで!?って、悔しくも嬉しい驚き。

歴史の中には、どうしようもない流れとか力のような物があって、どんなに優れた物であっても終わってしまう事はある。
それにしても、滅びゆくものはなぜ、いつも美しいのだろう。
なーんて、最後の突撃を観ながら、ぼんやりと思っていた。

ラストサムライ byコーキ 

とゆう訳で遅ればせながら『ラストサムライ』見てきました。
たまたま、ここ2ヶ月ばかりの間に娯楽時代小説を10数冊読んでいたのでなおさらのめりこんで見る事が出来ました。
165分って長いし間が持つか心配でしたが、時間を忘れさせるとゆうかもっと見たいと思わせる出来栄えで、スクリーンで見る価値十分でビデオが出たらまた見たいんですが最初がビデオで見ないで良かったです。
腹切りや介錯、忍者の夜襲等ハリウッド映画では必要と思われるシーン以外にも大尉の深酒やそれがインディアンの部落を襲った時の心の傷に起因しているところなど人の心をうまく描いています。
個人的には大尉の付き人みたいなおじいちゃんの無口な侍がいざ戦闘になるとかなりな活躍をするし、こうゆうキャラ好きなんですよね。
渡辺謙さんが助演男優賞とかにノミネートされてたりしますがほとんど主役的な役割でしたし存在感が有りますね。

ラスト サムライ(by京都の金)「行ってきましたラストサムライ

 予想していたよりずっと素晴らしかった。不覚にも何回も泣けました。先に行った弟が景色が気になると言っていたのですが確かに吉野の山が今にも木陰からモルダーとスカリーが出てきそうな森(笑)どこまで日本でロケしたんでしょうかね?合戦シーンがベンハー(古いなぁ)を思い起こさすのはハリウッド映画だからかしら?違和感はないですけどね、迫力でした。見に行って損はしないと思います。
ラスト サムライ(byタイサねこ)「やっぱ、謙さんでしょ。」

ワタクシもラスト・サムライ、観ました。ストーリーは???でしたが、違和感無く侍魂を描いてたと思います。映像も美しく、謙さんが何よりも美しかったよん。トムがホントに侍が好きなのがヒシヒシ感じられて、トムの好感度UP!私も、観て損は無いと思います。
ラスト サムライ(byキンカクシ)

拙者もラストサムライを見たでござるよ。見て損はないよ〜〜〜〜!!ハデな話じゃないけど(つーか、すげまじめなストーリー)、よかったよ〜〜。泣いてしまいました。タイサねこ殿の言いう通り、映像が美しい!!なんかさ、侍の村が『ロード.オブ.ザ.リング』のホビットの村みたいだな、と思ったら、やはりニュージーランドか、納得。『ロード...』もニュージーランドで撮ったらしいから。美しいでござる。あと、謙さんもいいけど、トムもよかったな、私としては^0^。外国が日本を描くと「なんじゃこれ?国辱ではないのか?!」ってことがあるけど、それほど変だって思ったとこはなかったな。私が気がつかないだけか?でも、トムの入浴シーン、あれだけか〜〜〜!!?サービスはなかった...。もうひとつ、トム君はあんよが、み、短いのかな、もしかして。でも好きよ。

ラストスタンド

我らがシュワちゃんの州知事からの復帰第1作、という事で、ワクワク半分、心配半分で臨んだ公開当時。
一安心、という感じだったかな。
プライベートではそうでもなさそうだと色々知れ渡ってしまったけれど、やはりシュワにはこういう素朴で真っ正直(あまり考えないとも言う)な役が良く似合う。
加えて、どう見てももう若くないその姿がある種の深みを想像させる(あくまで想像だけど)。
老眼鏡かぁ…と、ちょいシミジミしてしまったが、それでも例えばイーストウッドのような老齢の哀愁ではなく、アッケラカンとシュワちゃんなのが好き。

ベースは西部劇。
国境近くの田舎町を、凶悪犯が逃亡するために通過する。地域住民にも被害が及び、FBIも他をマークしてたため間に合わない。市長は留守、保安官とその協力者5人で、軍隊まがいのマフィアを阻止できるのか!?
とまあ、なかなかに厳しい状況だが、まあシュワが負けるワケはない(笑)。
正直、「多勢に無勢」的要素はそんなに工夫が無く、割と普通に闘ってなんだか勝っちゃった感も否めないのだが、最初に保安官助手の青年が殺され(あの子可哀相だった…)途中副保安官もやられた!と見せたり、FBIサイドに裏切り者がいたりと、退屈はしない作りになっている。
「たった30分、目をつぶれば済む」という台詞が印象的。
シビアな危機的状況でジョークとか、婆さんの大活躍とか、お約束と言ってもいいシーン良い塩梅でとても楽しい。

東洋系の刑事さんがオトコマエ。
悪役のゴデスもクズだけどナカナカのイケメンだし、部下の橋作るオッサンはニヤニヤ笑いがキモくていい感じ。
シュワ側も、副保安官のおじさんが良かった、見てて一番応援したくなった。無事で本当に嬉しかった。
若い方は…まあ戦いの発火装置なので必要なんだけど、殺さなくても(泣)。シュワちゃんでも助けられない事があるなんて!
チクリ屋の美人捜査官は本当に美人。それだけに憎たらしい。
町側の女の子もクールな黒髪で印象が似てたのは残念かな(混乱する程じゃないけど、色々楽しみたいという意味で)。

「お前誰だ」バーン(銃声)「保安官だ」とか、橋の上のラスト対決とか、車に犯人繋いで引っ張ったり、もう本当に西部劇で心地よい。
最後のオッサンと重機マニア君の負傷自慢も微笑ましかった。
弾着シーンがけっこう露骨でビックリ。
西部劇的でありクロサワ的でもあり、安心して善玉を応援して楽しめる。

アメリカの田舎町が舞台の映画を観ると、高確率で「田舎って嫌だな」と思わされるのだが、今回はそういう思いも無く、むしろスンナリと「自分の町を守るんだ!」という気分に同調できた。
気軽に見られるエンタメ重視な造りのせいもあるが、やはりシュワちゃん主演だから、というのも大きいと思う。

ラッシュアワー

クリス・タッカー、苦手なんだよね。
ジャッキー・チェンは、特にファンではないけれど、見るたびやっぱり凄いなと。
てなワケで、かなり長い事保留にしていた有名作。やっと観ました。
感想は、観る前の印象と、ほぼ変わりナシ。

主演俳優二人は予想通りだし、映画自体もだいたい想像通りだったけど、それでも実際に見てみると、(主にジャッキーの)凄さは分かる。
彼にしては地味な部類かもしれないが、にもかかわらず殆ど片時も気を許せない、アクションシーンのカラダの張りッぷり、連続するアイディアの繋ぎっぷりはサスガ。
中国的様式美にアメリカ的スピード感が加わって、もはや洗練の域、だと思う。
でも慣れちゃうんだよね…途中から、まあアクションは連続してるけど、半分くらい把握してれば話は通じるし、みたいな気分になってしまって。
そして、この映画の"売り"であろう、そのジャッキーのアクションにさながらラップミュージックのごとく被さるタッカーの饒舌が、私はどうしても好きになれない。いやラップがそもそも好きじゃないし。

ジャッキーのアクションを見せる以外のコンテンツは、清々しいまでに単純で平凡。
多分、これくいらいスッキリまとめた方がアクションに没頭できていいのだろう。それはそれで良し。
ありがちなバディ物のパターン=個性の強い二人が成り行きで組まされ、最初は反発、共に困難を乗り越えるうちに次第に距離が狭まって、最後は見事な相棒に…というのはキチンと踏襲しているが、正直この二人が仲良くなろうがなるまいが私はどーでもよろし(笑)。それくらい、キャラクターは類型的で凡庸。
しつこいようだが特にタッカー演じるカーターが、本当にタダの厄介者にしか見えなくて。可愛気が無いんだよな。あの瞼に落書きしたみたいな光の無い瞳がイヤ。
そういう意味ではジャッキーのリーも、特に性格描写らしき物は見当たらないんだけど、役者の当たりの柔らかさでカバーしてる感じ。あ、被害者少女との交流とか、ちょっとはあったか。
悪役も脇役も印象が薄く類型的で、半ば背景or大道具という印象。爆弾巻き付けられた少女の件も定型通りで、あまり盛り上がったとは言えない。

それでも、銃撃戦+カンフーの格闘シーンに中国の文化財を庇うオプションを付けたり、ラストの吹き抜けに札が舞う〜真っ赤な垂れ幕あたりの絵的な面白さとかは、なかなか楽しめた。
恋愛要素が薄いのもスッキリして良い。これまたお決まりのトラウマ話も軽めで良い。
とにかく単純明快でお気楽に見られる、多分友達と集まってワイワイ見るには楽しいのかな、と思わなくもない映画。
続編はもういいや。タッカーがうるさいから。

ラッシュアワー2

だからさークリスタッカー嫌いなんだってば。
前作でも散々ぼやいたにもかかわらず、ついつい観てしまった二作目。
……あれれ?
なんだろう、案外面白かった。
と言うかクリスタッカーが思った程ウザくない。慣れたのかもしれないけど。

ジョン・ローンにチャン・ツィイーですよ。
まあ豪華!
ジョンローンはちょいとお歳を召したとはいえ、相変わらず美男子。そして悪そう
ハンサムだけど蛇っぽいよね。白蛇の化身とか、そういうのやって欲しかったな、若くて綺麗なうちに。
余談だけど昔々の東映アニメで『白蛇伝』というのを子供の頃に観て、主人公の男性が物凄く綺麗だったのを鮮明に覚えている。てっきりその男性が白蛇だと思い込んでいたら、蛇は女の子の方でした。なーんだ。
ドS女アサシン演じるチャン・ツィイーは役が合わないのか可愛くも美しくもない。赤い口紅が似合わない。
最期の爆弾シーンの表情だけちょっと可愛かった。

前半の香港の景色が楽しく、ジャッキーのアクションも『1』より小細工が少なくて見応えがあった。
香港の喧騒、豪華客船、ロスのカジノと舞台は移り、それを見るのも楽しかった。
ストーリーは相変わらず単純で特に言う事も無いが、タッカーの嫌味が薄い事(残念がる向きもおられるでしょうが)、ジャッキーのアクションがキレキレで見応えがある事、背景大道具の豪華さ等見所いっぱい。
ジョンローンも面白い役ではなかったが、冷徹な嫌味な悪党が板に付いて素敵だった。

女エージェントが美人で(ラテン美女に弱いのよ)もっと活躍して欲しかったけど、なんと『3』にも同じ役で出てるらしい。
やばい、観たくなっちゃうじゃん。

ラッシュ/プライドと友情

あーあ〜何でこんな映画見始めちゃったんだろ。
と、すぐに後悔したわ。
元々スポーツ中継全般が嫌いで、特にF1レースなんて、どう考えても命懸けの競技、見たくない、怖い
レーサーの一人はレース前に吐いてるし、冒頭早々で「深刻な事故」の描写があり、そのうち主人公が火達磨に……あ〜イヤ〜!!!
でも、結局最後まで観てしまった。
それなりに感動した。

先に言ったように競技全般見ないので、これは実話だという事もなかなか気が付かなかった。
語り部のニキ・ラウダもライバル視するジェームズ・ハントも知らなくて、ハントの妻がリチャード・バートンと浮気した件でやっと「もしや実話!?」となったという(笑)。

作中「男は女性が大好きだが、それ以上に車を愛してる」「車を作った人はここまで皆に愛されるとは予想もしなかったろう」というセリフがあって、それを体現するような、対照的な二人の姿が見事に重なって行く。
車にもレースにも全く興味の無い私でも、吊り込まれて胸が震える。

ハントを演じるクリス・ヘムズワース、ああ、マイアティ・ソーね。今回も素敵。
時々ちょっと若い頃のブラピを思い出す。
ラウダ役のダニエル・ブリュールは全くハンサムではないが、もはや後半の凄まじさは元の容姿など問題にならない
妻役の二人もとっても洗練された美人で目の保養だった。
「男は皆言いなり?」「だいたいは」なんて、一度真顔で言ってみたいわ(笑)。
そんなラウダの妻マルレーヌが、無茶な夫にじっと寄り添う姿も感動的だし、優勝を掛けたレースの最中にラウダの脳裏を妻の顔が過るのもまた、感動的だった。
その舞台が奇しくも日本の富士山麓だったとは、知らなんだ…。

駆け出しの頃からの二人の姿をずっと追いかけて、人となりを浮き彫りにしていく。
人気者でパーティ野郎のハントと、孤高で冷徹なラウダ。
対照的だが、どこか似てる二人。方向は正反対だが次元が同じと言ったらいいのか。
その積み重ねがあってこそだが、やはり一番印象的だった(って言うか衝撃的)のは、ラウダの炎上事故からの治療の日々。
ずっとレース中継見てるんだよね…私が妻ならTVブチ壊すわと思ったけど(笑)もちろん彼女はそんな事しない、見るのも止めたりしない。なぜなら夫を理解し愛しているから。と言うより、夫から愛情を盾に取られてしまったから、なんだが。
ベロベロになった火傷の皮を剥ぎ、肺に管突っ込んで膿を吸い出す(ぎょえ〜)、その苦しみの中で、ラウダの目の先にはいつもハントの輝かしい活躍があった。
分かるけど。分かるけど凄い精神力、もうこちらは見てるだけで「もうやめて〜痛いよ〜怖いよ〜」と泣きそう。
その地獄を乗り越えて、ラウダはまさかのシーズン中復帰を実現する。
記者に揶揄される風貌の変化をハントは笑って「男前になったよ」と言うが、それはあながち慰めだけではない気がする。
同じ命懸けの土俵にいる者には、その精神の強さ、気高さが形となって見えるのだろう。
ラウダを揶揄した記者をボコるのも、周囲がそれを応援するのも無理は無い。
そして、レースに何の興味も無い私でも、最後のレースシーンは手に汗握って見てしまった。「もうやめようよ…」と、呟きながら。

実話映画らしく、ラストシーンは「二人のその後」をラウダの声が解説する。
ハントが早々に引退、40代で早世した事を聞いて、ラウダと共に、なんだか深く納得してしまった。
そういう人っているよね、と。
そこまでの納得を引き出すには、冒頭から続く彼の描写の積み重ねが大切なのだが、ロン・ハワード監督。
そういうの本当に上手い。好き。

見終わってからネットを見て回って、なるほどハントはなかなかのハンサムで、こりゃ女性にモテるわ〜と納得。
しかし、ハントも"ネズミ男"ラウダも、良く再現されている。
これは往年のファンはたまらんね。

ラブ ・アクチュアリ−

なんの予備知識も無しにレンタル屋に行って、「なんか気分がサエないからヒュー(グラント)ちゃんのタレ目でも見てゴキゲンになるかなー」と、借りて来たビデオ。大正解でした。

メインキャストが、ナント19人!
観る前に聞いていたら、ちょっと逡巡したかも。
確かに最初は、ちょっと戸惑ったけど、それぞれのエピソードが面白いし、人物もみんな魅力的。小出しにされる話の展開が楽しみで、画面から流れる色彩と音楽が心地良く、ゆったりと見入ってしまった。

空港、っていいよね。私は大好き。
ヨーロッパの大きな駅なんかでも、そういう雰囲気はあるけれど、やはり空港は格別。
19人の人物は、それぞれに傷ついたり、とまどったり、悩みや葛藤を抱えたりしながら、みんな頑張って生きている。悲しみもあれば、喜びもある。
空港は、そういう人々がすれ違う場所。そう考えると、今まで背景の一部でしかなかった見知らぬ人々にもそれぞれの人生があり、悩みがあり、愛がある、という当たり前の事に改めて気付かされて、感動してしまう。
クリスマスのヒ−スロ−空港のラストシーンは、優しく暖かく、私自身もたやすくその中に溶け込んで行ける。メリークリスマス!観たのは2月だったけど。

それぞれのエピソードは、だいたいカップルごとに始まって、最初はバラバラに進み、だんだんとそれぞれの繋がりが見えて来て、最終的にはだいたい全部繋がるようになっている。
この、繋ぎ方、繋がりの見せ方というのが、結構腕の見せ所なんだけど、とってもウマイ。
こんな比較の仕方はナンだけど『マグノリア』よりは10倍良かったと言ってしまおう。

ヒューちゃんは、ナント英国首相役。こんな若くてハンサムな、でもちょっと頼り無いミスター・プレジデント!おまけに独身。映画の中だから、いいよね(笑)。
その彼、『ブリジット・ジョーンズの日記』に引き続き、太めの女の子を追いかけ回している。もうちょっとモデル系の美女でもお似合いなのに…と、思うんだけど、線の細いヒューとふっくらした女性が並ぶと、なんか癒し系な感じで心地良い。ハッピーエンドが素直に嬉しい。
他にも、妻に死なれた父親と恋に夢中の息子とか、ポルノビデオを撮影中の男優と女優とか、言葉の通じない主人と家政婦とか…、魅力的な設定がいっぱい。

でも、私が一番大好きなのは、往年のロックスターの爺さん。
若い頃に多少の無茶をしたり、突っ張って見せるのはありきたり。でも数十年、それを貫くパワーは尊敬に値する。まさしくロックンロール人生!素晴らしい。
彼は乱暴で無茶苦茶で、恋する少年に「あんなバカみたいな人」と言われるような奇人変人だが、そのバカぶりが少年の胸に希望の灯をともす。
そして転がり続けたその先に、彼はとっても暖かい物を見つけるのよ。
私、キレイな物が大好きなんだけど、見た目があまり美しくない物に、より感動させられてしまう事って時々ある。とんがったジジイと、サエないデブ男。二人が大好き。

人は色んな所で、本人が知っていたり、知らなかったりしながら、誰かに何か贈り物をしているんだよね。
クリスマスという特別な日、異教徒の私が言うのはナンだけれど、この日を大団円の舞台に選んだのはステキ。 人々を暖かく包み込む、神の手すら思わせる。
 

ラブソングができるまで 

ヒューヒュー!惚れ直したわん♪
笑いも音楽も満載。ハートウォーミングで可愛くて、危機感は無いけど一応切ない、まさにラブコメの王道!
なんたって主演がヒュー・グラントとドリュー・バリモア。大好きな上に出演作がだいたい面白い二人。
ドリューのお姉ちゃん、お気に入り。ああいう姉妹って、いそうだよね(笑)。アイドル歌手のコーラちゃんも、マネージャーも、お姉ちゃんのダンナも、良かった。
クライマックスは、ヒューのファンで映画を何本も観てる人なら感無量。今までの長いキャリアを、すべてこの役の前振りにしてしまった(笑)。
殆ど開演から終演まで、ニコニコしながら(時々爆笑)観てました。

キャストもストーリーも楽しくて最高なんだけど、音楽がまた、いい。(いろんな意味で…笑)
80年代アイドルバンドに扮するヒューには大笑いながら、当時のムードがシッカリ掴まれてて懐かしくも楽しかったし(いたいた、こういうの!)、若手の売れっ子コーラちゃんのパフォーマンスも、いかにも年寄りから見た今時の子達、という視点で大笑い。しかも、カワイイ。
そして、物語の軸となる美しいラブソングは、(どうなる事かと思ったけど)シッカリキッチリ有効に使われて、感動的だしキモチイイ。
商売と創作との軋轢とか、モラル・ハラスメントとか、真面目に考えればちゃんと考えられる事を、楽しく、でもきちんと結果を出して見せてくれて、本当にスッキリとハッピーな気持ちになれた。

あの二人、お互い様なとこがいいな。自分の事には気弱で怠惰なんだけど、相手の可能性は信じて励まし、ハッパをかける。自分もダメだから分かるし、はがゆい。お互いに、信じてもらえる事で自信を取り戻して行く…と。
ダメ男のヒューのファンだったけど、年取ってシワも増えて、頑張ってるとこも見せてくれるのって、感動的。

ドリューの“恋した顔"って絶品だよね…。

ラルゴ・ウィンチ 裏切りと陰謀

財閥の跡取り息子(実は養子)という主人公が、やたらめったら強くってポカ〜ンとしてしまったんだが、続編だったのね。
1本目を観ていれば、もう少し落ち着いて観られた、かも。

全体にちょっと地味な印象で、序盤分かりにくい部分はあったが、なかなか面白かった。
主演のトメル・シスレーはセクシーだし、シャロン・ストーンは相も変わらず美人だし。アンタいったい何歳なんだ。ラスボス?は最初から顔が怖すぎて疑ったけど(笑)。
私は特に、部下のゴーディ君がお気に入りで楽しかった。
己の乗り物酔いをクドクド語り、事務連絡の電話で淡々と奇跡的に生きてるとか言って、あまりこういう映画に出て来ないタイプのキャラクターだよね…ちょっと『レインマン』入ってるけど(鼻の形も含めて)狙ったのかな?ほんの脇役なんだけど。だからラストの親友云々のやり取りも嬉しかった。
ミャンマーの恋人も綺麗な人だったな。強い目が印象的で、ちょっと瀬戸朝香似。
冒頭の現地語を教えるシーンはエロティックで素敵。彼女の存在や行動も説得力があって良かった。
しかし、「自分の知らないうちに昔の恋人が自分の子供を産んで育てていました」っていうシチュエーション、男性にとっては魅力的なのかな???知らないうちに親になってるとか、女性では考えられない事で想像も付かないが、どっちかと言うとイヤだけどなぁ。

アクションシーンも工夫があってしつこくて良かった。
スカイダイビングのシーンは大変だっただろうなぁ。以前『007』でも似た様なのを見た記憶がウッスラあるが、ずっと大味だったような。

原作はフランスの漫画だそうで、アメコミとはまた一味違った味わいがありそう。
1本目も見てみたいけど、シャロン・ストーンもゴーディ君も出て来ないよね…。

ランダム・ハーツ

ええぇえワタシタチのH・フォードが寝取られ男ですか!?
と、いう、ほぼ冒頭の衝撃だけが印象的な映画でした。

Hフォードのイメージのせいか、てっきり始まった頃には不倫旅行を探るうちに陰謀に突き当たるとかそのうち派手なドンパチが始まるだろうとか、どうしてもそういう方向に期待を膨らませてしまってたので。
まさかタダの中年の恋愛モノで終わってしまうとは…申し訳程度に銃撃シーンはあったし、ダッチ(フォード)の職業が刑事というのも生かせてない訳じゃなかったけれど、それだけかーいっ!!という。
むしろケイの議員の方が重かった印象だけど、結局スキャンダルにどう対処するかというだけで議員でも女優でもアスリートでも有名人なら良かったみたいな。

クリスティン・スコット・トーマスは、議員も似合うシャープな美女で、ファッション含め見応えがあった。
しかし夫は不倫旅行先で死亡、友人に打ち明けたらその女とも…って、酷いなーあのダンナ。
可愛い娘もいて、どうやら家庭は円満だったようなのにね。
片や、死んだ妻の不倫相手へのメッセージで「ちょっとやる事があって」と自分とのセックスを語るのを聞かされるダッチ(泣)。哀れ

正直、家族を飛行機事故で亡くすというだけでも大事件過ぎて錯乱するだろうに、名簿に載ってないとか、仕事じゃなかったとか、他の異性と一緒とか。頭ぐるぐるですわ。
まだ期待して観てた前半の、謎解き風のこの辺りのくだりは緊迫感があって面白かった。
そんな二人が出会って、そんな思いを共有するのだから、思わず知らず深い仲になってしまうのも、まあ分からなくはない。
と、言うかもう、そういう自体にどう感じどう考えるかが想像できないんだけど、まあおかしな事しちゃっても無理は無いな、というのは分かる。
でも恋に落ちるかと言うと…なんか急に「貴方みたいな男性に呼ばれて来ない女はいないわ」なんて言い出しちゃうし(ハリソンだから許される?)ちょっとスンナリ気持ちに乗るのは難しかったな。

でもそんな非常事態、それも晴天の霹靂だったというのに、二人とも割と反応が薄い。
いい大人だからなのか、職業柄自制が身に付いているのか、実はやっぱりあまり愛していなかったのか。
ティーンエイジャーの娘まで落ち着いてたなぁ。パパ大好き設定のはずなんだけど。
ダッチとケイの恋愛と、不倫してたとはいえ配偶者の死とが、どうもうまく噛み合ってないように見えるのは私の思い込みが強いからなのか?
何となく話の流れがギクシャクして見えたし、あまり二人を応援する気にもなれず、まさかのハッピーエンドに感動も無かった。

これ、ケイが取材で答えるように、本当に"同志"で纏めてくれたら私も素直に観られた気がする。
そしてラストの再会で、恋への予感を匂わせる、というような。
それにはもうちょっと、謎解きエピソードとかが必要になるんだけど。
友人が不倫相手で白状しちゃうとか、ちょっとなー。

あとなんだろう、Hフォードのラブシーンって、いつも妙に気恥ずかしいんだけど何故だろう。

ランペイジ 巨獣大乱闘

昔懐かし怪獣映画の拡大版、という感じ。
ゴリラ、オオカミ、ワニと、通常でも十分怖い強い動物達が、巨大化・凶暴化して街を襲う!
と、いうだけでもけっこう笑えるのに、迎え撃つのがセクシーマッチョNo.1のドウェイン・ジョンソンと来たモンだ。
おまけに巨大化する白いゴリラは、密猟者に母を殺されて保護されて今はマッチョのお友達、という、泣かせる設定。

怪し気な研究所から事故で薬が外部に漏れてしまい、それらがピンポイントでゴリラ、オオカミ、ワニを直撃。
製薬会社のキツい姉とトロい弟、以前薬品製造に関わった女性科学者と、キャラも立ってて魅力的だが、とりわけヒゲのおっさんカウボーイ(ジェフリー・ディーン・モーガン)がカッコよくて痺れた。
てっきり悪役と思いきや、共通の敵を前にガッツリ手を組んで共闘するという、少年ジャンプ的高揚感!
ロック様にも負けない色気と知的な頼もしさ。

女性科学者は一応ヒロインポジションなんでしょうが、ヒールの女社長がダンゼン魅力的。美人でゴージャスで冷酷で壊れてる。
悲惨なラストも彼女だから笑えるシーンになってしまった。それくらい極悪
弟のテキトーさも悲惨だが笑ってしまったし。
まあ女科学者も、ロック様が腕力で壊そうとしたガラス扉をサクサクとスパナで割る辺りは面白かったしかっこよかったな。

オオカミとワニが原型留めない大変身を遂げるのに対し、ゴリラは基本サイズが変わるだけで(顔も大魔神みたいに変化はするが)少し物足りない気もしたんだが。
アレンジが映えないフォルムではあるよね…。
それもあって、どうせコイツは正気に戻るんだろうなと思いながら見たけど、その安心感は悪くないと思う。
動物の可哀想なのイヤなのよ…盛り上がってもイヤなのよ。
でも、これから餌代大変だよ…どうするんだろう…?

私は『キング・コング』が大嫌いで、てっきりゴリラが嫌いなのかと思ってたんだが、今回のゴリラ君には全く嫌悪感が無くて、むしろずっと応援し心配してた。
なぜかなーと思ったけど答えは明白。
キングコングはエテ公のクセして美女に懸想して身を滅ぼす低脳で、周囲の人間は金儲けに利用しようとした挙句ビルの天辺に追い詰めて殺す。
美女は一応メソメソして見せるが泣くのは好きな男の腕の中だったりする。
実に胸クソ悪い
対するこちら、仲良しのマッチョの友情により正気を取り戻し、親友とイイ感じの女性とを冷やかして叱られる、なんという清涼感(笑)中学生男子のようだわ。
そうかゴリラ嫌いじゃなかったんだわ私。

できたらオオカミをもうちょっとフューチャーして欲しかったけどね。
造形がかっこいいもの…まあ、主役はゴリラだし仕方ないんだけど。
でもせっかく三体登場させた意味が、もうちょっと欲しかったのよ。
それでもまあ、ゴリラとロック、ロックとカウボーイの、方向性の違うガチマッチョ同士の友情が心地良く後味も爽やかな、楽しい映画でした。

ランボー 

スタローンで好きなのは最初の『ロッキー』だけ、とずっと思って来たけれど、この代表作を観ていなかった。いやあまり観たくもなかった(笑)。
苦手なスタローン主演に輪を掛けて、あまりに地味な舞台風景、オッサンばかりのキャスト陣に入り込むまでが大変だったが、ちゃんと観てみればそれなりに面白い映画だった。

まだこの頃スタローンは、「どこまでも正しくかっこいいオレサマ」ではなく、薄汚く頭のネジの弛んだ胡散臭い若造であり、「臭い臭い」とののしられたり「人に嫌われたくなかったら髪を切れ」と忠告されたりしている。それでいいのだ。
だからこそ、でも無茶苦茶強い、敵に回したら皆殺し必須、というのがリアリティを持って見えて来るのさ。ただ強いだけのバカ、それが奴。

ベトナム戦争は事実上、初めてアメリカが「負けた」戦争であり、その傷跡はいかにも深かったのだろう。
『ランボー』世界はあまりにカリカチュアが過ぎるにしても、こういった臭いは各所に色濃くあったと想像できる。この時代アメリカ映画も暗くてやるせない、理不尽なモノが多かった。『タクシードライバー』とかね。
この臭くて汚くてマトモに口もきけない"戦場の英雄"は、時代の悲劇をマトモに被るのが良く似合う。
心根は悪くないが頭は良くない、そして幸か不幸か攻撃力に恵まれてしまっただけの、平凡な男。
戦争が化け物を作り、時代がソレを追い詰める。
ドン臭さ、暑苦しさがある意味イノセントにすら見える若きスタローンは、「どうしてこんなんなっちゃうの!?」という展開に耐える素材だったと思う。
しかしあんな大それた事件に発展してしまって、まさか『2』ができるとは。って言うか以後延々続くワケだが、ソレやっちゃうからアレなんだよって。

しかし、大好きなシュワ映画『コマンドー』は、かなりこの映画リスペクトしてますな。
全然別の意味合いの映画になっちゃってるけど。

ラン ローラ ラン

重厚なベルリンの町並みを、真っ赤な髪にヘソ出し姿のパンク姉ちゃんが駆け抜ける。
…言ってしまえばそれだけの映画なんだけど、なかなかスタイリッシュで面白かった。

ドイツ映画という珍しさも手伝ったが、ビデオのパッケージもイカしている。
ストーリー(と言えるのか?)は、良く言えば実験的。
でも、同じシチュエーションであーでもない、こーでもない、というのは、作り手にとってはいつもやってる作業の過程に過ぎない訳で、正直私はそんなに新味は感じなかった。
まあ、恋人を救うために走りに走り、何度もしくじって、最後に文字通り九死に一生を得る、という点にカタルシスが無いでもないが。

そんな事より、頭をカラにして画面を楽しんだ方がいい。
クラシックな石造りのビルの谷間を駆け抜ける、筋肉質の女性の見事な走りっぷり。これだけでけっこう楽しめてしまう(日本でも有名女優がCMでパクッてますね、裁判で負ける程のパクリじゃないんだろうけど)。
テンポのいい現代的な音楽が被さって、とても印象的。走り抜ける先々でのドイツの人々の風俗やファッションも楽しめる。
ちょっと観光客気分で眺めるには、いささか忙しいけれどサービス満点だ。
観る機会の少ないドイツだから、という気もしないでもないが…。

ところでこのローラを演じた女優、その後『ボーン・アイデンティティ』に出ていたが、見る影も無くおばさん化していた。あーあ…。

「り、る」へ